「タカーシ日記」第十回 <LET ME ROLL IT>
■投稿日時:2002年11月19日
■書き手:タカハシ(名前をクリックするとプロフィールの欄に飛びます)

<11月11日(月)>
先週からWWE強化週間という事で毎日2時間以上WWEビデオを見ているのだが(ちなみにネットは朝晩合わせて1時間くらいですね)、ジョン・シナ、ブロック・レズナーと着実に世代交替が進み始めている。当然年間最大イベントであるレッスルマニア20のメインもすでにいくつか候補には上がっている。
アメリカーナ最新号によると、レズナー対HHH,レズナー対アングル、レズナー対アングル対ベノワとレズナー中心である事は間違いないようだ。他にもレズナー対レノックス・ルイスなどもウワサされているようだが、これはオースティン売り出しの際、タイソンと絡ませる事で知名度を飛躍的に高めたのと同じ戦略なのだろう。やっても試合ではなく、相手側のマネージャー役とかだろうな。
上記の選手5人とも今はヒールで戦っていると思うが、レズナーの初敗北をひとつの売りにするだろうから、恐らく対戦相手はベビーとなるだろう。ロックやホーガンはスポット参戦となるだろうから、レッスルマニアでの返り咲きは考えにくいので、HHHかアングルがベビー転向を果たす事を予想。
しかし聞いた話だが、HHHのようなおフランス人風の顔ではアメリカ人は潜在的な感性で、ベビーとしては受け入れるのが難しいらしいザンス。結局カムバック・ヒーローとしての賞味期限が切れたところでヒール転向を果たしたのも、そこに遠因があるとかないとか。
となると消去法でアングルがベビー転向か?となると会場で「YOU SUCK!」と歌いたい人たちの期待を裏切る事になるので難しいのかな、とも思えるが、アングルには今ベビー転向のきっかけとなるプランがある。
それがアマレス界への復帰なのではないだろうか?チャレンジという言葉に弱いアメリカ人のハートを直撃!これでオールアメリカン・ヒーロー、カート・アングルがWMでチャンピオンに返り咲くお膳立てができたね。
・・・疲れているのかどうも妄想がヒド過ぎるような気が・・・。


<11月12日(火)>

今日は上手い事仕事を切り上げて大阪プロレス後楽園大会へ。速報もやるべきかと思ったが、今イチ気が乗らないので辞めておく。今回は北側にステージのない、通常通りの座席設定であったが、その分南側の前半分にはかなりの空席が見受けられた。試合はどれもレベルの高いもので、初見でも老若男女問わずに楽しめるという、デルフィンが旗揚げ当時から目指す方向性がハッキリと形付いてきてる印象を受けた。
特筆すべきはやはり第3試合でのMA−G−MAのケブラーダの失敗による戦闘不能→無効試合で、「プロレスがインチキなショー」(このフレーズは好きだな)であり、死と隣り合わせのエンターテイメントである事を再認識する。次の試合を控える4選手はかなり意を決するところがあったろうと思うが、それでもしばらく見ない間に積み重ねられたネタ満載の試合を見せてくれた。
しかしその試合が面白かっただけに、試合後のえべっさんによる「ボクらも死と隣り合わせで・・・」というマイクが、最初のうちはネタとしてしか受け入れられなかったのは皮肉な話だ。
セミはタッグ選手権で、これはもう東京で移動するはずがあるわけもなくINFINITYの完勝だったが、どちらかと言うとデルフィンにテープが1本も飛ばなかった事の方が印象深い。変わらない事がファンにとってマイナス要素となっているのだろうが、求められているレベルが高いのだと思って、もうひと踏んばり見せて欲しいな。
メインのライガー対村浜は、鈴木戦を控えるだけに「なんちゃってVT」みたいな試合になるのかとも思ったが、サスガにライガー、そんな多方面に失礼な事などするはずもなく、最初の5分はロープワークのないUWFチックな試合展開、5分過ぎからは村浜の個性を巧く引き出したハイグレードな試合を見せてくれたのだった。
最後は村浜と新ユニット結成のような動きも見せ、新日登場を宣言したバッファローとのマイクのやり取りでも楽しませてくれた。
密かに楽しみにしていたのはデルフィンの先日のみちプロ10周年不参加へのコメントだったが、リング上でもバックステージでもなかった模様。別にみちのく勢との交流戦、対抗戦を見たいとは思わないが(闘龍門とは是非!)、サスケとデルフィンのリング上での握手はいつか見たいと切に願う。


