第二回「さよなら大好きだった人」
■投稿日時:2001年9月28日
■書き手:ささきぃ (ex:「気分次第で責めないで」

どもです、ささきぃです。
前髪を切りすぎて美人OLから少し遠のきました。
やってくれた美容師は可愛いよと言ってくれましたが、
あの人の感覚はあまり一般的ではないような気がします。

愚傾さん、ご自分のコラムで取り上げていただいて
ありがとうございました。いつも楽しみにしてます。
毎週読めるともっと楽しみなんですけどね。
あれ?キツかったですか?

・・・ところでバトラーツは皆さんお好きでしょうか。
私はかなり好きだったんで、その話を。

バトの「何」が好きだったかというと、
いま話題の石川社長、石川雄規が私は大好きだった。

私がどのくらい石川社長に思い入れがあったかは
メルマガのバックナンバーを見ていただきたいのですが
私がはじめて「生観戦」したのがバトラーツで
その試合ぶりを見て石川社長が好きになって
勝手に好きになって勝手に思い入れを持っていた。

「世界征服」というバカな野望を掲げ、
ひとつひとつの「勝ち」をお互いに
やけにムキになって取り合っているバトラーツが大好きだった。

5月10日の駒沢大会で、バトラーツが全敗したときには
帰り道で小沢健二の「恋しくて」を聞きながら
涙ぐんだくらいショックだった。
7月5日の石川社長とコンプリート・プレイヤーズの戦いに
マジで心を揺さぶられた。

それはつい2ヶ月前のことなのに、
今のバトラーツは大変カッコ悪い。
私はあんなバトラーツが好きになったわけではない。
もう涙も出ない。

9月9日の後楽園大会で、私は自分の気持ちが
もうバトラーツへ向けられないと思った。
何があったにしろ試合がいいのなら、という
気持ちにはとてもとても遠いものだった。

その遠いものに向かって暖かい声が飛ぶ
ここにはもういられないかもしれないと思った。

「世の中の矛盾のゴッタ煮を
             汁まですすってゴハンをもう一杯」(BYフラワーカンパニーズ)

というスタンスで世の中と戦いながら
「世界征服」の野望を掲げていた
私の好きだったバトラーツはもういないんだと思った。
そこに残っているのは、自分たちこそが被害者だと言う
バトラーツの抜け殻だった。

来てくれたお客さんに礼と、ロビー握手会をすると言ったあと

「言いたいことがあるなら直接俺に言いに来い。
                     文句があるならオレを刺しに来い」

と石川社長は言っていた。

ワタシは言いに行かなかった。
握手もしに行かなかった。

どうしてしなかったのだと例えば週プロ野郎は言う。
うるせえなと思う私がいる。
ぶつかりあえばいいのだと他人は言う。
意見を戦わせればいいじゃないか、と言う。

暴動も起きなかった。
そのことで平成ファンを責める声もある。

他の人のことは知らないが、
私は私だけの石川社長にはあんまり興味がない。
ツーショットで写真を撮ってもらった事実とは反するが(しかも2回)
私はただのファンが受けられるサービス以外は受けたくはない。

私だけに言ってくれた言葉で石川社長を許せるようになっても、
私には意味がない。
もっと言えば許したくはないのだ。
いちばん遠いところにいて、それでも納得させて欲しいのだ。

直接ぶつかりあうことなんてしたくない。
ファンとしてここ最近のバトラーツを見続けた私の感情は、
もうとっくに現実とぶつかりあってボロボロなんだよ。

私は政治的背景に興味がない。誰が悪くても別にいい。
犯人さがしをしたって、もうアレクや石川社長や村上が
参戦する「火祭り」は見ることが出来ない。

2〜300歩譲って火祭りキャンセルが仕方ないにしても
どうして「ボクたちこそ被害者です」という言葉が出てくるか。
カッコ悪い。
プロレスラーのくせに。
第一被害者が世界征服なんか出来るのか?
どうにもならない状況なら、それよりも大きく出てくれよ。

「ゼロワンなんかに関わってたらこっちが潰れちゃいますよ!」
と言いきって嫌いにさせてくれ。
こっちから見れば、どんな理由だって関係ないんだから。
せめて憎ませてくれ。

