ここがヘンだよSMACK GIRL (11/4 SMACK GIRL 後楽園ホール興行 観戦記)
■団体:SMACK GIRL
■日時:2004年11月4日
■会場:後楽園ホール
■書き手:PON&高倉仮面

さて、SMACK GIRLだ。

今回はSMACK GIRL初期功労者、「クールファイター」近藤 有希(旧姓・久保田)の東京での寿引退記念興行であると同時に、沖縄で開催される(予定 だった)無差別級トーナメントの日本代表選抜試合が興行の目玉だ。立役者の東京最終戦はチト寂しいが、結婚ということであれば話は別。この祝 祭ムードがメインを飾り、ジョシカク初の「無差別級トーナメント」の代表選考という、ヘビー級のガチンコ勝負が興行全体を引き締める。休憩中 にはSMACK GIRL一押し、売り出し中のアイドル格闘家である羽柴 まゆみが、藪下 めぐみを迎えてエキシビジョン。内容は超盛りだくさん!

………。

…そう思いますよね。こうやってまとめてみると。おかしいなぁ。いい興行っぽいんだけど。ま、とりあえず進めていきましょうか。

前回興行の開始時間が大幅に遅れたの反省したのか、今回は定刻(18:30)通りのスタート。だがフレッシュファイトの開始が18:30だったので、オレ にとっては30分遅れと同じ感覚です。興行のケツも詰まるわけだし、フレッシュファイトはダークマッチ扱いでいいと思うんだけどなぁ。

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フレッシュファイト第一試合 SGS公式ルール 46kg契約 3分2R
○関 友紀子(147cm/46kg/SOD女子格闘技道場)
●山田 純琴(147cm/45kg/y-park)
[判定 2−1]

グラウンドで関が圧倒。1Rは十字狙ったり腰投げ決めたり。2Rはマウントとったり袈裟仕掛けたりフロントチョーク取ったり。山田はこれらを 凌ぎながらパンチで勝負してたけど、全て手打ちの打撃で有効打はナシ。このように両者の総合の選手としての差は歴然…なんだけど、何故か ジャッジの中には山田を勝者にした人もいた。う〜ん、わかんないなぁ。

それはさておき、これがデビュー戦である関だがもう少し上で戦ってもいいんじゃないの?と思える完勝劇ですね。逆に言えば山田にいい所がな かったって事でもあるんだけど。


フレッシュファイト第二試合 SGS公式ルール 50kg契約 3分2R
○金子 和美(150cm/48kg/フリー) キューティー チャレンジ
●渡邉 浩財子(159cm/50kg/SOD女子格闘技道場)
[判定 3−0]

渡邉はスラッとしていてビジュアルがいいのだが、反面、格闘技やるにはちょっと線が細い感じ。金子は桜庭のテーマ、高田道場Tシャツで入場。 あの武蔵小山の道場で練習してるのかな?

デビュー戦の渡邉に対して終始金子がグラウンドで圧倒。タックル、内掛け、首投げ…次々にテイクダウンを奪っては腕十字やアームロック、バッ クを取ったり等で攻めまくり攻めまくり。反対に2R通して渡邉は防戦一方…だったが、関節技の防御方法は知っていたらしく一本だけは取られな かった。

金子の一本勝ちが期待できる内容だっただけに、ちょっと残念ですな。


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開会式。今日の主役である近藤のこれまでの足跡が映像となって出ていましたが、この間にも何気なくWindowsの音が。う〜ん、気になるなぁ。

選手代表挨拶は当然ながら主役の近藤。「本日はご来場ありがとうございます。選手一同、精一杯頑張りますので応援よろしくお願いします」。

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第一試合 SGS公式ルール 54kg契約 5分2R
○バッカス 羽鳥(170cm/52kg/BB doll) アイアン ナックル
●15(身長不明/体重不明/所属不明) 格闘天使
[判定 3−0]

