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「タカーシ日記」第十五回 <FINAL COUNTDOWN>
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■投稿日時:2002年12月24日 ■書き手:タカハシ(名前をクリックするとプロフィールの欄に飛びます) |
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<12月16日(月)> そりゃまぁ「完璧!」とうぬぼれていたワケではないが、それでも今まで書いてきたものはそれなりに納得して送っていた。しかし前回、前々回は本当に抹消したいほどのデキで、いつかこっそり書き直そうかと思っている。 今までは「連載は引き受けたからには絶対間に合わせなければいけない」などと考えていたが、納得いかないものを書くくらいなら ・・・と休載している?他の連載陣の気持ちもわからなくはない。 何故自分がそこまで締め切りを守る事にこだわるのかと言えば、これは多分「まんが道」の劇中で原稿を落として干されてしまった、満賀と才野の2人の姿がトラウマになっているように思う。 ところで次回でこの日記も最終回。日記ワク(そんなのあったのか?)も空く事だし・・・ダイスさん、どう? さて自分は特に何かコレクトするというシュミがない。あえて言えばプロレスのビデオを編集して保存している事くらいだが、これも3倍録画でのもので、膨大な量は別とすれば(だいたい200本くらい)それほどのこだわりもなく人から頼まれればホイホイコピーもしている(商売はしてないですよ)。 トレカやボトルキャップも食指が動いた事はなくもなかったが、2,3個買ったくらいのものだった。しかしコンビニで朝食用にパンなどを買い込もうとすると、ネスカフェの缶コーヒーにサンダーバードフィギュアがオマケでつくようになっていた。これがコーラか何かなら多分見向きもしなかったのだろうが、別に味にこだわりを持って缶コーヒーを選んでいるわけでもないのでためらわずにそれを手に取る。中に入っているのはサンダーバード3号だった。全部で6種あり、2号の特別仕様が希少なのだそうだが・・・これはアッサリ昼に当たってしまった。別に買い揃えてどうしようとは思わないが、しばらくは缶コーヒーはネスカフェとなりそうだ。イマイチ舌には合わないのだが。 <12月17日(火)> 年末恒例の「プロレス大賞」が発表になった。サップが大賞になった事より驚いたのは永田対高山がベストマッチに選ばれた事だ。バランスが肝心とは言え「そんな試合やったっけ?」と思わせる試合を選んではいかんだろう。あと大谷と田中のコンビが最優秀タッグに選ばれたが、決戦投票では「該当ナシ」との争いだったとか。 鶴龍コンビや三沢・小橋組なりとのスケールの違いを言い出せばキリがないのはわかるが、今これだけのワークレイトを備えたタッグチームが他に存在しない事は明白だと思うんだけど。 ただプロレスの古参評論家の方々は、本当に色々な団体にちゃんと足を運んでいるんだよな。それだけにこのような意見が出ても「感覚が古い」とは切り捨てられないなぁ。 *これは後から聞いた話だが、スポーツニッポンの美人記者、丸井乙生女史の話によると、会場で大谷・田中の試合を見ている記者の人たちは軒並み投票していたとの事だ。 まぁ自分がこの「プロレス大賞」で投票権があるとしたら・・・と仮定してちょこちょこっと選んでみよう。 MVPは高山。1年通じて活躍した選手が取るべき、というのが理由。 ベストマッチはサップ対ノゲイラ。ここ数年最高の「プロレス」だったと思うな。 最優秀タッグは文句なく大谷&田中。金村&黒田、坂田&横井と1週間の間にそれぞれ最高の試合ができるチームが他にどこにいる? 殊勲賞はサップ。下半期のMVPですね。