<11月13日(水)>

水曜と言えば柔術クラス。今回はハーフガードからのパスを習ったが、これはグレイシー・バッハ秘伝の技らしく(名前は特に決まっていないが、便宜上植野師匠は「マーシオ・パスガード」と呼んでいる)、「もうこの体勢まで行ってパス出来なかったら、切腹する覚悟で。・・・切腹!」と反復練習の時にイヤな気合の入れ方をする植野師匠だった。怖過ぎます・・・。
この日は勝ち抜きパスガードでヘロヘロになり、スパーでも2本目の途中でシュルシュルとガス欠に陥った事を体感してしまう。最後の1本も誘われはしたが、固辞して残りは見るだけとした。
サスガにこの日ばかりはWWE強化週間とはならず、家に着くなりシャワーだけ浴びてすぐ寝る事にした。いやぁ、とにかく疲れましたよ。


<11月14日(木)>

東京ドームにポール・マッカトニーのコンサートに行く。ライヴ、コンサート、リサイタルと呼び名は数あれど、ポールの場合はコンサートがしっくり来る感じだ。
実のところ前日までは全く期待もしておらず、当日行く事を忘れてしまうかもと思っていたほどだった。
開演予定の7時から15分過ぎから延々15分に及ぶヌルいダンスパフォーマンスが続いたが、オープニングから「Hallo,Good-bye」、「Jet」、「All my lovin'」と立て続けに聞くと、そのヌルささえもがこの瞬間をより楽しませるための演出かとも思えてくる。とにかく続々と(ニューアルバムからの3曲以外)キラーナンバーが流れ続けるのだが、中盤くらいでもう満腹感というか、もうここで終わっても満足できるくらいの充足感を味わう。
その中盤のヤマ場がジョン、ジョージ、リンダそれぞれに捧げた曲なのだが、ジョンへ捧げた「Here Today」には自分自身に思い入れがないため、ちょっと残念。
これだけ豪華な晩餐をご馳走になり、これ以上ない満腹感で会場を後にしたが、あえて言えば「I will」「Oh!darling」「I've just seen a face」あたりを聞かせてもらいたかった。次の機会は・・・と言いたいがポールも60。「When I sixty-four」ももうすぐだ。会場のファン層も平均年齢は40近いのではと思われる。1Fスタンドの中ほどでゆったりと座りながらという、自分の年齢にも曲調にもあった楽しみ方ができたのだが、これほど満足感の高いコンサートは色々な意味で初めてのような気がする。
要は受け入れる側のタイミングなのかな。


<11月15日(金)>

金曜といえば柔術クラスなのだが、仕事がどうしても終わらずにこの日はお休み。仕事が忙しいのは嬉しい事だが、水曜日がダメダメな分頑張ろうと思っていただけにちょっと残念。それにしても自分でも不思議なほど柔術にハマっている。技術体系がしっかりしている上、人それぞれの体力や性格的なものに合った楽しみ方、強くなる方法が確立されているのがいいのかな?
打撃系の場合は年齢が上がるに連れ、どうしても反射神経や体力の衰えから誰でも楽しめる・・・とまではいかなくなってしまう印象がある。そもそも打撃系では「楽しむ」という発想にはならないか?
組技系の方が長く付き合っていける、という考え自体は間違いではないようだが、植野師匠に聞いたところではブラジルの柔術家たちは自分たちの全盛期を30才前と考えている人たちが多いらしく、寝技は経験がモノを言う世界と聞いていただけにちょっと意外な気もする。
まぁ大会の場合では一瞬の判断などが要求されるので、また別という事もあるのだろうが。