羽鳥も15ちゃんも長身で細身。「やたらと体のラインが良い者同士の対戦」というのがいかにもSMACK GIRLっぽい。

試合内容の構図は「パンチの羽鳥」vs「グラップリングの15ちゃん」。で、試合内容では15ちゃんが終始圧倒。グラウンドでは何度も腕十字を 仕掛けて、2Rには30秒ルールがなければ完全に極まっていたと思わせるシーンもあった。これに対して鳥羽のパンチは手数は多いけど重さがな く、15ちゃんに殆んどダメージを与えられない。

「このまま行けば15ちゃんの勝利は堅いな」なんて思っていた2R終盤、鳥羽のパンチラッシュを前にしてうつむいた15ちゃんにダウンが宣告 される。ダメージが全くないままのダウンシーンに15ちゃん本人も観客も呆気にとられる中で試合は終了、そのまま判定で鳥羽の勝利が告げられ た。

う〜ん、2Rの腕十字が30秒ルールによってブレイクにされるのであれば、特に二回目のダウンはスリップととってほしいところですね。確かに 「女は顔が命」なんて言葉もあるから、安全面も含めて早めのダウンをとるのも解らなくはないけど…、やはり「格闘技」であれば、あの程度の劣 勢を「ダウン」としては扱って欲しくないですねぇ。あれをダウンにするなら、いっそ「顔面パンチはナシ」ってルールを適用するのもありなん じゃないのかなぁ。いずれにせよ「こりゃ、グラップラーにはずいぶんキビしいルールだなぁ」と思いましたわ。


第二試合 SGS公式ルール 59kg契約 5分2R
○端 貴代(162cm/63kg/和術慧舟會東京本部) ビッグシスター
●HARI(156cm/63kg/フリー) 格闘特攻隊
[2R 4分28秒 チョークスリーパー]

HARIの所属してたGF2ってどうなったんだろ?…っていうか、正直HARIってそんなにいい選手じゃないでしょ。せいぜいフレッシュファ イトレベルの選手だと思うんだけどなぁ。

で、予想通りこの二人の実力差は歴然。慧舟會所属ながら打撃も得意な端のパンチはバシバシとHARIの顔面に当たり、グラウンドに至っては何 度もマウントを取られて…完全に子供扱いされてしまうHARI。「試合終了寸前にチョークスリーパーが極まる」というのも「遅いよ端!」って 感じ。

…っつーか、HARIはこの試合、ローキック以外に見るべきモノがなかったなぁ。SMACK GIRL出場歴が長いからなるべく後ろで扱いたいのはわか るけど、ねぇ。応援席の「H」「A」「R」「I」の応援ボードが悲しかった…。反対に端はよかったですねぇ。慧舟會っていう「柔術集団」とか 「寝技、虎の穴」みたいなブランドイメージとはずいぶん違いましたけどね。あっ! 試合開始前の「大の字」やればいいんですよ! 見てる方も 「これぞ慧舟會!」って思いますよ、きっと。

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唐突ですが、ここでラウンドガールののぞみちゃんについてのコラムです。

既に色々なところで話題になっている、この日ののぞみちゃんのコスチューム。休憩前までは黒のTバックビキニに黒レースの超ミニスカートでラ ンパブ並。休憩後は白いバニーガールのTバックビキニでキャバレー並。ハッキリ言って他団体のラウンドガールなど比べ物にならない位のヤバさ で、その尻を見たオレは不肖ながら「プリケツ!」と叫ばせていただきました。

さて、こんな事を叫んでいながらナンなのですが…この衣装、ちょっと「やりすぎ」なのではないでしょうか。現に常連の一人が「SMACK GIRLは 『女性に来てもらえる興行』を目指していたハズなのに…、あの衣装はナイだろう」って言ってました。観客の大多数は男性客である事を意識して のチョイスなんでしょうが…、本人が結構恥ずかしそうにしていたので、逆にエロく見えてしまった、というか(苦笑)。ああいう格好をするなら、 せめて本人もハジけていて欲しいですね。

