超・週刊プロレス 第十八号「師弟対談二者二様 その1〜バトラーツ崩壊〜 前編」
■日時:2001年10月17日
■書き手:愚傾(名前をクリックするとプロフィールの欄に飛びます)

愚: 「というわけで、今日のテーマはバトラーツなんですけど。」
品: 「なに 勝手に始めようとしてんだよ(笑)」
愚: 「いやテレコに向かって『はい。どうも。愚傾です。』も無いかなと思ったんすよ。」
品: 「まずは何で今回はこういう形式なのかを説明しろって。」
愚: 「そりゃそうっすね。えっと、今回はですね。我がKANSENKI.NETも来週で一周年を迎えるということで、その記念に品川さんと愚傾による対談をコラムにしようかと。」
品: 「また誤魔化そうとしてるな。素直に『ネタが無いので助けてください!』って私に泣きついたって素直に言えばいいじゃねえか。」
愚: 「それ言ったらまたネタバレじゃないすか。先週号のコラムに自分の上司からKANSENKI.NET宛てに届いた感想メールじゃあるまいし。」
品: 「本人の目の前で言えないからって、その鬱憤をコラムに吐き出すなよ(笑) それよりな、この方式、mayaさんのパクリって言われないかぁ? さもなくば○○ゴッドアングルというか。」
愚: 「んー、まぁmayaさんなら笑って許してくれると思うんすよ。ちなみにこの対談は深夜のファミレスでテレコを置いて本当に喋ってるわけですし。○○ゴッドアングルもいまサイトじたいがアクセスできなくなってますし。」
品: 「まぁいいや。で、なんだっけ?」
愚: 「はい。とりあえず、先日のNKホール大会で実質的な活動休止を宣言したバトラーツについてですね。」
品: 「俺、バトラーツあんま興味ねえからなぁ。」
愚: 「いきなりミもフタも無いこと言わんでくださいよ(笑)」
品: 「だってさぁ、あの石川っつうのは日大のレスリング部を一年しかもたないで辞めたやつだぞ? なんか乗れねぇよ!」(注:当初一週間と書いたのは間違いでした訂正しお詫びいたします)
愚: 「うはは。そりゃ高橋義生好きの品川さん的にはイマイチっすよね。」
品: 「まぁレスリング部をバックレたからって悪いレスラーっつうわけじゃないけどな。でもたぶん本田多聞とかも知ってるぞ、石川のことは。」
愚: 「とりあえず日大のことは置いといて(笑) まずは活動停止となった理由っていうか、そういう部分から意見を聞いてみたいんすけど。」
品: 「んなもん、スポンサーが降りたからじゃないのか?」
愚: 「そうかなぁ? 今回の興行にはいっぱいついてたみたいですよ。まぁ殆どがPRIDE絡みのアレなんでしょうけど。」
品: 「だってバトラーツの冠スポンサーって『焼肉のさかい』だろ?」
愚: 「そうすね。『さかい』っていう名前のついたレスラーが三人もいるわけだし。」
品: 「焼肉業界っていま大変なんだぞ? 狂牛病が流行ってるだろ?」
愚: 「あ、そういえば。」
品: 「その『さかい』だって苦しいに決まってんだよ。そんなご時世にプロレス団体に金なんか落としてらんないだろうよ。」
愚: 「そりゃそうだ。バトラーツは火祭りから撤退したけど、『さかい』は、店の経営自体が火祭りですもんね。」
品: 「そうだよ。言ってみりゃぁバトラーツも狂牛病の被害者ということだな(笑)」
愚: 「つうか、それじゃぁもうこの対談終わっちゃうじゃないすか(笑) もうちょい広げていきましょうよ。」
品: 「そうか。まぁさっきも言ったけど、私はバトラーツのこと本当によく知らないんだよ。どういう団体だったのかちょっと教えてくれ。」
愚: 「わかりました。つっても手前もそんなに詳しいわけじゃないっすけどね。」
品: 「そもそもバトラーツってどうやってできたんだ?」
愚: 「そこまで遡りますか!」
品: だって知らねえんだもん。」
愚: 「わかりました(笑) まぁ簡単に言うと、第二次藤原組を卒業した連中が作った団体ってことですね。」
品: 「パンクラスみたいなもんか?」
愚: 「そうですそうです。船木や鈴木がパンクラスを作るつって辞めたときに、石川一人だけが藤原のところに残ったんですよ。で、そこから臼田とか池田とかが入ってきて、徐々に選手が増えていって藤原組は続いたわけなんですけど、結局は藤原が食わせていけなくなったということで、石川を中心に独立した、と。」
品: 「じゃあさ、例えば第一次っていうか、船木や鈴木がいた頃の藤原組の中で、石川の位置っていうのはどのあたりだったの?」
愚: 「一番下っ端ですね。柳澤龍志としのぎを削ってました(笑)」
品: 「柳澤か・・・(笑)」
愚: 「東京ドームの第一試合で『30分引き分け』とか恐ろしいことをやってましたからね(笑) 最近も、柳澤は『バトラーツに興味がある』って何かのインタビューで答えてましたよ。」
品: 「それはバトがピンチだっていうこと耳にしてたからだろ? 他人の心配なんかしてる余裕ないだろって(笑)」
