「週刊タカーシ(仮題)」第十三回 <ああ、栄冠は君に輝く>
■投稿日時:2002年7月9日
■書き手:タカハシ(名前をクリックするとプロフィールの欄に飛びます)

6月も終わった事なので上半期のアワードについて考えてみよう。自分は観戦記ネットのない頃から一人で勝手に設定しては、頼まれてもいないのに友人に送りつけるというハタ迷惑な事をしてきたのだが、おかげで自分なりにその年を振り帰る事ができたのは良かったと思う。
今でも覚えているのは97年だかにゴールドバーグを差し置いてCIMAをルーキー・オブ・ジ・イヤーとした事。我ながら見る目あるなぁとうぬぼれてしまうね。
読者の皆さんもヒマ潰しにもなるし、コレを読んだら是非自分なりに考えて観戦記ネットまで送って欲しい。別に何も出ないだろうけど。

さてまず決めなくてはいけないのはカテゴリーについてだが、これはオーソドックスな項目にベストとワーストを考えてみよう。シュートとワークは分けて考えるべきとは思うが、自分の中では「スポーツ・エンターテイメント」というジャンルの中で同等にカテゴライズされているので、この連載に関しては同一線上とし、観戦記ネットでのアワードが区別されるようであれば、それはまた改めて考える事としたい。
選考理由は逐次書き添えていくようにするが、今回は観戦記ネット向けと個人的なものと2つ書いてみたい。
30代以上の人にしか判らない例えになるが、佐山タイガーの試合を1つ選ぶとした場合、個人的に一番好きなのは対スティーブ・ライトの試合だが、その衝撃度なども考慮するとデビュー戦であるダイナマイト・キッド戦が選ばれるのにふさわしいだろうと・・・やっぱ判りにくい?
要するにKANSENKI.NETアワード選考会(という名目での飲み会)の際いつも出てくるのが、選ばれるべきモノ(試合や選手)を挙げるべきか、選びたいモノを挙げるべきかという事。
自分の考えとしては観戦記ネットのアワードとして発表するなら前者であるべき、と考えているので、ある意味面白みのないものとなる。一応この場は治外法権なので2種類挙げておこうというわけだ。文字数も稼げるし。
ちなみに選ばれても選手の側は全くメリットがない事だけは、あらかじめ書いておこう。

さて最初は観戦記ネット向けの方から。

MVPは武藤敬司。試合内容も悪くない(昨年と比較すれば少し落ちるので)が、全日本移籍により業界全体に与えた影響(三沢対蝶野の実現や長州離脱等)から。
ベストマッチは高山対フライ。ごく最近行われたというアドバンテージを除いても面白かった。
ベスト興行は内容よりも今年上半期はこの興行をハズしては語れないだろう、という事からWWF横浜アリーナ大会。結局今年はもう来ないみたいだし、オースティンも見られそうにないのは悔やまれるところだ。
ベストタッグチームは該当ナシ。昨年末からダッドリーズやエジクリ、ノー・フィアーにテンコジと主だったチームの解体が多かったのもあるかな。大谷&田中もアリとは思うが、上半期の活躍はあの2人の能力の3分の1も発揮してるとは言えないと思うので(7日の両国でそう確信した)。
ベスト団体はDSE。ますます巨大化していくけど、団体と言っていいのかはちょっと不明。裏事情はどうでもいいので今後ともワクワクさせてくれるカードの実現と、その期待に応えるような試合をさせるように選手たちを調教していって欲しい。
ベストアングル(戦略)は01の原点回帰プロレス。サジ加減が難しいけれど、インディーの使える選手を集めたりしながら、平行して推し進めているのがスマートだなぁと思う。期待してます。
ベストコメントは橋本の1・6後楽園での試合後のコメント「細かい事は後で決めよう!」。女の子口説く時も団体間の交渉も多分全部コレなんだろうけど、今の01の好調(なのか?)ぶりはすべからくこの橋本のアバウトさにあると思うので。
新人賞はHi69。昨年からいたとは思うが視界に入ったのが今年なので。ケガには気を付けて欲しいです。
ワーストMVPというのは言葉としての矛盾があるが、文句なくアントニオ猪木。理由は言わずもがなでしょ。
ワーストマッチは三沢光晴対蝶野正洋。試合途中まで知らなかったのも恥ずかしい話だが、30分フルタイムはないよな。試合内容はともかく政治的背景をモロ出しするのは勘弁して欲しいです。
ワースト興行は5・2新日本@東京ドーム。業界を代表してプライムタイムでTV放送しているという事を忘れないで欲しい。改めて試合を見てみるとヒドい試合ばかりというわけでもなかったけどね。
ワースト団体はWWE。迷走するにも程がある、という感じだが試合内容そのものも落ちているように思う。団体名にエンターテイメントが入っても、プロレス団体である事には変わりないのだから、ちょっと見つめ直して欲しい。
ワースト・アングルはWWEのRAW/SMACK DOWNの分割。何しろ全然いい方向に作用していない。
ワーストコメントは特にナシ。いいにつけ悪いにつけ記憶に残るものがなかった。