まぁ、それはそれとして、純粋に揺さぶられるモノはありましたけどね。しかし、その「揺さぶり」はSMACK GIRLに求めるようなモノでは全くな かったですが。


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第三試合 SGS公式ルール 55kg契約 5分2R
○テビ サイ(162cm/55kg/HAVTE TENSION) フランスの弾丸娘
●内藤 晶子(158cm/56kg/和術慧舟會RJW) ファイティング エリザベス
[判定 3−0]

テビの入場曲はSPICE GIRLSの「WANNABE」のカバー。フランスからの留学でこっちに来ていて三つ編の髪の毛がかわいいなぁ。「ポストモダンのフ レンチロリータ」って感じ、我ながら意味はよくわからんけど。

で、試合が始るとこれが「意外に強いじゃないの、テビちゃん!」って感じで。1R序盤はスタンドでフロントチョークで絞め続け(結局グラウン ドへと引き込んで30秒ルールでブレイク)、終盤にはローキックとパンチで内藤を崩して腕十字を仕掛ける。2Rもワンツーとローキックで攻め 続け、グラウンドではマウント取ったり三角絞め狙ったり。結局、内藤に何もさせないままの勝利でした。

テビは打撃がきれいだったのが印象的で、グラウンドも充分イケてます。1Rのフロントチョークについてはスタンドのまま絞めてたほうが極まり そうだったですが…スタミナとかもあるんでしょうね。かなり決定的な形に近かったと思うので、30秒ブレイクは「もったいない!」と感じまし た。今回は決定力にこそ欠けてましてたけど、また見たい選手ですね。


第四試合 SGS公式ルール 50kg契約 5分2R
○松本 裕美(158cm/52kg/PUREBRED 京都) 姉御魂
●舞(162cm/50kg/パレストラ松戸/ネクストシンデレラトーナメント優勝) マシンガン シンデレラ
[判定 3−0]

SMACK GIRLがプッシュする舞ちゃん、今日はマシンガン片手に入場。ランバー ソムデート M16のファンなのかな? …って古い上にマニアッ ク。

そんな舞ちゃんですが、ここが実力の天井なのか松本を相手にいいところなし。1Rは打撃を当てて組み付くもテイクダウンを奪われたり、ワン ツーはくぐられてタックル貰ったり。終盤にはストレートを顔面に受けて怯んでしまいダウンを取られてしまった。厳しい展開だなぁ。

2Rは得意の打撃で勝負を掛けるも…、いざ松本がグラウンドで勝負に来ると抵抗できずテイクダウンされてしまう。最後は顔面にパンチを貰って 鼻から出血、折角の可愛い顔もこれでは型無し。この試合は「打撃・寝技共に松本が一枚上手」という印象。思いの他、実力差があったなぁ。

それにしても舞ちゃんは細い!骨じたいが細いのかなぁ、見てて危なっかしいですね。重いミドル受けたらアバラがイってしまいそう。いかにも女 の子だな、って感じの細さ。これは、たとえばランデルマンに比べてアンデウソンがひょろ長い、みたいな、男子の体格差とは別次元の話じゃない かなぁ。今の体つきのままで続けていくと、この先強豪と当っていくにつれ、どんどんケガの心配が増えていくような気がする。ちょっと心配で す。


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前半終了、休憩。

元々SMACK GIRLの前半戦は「格闘技やりたい女の子たちのお披露目試合」みたいなノリも結構強いんだけど…正直、判定が不可解な第一試合、そし て圧倒的な実力差があったにも関わらず長い試合になった第二〜第四試合を見せられちょっとダレ気味。ジョシカクのグラウンドのレベルがそこそ こ上昇してきている現状、SMACK GIRLのルールが時代遅れになってきている…って気がするなぁ。今一つフレッシュファイトに出場する選手と本戦 の前半戦に出場する選手の実力差も明確でないし…。

