第七回「あたしの選手に手を出すな」
■投稿日時:2001年11月2日
■書き手:ささきぃ (ex:「気分次第で責めないで」

週プロの読者ページは、あのキャラクターのわりに読者のハガキに対して
コメントがずいぶん辛辣な気がするのですが、気のせいでしょうか。
はぁ〜い、チャッピーでぇ〜す!じゃない。ささきぃです。

ところで、私はスマックガールが好きだった。
イベントとしても好きだったし、あの観戦記のおかげで
たくさんの人に自分を知ってもらうことも出来たし、
何よりあの場は、わくわくする可能性と怪しさと、
中途半端ではあるけど高い志と楽しさに満ちていた。

そのスマックガールが活動停止になった。
AXの影響が大きいことは、誰の目から見ても明らかだ。
星野が出ないスマックは、サクラバがPRIDEに居ないくらい大きい。
スマックが好きだったから悲しかったけど、
星野のためだったら、仕方ないと思った。
あの子はそのくらいの価値がある。

でも、悪い予感はしていた。

だって久保田VS星野というカードは、
2人と、女子格闘技が好きな人間が組むカードじゃない。

ふたりとも「スター」になれるだけの存在なんだから。
星野がメインで久保田がセミでいいじゃん(逆でもいいけど)。
わざわざ旗揚げで2人を戦わせることはないよ。
ただでさえ女子格闘技は人が少ないんだよ。

こんな試合で2人のどっちかに負けをつけてほしくなかった。
2人を戦わせることは、意味がないし、次がない。
このまま女子格闘技が続いていったら、いつか夢のカードとして、組めばいい。

それなのにやっちゃうし。

昨日試合を見ていてホントに泣きそうになった。

あたしの星野と久保田を返せぇえ!!
あたしのスマックガールを返せ!!

星野の顔と体が変わっていた。
痩せていた。

・・・マァティンが、普通の女の子チックになっている・・・。
可愛くなったかもしれないが、ふ、ふつうになっている・・・。

あの、特異な生き物だったマァティンが!!
ぷくぷくぷにぷにぷよぷよだったマァティンが!!
そんなのマァティンじゃなーーーーい!!(基本的に失礼)

しかも。
久保田まで!!

久保田が、サルみたいな髪型になっている・・・。(これはホント)

あ、あたしの(アンタのじゃない)カッコイイ久保田がぁあああ!!!
特にあの映像の中の髪型はなんだ!
そして何よりあの試合は何だぁあああ!!!

セコンドと、リングサイドの方々の、限りなくヤジに近いアドバイスを
聞かされながら、時には試合中返事をしながら(!)戦う久保田を見ていて、
本当にせつなかった。

久保田は、判定の声で己の負けを聞いて、泣きながら自分のコーナーに戻り
そこにいた人たちに「すみませんでした」と頭をさげまくっていた。
なんで、久保田がそんなふうになんなきゃいけないんだよ!

最強になりたい(ふがふが)と言いきる星野が私は大好きだけど、
最強になりたいと思っていてもきっと言うことは出来ない久保田が
おんなじくらい私は大好きだ。
そうやって言ってしまうことで突き抜けられない久保田が私は好きだ。

2人は、全く違う。
太陽と月くらい違う。
星野のぴかぴかした光も、久保田の静かな光も、
私は2人とも好きだった。

だから二人が戦うのがいやだった。
ほんとうの久保田がどう思っていたのか知らないけど、
私はイヤだった。

そして、星野育蒔が、どこにでもいるオールラウンドな選手になりかけていた。
試合中、アップルニュートンやら、DDTやらをくりだしていた、
あの星野が、トゲトゲをならされて平坦になってしまったかのようだった。

あたしの大好きな選手に余計な事すんな!!

セコンドうるせぇんだよ!
星野と久保田は、選手は、セコンドのラジコンじゃねぇんだよ!
両サイドとも黙ってろ!!

イベントとしても、AXは最低だった。
「演劇の町」下北沢で(しかも北沢タウンホール)あんな仕切が許されるか!!
学芸会だってティッシュの花がついてる分AXよりマシじゃぁ!ボケ!!