ではここからは佐山タイガー対スティーブ・ライトの方。あくまで個人の嗜好での選考となります。

MVPは高山善廣。フットワークの軽さで各団体でポジションを作っているのは特筆モノ。ミルコ対シウバでPRIDEからプロレスラーの居場所を無くしかけてるという流れを、一気にひっくり返した先日の試合も含めて。
ベストマッチは5・2ドームにおける全日本女子勢の4人タッグ。「あんなのパチンコ屋の裏で平気でやってるよ!」と言われそうだが、大観衆の前でいつもの試合をやっている4人(堀田は手抜きだったけど)を見てたらマジで涙が出てきそうだったので。
ベスト興行は闘龍門の4・22後楽園大会。ビデオ見れば誰もが納得すると思うな。買おう!
ベストタッグチームは高山善廣とマネージャーの伊藤さん。高山の体は心配だが、もしかしたらとんでもない存在になるかも知れない。今後も要注目。
ベスト団体は全日本。後楽園と武道館の興行のカラーの使い分け、BAPE興行といった外部スタッフとの連携等、新機軸の打ち出しは目を見張る。あと単純に今一番行きたい気にさせる団体だから。
新人賞は強引に持ってくるがプロレスデビューという事で坂田亘。何と言うかスゴイ才能をリング上で発揮していると思う。下半期の試合後だけど「ドンドンプロレスが好きになってきてる」というコメント(7/7 ZERO-ONE両国国技館)も嬉しいな。
ベストコメントは高田の各誌でのインタビュー。いちいち取り上げてられないがバツグンの面白さだった。
ワーストMVPは色々考えたけどやっぱり猪木。猪木プロデュース、面白いか?
ワーストマッチは佐々木有生対KEI山宮。試合は面白いがヒジョーにダークな気分にさせられたため。理由は前項参照のこと。
ワースト団体はスマックガール。篠さんは人からよく「選手に対する愛情がない」と言われるが、その篠イズムを体現しているという意味では面白い・・・のか?久し振りに試合以外の部分で不愉快な気持ちにさせられて会場を後にした。
マジメに書いたらワースト部門はスマック独占になりそうなのは、立場上本当に困る。AXは興行論はカケラも持ち合わせていないようだが、少なくともガチバカ故の選手への愛情やリスペクトは(多少歪んでいるような気もするが)感じる。シュートスポーツ・エンターテイメントというコンセプトはベストアングルものだと思うが、やるのはアマチュアの延長の女の子という事は忘れないで欲しい。

あくまでファンの立場なので勝手な事を言っているが、当方いつでもスゴイ試合を見せてくれればいつでも転ぶ準備はできております。下半期は菊田、スマック(先日は最強タッグは面白かったそうだが)、そしてプロレスの神様が01に微笑み続けてくれる事に期待。まぁ自分の予想はほぼハズレるんだけどね。

<先週見た興行>
先週は7日に全日本後楽園と01両国のハシゴ。以前昼後楽園全女、夕方WAR両国、夜FM後楽園というのをやった事がある。WARの6メントーナメント、面白かったな。
会場で発表された全日本の武道館のカードにはかなり不満。ムタ一本ウリでいいんじゃないですかね?その武藤は試合中ずっと「なんでオレ1日3試合なんて引き受けたんだろ?」という雰囲気。社長ともなると大変だなぁ。
試合で面白かったのはハヤシ&ヤンと天龍と小島の三冠前哨戦。孤士で登場はいいが、もうちょっと練ってからにしろよ。天龍と孤士の張り手合戦で一瞬飛んでしまった天龍が、ムキになって荒れ狂った姿を見せていたのにはしびれる。
01はとにかくセミ前のタッグ戦に尽きる。金村&黒田とついこの間試合をした、その返す火祭り刀で元リングス勢に最高の試合をさせるこの2人は本当に何者だろう!という感じ。いいものを見せてもらいました。
そのタッグ戦とセミで熱狂した会場も長時間の金網組み立てで冷えてしまったが、プレデターが掻き回して温めてしまい、試合内容はショボショボでも見慣れない金網戦にお客さんはスッカリ満足だったようで、いい感じでの TO BE CONTINUEでの幕引きとなった。次は火祭りリーグ。期待大だな。
でも小川の「政治力には負けません!」という発言と橋本の「8・8の小川を応援してくれ!」という言葉は矛盾しないのかな?





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