超・週刊プロレス 第三号「闘龍門に見るプロレス界『三年目のジンクス』」
■日時:2001年6月13日
■書き手:愚傾(名前をクリックするとプロフィールの欄に飛びます)

 はい。どうも。愚傾です。

 結局、大きなサプライズは無かったみたいですね。新日本の武道館大会。藤田vs永田もネット周辺の論評を見たり読んだりする限りでは、「悪くは無いけど……」っていう試合だったとか。手前はまだ見てないので何も言えないんですけど。

 あ、金曜日の全日@日本武道館大会は観戦してきました。またしても仕事がアレしたので、観戦できたのは後半戦だけだったんですけどね。メインの天龍vs武藤は凄かったです。なんだか、今年の上半期はベストバウト候補が目白押しですよね。武藤vs川田、ZERO-ONE旗揚げと第二戦のメイン、藤田vs高山、なんというかメジャー団体の底力がここにきて爆発しつつあるような、そんな感じですか。

 あとは日曜日のコンテンダーズM−1ですね。これも面白かったんですけど、ここで色々書いちゃうと観戦記が書けなくなっちゃうんで割愛します。一つだけ言うとしたら、PANCRASEが旗揚げして以来、初めて鈴木みのるがカッコ良く見えた、ってとこですか。詳しくは観戦記のほうで。お楽しみに。

 さて、月曜日に闘龍門が記者会見をしたんですけど、実はKANSENKI.NETからも記者を一人派遣してるんですよ。海外通信員のデ〜ブ・小久保です。この男、海外在住のくせに何故か持ってくる情報は日本のものばっかり、というか、WWFもUFCも殆ど知らないらしいんですよ。なんのためにアメリカにいるんだコイツ?と手前なんかは思うんですけどね。海外通信員ていうか、海外にいるだけじゃん、みたいな。まぁ、この男がなにやら道ならぬ理由で一時帰国してきたんで、せっかくだからってことで取材に行かせました。そのリポートはこちらです。

 個人的に目を引いたのはセミファイナルですか。UWA世界6人タッグ王者C−MAXの相手が「未定」なんですよね。で、宙ぶらりんのその相手は「国内・海外問わず、全団体から幅広く募集」すると。

 これの何が凄いって、水面下で得た(=五反田のルンペンに五百円つかませて聞き出した)情報によると「本当に決まってない」んだそうなんですよ。

 そう考えると、この発表はいろんな「含み」があると思いますよ。
 例えば、「この三人はどこの誰が相手だろうが素晴らしい試合をしてみせるぞ」っていう自信の程とか。なんせ、聞くところによるとウルティモ校長もCIMAも会見の際には「どこの誰でも構わない!」とマスコミ相手に啖呵まで切ったそうですからね。凄い自信ですよね。それで挑戦してきた相手が「ポーゴ・金村・中牧」とかだったらどうするんだろ? 困るだろうなぁ。色んな意味で。

 あと、もう一つ「発表直前というところまでいった相手にドタキャン食らった」っていうのも、ひょっとしたら案外「ある」んじゃないかと思うんですよ。
 ていうのも、闘龍門にとって、今回の神戸大会は「大勝負」です。エイベックスとの提携が決まり、初のスカパーPPV中継も決まったと。いま闘龍門は「滑走路を走ってる」状態だと思うんですよ。で、いまいる位置から「離陸」するための興行が、今回の神戸大会です。失敗は許されないです。
 だから、団体の中でも特に「いい仕事」の期待が持てるC−MAXには”それなりの相手”を用意したはずなんですよね。でも、やっぱり”それなりの相手”なだけに、いろんな弊害があって実現に至らなかったとか。いや、あくまで予想ですけど。でも気になるなぁ、これ。誰だったんだろう? 全日か? 天龍と元子未亡人の関係が最悪だからそれで流れたとか。でも全日本に「トリオ」なんて無いしなぁ。うーん、謎です。

 それはともかく、手前はC−MAXの相手として切望するチームが一つあります。KANSENKI.NETのトップページにも書いてあるので既にピンと来た人もいると思いますけど、まぁ、それです。田中将斗、邪道、外道with中山香里のコンプリート・プレイヤーズです。

 これ、我ながら良いアイデアなんじゃないですかね。彼らなら絶対に手が合うと思うんですよ。体格差もあんまりないし、戦力バランスもそれほど違わないですよね。両チームとも「仕事のできる」トリオとして内外の評価も高いわけですから。
 例えばCIMAと外道の「プロレス頭」合戦とか、SUWAと邪道のインサイドワークを競わせたりとか、田中のハードヒットな打撃(エルボーとかタックルとか)を歯を食いしばりながら耐えるフジとか。見たくないですか? 下手したら今の日本マット界で考えられる、最高の六人タッグの対決じゃないかと思うんですけど。

