1/29修斗後楽園大会観戦記
■団体:プロフェッショナル修斗
■日時:2004年1月29日
■会場:後楽園ホール
■書き手:うしをたおせ

今年第1発目の修斗。18:12スタート。客入りは6割ぐらい。
最終的には8割ぐらい?うーんこんなもんかねー。まだまだ世間への 求心力は小さいようだ。

全選手入場の後、須田選手が挨拶。
「31歳なのでベテランらしく」とのこと。


第1試合 新人王決定トーナメント・ライト級1回戦 5分2R
△中尾享太郎(シューティングジム横浜)
△粕谷さかえ(K'zファクトリー)
判定1-0 (菅野20-19/二瓶19-19/鈴木19-19)
※抽選で中尾が準決勝進出

享太郎相変わらずゴツイ。凄く若く見えるし、デビュー2戦目だけど、
実は30歳なんだよね。享太郎の友達多し。特に女の子。

1R
享太郎パンチとキックで攻める。そして組んで外掛けでテイクダウン。
すぐ粕谷ブリッジで上に。ハーフに。享太郎ガードに戻し、下から
コントロールしてパンチ入れる。潜ったりも。巧い。そして蹴って立つ。
享太郎パンチで攻める。粕谷カウンターのタックル。回り込んで
テイクダウン。跳んでパス。中尾戻す。粕谷パウンド。享太郎また
巧く守る。

2R
享太郎脇を差し強引に投げてテイクダウン。享太郎パウンド。
粕谷オモプラッタから三角!享太郎相手の胴に足をかけて脱出。
享太郎アンクル狙い。またインサイドに戻りパンチ。粕谷タックルも
享太郎切って上に。

1Rずつ取り合ってドローに。そして運命の抽選の結果、享太郎が
トーナメント勝ちあがり。
ちなみに今年から1:0でも抽選にするそうなんだけどなんで?
1P取った方がトーナメント勝ち上がりでいいじゃん。コミッション審判部が
下す僅差の判定はあまり参考にならないってこと?
それはあまりに自虐的な…。

いやいや2人とも素晴らしかった。巧いね。強いね。面白かった。

享太郎はやはりパワーが凄い。アグレッシブだしガツガツ攻めて
上に来て欲しい。次は中村浩士vs西岡裕の勝者とか。これも楽しみ。

粕谷選手も良かった。相変わらずのタックルのキレ。柔術的な動きも
随所に。オモからの三角も良かったし、デラ風の動きも。
また見たい選手。


第2試合 クルーザー級 5分2R
×井上正也(パレストラ加古川)
○福田 力(PUREBRED東京)
判定0-3 (菅野18-20/二瓶18-20/鈴木17-20)

福田選手キャラ変更。以前は黒い肌にドレッドに口髭だったのが、
坊主のさっぱりした風貌に。元々渋い顔だから渋めキャラに。
なんかリディック・ボウに似てた。うーん分かりにくい(^-^;)。

1R
福田ミドル。そしてタックル。井上ギロチンで応戦。外れるとすぐ立つ。
井上タックルも福田がぶってテイクダウン。インサイドからパウンド。
ハーフからパウンド。井上も下からパンチ。福田の攻勢が続く。
一発でKO取れるインパクトはないが、たまにゴツゴツ当たって
井上の顔が腫れ始める。

2R
福田スタンド打撃で押してそのままテイクダウンしてパウンド。
福田ゴツゴツ殴る、井上凌ぐって感じの地味な展開に。
ブレイク後、福田ミドルからパンチ。ヒザで崩してサイドからパウンド。

判定は当然福田選手に。まあ予想どうりの強さ。積極的なミドルも
良かった。特にパンチは目立ってなかったかな。レスリングはさすが。
タックル切ったあとの動きは生粋のレスラーじゃなきゃできないような
きれいなムーヴ。あとはパウンドかな。確実にダメージを与えていたけど、
お客がやや退屈する攻めであったのも確か。戦い方によってはつならない
レスラーになってしまう。まあ大宮だからどんどん強くなるでしょ。

井上選手、スピード負けかな。スタンドでの攻防も。タックルは完全に
切られてたし、ガードでも最初は凌いでたけど、最後はかなり顔腫れてた。


第3試合 バンタム級 5分2R
×高橋大児(秋本道場JUNGLE JUNCTION/世界4位)
○BJ(AACC/2004年新人王)
判定0-3 (菅野18-20/二瓶19-20/鈴木18-20)

