リングスKOK−A雑感〜スターティング・オーバー
■団体:リングス
■日時:1999年10月28日
■会場:代々木第2体育館
■書き手:メモ8(名前をクリックするとプロフィールの欄に飛びます)

 4千人程度の代々木第2は、超満員には、ならず(9割弱か)。

 公開ルールミーティングが、4時半から行なわれるというのを聞いて、公開と言っても、どうせマスコミにだけだろうと思いながらも、もしや一般にも公開だったら、絶対見たいよなと思って、4時半前には、代々木についたが、やはりマスコミにしか公開していなかった。当たり前か。

 ここに来るのは、正道会館vsUSA大山空手5対5以来か。いや、格闘技オリンピックの方が後だったかな。妙に懐かしい会場。

 その頃の記憶で、どの席でも見やすいという記憶があったので、深く考えず大枚はたいてロイヤルリングサイドを買っていたのだが、これが大失敗。普段より、カメラマンは多いわ、サブレフェリーもウロウロするわで、グラウンドになってしまうと、さっぱり見えん。というわけで、WOWOWで見直したい所が山ほど。

 いつものように入場式。16人リングに上がって、窮屈そう。堀米氏の挨拶は、旗揚げの頃から、まったく変わらないリングスの見慣れた風景(言ってる内容まで、いつもと同じ)。

 和田レフェリーに加えて、正道会館の平直行、コンプリートファイティングのシオザキケイジ(字わかりません。PRIDEでもレフェリーやっていたような)の、3人でレフェリング。ジャッジは、噂された太田章、何とびっくりのキックの藤原に加えて、エクストリームチャレンジのモンテ・コックス(代表だったかな?)。


1回戦

×ラバザノフ・アフメッド vs リー・ハスデル○

 ハスデルは、グローブ着用、アフメッドは、なし。

 アフメッド、ポケットのついている普通の短パンみたいな奴で試合しやがりました。とんだ一杯食わせ者。と感じたのだが、トドロフやスーセロフの初登場と比べてどうなのだろう。思い出せない。そんなに悪くないのかもしれない。一方のハスデルは、グラウンド、益々上達の印象(捌いているだけといえば、そうなのだけど)。

 2Rに入り、ハスデルの、いいミドルが入り始め、アフメッド轟沈。


○レナート・ババル vs グロム・ザザ×

 ババル、グローブ着用、ザザは、なし。

 ブラジルアマレス王者のババルから、簡単にテイクダウンを奪っていくザザ。ババルの方から引き込んでいた時も何回か。アマレスのレベルがあまり高くないらしいブラジル、要はルタ系なんでしょう。1Rは、ほぼ互角の印象。終了間際、ザザが足関節を狙われて、ちょっと危なかったが。

 2Rに入っても同様の展開か、と思った瞬間、ババルの下からのアームロック。見事だった。


×アリスター・オーフレイム vs コーチキン・ユーリー○

 双方、グローブ着用。

 アリスター、お兄ちゃんをそのままガキにした感じ。なんだか微笑ましい。スタンドの打撃に終始したが、パンチもキックも素人っぽいまま、取敢えず気合で振りまわすアリスターが、そこそこユーリーと互角に打ち合ってしまうから不思議。2R終了後、ジャッジペーパーは発表されないまま、ユーリーの勝ちが宣せられる(これはちょっと気になった)。まあ、判定自体は妥当だと思うのだが。


○アントニオ・ノゲイラ vs ヴァレンタイン・オーフレイム×

 双方、グローブ着用。

 ノゲイラ、開始そうそうテイクダウンを奪い、サイド。オーフレイム、下からのチョーク狙いも、あっさり外され、逆に、あっさりマウント奪われ、あっさりアームロックを極められる。口あんぐり。強いわ、このブラジル人。2分弱。


×ジェレミー・ホーン vs 金原 弘光○

 双方、グローブ着用。

 1回戦中のベストバウトか。打撃ではやや押す金原、何回かビクトル式の膝十字狙いを見せるが、凌がれて、ポジションを悪くしてしまったり。展開の早いグラウンドは実に見応えがあった。パンクラチオンルールで、膠着しまくりだった山宮戦のホーンと比較して、やっぱり、ルールによって、全然変わってしまうもんだと実感(山宮vsホーンも、おれはたっぷり楽しんだので念の為)。

 判定、太田が20−19で金原、藤原が11−6で金原(この点数に場内笑いまじりのざわめき)、コックスが20−20のドロー。恐らく、太田がテイクダウン〜グラウンド、藤原が打撃、コックスが総合(もしくは関節?)という、最初からそれぞれの担当部分だけをジャッジしているのだろう(藤原は有効打を減点法で採点か)。この辺の説明が欲しかったが、一切なし。


○ダン・ヘンダーソン vs ゴギテゼ・バクーリ×

 ヘンダーソン、グローブ着用。バクーリ、なし。

 アメリカとグルジアの、グレコオリンピック代表対決。立ち相撲は体重差の分だけ、バクーリが押しているのだが、セコンドにクートゥアーを従えたヘンダーソン、兎に角ボクシングがウマい。コツコツ当ててヘロヘロになり始めたバクーリに、最後は膝一発。見事なKO。