愚: 「うははは。」
品: 「確かに二人ともよく日焼けしてるしな。あれはそういう共通点があったのか。」
愚: 「そうですそうです。あれはゴッチ邸のあったフロリダ州タンパの日焼けあとなんですよ(笑)」
品: 「で、まぁ石川はたった一人だけ藤原組に残ったんだな。」
愚: 「そうですね。あと島田裕二もパンクラスに行かないで残ったクチですね。レスラーじゃないですけど。」
品: 「ふむ。やっぱりそうすると石川は藤原の向こうに見える猪木の影を見てたのかねぇ?」
愚: 「それはあるかもしれないですね。島田の場合は、確か空中レフェリーの遺志を継ぐためとか、そんな理由だったかと思いますけど。」
品: 「おお、空中レフェリーか。そりゃ忘れちゃならない名前だな。」
愚: 「結構、恩義というかそういうのを感じる台詞ですよね。島田も当時は関係者筋に評判よかったらしいですし。」
品: オマエも少しは世話してる者への恩義を感じて欲しいよ(笑) で、そこから臼田が入ってきたんだっけ?」
愚: 「そうですね。確か最初に入ったのがW☆INGで、次に正道会館で練習してたんだったかな? そこから紆余曲折を経てバトに入団したみたいですけど。」
品: 「紆余曲折しすぎだろうそれは(笑) W☆INGでは何やってたの? 正道では確かにキックの練習してるのを見た覚えがあるけど……」
愚: 「あそこって最初は『総合格闘技団体』を標榜してましたからね。打・極・投というか。」
品: 「ミスター・ポーゴがいる団体で総合格闘技も無いもんだろう。打・極・投だけじゃなくて鎖鎌とか有刺鉄線バットまであるんだぞ?」
愚: 「いくら『総合』だからってそこまで含めなくてもいいですよね(笑)」
品: 「で、ポーゴ以外には誰がいたんだっけ?」
愚: 「まずは『打』の斎藤彰俊。」
品: 「うはは。誠心会館時代のな。」
愚: 「で、『極』の木村浩一郎。SAWっすね。」
品: 「はいはい。麻生先生の弟子だな。」
愚: 「最後に『投』の徳田光輝(笑)。」
品: 「オイオイ、試合とか団体まで投げちゃってるじゃねえか(笑) 凄いのがいたもんだな。」
愚: 「で、まぁそういう経歴の臼田が入ってきて、次に池田大輔が入ってきたと。その後に船木勝一と田中稔が入ってきたんだったかな?」
品: 「小野とかアレクはその後か。」
愚: 「確かそうだと思いました。当時の週プロとかに『藤原組に”船木”と”みのる”が入ってきた!』って活字が躍ってて、どうしたことかと見てみると勝一と田中だった(笑)」
品: 「で、結局は藤原が食わせて、いけなくなったんだっけ?」
愚: 「そういうことみたいですね。離脱組と藤原の間でどういういきさつがあったのか、本当のところはよくわからないですけど。まぁ『食わせていけなかった』というのが定説というか。」
品: 「まぁ昼間の仕事をやらなきゃならなくなったりとか、そういうのもあるんだろうなぁ。それはともかく、藤原っつうのは昔は どもって ばっかりいたんだけど経営が切迫するうちにどんどん滑舌が良くなったよなぁ」
愚: 「うははは。いや、そんなことはとりあえずどうでもいいですって! 話が進まないじゃないすか。」
品: 「まぁいいや。で、バトラーツ作ってからはアレか。所謂『バチバチ』スタイルをはじめたんだっけ?」
愚: 「そうですね。ルール的には第一次UWFに近かったと言えるんじゃないかな。3カウント無し、フリーエスケープ、フリーダウンで。」
品: 「客は入ってたんだろう? 当時は。」
愚: 「後楽園の興行なんかは実券で満員だったみたいです。いまの闘龍門ばりに勢いがあったんじゃないですかね。」
品: 「なるほどなるほど。そのときの人気選手は?」
愚: 「うーん、皆が皆、人気あったんじゃないですかね。それぞれがキャラの立った選手でしたし。」
品: 「あぁ、じゃぁ本当にいまの闘龍門みたいなもんだな。で、石川はいつから『猪木』テイストを出すようになったの?」
愚: 「バトを旗揚げして、ちょっと経ってからからじゃなかったかな? そのあたりから徐々に猪木っぽくなってきて、初代王者を決めるトーナメントの頃には定着してましたね。」
品: 「そういうことを考えると、今回のモハメド・アリ戦っていうのは石川にとって象徴的な試合だよな。そこは大事な点だな。」
愚: 「そうですね。で、そのトーナメントの決勝が両国で行われたんですけど。」
品: 「アレクがPRIDEで『ロードウォリアーズとやります!』と宣言したやつな。」
愚: 「そうです。で、当時からずっとバトのファンだった人も言ってることなんですけど、その両国大会が『バトのピークだった』という風に言われてますね。」
品: 「アレクはウォリアーズに負けたんだっけ?」
愚: 「負けてます。VTでマルコ・フアスに勝ったんだけど、プロレスではウォリアーズに負けたと。まぁ見え見えだけど、それで『やっぱりプロレスは凄い』ということを証明したと。」