1R
大児組む。BJコーナーに押し込む。ブレイク。これが基本的に続く。
BJコーナーに押し込んで反り投げでテイクダウン。コーナーに詰めて
パンチも大児蹴って立つ。BJ組んでヒザ。

2R
すぐコーナー膠着。ブレイク後はずっとスタンドでパンチの攻防。
お互い踏み込めずやや膠着。手数はBJ。大児はアッパーも
最後BJ投げ仕掛け、大児耐える。

最後まで動きつづけるも攻めきれなかったBJは泣き顔でしゃがみこみ
「ダメだ〜。」とつぶやく。感情表現が豊かな選手だなぁ。

まあ地味な試合になっちゃったね。判定は攻め続けたBJが勝利。
余程納得がいかなかったのか自分の顔を叩きながら退場してた。

BJスピードもあるしスタミナもある。アグレッシブ。
だけどまだイマイチ決め手がないかな。スタンドも寝技も。
スタイル的にはパンチ磨くのが一番の近道なんだろうな。
で、世界ランク4位。うーんそれがバンタムの層の薄さ。

大児は負けても飄々とした感じ。なんだかいいんだか悪いんだか。
やっぱり寝業師なんで倒さないと話にならない。下になってでも
寝技が見たかったけど。まあスタンドも悪くは無かったけど。
今度もレスラーとやったらずっとこんな感じなんだろうな。


第4試合 ミドル級 5分2R
×キース・ウィスニエフスキー
(アメリカ/ドゥーンランド・バーリトゥード/世界9位・米大陸2位)
○青木真也(パレストラ東京)
1R 2'22" 腕ひしぎ脇固め

相変わらず青木君細い。色白だし。昨日も1.2キロ下回って余裕の軽量。
入場式でも試合前もカメラに対しても思い切りメンチ切ってた。

距離取った後、青木胴タックルで組む。足掛けてテイクダウン狙うも
ウィスニエフスキー倒れず。リング中央で跳び十字!も完全にすっぽ
抜ける。すぐ立ち上がって組むと。コーナー際での膠着。
やっぱ総合だとあおれないなー。打撃はイマイチそうだし、どうするんだ?
と思っていたら弘中戦でも見せた一瞬の脇固め!!ウィスニエフスキーの
肘関節がスタンドの状態で完全に極まり、というか脱臼!
そのまま悲鳴共に崩れたところでレフリーがストップ。

大喜びの青木君、コーナーに昇ってガッツポーズ。
マイクを持って自己紹介の後「やっとこのリングに上がれました」
「世界王者を目指します」とアピール。

いやいや戦慄の立ち関節。恐ろしい切れ味。堀辺正史骨法創始師範も
びっくりの鋭さ。あの躊躇のない極め方も恐ろしい。ちょっと会場も
引いてたかな(^-^;)。とにかくいろんな意味で衝撃的。対戦相手は
たまったもんじゃないだろうし、青木君は壊し屋で有名だから
「あそこまで極めなくても」なんてちょっと思っちゃうけど、
よく考えると試合なんだから全力で極めにいって当たり前、相手が
タップするの待ちながら遠慮してパウンドする選手なんてほとんど
いないしね。

スタンドは決してバランスよく見えないし、タックルも鮮やかとは
言えなかった。テイクダウンも圧倒的に強いとは思えない。
今度世界の本当の強豪とやったらどんな試合展開になるのかちょっと
分からない。レスラー系とやったらやっぱり不利としか思えない。
でもとにかく誰も持ってないとんでもない武器を持っているのは確か。
早く次の試合が見たい。

ウィスニエフスキーさんはバランスよかった。でもあんな負け方なんで 実力はさっぱり分からなかった。


第5試合 ウェルター級 5分3R
×タクミ(パレストラ大阪/環太平洋7位・KOTCライト級王者)
○天突頑丈(PUREBRED大宮)
判定0-3 (菅野28-30/二瓶27-30/鈴木27-30)

うシュはKOTCのベルトを持って入場。
天突は相変わらず凄い金髪の鶏冠で登場。

1R
お互い組んで差しあい。そしてテイクダウン狙い。それぞれ完全に
相手を崩すも粘って倒れず。ブレイクに。その後はずっとスタンド打撃の
展開に。お互いジャブからストレートの打ち合いに。天突が前に出て
タクミが捌く展開。天突が思い切りのいい鋭い右ストレートで押す。
タクミも右で応戦。天突は跳びヒザも狙っていく。
後半タクミの右カウンターや左ジャブがヒット。