敢闘賞はそろそろ新日本の選手にも挙げないとマズいので永田。車田正美との対談によると、どうもプライベートでは「ミルコにリベンジする!」と吹いてるみたい。「雉も鳴かずんば撃たれまいに」・・・とならないようにね。 技能賞はプロレス大賞では小島だったが、これはジョブやキャリーで相手をオーバーさせられた事が評価されたって事なのかな?自分の感覚からすると小川良成だなぁ。 女子プロ大賞はまぁ中西でいいや。いい選手ではあるけれど、中西がこの賞を取るようでは女子プロレスの未来は暗いなぁ。 話題賞はサップが殊勲賞なので吉田かな。坂田も棚橋も経済効果として現われていないからね。 <12月18日(水)> 練習前や柔軟の際は雑談タイムでもあるのだが、芸能ネタ、ガンダム話、ネットで拾った格闘技ネタなどの他に、一緒に練習したプロ選手たちの話が出る事もよくある。今回話題になったのはチームROKENの今成選手。今成選手は植野師匠と殆ど変わらない体重のはずだが、パワーはケタ外れに違うのだそうだ。 と言うのも今成選手がやる練習方法で足に30キロの錘を着けて懸垂というのがあるらしい。 T「体重が70キロくらいで30キロだと100キロですか。スゴイですねぇ。」 U「それを50回・・・3セットやるんですよ、信じられます!?」 T「・・・聞いただけで心が折れそうです。」 さてこの日の技術ネタはオープンガードをふんばられた時、オモプラッタで切り返すテクニック。いつものように実験台になるのだが、合理的かつスムーズにオモプラッタを決められると思わず「魔法みたいですねぇ」と感嘆してしまう。 U「今度ヨソで講座開く時は高橋さんが実験台として来て下さいよ」 T「それじゃあいかにも適当にピックアップしたかのように「ちょっとそこの人・・・」って感じで選ばれましょうか?」 などと言いつつ2、3度お手本を見せてもらったところで反復開始。う〜ん、高度過ぎて帰る頃には忘れていそうだ。 スパーでは上が取れた時だけは攻め込めていたが、下になると全く何もできないといういつものテイタラク。もっと下から強くなりたいが、そう言ってる割にはスパーでも上を取るところから始めてしまうんだよな。心が弱い証拠です。 帰宅後東京スポーツを読むとこっそり「長井、全日本退団」の記事が。思い出されるのは先シリーズで小島や土方をヒザか何かで失神させた事。ストーリーに反映されていないところからアクシデントだったのかな?と思っていたのだが、このような結果が出てしまうとちょっと複雑な心境になってしまう。 などと言いつつ新日本に誘われているだけなのかも知れないが。 <12月19日(木)> 昼休みを使ってコラムを書いてみる。新日本のドーム大会でデビューを果たす元UFC王者のジョシュ・バーネットと、全日本に参戦する事になった西海岸系インディーレスラー、スーパードラゴンについてだ。 この2人の共通点はビデオで見た日本のプロレスに強い影響を受け、その後の人生が大きく変わった事だ。「2人の「オタク上がり」が同時期に来日する事が、今年のプロレス界を暗示しているのかも」という感じのオチ。 とりあえずカタチづいた処でスーパードラゴンのVをくれたひねリンさん他数人に送ってみた。 さてこの日は会社の忘年会。集まった10人の中ではブッチ切りで自分が最年少だ。明らかに問題あるよな。 会社では「プロレス?最近は夜遅くにやってるみたいですねぇ」という顔をしているのだが、話の流れで上司が昔子供の頃に憧れたという柔道の三船十段の話が出る。当然例の空気投げの話題なのだが、そこから突然上司の一人が 「柔道のヨシダカツヒコがこの前K−1で2回やって2回KOした」と"柔道の吉田"以外全部ハズレた事を言い出した・・・が別に誰一人訂正する人もなく、そこで話は終わったのだ。まぁ世間なんてこんなものかな、という感じだ。 <12月20日(金)> 早速ひねリンさんからコラム感想が届く。