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「某っちのVT群雄伝」第四回
第一部 悪ガキと先駆者(ティトとライオンズ・デン抗争史)パート4 |
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■投稿日時:2002年11月21日 ■書き手:某っち (ex:「格闘潮吹きマン○固め!!」) |
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第一部 悪ガキと先駆者(ティトとライオンズ・デン抗争史) 第六章 再戦 ティトの復讐の機会はすぐにやってきた。 次回大会UFC19、当初予定されていたビクトーvsボーランダーのミドル級王者決定戦は、ボーランダー敗北によりお流れになった。 ライオンズ・デンはその威信を賭け、ボーランダーの代わりに当時パンクラス王者であったガイ・メッツアーを、ビクトーの相手として送り込む事にしたのだ。 だが、今度は逆にビクトーが膝の怪我で欠場。ビクトーの代わりにと、ティトにオファーがきたのだ。 ティトは一も二も無く快諾、そしてこう言い放った。 「メッツアーよ、お前はあの時(UFC13)にタップしたはずだ! あの試合で本当に勝ったのはこの俺だ! はっきりさせようじゃないか! 今度の試合でUFC13の優勝メダルを賭けよう、本当の勝者を教えてやるよ!」 メッツアーも負けていない 「俺はあの時、一回戦でターミネーターの様に強い相手(クリストファー・レイニンガー、UFC13の時のメッツアーの一回戦の相手)にフルラウンド戦ってすぐに試合をしたんだ! お前は俺のお袋でも勝てそうな相手(ウィス・オルブリトン)に30秒しか戦ってなくて、1時間も休んでから試合しただけだろ? 俺がお前なんかに負ける訳が無いだろう! さあ、やろう!」 オクタゴンは異常な雰囲気に包まれた。 因縁のメッツアーvsティトの再戦。王者決定戦にこそならなかったが、UFC19のメインイベントとされたこのカード。 だが、試合は一方的なものになった。 試合開始後、ティトの強烈なタックルがメッツアーを襲う! パンクラスでも船木、近藤らのテイクダウンを凌ぎ、プライドでも桜庭のタックルを全て切り、一度もテイクダウンを許さなかった難攻不落の獅子が簡単に倒された。 「ダメだ! その体勢は危険だ! やめろ!」 セコンドのケン・シャムロックが叫ぶ。だが時はすでに遅かった。 メッツアーの取った体勢は亀のポジション、亀の様に身体を固めて頭を抱えるポジション。旧プライドルールなどのぬるいルールでは有効なこの体勢も、オクタゴンでは、本物のVTでは敗者のポジションである事は、近年、プライドルール改正により、桜庭がヴァンダレイ・シウバにこの亀の体勢から撲殺され、病院送りにされた事でも日本でもお馴染みだろう。 それは、この時も同じだった。 亀になるメッツアーの顔面に、脇腹にティトは膝を叩き込む! 後頭部にパンチを振り落とす! ガツッ、ガツッ、オクタゴンに鈍い音が響き渡った。 「チョークなんかにいかないぜ、まだまだ殴り続けてやる! この傷を見る度に思い出すんだな、ティト・オーティスにやられた傷だと!」 それでもメッツアーは獅子の心をもつ戦士。必死で耐え、反撃の狼煙をあげてくる。 だが、それでもティトの猛攻は止まらなかった。 9分55秒、亀の体勢のメッツアーを殴り続けるティトをレフリーが止めた。 TKO勝利。遂にリベンジを果たしたのだ。 「Gay Mezger is my Bitch!」 興奮するティトは、メッツアーにこう叫んだ! だがそれを絶対に許さない男が、その言葉を耳にしてしまった。 ケン・ウェイン・シャムロック。ライオンズ・デンの総帥である。 (つづく) |
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