「タカーシ日記」第九回 <10年ロマンス>
■投稿日時:2002年11月12日
■書き手:タカハシ(名前をクリックするとプロフィールの欄に飛びます)

<11月4日(月)>

行きに渋滞に巻き込まれたため、帰りはR師匠宅を昼過ぎには出るがアレヨアレヨと言う間に着いてしまう。7時からの三軒茶屋での柔術クラスに行こうかとも思ったが、疲れも残っているからと自分に言い訳してWWEのビデオを見て過ごす事にする。
今ようやく「ヴェンジャンス」PPVのカードが出揃ったくらいだから、だいたい4ヶ月遅れか。リック・フレアー対ブロック・レズナーを見て、巧いベビーのチャンピオンがワークレイトの低いハイスポットタイプのヒールをキャリーしつつ、防衛を重ねていたブレットやショーンの時代を何故だか思い出す。アングルやレズナーのような就職組が自分の役目を理解した上でプロレス界に入ってくるのは歓迎すべき事なのかも知れないが、ますますプロレスの試合そのものがシステム化(上手い言葉が見つからないが)するようでちょっと違和感を感じる。
「FUCK THE SYSTEM!」・・・一応言ってみました。
しかしハーバード大卒業のクリス・ノウィンスキーが即業界に入ってくるのは、なんだか大学卒業後すぐヤクザの事務所に就職のため訪れるみたいな感じだな。


<11月5日(火)>

火曜のお楽しみはSPA!の武藤連載とアクションの「東京家族」だが、この2つのためにわざわざ雑誌を買うわけにもいかないので、セコイ自分は当然立ち読みで済ます。夕方コンビニで軽食を買い込んだついでに雑誌コーナーに寄ると、女子高生が「ラブモール」なる風俗関連の就職情報誌を熱心に立ち読みしているのを見かける。
ここで注意するほど正義感に厚くもないし、価格交渉に入るほど(コンビニで始めたらそれはそれで大したものだが)オトナでもないが、何だか複雑な心境に陥ってしまう。TVCFではボートが欲しいとか、彼女と南の島に行きたいとかで安易なサラ金への勧誘CMが流れまくっているが、本当にどうなっているのだろうと自分でさえも考えて込んでしまう。
ちなみにその女の子は結構可愛かったですよ。


<11月6日(水)>

4日の永山におけるVTみたいな大会「GEAR」にシラット使いの選手がいたが、実はその人はグレイシー・バッハに通っている人の1人なのだ。パンフを見たらそれなりに人気があるような事が書いてあるのでちょっとビックリ。シラットは捨てて、ジムで習った技術で見事勝利を収めたそうだが、「試合には勝ちましたが、勝負では負けました・・・」との事。ちなみにファイトマネーは一応5千円出たそうだ。植野師匠がもらった一番安いファイトマネーは修斗でのデビュー戦だったそうだが「つまんない試合しちゃったなー」との事。
さて、この日の新技術ネタは担ぎのパスガードを十字に切り返す技とハーフガードをスイープで切り返す技の2種。今回のはちょっと自分には敷居の高い技術でした・・・。
今回は勝ち抜きパスガードは2本だけにして、スパーを3本くらいやろうと思っていたのだが、そんな時に限ってスパーの時間は15分しかなく、結局2本しかできなかった。
1本目は下から翻弄されまくったが、2本目はそのシラット使いの人との対戦。大会でケガをしたのか右の指を痛めているため、グローブを着用して相手をしてくれたが、ここぞとばかりに容赦なく攻め込み、キムラロック、チョーク、肩固め、十字、ストレート・アームバーと次々タップを奪っていく。時間内では同じ技は狙わない事をマイルールとしているのだが、こうなるとあと出来そうなのは三角かフロント・チョークくらいだな、と思っているうちにクローズガードに引き込まれて時間切れ。
もうちょっとやりたかったが、植野師匠は続けて代々木支部に行かなくてはいけないのでここでお開き。
シャワーも浴びずに山手線での移動のはずだが、自分達が着替えてから外に出ると、人身事故で電車がストップしているようだった。恐らく巻き込まれていたのではないかと思う。ご苦労さまです。


<11月7日(木)>

今日は柔術もないので、家に帰ってビデオ三昧。今週はWWE強化週間として一気に「ヴェンジャンス」手前まで行く。久々に出てきたビショフ、よほど嬉しかったのか声が上ずっていて聞き苦しいな。
WWEとの契約前に見たビショフの最後の映像はを見たのは武藤とのサムライTVでの対談だったが、その時は「WWEはキャットファイトばかり増えて、レスリングが少なくなった」などと言っていたのに、タレントとしてはそれとは逆の方向を推進させていく役というのが皮肉めいてておかしい。
まぁWWE批判をする人は皆そう言うし、その路線も視聴率から導かれたものだからこれは仕方ない。レスリングで数字を取れる選手が現れれば自然とそうなるのだろうが、今のシステマチックな選手育成では、ブレットやフレアーのような職人気質の選手は少なくともアメリカでだけ仕事をしている選手からは産まれにくくなる事だろう。昔のようにローカルエリアで「おらが町のチャンプ」相手にその風土に合った試合をしていく経験が得られないのだから。時間がないのでしばらくはオアズケだが、ひと昔前ののWCWやWWF,ECWのビデオが見たくなってきた。WCWならスティング対DDPやらフレアー対ブレット、WWFならショーンがベビー王者だった頃、ECWならエディーやPEがいた辺りかな。
今は競合団体がないせいか、WWEスタイルとひと括りできてしまう試合ばかりで、サスガに飽きてきた。でもWWEの1月興行は何としても行きますけどね。