ジョシュとスーパー・ドラゴン(以下SD)の結びつけの強引さに面白さを感じてもらえたようだ。 >最終段落の『オタク上がりの選手の時代』というのは、それまでの文脈からすると >『日本に逆輸入された、日本プロレスオタク外人の時代』って意味なのでしょうか? >それだったら、去年のロウキーの活躍にちと触れたりするのも悪くないかも。 というのを読んで「そっちの方がいいなぁ」とアッサリ方向転換。これもひねリンさんから聞いた話だが、ロウキーは自分のHPに将来の夢として「日本で戦う事」「日本で認められる事」を挙げていたそうだが、そこまで書くと1000文字オーバーしてしまうので割愛する事にした。ロウキーのような硬派な風貌とオタクというのはちょっと結びつかないけど。 で、この日は闘龍門後楽園大会だが、迷わず柔術クラスへ。有明コロシアム大会を期にプロデュースを選手たちに任せたとウルティモ校長がインタビューで答えていたのだが、その後の大会に足を運んだ限りにおいてはどうも自分とは肌が合わなかったようだ。もちろん試合のレベルが下がるはずもないし、見に行けば他のどの団体よりも満足度の高い興行を見せてくれるのだろうが、01とは違う意味での詰め込み過ぎ加減と、デキの悪いRPGにありがちな「やらされてる」感じがしてしまう。ファンの意識をコントロールしようという意思がハッキリ見えるというか・・・。 今年の夏くらいにはその面白さに感覚がマヒしたかのようで、一時(結局本当に一時だったが)観戦をやめた事がある。ベタなオチだが今まで考えたことのない気分にさせられる闘龍門はやっぱり面白い。 年内の後楽園での残り2戦は行かないつもりだが、来年最初の興行は必ず行きたいな。 <12月21日(土)> ダラダラと準備していたため11時半からの柔術クラスに少し遅刻してしまった。すでに練習前のマーシオ・フェイトーザ直伝の柔軟体操は終わりに近づいていたが、自分は練習への参加が遅れても柔軟はみっちりやるようにしている。準備不足が原因で練習中にケガするほどバカらしい事はないし、それで練習を止めるのは他の人にも失礼だからだ。この日のネタは水曜日にやったオープンガードからのスイープを踏んばられた時、オモプラッタで切り返すワザ。相手の手足をコントロールしてオモプラッタに入る体勢を作るあたりがいかにも柔術的で素晴らしい。いつ身に付く事やら・・・。 そう言えば植野師匠はオモプラッタが一番柔術的で好きな技だと言っていた記憶がある。自分が一番好きなのはデラヒーバかな。教えてもらってひとつひとつ順序立ててやれば、非常に論理的な技なのだが、初めてかけられた時はフワッと身体が浮き上がってチョークの体勢に捉えられるという、まるで魔法にかけられたかのようであった。 まぁもちろん未だにスパーでも決めた事はないのだが。 帰宅後は三軒茶屋にも練習に行こうかと思うが、弱い心がそうさせなかった。夏に買ったPS2を初めて箱からだし、友人から借りたBOOWYのDVD「1224」を見始める。 この「1224」だが、勝手に16ミリでせいぜい2つくらいのカメラで追いかけたものと決めつけていた事もあり、意外なカット数の多さにまず驚かされた。画面に映る限り観客の男女比率が2:8くらいだったのにはもっと驚かされたが。 実はブートのテープは持っていたのだが、この日を最後に演奏されなくなる数々の楽曲に聞き惚れてしまう。このDVDのセットリストの中では自分は「MEMORY」が一番好きなのだが、貸してくれた友人は「季節が君だけを変える」がお気に入りなのだとか。 そう言えば当時のインタビューで「この曲を氷室に渡したら"プッシーキャット"とかいう感じの歌詞を付けたので、これはちょっと・・・と書き直してもらった」と布袋が答えていた。暴威の頃に歌っていた曲にやっぱり「プッシー・レイディー」という歌があったが、これは正式に発売された時には大幅に変わって「ハイウェイに乗る前に」に変わっていた。