2R
ずっとスタンド打撃の展開。どんどん天突前に出る。完全にタクミは
カウンター狙い。終盤天突の勢いが増す。タクミはバランス崩される。

3R
このラウンドも同じ展開。天突の勢いが増す。タクミもパンチで
応戦もどんどん天突が前に出る。タクミ蹴り足取ってテイクダウンも
天突すぐ立つ。逆に最後組んできたタクミを天突テイクダウン。
タクミも両手首持ってコントロールし蹴って立つもそれまで。

終始攻勢に前に出つづけた天突が勝利。

いや強いね。天突。やっぱり強い。うシュのテイクダウンを凌いだ
腰の強さ。鋭いワンツー。固いガード。上がらないアゴ。
攻めつづける闘志。下になっても立ち上がる技術。そして頑強な体。
光陰兜と共に正に大宮スタイルの完成形。いまの総合での勝ち方を
徹底し尽くしたスタイル。本当に強い。圧倒的な打撃、テイクダウン、
どちらかがないと勝てない選手。対戦相手としてはいやなスタイル
だろうねー。ランカーとの試合が見たい。

うシュのジャブもカウンターも間違いなく当たっていた。カウンターの
とり方などはかなり素晴らしかった。しかし全部おでこで受けられた模様。
これも天突の素晴らしさ。ここで鼻やアゴを打ち抜ける技術がまだ
うシュになかったということか。

ちなみに試合中うシュは右手首を骨折した模様。うシュいわく
「本当に頑丈でした…」とのこと。
KOTCタイトル奪取後思わぬ敗戦だが、試合内容が悪かったわけ
じゃない。ひとまず怪我を完治させ、次のステップに上がって欲しい。


第6試合 バンタム級 5分3R
○マモル(シューティングジム横浜/世界王者)
×生駒純司(直心会格闘技道場/世界3位)
判定3-0 (菅野30-27/二瓶30-27/鈴木30-26)

1R
生駒攻め込む。組んでコーナー膠着。ブレイクもまたコーナー膠着。
マモルコーナーに詰めてパンチ連打、ヒザ。またブレイク後マモル
パンチで攻める。生駒はパンチで応戦。コーナー膠着多すぎ…。

2R
また同じ展開…。パンチ打ち合うもすぐマモルが組んで押し込む展開が
続く。終盤マモル足払ってテイクダウン。サイドからパンチ、ヒザ。
生駒うつ伏せもマモルがぶってヒザ。

3R
パンチ、ハイの打ち合い。生駒倒れるもマモル付き合わず。
パンチ打ち合い。マモルコーナーに詰めてハイ、がぶってヒザ連発。

当然判定はマモルが完封勝利。マイクを持ち
「膠着が多かった。次はKOする」とのこと。

うーん、本当にコーナー膠着が多かった。鈴木さんが必死でブレイクを
早めに仕掛けるも、その好意を無にするような展開が続いた。
3Rの終盤は勝負を決めにいったのが分かったが、それ以前の地味な展開は
やはり戦略的に思えた。正直退屈した。軽量級はただでさえKOが
出にくい階級なのだからもっともっと攻めて欲しい。寝技に付き合わない
のは分かるが、コーナーに詰めずにスタンドで打ち勝ちにいって
欲しかった。世界王者なのだから。

生駒選手やはり持ち味を殺された。中間距離では激しいパンチを
連打していたが、それ以外は完封された。研究されてるなぁ。


第7試合 ライトヘビー級 5分3R
○須田匡昇(クラブJ/世界王者)
×ブライアン・エバーソール
(アメリカ/アメリカン・キックボクシング・アカデミー)
3R 2'59" チョークスリーパーホールド

一つ前の試合が単調だったため観客から「須田〜空気を変えてくれ〜!」 と声が飛ぶ。

1R
そんな声に呼応したか、須田いきなりカニバサミの動きからヒザ十字!
ヒール!ヒザ十字!ヒール!の連携。決まりかけたが結局決まらず。
サイドからマウント奪い、パンチ連打。腕十字狙うもエバーソールは
前に落として立つ。須田は引き込んで跳ね上げスイープ!またマウント。

2R
パンチの打ち合いから須田ラッシュ。エバーソールも鋭い右フック返す。
須田豪快な払い越しでテイクダウン!須田跳んでパス狙い。そのまま首を
狙いにいって下に。アリ・猪木状態から自ら潜ってヒザ十字!ヒール!
素晴らしい動きだったが決まらず。エバーソールは上からパンチ。

3R
1,2R、須田極め切れずも余裕の展開で技を見せてくれていたが…。
エバーソール飛び込んで右ストレート。須田まさかのダウン!
須田も負けじと攻めるもエバーソールのパンチでまたぐらつく。
エバーソールテイクダウン。しかし須田すぐスイープしてマウント!
バックに回り、エバーソールが立ち上がって、後に倒れる瞬間を
逃さずにスリーパー!