<11月8日(金)>

今年は大谷や高岩、TAKAなど10周年の選手がやたら多い。そしてみちのくプロレスも10周年だそうだが、この日はその記念興行。大田区体育館というちょいとハズレた場所にあるのに、平日の6時開始という無謀にもほどのある興行だったが、インディーだけに試合開始が10分オシくらいで、第4試合のクレイジーまでには入れるだろうというヨミで行く事にした。
ところが仕事の方が思ったようには切り上がらず、結局休憩中にようやくたどり着いたのだが、本来休憩前のクレイジーの試合は新日本提供試合と入れ替わっていたおかげで見る事ができた。これは対戦相手であるハヤシライスマンの到着をギリギリまで待ったための措置らしいが、自分にとってはハヤシライスマンがこの日のMVPだったという事になる。昔、WARのワンナイト6メントーナメントでマシンの代打で人生が出場した事があったが、試合後にはやはり「マシンありがとー!」という声が上がっていたものだ。
さて今回は現在みちのくを主戦場とはしない選手が数多く出場したわけだが、例えばクレイジーなどは今は使わなくなったコンビプレイを見せたり、CIMAがヒザの手術以来封印していたマッド・スプラッシュを出した事に、意外に深いみちのくへの思い入れを見せてくれたのが良かった。人生の拝み渡り失敗もそうだが、10周年という事に特別の磁場が働いたかのようだった。
試合後に大阪プロレスが不参化であった事に対してのコメントも出してはいたが、どうしても参加したくないというデルフィンの気持ちは尊重するとして祝電なり花(贈っていたかも知れないが)などでも随分好感度が違ったり、ファンに「もしかしたら・・・」という幸せな期待を与える事はできたのでは・・・と思うとちょっと残念だ。
別に大阪プロレスとの対抗戦が見たい!とか言う気持ちは全くないですけどね。

<11月9日(土)>

月のアタマ(2週目だけど)の土曜と言えば!そうディファ有明のスマックガールである。今回も無理すれば行けなくもなかったが、何だかその気になれずに見送る事とした。柔術も5時から三軒茶屋であったのだが、こっちも右手首の調子が思わしくなくオヤスミ。家に帰ってゆっくりWWEのビデオを見た。「ヴェンジャンス」でのRVDとレズナーの試合はなかなかに面白かった!
さて、スマックだが考えてみると篠原が出場していた、そして毎回試合後ブ−タレていた頃の方が自分の場合、よっぽど熱心に足を運んでいたような気がする。自分が最後に見たのは、しなし対吉住がメインの時だったが、この試合は今までのスマックに対する不満や不信感を全て吹き飛ばすような内容で、意外に自分もガチバカだったのかなー、などと思ったものだ。
ついでにこの連載ワクでスマック・ネガティブキャンペーンの終了を宣言したものだが、それ以降は全く行かなくなってしまった。
コレは何かに似てるなーと思い出したのがバトラーツの両国大会。後にも先にもバトの興行に足を運んだのはアレっきりだが、あの両国大会をピークに一気に自分だけでなくバトのファンたちも一気に引いてしまったように思う。これはライブハウスから追いかけているバンドが武道館ライブを成功させたら冷めちゃった、というのが感覚的に近いのかも知れないが、例えばひとつの到達点まで来たので自分の役割が終わった気がしたとか、もう自分が好きだった頃の××ではないとかあるだろうが、スマックに関してはどちらかというとキャバクラとかで「ここまで金を注ぎ込んだんだから1回ヤラせてくれるまでは・・・」というゲスな感覚の方が近かったのかも知れない。どっちも女の子がカラダを張った商売だしな。
しなしと吉住が自分が想像できる女子格闘技の最高レベルの試合を見せてくれた事で、これで安心して離れる事ができると思ってしまったのだろうか?自分でもよくわからんが、次のトーナメント決勝まで考えようと思ったら、興行予定立たずとの話。ガックンである。
まぁ「熱が冷める」という事に関してはいつか項を改めて考えてみたい。いつになるかはちょっとわからないけど。


<11月10日(日)>

この日はお互いヒマなので、ダイスさんと新宿で待ち合わせ、いい年したオトナ同士のダメな会話で午後のひと時を過ごそう、という事になった。24日にWWSの興行が行われるアイランドホールの下見と称して、マラソンデスマッチで使われそうなオブジェやらをロケーションしてみたが、多分WWSの興行以降はプロレス団体への貸し渋りは避けられないような気がする。他団体のスタッフは泣きたいだろうな。
さて、過日のみちのく10周年興行はダイスさんと会場の中で合流し、以降は一緒に見たのだ。自分はさほどでもなかったが、ダイスさんは今年のベストマッチ興行候補となるほどに満足感が高かったようだ。
自分としては先ほど書いたので重複するのはちょっと気がひけるが、やはりCIMAがマッド・スプラッシュを出した事に尽きる。またこのような同窓会マッチで昔の技や動きを見せてくれる人や、あくまでも現在進行形の自分を見せたい人など興味深い何点かはあったが、みちのくプロレスに対する思い入れの深さはそれぞれがしっかり見せてくれていたと思う。
みちのくプロレスについてこの際考えてみたが、ファン上がりの選手が起こした団体の第1号というのが歴史的(大げさだなぁ)視点として重要であるように思う。つまりは「ファン上がりの団体」誕生からの10周年でもあるという意味で。ついでにメジャー団体出身の選手がトップではない、というのもオマケであるかな?
まぁファン上がりの時代・・・という事については何度も書いてきているが、この辺り書くネタは幾らでも沸いてきそうだ。この事に関してはいつか項を改めて考えてみたい。これまたいつになるかはちょっとわからないけど。





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