「タカーシ日記」第三回 <EVERYDAY I WRITE THE BOOK>
■投稿日時:2002年9月17日
■書き手:タカハシ(名前をクリックするとプロフィールの欄に飛びます)

<9月9日(月)>

先週の日記で「月曜の修斗クラスは総合用の打撃」と書いたが、実際は組み技と交互で行う事になっていた。いかに自分がサボっていたかがわかる話である。
さて土曜のクラスでは極め技を教わるのだが、月曜の組み技はアマレスをベースとした練習となるようで、この日もタックルやその切り方、その後のポジショニングなどの反復練習からのスパーというメニューとなった。
タックルの打ち込みからしてかなり久し振りとなるが、やっているうちに感触を取り戻していくようで気持ち良く汗を流していった。急性腸炎でダウンしてからは初めての練習のため、不安がないでもなかったが思った以上に動けるとなると疲れも感じずにハイになっていくようだ。昔馬場さんが「レイスと戦うとリズムが合うので疲れを感じずにレスリング・ハイになる」と言っていたが、この日はそれを少し体感した気がする。
一通りの反復練習が終わると立ち技でのスパー(テイクダウンまで)。男相手でも女の子相手でもテイクダウンは苦手にしているのだが、この日は妙に調子が良く何度か狙い通りのテイクダウンに成功、特にタックルでのテイクダウンが取れた時は本当に気持ち良かった。
前回の反省から少し多めに水分も取り、かなり大量の汗も流したがイマドキ「練習中は水飲むな!」という旧態依然のジムなり道場なりはあるのかな?とフと思う。イメージとして極真なんか地方ではそんなトコありそうだが。

<9月10日(火)>

14日は東京スタジアムで矢沢永吉の生誕祝いのライヴが行われる。「一度くらいは見ておくか」と友人に頼んでおいたのだが、ちょうどその日に会社の仕事が入ってしまい泣く泣くあきらめる事になってしまった。無念だ。
この日は朝から昨日の練習で取ったタックルでのテイクダウンの余韻が残っていて、なんとも不思議な感覚だった。気分は初勝利を収めたタイガースマスクのようで、オヤジ狩りに遭っていたら逆に突っかかてたかも。幸いそのような事もなく、今では冷静さを取り戻していますよ。それにしても気持ち良かったなぁ。

<9月11日(水)>

珍しく会社にサンスポ、スポニチ、日刊と3紙揃っていたので、順繰りに読んでみる。猪木のLA会見についてサンスポは年末の猪木祭り開催の発表と新日本へゲキを飛ばしたというマッチ箱サイズの記事。スポニチは猪木祭りについては触れずに、10月14日のドームで結果が出なければ株主総会で・・・という内容。そして日刊は猪木祭りをテレ朝で放送するかも、と三紙三様であった。
東京ドームにクチ出しさせてもらえず、猪木祭りもTBSにしてみれば猪木の名前は有効でもプロデューサーとしては無力である事がわかってしまったので、石井館長主導で年末もお願いしたい、と考えるだろうから、それが猪木の耳に入ってスネてみせたというところじゃないか?
こんなアホなカケヒキのためにわざわざLAまで取材に行かなくちゃいけない人たちも気の毒な話だ。

さて9月11日と言えば85年に旧UWFが(結果的に)最後の興行を行った日だが、実はその年も数々の衝撃的な出来事があった。ロス疑惑の三浦和義が遂に逮捕され、夏目雅子が白血病で死亡。そして阪神タイガースにマジックが点灯した日でもあったのだ。昨年はWWFでは追悼イベントのような番組を放送し、タイミング良くベビーだったビンスが感動的なスピーチをブチ上げ、数週間後のPPVではこれまたタイミング良くベビーだったアングルが涙の戴冠劇を見せるというドラマがあった。
今WWFでは反米アンングルが主流のひとつだが、何しろブレットのようなカリスマ性のあるリーダーがいないので、ただなぞっているだけにしか思えない。時節柄無神経過ぎるとも思うけど。

水曜日なのでこの日も柔術。最後のスパーでは4分粘ってキムラロックでタップ取れたものの、続けて豪快にスイープを取られてしまいチャラになった気分だった。そう言えば昨年の9・11も練習から帰ってから映像を見たんだっけ。

<9月12日(木)>

時間が余ったのでハイスパート800を書いてみる。タイトルはできれば歌の何かにしたかったが、ちょっといいのが思いつかなかった。仮題は「吉田対ホイスを柔道対柔術として良いのだろうか?」だが・・・我ながらセンスねぇー。ガックンだ。