倒れる2人。抱き合い2人。めまぐるしい展開に大拍手の会場。

いやいや須田選手凄かった。おもしろかった。素晴らしい足関のムーヴ。
特に入り方が素晴らしい。寝技のパスもスイープも本当に鮮やかなもの。
そして自ら大ピンチを招き、観客をハラハラさせながらも
最後の最後できっちり一本奪取。いやいやお見事。須田劇場最高(笑)。
強豪相手ならこんな試合にならないのは百も承知だが、素晴らしい
世界王者に間違いない。もっともっと試合が見たい。

エバーソールも持ち味を存分に発揮。須田のドクターチェックの間も
おどけて観客と話すなど、かなりいいキャラだった。


第8試合 メインイベント 
初代環太平洋ウェルター級王者決定トーナメント決勝 5分3R
×雷暗 暴(アメリカ/PUREBRED大宮/世界3位・環太平洋1位)
○朴 光哲(PUREBRED東京・KILLER BEE/世界6位・環太平洋2位)
判定0-2 (菅野28-29/二瓶28-29/鈴木29-29)
※朴が初代王者に

1R
ライアン左フックからテイクダウン。上からパンチ。中腰からパンチ。
朴も下からパンチ。朴一瞬上になるもライアンまたタックルで上に。
ライアンアームロック狙いに。朴はハーフで凌ぐ。腕伸びるも
ストレートアームバーは決まらず。ライアンマウント奪いパンチ連打。
朴は落としてアリ・猪木状態。

2R
朴強烈な右ストレート入れる。同時にパンチのプレッシャーをどんどん
強めていく。ライアンはタックルも朴切る。ライアンまたスタンドで
アームロック狙いも朴は腕抜く。ライアンのタックルは完全に切られ
始める。ライアンが手を持って引き込むような形も見せるが朴は
パス狙いつつすぐ立つ。

3R
ライアンタックルから足首とってテイクダウン。インサイドからパンチも
ブレイク。ライアンのタックルに合わせ朴ヒザも当てるがライアン耐える。
あとはひたすら朴のパンチをさけるライアンがタックルに逃げるも
朴が余裕で切る展開。

2:0で朴が勝利。見事初代環太平洋ウェルター級王者に。
敗北を聞いたライアンはがっくししゃがみこむ。
朴はリング上で「まだ上に壁がある。やっと同じ土俵に立てたと いう感じ」とのこと。

朴選手強いね。とにかくパンチのプレッシャーが凄い。距離のとり方が
抜群なんだろうね。いままでダウンを奪ってるわけじゃないけど、
時折見せる鋭いパンチとその独特のプレッシャーで対戦相手がことごとく
タックルに逃げることになる。そしてスタミナも奪われジリ貧に。
とにかく常に相手を追い込んでいくような展開を作るから本当に
強さを感じさせるんだよね。やっぱこの選手に勝つにはスタンドで
打ち勝つか圧倒的なテイクダウン能力で倒すしかないだろうね。

これで世界ランク3位確定かな。もう上には王者とシャオリンとハンセン
しかいない。次世界戦やってもおかしくないよね。それだけ強いってこと。
個人的に一番見たいのは…、宇野戦です!

ライアン1Rは良かったんだけどなー。動き良かったんだけどなー。
2年前の異常にブレイクしない修斗だったら勝てたかもね。


まあまあの大会でしたね。須田さんと青木くん良かったし。
でも妙に立ち膠着が多いのは本当に辛いね。あれだけ鈴木さんがブレイク
早くしても続出するのはもう選手の戦い方、意識の問題なんだろうな。

さて来週2月の下北はちょっと地味だけどチケット速攻完売。
そして3月は凄いことに!ペケーニョvsホーキ、ルミナ、石川!

アンダーカードもかなりいい!久々満員になるかな。





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