Dr. Inside MOATのプロレス哲学講座
第18回:『佐藤江利子はなぜ生き残ったのか?』前編
■投稿日時:2004年9月29日
■書き手:Dr. Inside MOAT (ex:プロレス至上主義宣言!

前編:タダシ☆タナカ 著『日本プロレス帝国崩壊』2004年

”・・・92年以降シュート革命、シュート活字、ネットプロレスなどの革新を経過していない論文は既に前のパラダイムに属する。はたして 21世紀の物理学の科学雑誌にガリレオが投稿したらacceptされるだろうか?・・・”


ノリリン 「『プロレス哲学は全てノリリンに対する注釈である』あるいは『プロレス哲学の終焉』 」より

タナカの前々作・『開戦!プロレス・シュート宣言』(『シュート宣言』)は、書きたいことの全てを外国語のような悪文に詰め込み、さらにそれ をメリーゴーラウンドのような構成で一冊にした大変な本だった。しかし、タナカのシュート活字にかける熱意が本の背から漏れてくるようで、臨 界の原子炉のような迫力があった。

タナカがその本で打ち出したシュート活字の概念は静かに広がり、『流血の魔術・最強の演技』のようなフォロワーの登場もあいまって、今や爆発 の時期を迎えている。

前々作はその魅力によって少数の強力な支持者を生み出した。プロレス評論の『聖書』のような存在だ。しかし、ヘブライ語で書かれているがごと く難読であるため、不幸にしてと言うか、当然というか、『シュート宣言』自身は数千部の販売にとどまった。だからシュート活字は、その言葉自 身は広がったが、その意味はまるで理解されていない。『シュート活字はシュート派の為のものだ』、『ヤオガチ判定の事を指す』などなどのひど い誤解もある。

今回の本はいわば『欽定英訳聖書・改訂版』だ。欽定版『シュート宣言』であるこの本は、シュート活字の創造主であり王であるタナカ自らが、ヘ ブライ語とギリシャ語で書かれた『聖書』を臣民の為に翻訳したJames1世にならい、気軽に読める形に翻訳したものと思えばいい。

これを読めば、名のみ有名なシュート活字とはいったい本当は何なのかが簡単に分かるだろう。『現代思想・プロレス』の失敗で分かるとおり、い まやシュート活字の文脈を無視してプロレスを語ることは難しい。

前作・前々作を読んでない人にとっては、この本がシュート活字の意味を知る箱船だ。この機会を逃すとプロレスについて語る引き出しを1つ永遠 に失うことになる。貴方が前々作を読んでいても、プライドの興亡など『シュート宣言』以降の話題が載っているので充分読む価値がある。 特に最近プロレスに悩み出した初心者には絶好の1冊となろう。
(中編へ続く)


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