<11月16日(土)>

金曜日に行けなかった分、昼11時30分からの柔術クラスへ行く。10時からの修斗クラスにも行きたかったが、掃除、洗濯が思うようには終わらなかったため柔術のみとなる。
ところがこの日は珍しく植野師匠が寝坊してしまったため、この日の修斗クラス講師役である村濱天晴選手と雑談しながら到着を待っていた。
別にヤバい話や、悪口がバンバン飛び出したという事もないが、迷惑をかけても申し訳無いのでここで書くのは辞めておこう。実際に戦っていなければわからない貴重な話が聞けたので、修斗については特に書く機会はないものの、いつか活かせる事もあるだろう。
植野師匠が来るまでは、クローズ・ガードからのパスガード2本と寝技限定スパーを1本やったが、恥ずかしながら自分の方が一方的に消耗してしまい、ここで休憩とさせてもらう。
結局30分遅れで来てくれたのだが、今回は自分も含め2人しかいなかったため、技術ネタのリクエストで中井戦でヒクソンが見せたサイドからマウントへの移行を教えてくれた。
改めて言うのも何だがとにかく緻密かつ合理的でシンプルなもので、それこそ明日にでも使えそうな感じだ。その技の反復を少しやったところで、締めとして試合形式のスパーを行う。
引き込みの応用でトップを取ったりしながら、一時は9−0まで行ったのだが(ここで植野師匠の「オレならここから残りはクローズ・ガードで堅く行くな」という言葉に、村濱選手が「それじゃ練習にならんだろ!」と的確なツッコミが)、結局ガス欠で動きが止まるとアッサリV1アームロックにタップしてしまった。
いくつかアドヴァイスはもらったものの、根本的にはスタミナが足りないのが敗因だ。もう少し意識して練習する事としたいな。


<11月17日(日)>

「レッスル−1」に行く。何しろ「レッスルー1に行こう!」なんて書いた手前、「自腹でチケット買って見ないとな」なんて妙な正義感が働いてしまったのだ。自分なりに期待感を込めて書いたものだから、発表されたカードには期待ハズレどころか「裏切られた!」とまで思ったものだが、文句を言い散らした分会場に着いた頃には期待値0で臨めたため、もはや何でもOKな状態になっていた。
どこかで人身事故があったとかで、駅から徒歩で来る人のために開始を遅らせたとの事だが、結局推定11000人くらいの入りとなった(ちなみに満員で17000人。特設ステージで4000人分潰した残りが8割の入りだったという計算です)。
それにしても一応社運を賭けた一大イベントなのに「出たくないから」と言って出ない選手がいる事を許す会社というのもどうだろう?その点新日本はどんなムチャクチャなものでも、やると決めたなら上から下まで一丸となってやるのだから、その辺のプロ意識ではちょっと全日本と比較にならないし、新日本からの移籍組のクリエイティブの人たちは苦労してるだろうな。
試合はサクサク進み、8時過ぎにはもうメインイベント。予想通りのムタジョブだけど、いつか星を返してもらえるなら、そんなに悪くないんじゃないかな。前座の試合では意外なまでの適応力を見せたランデルマンがまさかのジョブという、第4試合が良かったな。
出場選手をキャストとして、FINマークを出すエンディングから、多分完全にTV向きとした絵作りをしているのだと思うが、それについては26日の放送(なんとプライムタイムだ!サスガ石井館長)で確認する事としよう。
まぁプロレス独特の余韻のない、唐突な終わり方も何度か見れば馴れそうだし、向き不向きはあるにせよ、プロレスに対する妙な偏見さえ持たずに取り組むならば、ガチ系選手のコンバートもあながち無理な話じゃない事は再確認できた。
何より期待値0(今回の場合マイナスだったかも)で会場入りすると、本当に何でもOKに思えてくる。毎回コレで行こうかな(笑)。





本稿の著作権はすべてKANSENKI.NET及び「書き手」に帰属します。

戻る
TOPへ