氷室はよっぽどこだわりがあったのか、ソロデビューのアルバムには「プッシー・キャット」という曲が入っていたが、これについてはまぁいいや。 最近は大瀧詠一や松任谷由美、スピッツなどなどトリビュートアルバムが多数出ているが、バンドとしてはXと並んで最もたくさんのフォロワーを出したBOOWYもその内取り上げられるのだろう。 氷室が東芝EMIと再契約したという事で、再結成のウワサも出ている。恐らく復活するとしたならドームクラスでのビッグイベントとなり、多分自分も行くとは思うのだが、最後まで再結成しないバンドがあってもいいんじゃないかと思ってる人も結構多いんじゃないだろうか。 まぁ再結成するとしたらここ数年がヤマなんだろうな。氷室も布袋も落ちぶれてから仕方なく・・・なんて事はないようにして欲しいものだ。何しろ「誰が何と言おうと日本で一番カッコいいロックバンド」なんだから。 <12月22日(日)> 体調がどうにも悪く、引き篭ってビデオ三昧。WWEはようやく「NO MARCY」前まで辿りつき、サムライは8月の全日本の武道館2連戦。冬休みもビデオ三昧というのは避けたいなぁ。 ビデオばかりというのも何なので、高田祟史の「試験に出るパズル」も読む。この人の「QED」シリーズは面白かったが、こっちの方はちょっと強引なオチがあって途中で読むのを止めてしまう。 ついでに年賀状も書き始めるが、メールで普段やり取りしている人にも改めて書き送るというのは何だか不思議な気分だ。メールで新年の挨拶を済ませるというのは、昨年はやってみたが余り気分が乗らなかったな。 しかし世間はクリスマスで沸き返っているのに、1人部屋で引き篭っているというのも随分不健康な話だ。そしてそんな事まで告白しなくてはいけないのも日記書きのツラい処だなぁ。 それしか書かないというのもアレなので個人的に考えた「観戦記ネット5大ニュース」を書いてみよう。10個はちょっと思いつかなかったのと、まぁ書いちゃいけない事もあるので5だ。 1:スポナビ、ヤフーに身売り。観戦記ネットもヤフーグループの一員に? 2:チーム品川の実原隆弘、本格プロデビュー。品川主宰コンテンダースのサムライ放送で「セコンドは観戦記のHPを運営している・・・」と紹介される。ついでに「GCMとパンクラスには筆が鈍ってる?」とも・・・。 3:Drマサ、「現代思想」別冊に寄稿。 4:エッセイを連載していたささきぃ嬢、「紙のプロレス」編集部に就職。美人OLから美人編集者に。 5:観戦記ネットレギュラー長尾メモ8、2ちゃんでブレイク。12月23日現在、応援?スレッドはPART13まで増化。 それにしても「ネット<紙媒体<TV」という自分の思想が良く現われているランキングだな。 さて、いよいよ来週で最終回となるこの日記。 理由は簡単で、自己満足とは言えそれなりに納得できる内容のものを、キッチリ締め切り守るのがいよいよツラくなってきたという事です。 ただせっかく書き続けた事だし、自分の責任において締め切りに囚われないスペースで・・・と思い直し、観戦記ネット連載としては予定通り最終回とした上で、この度「メモライズ」にお引越しする事にしました。 日記URL :http://www.memorize.ne.jp/diary/33/17032/ タイトル :タカーシ日記2003「指先から散弾銃」 内容は今回分は殆ど変わりませんが、一応20日からスタートしています。 草稿レベルでも一応書いたら投稿前に上げているくらいかな。 毎日ちゃんとアップするという事はまずないと思いますが、取りあえず色々やってみたいと思っています。 今まで読んで下さった方に感謝すると共に、 週1なりでも引き続き読んでもらえるようお願い致します。 |
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