「あんなチンケな団体に関わってる場合じゃないんです!
 金のあるほうに行かなきゃ世界征服も出来ませんから!」
そう言われて素でムキになる破壊王が見たかったし
大谷のリアクションが見たかったし、
「どっちがチンケだよ!」と怒りたかった。

そうやって見ている側をあおったうえで、
それを超える試合を、石川社長と村上にやってほしかった。
それでダメだったなら、心からバカにしたかった。

もちろん本当は石川社長とバトラーツには、
「今の猪木さんは、自分が好きだった猪木さんじゃない。
 真の猪木イズムをゼロワンさんと追求する」
と言って「火祭り」を一緒にやってほしかったけれど。

「自分たちこそ被害者」と言ってみたり
三沢様に向かって「自分達こそケツをふけ」と言ったりしている
石川社長のどのへんを好きになればいいのだろうか。

男が忙しいときに「会いたいの」と無理に呼び出しておいて
会いに行ったら行ったで「わがままでごめんなさい」と
泣き出す女のようで、どうもいただけない。

そうは言ってももう都合つけて会いに来ちゃったんだから
せめて喜ぶなりしてくれよ。
それなのに俺は君のわがままにつきあわされたあげく
そんなキミを許さなくてはいけないわけ?

と思いつつなだめになだめて「何があっても○○ちゃんが好きだよ」と
言ってしまったりするのが気の弱い男性のすることだろうが

私はイヤなのだ。
誰にとは言わないがその節はどうもすみませんでした。

せめて悪役になって欲しかったし、
そう言われたゼロワンがどう出るかと言ったところまで
楽しませてほしかった。

「火祭り」を見せてくれなかったバトラーツの肩を抱いて
「しょうがないよ。これからも一緒にいるよ」と
言ってあげる事なんて出来ない。

「もともと自分は猪木に憧れてこの道を選んだ。
 たとえそのためにファンを裏切り、ゼロワンが潰れたとしても
 自分は猪木軍としての道を選ぶ。
 それについてこれない選手は離脱してくれて構わない」

と言い切ってくれる石川雄規であってくれたら。
そこでアレクが唇をかみしめて離脱してゼロワンへ!
ゼロワンとバトの冷たい戦争が始まる!
周りの非難の中、村上は無言で石川社長と握手をして!
タッグを組んで半年後試合中裏切って石川社長をブン殴る!
「オレを信じたテメェがマヌケなんだよ、石川ぁあ!」
そのセコンドには小路が!

・・・すいません。すこし夢をみました。

それなのに何だ政治的背景って。
そんなもん知るか!
ファンに謝ってどうする!誰が許すか!
政治的背景とプロレスして負けただけのくせに!
しかもその負け方がカッコ悪いんだ!!

本当は信じていたかった。
このすべて、この信頼が裏切られたという気持ちさえ
「プレイ」じゃないかと思っていた。
「ちっくしょ〜、そう来たか」と思えるんじゃないかって。
「そこまで読めなかった」と思わせてくれるんじゃないかって。
手のひらで遊ばされているんじゃないかって。

どうやらそうじゃぁないらしい。
好きだったものが変わっていくという気持ちをライブで味わった。
対象は何であってもそうだと思いますが
好きだった人が「えっ?」と耳を疑うような事を言ったりしたりして
それを聞かなかったことにして1度や2度はやりすごして
それでもこちらの温度が1度ずつ下がっていって

ふいにそのすべての言葉のパーツが合わさって
全部の意味がわかって愕然としたのに

それでも現状がまったり続いていくというのは
なかなかシンドイことですね。
長年のプロレスファンと呼ばれる人たちは
こんな騒動どころではなく、もっと大きな瞬間を
通り過ぎてきたのだろうと思う。
そんな時どうやって過ごしてきたんでしょう。

全てを仕方のないことだと思って諦めてきたのだろうか。
そうするしかないんだろうか。

冷めるわけでもなく、自分の意志と矛盾するわけでもなく、
すべてをあきらめるわけでもなく、
現状と割り切りをつける方法はないのだろうか?
かつて、皆さんはこんなときどうしていましたか?

さ、どうしましょうね、といったところで、

そろそろ仕事に戻ります。
今回読んで元気になれなかったなら、ゴメンなさい。
ささきぃでした。

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