この際、前半戦は全てフレッシュファイト扱い、ルールは3分3R・寝技30秒、後半からが本戦で5分3R・寝技限定ルールなし…っていうよう な改革があった方がいいと思うんだけどなぁ、少なくともFのつかないSMACK GIRLの場合は。そのほうが、選手各人にも「あれだけの練習をして、 これだけのクラスに来た」って意識を持ってもらえるだろうし。…何だか修斗とかみたいかな。でも、ボクシングなんかも四回戦スタートだし。ア マに力を入れるなら、そういう段階を踏んでいく感覚って、意識向上につながるんではないかなぁ。


休憩中、喫煙スペースへ。後楽園ホールのソレは狭くて不便なのですが、行けば得する事もありまして。売店に目をやると…おぉ、噂の巨乳ファイ ターの15ちゃんではないか。さっきは残念だったねぇ。ん? スタンド席からはマスク越しにもかなり美形に見えたのだが…近くで見ると、笑う とハグキが出てしまうのね。う〜ん、ちと惜しい。でもさすが、休憩中はグッズにサインを求めるお客さんが後を絶たず。こういう光景を見ると、 男子の興行と比べて選手のファンの意識が違うのを感じますね。


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スペシャルボーナストラック 公開写真集撮影エキシビジョン
−藪下 めぐみ(158cm/62kg/SOD女子格闘技道場) 格闘女神
−羽柴 まゆみ(152cm/40kg/BBdoll) Beauty Battle Doll
[勝敗なし]

エキシビジョンだからポロリありですか? ナシですか、そうですか。

この写真集撮影、被写体は羽柴のハズなのに…下から逆十字、飛び蹴り、払い腰に巴投げ、ジャイアントスイングに逆エビ固め。格闘技歴の差、体 格の差…その全てを動員して藪下は羽柴を攻めまくる。当然ながら目立ちまくりで、観客もヤンヤの歓声。これではどっちが被写体かわかりません (苦笑)。ついでにリング上に上がったカメラマンの方へとガンガン動いていく藪下、わざとカメラマンの邪魔をしています。もはや何のエキシかも わかりません(苦笑)。てか、動きが悪すぎのカメラマン。まるっきりの素人ですわ。一般公募で選んだファンだっていっても、エキシビジョンなん だからちゃんとリハしとかなきゃ。無理しちゃダメですよ。

で、撮影会は終了。「ハァ…ハァ…、写真集…、買って…下さい………。」と息も絶え絶えな羽柴、可哀想に。対する藪下は全く息を乱さないまま 観客に挨拶、新潟地震の募金を観客へ呼びかけていた。えらい。

藪下からは「公開写真集撮影」というイベントを小馬鹿にしたような雰囲気を感じたが、あれって羽柴への嫉妬なのかな? まぁ、何にしろです ね。このエキシ、全く意図が伝わってこなかったなぁ。ドタバタ喜劇を見てるみたいな感覚ですね。「あのカメラマン何者?」「藪下面白れーな」 「羽柴、もうボロボロだよ」。 ま、休憩中のことですから目くじら立ててもしゃーないのかもしれませんがね。

…なんて、ものわかりのいいことは言ってられませんな。グダグダさ加減も秤に入れて、この日一番完成度と満足度が高かったのがこのエキシビ ジョン。と、言いたいのはやまやまなんだが、これって休憩中なので。

わざわざ休憩中に組んだってことは、こいつを評価に入れてしまってはいけないでしょ。逆に評価対象にするのであれば、肝心の写真集撮影の段取 りが悪すぎです。見世物としてもっといくらでも盛り上げようはあったはずです。写真集だっていうならば当然欲しいショットがあるはずで、マイ クでそのへんを煽っていくとかね。