「柔道対柔術、50年目の決着戦」と銘打たれた吉田対ホイスは吉田の圧勝という結果に終わった。今でも自分はあの裁定に関しては「ホイスはハメられた」と信じているが、どちらが強かったか?という一点については疑念なく吉田に軍配が上がると思う。これについてはまた別稿で触れてみたい。
そしてこの試合で柔道の方が柔術より優れているという結論が出たのか?と言えば、やはりそのような事はなく、今は全く別の論争が起こっている。・・・つまり「ホイス対吉田で柔道対柔術の決着戦としてもいいものか?」・・・簡単に言えばホイスを柔術の代表選手としていいものか?という事だ。
この試合が行われる前からハウフ派で柔術を学んでいて(紫帯)、柔道の米国内トップクラスでもあるダン・カマリロは「こんな試合に意味はない。柔道世界王者の吉田と柔術では実績のないホイスとでどちらの競技が強いのか決められるものか」と話しており、その通りの結果が出てからはますますそのテンションを上げまくっているらしい。
少なくともホイスを「グレイシー一族最強の遺伝子」とするのはアングルとしてはともかく、現実からは遠く離れていると言う事は間違いないようだ。
さて柔術愛好家を自称する自分の考えだが、逆にホイスが「グレイシー一族最弱の遺伝子」でも構わないと思っている。現在は研究され尽くしているとはいえ、特に肉体的に優れていたワケでもないホイスが、少なくともグレイシー柔術が世に出た93年頃は、ケンシャムやゴルドーといったその強さを認められていた選手たちを本当に無傷で倒していた・・・つまりそれだけ技術体系がしっかりしたものであり、身体能力に関わらず最大限の強さを確実に身に付けられるという事の証明のように思えるからだ。
そう、ホイスが敗北した事により、自分は柔術のその素晴らしさを再認識させてもらった事になる。ま、この辺は「何があっても懲りるという事を知らないプロレスファンのたくましさ」なんでしょうけどね。

<9月13日(金)>

久し振りに昼休みに時間的余裕ができたので、またまたハイスパート800を書いてみる。本当は多分900越えてるんだろうけど。タイトルは仮で「ダブルクロス」にしたけど、イマイチピンと来ないなぁ。


自分が吉田対ホイスの試合を見て最初に思い出したのがブレットとショーンの最後の試合・・・ダブルクロスという隠語を世に知らしめた試合だ。
ホイス陣営はいつもの通りにカケヒキを駆使して少しでも自分たちに有利なルールを引き出そうとし、そしてある程度の譲歩の条件として出したのが「レフェリーが島田裕二ではない事」だったそうだ。
そして代わりに出たのが島田の弟子である野口だったというのはもう笑うしかないが、野口レフェリーに対しグレイシー陣営が「レフェリーには試合を止める権利はない。あるのは吉田とホイスの本人同士と我々セコンドのみ」と重ね重ね伝えた事は間違いないだろう。しかしご存知の通り試合はレフェリーストップで止められる事となり、正当なはずのホイスたちの抗議に対しても大観衆からブーイングが浴びせられる事となった。
現実問題として吉田が勝った場合の経済効果は億単位のものであり、ホイスが勝利した場合はせいぜい自分のような柔術愛好家が「柔術やってて良かったー」と言うくらいのものではないか?。
別に何らかの裏情報を得た上で書いているワケではないが、ブレット対ショーンの試合におけるビンスの立場の人が、「ある程度技が決まったらレフェリーストップとして試合を終わらせろ。後はどうにでもなる」とサジェスチョンしたのではとも思える。そして実際にどうにでもなり、独断でルール・ミーティングでの決定事項をネジ曲げた野口レフェリーへはお咎めナシという結論のようだ。
以上の事全てはあくまで自分のアタマの中の王国での話であるが、あえて企んだ人たちの目算狂いを挙げるとしたら、それは考えていた以上にホイスと吉田との間に実力差があったという事ではないだろうか?
その事でホイスは敗戦のエクスキューズを得られ、吉田はせっかくの完勝デビューにケチを付けられたカッコウになった。格闘技の神様はやっぱりちゃんと見ているのである。


昔、「リングの魂」でハンセンのカウベルで負傷したベイダーが、キレても試合は壊さずテンションを上げていく事のモチベーションとした事を「プロだ」と前田が評価した事がある。
今日の柔術クラスでそれに近い感覚で、スパーの際肩固めでタップを取ったのでちょっと満足。でも月曜にタックルでテイクダウン取れた時の方がずっと嬉しかったなぁ。何でだろ?

<9月14日(土)>

朝、妙に早く目が覚めてしまったので「プロレス社長の馬鹿力」を読む。
取り上げられた10団体を区分してみると、まずは優秀なタレントを揃った上でそこに頼る事なくアイディアを上乗せして活路を見出そうとする01、闘龍門。社長(スタッフ)のバイタリティーが存続の最大要因となっているみちのく、大日本、IWA。そして余り上記団体ほどの必死さが伝わってこない全女、LL,アルシ、Jd’といったところか。TAKAの団体はまだまだスタートしたばかりなので一応ハズしておくが、期待も込めて01、闘龍門に近いかな。松永会長の「お気楽極楽」ぶりは、まー仕方ないにしろ、女子団体が集まるのは偶然ではないような気がする。どんなに頑張ってもスター選手一人の登場にはかなわない、とでも考えているのだろうか?
ヤンマガを読めば「湾岸ミッドナイト」で「多くの中小企業の存続は社長さんが自分の給料を注ぎこんでいるから」とのセリフがあったり、自分のお客さんの社長さんも「下請けの職人の方が自分より倍ももらっている」と苦笑いしたりと社長受難の世の中なのだ。藤波社長はそことは全く違う意味で苦労を重ねているようだけど。

<9月15日(日)>

「プロレス社長の馬鹿力」と一緒に借りた(ダイスさん、ありがとう!)とり・みきの「犬家の一族」で久し振りにBNFという単語を目にする。これはビッグネームファンの略称で名物ファンという意味が最も近いかな。観戦記ネット周辺では品川さん、にわかちさんがそうなるのかな?別にこれといった特典もなく、良く知らない人には敬遠されるくらいのものなのはジャンルを問わない話であるなぁ。





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