×ジャスティン・マッコーリー vs イリューヒン・ミーシャ○

 マッコーリー、グローブ着用。ミーシャ、なし。

 兄貴と比べるとかなりデカいジャスティン、パンチとローを散らす。中に入るのに苦労するミーシャ。それでも、何度かテイクダウンに成功し、1R終了間際に、アキレスを何とか極めた。マッコーリー、ヒールではないのかと抗議するが、当然認められず。


○ブラッド・コーラー vs 山本 宜久×

 コーラー、グローブ着用。山本、なし。

 ウォーリアーズのテーマにのって、キチンとペイントしたアニマルに先導され入場するコーラー、アニマルより3回り位、小さい。場内大興奮。そこに山本が入場してきた時点が、本日の最大の盛り上りでありました。山本、ケビン山崎と成瀬を従えての入場だったのだが、体重103キロと発表。増量失敗の様子。

 スタンドの攻防もそこそこに、あっさりテイクダウンされた山本、あっさりサイドまで取られてしまう。ぶんぶんパンチを振り下ろすコーラー、最後は肩固め(よく見えなかった)。

 グローブをつけてないのに、大変なことになってしまった(泣)。

 だから、あんなに言ったじゃないか、小川、逃げる必要ないって(号泣)。

 リングスが弱いんじゃないんだ、山本が弱いだけなんだ(目の幅涙)。



2回戦

×ハスデル vs ババル○

 双方、グローブ着用。

 出会い頭の打撃はハスデルが押し気味だったし、タックルもそこそこ切ってはいたのだが、グラウンドでは、どうしても押されてしまうので、焦りが出てきたのか、2Rには打撃でも突っ込んだところに、カウンターを合わされてしまうハスデル。太田が20−18、藤原が13−8、コックスが20−18で、三者とも、ババル。


×ユーリー vs ノゲイラ○

 ユーリー、グローブなし(掴まれることを嫌ったか?)。ノゲイラ、着用。

 ノゲイラ、引き込んで、リバースして、バック取って、チョーク狙って、凌がれたら十字に移行して、はい、それまでよ。40秒ちょっと。

 強過ぎるぞ、ノゲイラ。

 よし、決めた。今、決めた。リングス・ブラジルのエースはキミだ!!!

 世界に伸びるリングスネットワーク!!! リングス最強!!!


×金原 vs ヘンダーソン○

 グラウンドに付き合わず、徹底的にパンチのみで責めるヘンダーソン。金原も打ち合うが、鼻血。1R後半から、グラウンドの展開にもなるのだが、うまく押さえ込んで何もさせないヘンダーソン。

 場内の大金原コールを受け、2Rの後半では、あわやKOかというパンチも入れた金原だが、今度は時間稼ぎに、ウマくグラウンドを使ったヘンダーソンに逃げきられる。

 という印象だったのだが、ジャッジは、太田が20−20、藤原が19−19と両者ドロー、おや延長かと思いしや、コックス1人が20−19とヘンダーソンにつけ、何とかヘンダーソンの判定勝ちに。

 んで、判定に疑問が残るとするならば、金原絡みのこの2戦だと思うのだが、よく考えて見ると、おれ的には問題なかったようにも思える。というのは、この試合に限らず、レフェリーがやたら「ファイト、ファイト」を連発するのだ。そんなに急かすなよと言う位。さらに通常のリングスルールの時より、明かにブレイクが早い。少しでもでも膠着すると、すぐブレイク。ルールミーティングの内容は、おいおい判ると思うが、要は、積極性をかなり重視して、採点しているのではないか。であるならば、太田氏の、膝十字で金原から責めていたホーン戦の20−19も、逃げる為の押さえ込みにヘンダーソンが終始した20−20も納得出来るという感じ。


○ミーシャ vs コーラー×

 ミーシャ、グローブ着用なし。コーラー、着用。

 場内のリングスファンの最後の望みを託された、ミーシャ、変則的なステップで左右にスイッチしながらパンチを狙うコーラーを何とか捕まえ、腕十字に捕らえる。コーラー立ちあがって何とか凌ごうとするが、叶わず。

 場内、大盛り上り。ミーシャも、バク宙を2回もやって大喜び!

 ミーシャ最強!!! ミーシャの師匠のハン最強!!!

 リングス最強!!! 前田CEO最強!!!


 などと言いながら、要は、弱い奴が、その通りに負けたとしか言いようがないKOK。興行の出来としては、素晴らしいモノだったと思う。特によかったのが、上記でも触れたレフェリング。特に1番ブレイクが早かったのは、平直行なのだが、これが実にいいタイミングでブレイクするんだな。大阪も武道館も是非やって欲しいと痛切に願う。

 やたらと選手の積極性を煽っていたのも、多分当っているだろう積極性重視の判定基準も、実に素晴らしい。お陰でスピーディーで膠着のない見応えのある技の応酬が堪能できた。

 おれ自身は、何でもありで、膠着までもありありの、VTも嫌いじゃない。嫌いじゃないが、今日のリングスは、ホントに面白かった。

 前田CEO、見事に「ルールで試合をデザインした」と言えるのではないか。と確信する次第であるのだが、いかがなものか。


 というわけで、皆様、ご一緒に! リングス最強!!! 前田CEO最強!!!




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