さっき「この日一番の満足度」と言ったのは、他のレベルが低すぎだということと、このエキシの位置づけが曖昧だったからだということが前提に なってるんです。


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篠代表が挨拶。SMACK GIRLが今年の12月で満4年を迎えるらしい。そしてこの後の二試合がWorld ReMix トーナントの日本予選である事、メインを 務める近藤は東京ではこの試合が最後である事を告知。

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え〜、試合再開前にお知らせです。先ほど「カメラマンは素人だ」と断言いたしましたが、アイドル写真集方面ではけっこう有名な方だったらしい です。お詫びして訂正いたします。ってか、あの人プロだったの?ますますヤバいな。

と…とにかく、興行のキモはここから。迫力の無差別級戦2試合と、近藤選手の有終の美に期待しましょう!


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第五試合 World ReMix 日本代表選抜試合 SGS公式ルール 無差別級 5分2R
○石原 美和子(155cm/74kg/禅道会) 最強神話
●唯我(156cm/73kg/プロレスリング ナイトメア) I'm 唯我
[2R 3分6秒 TKO]
※スタンドのパンチ

唯我も石原もデカいが、それ以上に唯我のセコンドのターザン後藤がデカい。

女子としては桁違いの破壊力を持つパンチをブンブン振り回して序盤から圧倒した石原、唯我を何度も何度も倒してボディへとヒザ蹴りを叩き込 む。対する唯我はあっという間に「やる気なし」モードへと突入、試合は続けるも…身に危険が迫るとすぐに亀の体勢へと逃げ込んでしまう。この 様子を見た石原は「どうしたらいいの?」モード、倒れ込む唯我を呆れながら見下ろすばかり。無気力な試合を前に会場は超どっちらけ、興奮して いるのは「パンチの指が目に入ってるだろ! どこ見てんだよ! ちゃんとしろよ!」とレフリーに因縁をつけている唯我のセコンドだけ。そしてセ コンドの発言を間に受けて激怒するレフリー、インターバル中にセコンドへの退場を宣告…なんだけど、この辺のやりとりに関してアナウンスがな い。なんだかなぁ。

完全に観客不在の状態のまま迎えた2R。唯我は相変わらず「やる気なし。」モードで、石原は「どうしたらいいの?」モード。それでも石原は中 盤、スタンドのパンチでダウンを奪うと「仕上げ」モードに突入。腕十字を仕掛けたりしながら、最後はやっぱりスタンドのパンチラッシュ。パン チを恐がる唯我が自らダウンしたところで試合終了。

こうやって見るとヒョードル vs 永田戦みたいですな。どうにもピリッとしない試合でしたねぇ。「World ReMix 日本代表選抜試合」? 唯我が代 表候補? なんだかバカにされている気分になりました。金を払って見せられる選手がコレでは…。石原も石原で、なんであんなに極めっ気なかっ たんだろ。一本を取ることに対して、全くモチベーションを感じなかった。代表選考戦だよね? いいとこ見せてアピールしていかないと、説得力 も何もないだろうに。「最強タッグ」の頃の石原は凄かったのになぁ…。


第六試合 WORLD ReMix 日本代表選抜試合 SGS公式ルール 無差別級 5分2R
○高橋 洋子(170cm/70kg/SOD女子格闘技道場) 元祖女子総合格闘家
●伊藤 薫(170cm/85kg/フリー) 第五十一代 及び 第五十三代 WWWA世界 シングル選手権 王者
[1R 1分34秒 チキンウィング アームロック]

あの伊藤がジョシカクに挑戦!という事で結構期待していたんだけど…。蓋を開けると実力差はハッキリクッキリ。公称170cmの伊藤、でもいざ並 んでみると高橋との身長差は歴然。で、リーチに勝る高橋はワンツーで伊藤を牽制。伊藤は組み付くも高橋はこれを冷静に捌く。体重で勝る伊藤は 突進して高橋をコーナーへと追い詰めたが、高橋は潜って下から崩してチキンウィング アームロック、ガッチリ極まって伊藤がタップ、試合終 了。