 もし、これが実現するなら関東在住の手前も神戸まで行きますよ。母方の実家が神戸にあるのでホテル代がかからなくて済むし。まぁ、そんなことはいいか。とにかく、これは切望します。邪道・外道には新日本との絡みとか色々あるでしょうから神戸大会は無理かもしれないですけど、いずれは実現して欲しいですね。このマッチメークは。
 これを読んで「オレも同意する!」って思ってくれた人は、関係ありそうな掲示板とかに書き込みして欲しいです。「C−MAXvsコンプリが見たい!」って。そうやって超プロが発端となって一つのムーブメントにしていけたら最高じゃないすか。

 そろそろ纏めますけど、闘龍門は今年に入ってから「ちょっと焦りすぎなんじゃないの?」って印象を受けるんですよね。興行を観たり、観戦記を読んだりする限り。追い風は吹いてるのに、どうもそれに上手く乗れてないっていうか。

 その顕著な例が、先の「マグナム・CIMA合体」です。あれはいったい何だったんでしょ? だって「切り札」じゃないですか。この二人がタッグを組むのって。それが、結局はEL NUMERO UNOが終わった次のシリーズの「その場しのぎ」でしかなかったっていうのは、どう考えても勿体無いと思うんですけど。まぁ普段争ってる者同士が「夢のタッグ」を組んだパターンって、たいがい中途半端に終わってますけどね。サスケ・デルフィン組しかり。ナオヤ・橋本組しかり。

 他にも、二月の有明大会でC−MAXが「完全ヒール宣言」をしたので「さぁどんなもんかねお手並み拝見」とか思ってたのに、結局1シリーズ持たずに元の「ベビー・ヒール」に戻っちゃったりとか、急激にレフェリーとリングアナの自前で用意しだしたりとか。自転車兄弟もさっそく解体されちゃうみたいですし。ちょっとバタバタしすぎじゃないですかね。何か焦らなきゃいけない理由でもあるんでしょうか。まるで朝寝坊して「何で起こしてくんないのよー!」と母親に突っかかるOLみたいですよ。まぁ手前もまったく同じことをほぼ毎朝やってるんで他人をどうこう言えませんけど。

 あの、キャリアの少ない若手が中心となってレベルの高い試合をこなすことで伸びてきたインディー団体って、だいたい二年くらいでその勢いが萎んじゃうじゃないですか。手前はこれを「三年目のジンクス」と呼んでるんですけど。プロ野球より一年長いですね。それはまぁどうでもいいか。で、このジンクスに当てはまるのがかつてのW★INGであり、みちのくであり、バトラーツです。これに当てはまるかどうかはともかく、大阪プロレスも旗揚げ二周年を前にしてディック東郷をはじめとした選手大量離脱に見舞われました。

 闘龍門が日本に初上陸したのが99年の1月です。あれから二年。闘龍門がバタバタしてきた時期は「三年目のジンクス」が始まる時期とピッタリと一致するんですよね……。さぁ、どうなることやら。

 最後に、ようやく全カードが出揃った「真撃」についてちょっとだけ。
 まず、「困ったときのジェラルド・ゴルドー」という伝説がここでも証明されたか、というのが率直な感想です。まぁ、わかる人には笑って貰えることだと思うんですけど、本当に便利ですよね。カマクラジムって。UFO、初期のPRIDE、ReMix、で今回の橋本。ゴルドーに頭の上がらない人って多いんじゃないですかね。
 5月の修斗後楽園大会もあれだけ欠場者が続出したんだから、修斗コミッションもゴルドーに頭の一つも下げりゃ良かったのに。なんせ中井の試合を通路から堂々と観戦するくらいなんだから、過去のイザコザも綺麗サッパリ水に流してくれると思うんですけどね(まぁゴルドーは「あの出来事」が自分のせいだとはまったく思ってないという説もあるが)。ちゃんとシュートもできますよ。カマクラの選手は。

 それと、ナオヤの相手は藤原ですか。よりによって橋本もキツイのを連れてきたもんですなぁ。ナオヤもいよいよ正念場ですね。
 いまの藤原といえば「相手の攻撃はロクに受けない」くせに、それでいて「潰そうとしても妙にしぶとくてなかなか潰れてくれない」し、さらにタチの悪いのが「あっさりと試合を捨てる」ことだってやりかねない選手です。言ってみれば「仕事をしない職人」ってとこですか。こんな厄介な相手いないですよ。

 そんな藤原を相手にして、ナオヤはどう闘うか? 長州戦みたいになるか。橋本戦みたいになるか。この日は汚れ役を受け持ってくれる弟分は横にいません。ナオヤの器量が問われます。楽しみ楽しみ。

 そいではまた来週。





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