しょぼ〜くうわずった声でカミまくるリングアナ、
失敗しまくる音響、客席との一体感を無くし、妙に健全化してしまった空間。
わざわざ説明映像が流れたのにどうにも判定基準のわかりにくいルール。
テイクダウンをとったら3ポイントとか言ってたけど、
それなら、なんで第1試合は中嶋の勝ちなんだよ。

しかもこの映像が説明もそうでないのも全て素人くさい。
教習所のビデオみたいな作り。
細かく言えば全教習所共通のヤツじゃなくて、その教習所ローカルのやつ。
そんくらいしょぼい。
タノムサク鳥羽が眉毛がなくてさらにしょぼい。

鳥羽マコトさんといえば、第3試合のエキシビジョンのレフェリーを
まるでうっかりリングに上がらされちゃったサラリーマン風の格好で
つとめてらっしゃったのだが、あの試合もあんまりだろ。
笑いながらギャルが可愛く戦ってればそれでいいの?
わ〜い、やっぱりキックの選手は強いんだ〜、え〜ん。かなわなかったね〜。
それで金取んなよ!!

それはスマックガールでさえやんなかっただろ。
ギャルが可愛く戦うにしても、顔はマジだったよ、みんな。
セコンドがアドバイスで笑いをとりには、いかなかったよ。
本気で勝とうとしてたよ。

単なるカワイイだけの女のコの戦い、という図式を
成立させた上で、本気の戦いをみせてくれていたスマックガールに対して、
ただの戦いを「飾り気ナシ」で見せているのが、AXだった。

だが同じエキシビジョンでもサンボの2人はステキすぎた。
まいった。
私はサンボを全く理解していなかったが、あの試合だけでハマった。
サンボの試合を見に行く決意が出来た。
ホンモノの技術を持っている2人の、美しすぎる投げと極め。
PRIDE見に行って1試合か2試合かのフィニッシュで出てくれれば大満足の
流れるような極め技がつぎつぎと、間近で見られた。
びびるくらいかっこよかった。

どのくらい感動したかというと、イベント終了後、連れの友人に
「アレってしなしさとこじゃない?ちっちゃいね」と言われ
感動を伝えたくて話しかけにいったら全くの別人だったくらい感情が激した。

「試合、よかったです」と言ったら
「・・・私、選手じゃないんですけど」と言われた。
普通の女の子だった。
とんだ赤っ恥をかいた。第一タイヘン失礼だった。ごめんなさい。
友人に言わせればコレが昨日のベストバウトだったらしいが、
あんな恥をかいたのは久しぶりだ。覚えてろ友人。

ホンモノをホンモノとしてあまりにストレートに見せられてしまったので、
他のものたちがホンモノにはなりきれていない、ということが
見る目のない私にさえわかってしまった。

スマックにはこのしなしが、一選手、戦うカワイコちゃんとして
出ていたことを思うと、つくづくその差はデカすぎる。

スポナビの木村浩一郎氏のコメント。
「(大会の総括としては)観客もさることながら
                     格闘技関係者が興味を持ってくれればシメたものだと思います。」

「選手には100点あげられますが、
                進行にちょっと不満があり、選手に対して申し訳なかったです。」

その言葉が「無神経」だということも、指摘しなくてはわからないのだろうか?
私はその「さることながら」の観客なんですけど。
スイマセンね関係者じゃなくて。
当日券でスーパーシート3列目に4000円払ったんですけど。
申し訳ないのは客に対してじゃねぇんですか。そうですか。

私の4000円返してくれ。
下北沢くんだりまで出てきて、雑貨屋巡りもせずに
北沢タウンホールに行った私の時間を返せ。

ずっとスマックを続けて見てきて、女子格闘技に対して
大きな期待と希望を持ってきた。
その期待感を返してくれ。

それが出来ないんだったら、これだけでいいから。
あたしの星野と久保田を返せ。
AXは、ふたりが居なくては成立しないのに、
ちっともふたりのためになっていなかった。
ふたりを一選手にしてあげてくれ。

「スマックガール」を返してくれ。

代わりといっては何ですが、今年度ワースト興行大賞をAXに、
今年度ワースト仕掛け人大賞を
ゴキゲンで星野のセコンドについてらした木村浩一郎氏に捧げます。

愛を込めて。

込めたところで、そろそろ仕事に戻ります。
ささきぃでした。

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