品: 田中さん的に言えば 『神になった』 というやつだな(笑)」
愚: 「その後に、高校レスリング部時代の先輩である新崎人生とシングルでやったり、タッグを組んだりしてるんですよね。これがまたいい試合だったんですよ。そこがアレクの本当のピークだったかもしれませんね。」
品: 「で、両国はお客さんは入ったのか?」
愚: 「それはバッチリですね。満員といってもいいんじゃないかな。今年で言えば2月のリングスKOK決勝戦より全然入ってました。」
品: 「アレより入ってなかったらら問題じゃないか(笑)」
愚: 「で、あの興行のサブタイトルというか、『蘇れ! 金曜ゴールデンタイム伝説』っていう趣旨があったんですよ。」
品: 「はいはい。あったねぇ。ボブ・バックランドとかグレッグ・バレンタインを呼んだりしたよな?」
愚: 「そうですそうです。俺としてはメインがイマイチだったんですけど、全体を通していい興行だったと思うんですよね。あの両国は。」
品: 「石川vsバックランド戦はショボかったのか?」
愚: 「二人とも一日二試合目でしたしね。バックランドに関して言えば、こないだの新日本東京ドームのときのほうがよっぽどコンディションよかったんじゃないかな。」
品: 「で、バトラーツファンもその興行がピークだったと。」
愚: 「そう言ってる人が多いみたいですね。そこから坂道を下るようにというか、どんどん人気が落ちていっちゃったんですよね。」
品: 「原因はなんだったんだ? 一時期2ちゃんねるあたりで『マルチ商売関連疑惑』とかっていうのも出てたじゃない。」
愚: 「まぁいろいろ言われてますけどね。いま品川さんが言った『カモメ』の話にしても、あれがマルチ商法であるかどうかはともかく、石川が関与してるのは本人も認めてますし、そして『あそこはマルチだ』っていう言われ方をしてるのも確かですから、そのへんでのイメージダウンがあったのは否めないと思うんですよ。あと島田裕二の悪評が立ち始めたりとか。」
品: 「あぁ、島田の場合はなぁ。高田vsヒクソンを裁いたっていうのが一つのエポックだよね。彼にとっては。」
愚: 「ほうほう。」
品: 「あれでガチンコも裁けるプロのレフェリーっていう立場が築き上げられたわけじゃない。それまでは緒方っていう、東大くずれのやつがいたんだけど。」
愚: 「東大くずれ(笑) せめて『修斗コミッションのポマード野郎』にしときましょうよ。」
品: 「いいんだよ(笑) 矢沢永吉のタオルとか首にかけて、偉そうなことばっか言ってるような? そういうアタマが良いんだか悪いんだかわからんやつなんだから。」
愚: 「まぁ オガッチ はどうでもいいとして、島田さんですけど。」
品: 「そう。プロのレフェリーとして彼が個人的にクローズアップされることによって、まぁバトラーツの興行だけではヤバイっていうことを察知したんだろうな。それと、バトラーツにとって大きかったのは田中稔の離脱だろうな。」
愚: 「大きかったでしょうね。ほぼ同じ時期に池田も離脱してますし。生え抜きの、しかも主力選手が二人とも一度に脱けたっていうのは、あの時期のバトラーツは何か磁場が狂ってたんでしょうね。」
品: 「まぁ田中はいま、新日本で一生懸命に生き延びようとしてるよな。結果として、給料だって倍くらいになったかもしれんし。」
愚: 「倍どころか『0が二つ増えた』っていう噂すらありますよ(笑)」
品: 「それは素晴らしいな(笑)」
愚: 「田中の場合は金銭面というか、いい条件があったからそこにいっただけかもしれないですけどね。F川とのアレもあるし。」
品: 「アルシオンからU−FILE CAMPに入ったF川か(笑)」
愚: 「伏字の意味無いじゃないすか! さすがにヤバイか思ってと本当に『エフカワ』って言ったのに(笑)」
品: 「まぁいいや。池田は何で抜けたんだ? なにかリング上で問題でもあったのか?」
愚: 「リング上に関してはよくわからないですねぇ。あったのかもしれないですけど、手前は知らないです。ただ、池田はバトとZERO-ONEがモメたときにも『ポリシーが無い』って口出ししてますよね。最近でも『石川とアレクは団体が潰れそうなのを見越して自分たちだけ猪木についた』とかって。それ言ったら自分だって団体を捨てて三沢についただろうって(笑)」
品: 「ようするに、彼らの関係というのも険悪なわけだな。そうやってどんどん歯車が狂っていって、そいで先日の『ディファ有明観客99人アングル』か(笑)」
愚: 「そうですね。じゃぁここでいったん切りますか。次回は『残された探偵団は今後どうなるのか?』『バトラーツ崩壊が与えるプロレス界への影響』といった部分について話しましょうよ。」
品: 「そいではまた来週。」
愚: 「ていうかシメの言葉パクんないでください(笑)」




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