「高橋圧勝」。高橋側から見れば内容はそれ以上でもそれ以下でもない試合ですね。で、問題は伊藤のほう。急なオファーだったのか純粋にそうな のかはわからないけど、伊藤は練習していないのは歴然。「ジョシカクの中で『プロレス』はその役目を終えた」と断言したくなるような完敗劇。 集客にもつながってなかったみたいだし…今後の参戦はあるんだろうか。一応、大事なヘビー級の選手だから…みたいな噂は聞いたんだが、駒が足 りないからって理由で、実力不足の選手を優遇してほしくはない。唯我についてもそうだけど。このジョシカク団体乱立ムードの中で、無差別級 トーナメントをブチ上げた以上、選手の確保とかはしっかりやってもらいたい。


第七試合 近藤 有希 引退カウントダウン 第一戦 SGS公式ルール 63kg契約 5分3R
○アマンダ ブキャナー
 (164cm/63kg/アメリカ/Academy of MMA/BJJ Boulder) アメリカン グラップリング クイーン
●近藤 有希(170cm/66kg/PUREBRED 京都) クールファイター
[2R 41秒 膝十字固め]

近藤(旧姓・久保田)はもっと有名になっていい選手。長身だし体型もいいし、コスチュームもカッコいいし、技もキレキレだし。このまま引退する のは勿体無い…んだけど、どんなにここで書き立てても近藤の東京での試合はこれが最後。で、試合前にはそんな近藤の試合の煽り映像が流れたん だけど…照明が逆光になって見難かったなぁ。しかもここでもWindowsの音が。決めどころでの映像、音声の乱れはよくないです。盛り上がってる 中であれが起きたら…盛り下がるんだろうなぁ。まぁ、正直今回はそもそも会場が冷えてたのでガッカリ感も少なかったですが(苦笑)。

そんな近藤の東京引退試合は思わぬ結果に…。

1R、ストレートを軸とした打撃で近藤を攻めるブキャナー、ラウンド終盤にはアキレス腱固めを披露。対する近藤は内掛けでテイクダウンを奪っ てサイドポジションになったり、鮮やかな払い腰からサイドポジションを奪ったり…等、グラウンドで攻勢をかける。立ったり寝たりの攻防は全く の互角、近藤は東京での引退試合で強豪に当たったなぁ。

そして悲劇が。2R、素早い動きで近藤を抱えてテイクダウンを奪ったブキャナーが電光石火の膝十字! そしてこれが思いっきり極まってしまっ た! 慌ててタップした近藤、だが…。試合終了後も足を抱えて苦しむ近藤。リング上には担架が持ち込まれたりもしたけど…。

何故かここで揉め始めるリング上。どうも引退セレモニーをやるのか、やらないのか…で騒いでいる。近藤は素人目にもヤバそうなのがわかる状 態、主役が大怪我負って行われるセレモニーなど存在するのかっ!? 思わず「そんなんいいから休ませてやれよ!」と声が出てしまう。同じ事を 思っていた人はいたらしく、異口同音の声がリングへと飛んでいく。

それでも近藤の引退セレモニーは開始された。足を伸ばしつつ、苦しい表情をしながら花束を受ける近藤の姿が何とも痛々しい。

「今日応援にきてくれた皆さん、本当にありがとうございました。
 本当に残り少ない試合のために、自信を持って自分なりに練習をしてきましたが、
 結果、相手の選手が強くて、悔しい気持ちでいっぱいです。

 今は頭が混乱していて、何を話せばいいのかわからないのですが…。
 どれだけどのくらい練習したら強くなれるのか…、
 今の私には正直、未知で分かりませんが、自分なりに一生懸命やってきました。
 応援していただいて、会場に足を運んでいただき、ありがとうございました。
 残りの試合も頑張って、次は勝って、いい気分で終わりたいです。
 応援をよろしくお願いします」


セコンドのエンセン井上が担架を蹴りとばしていた姿が印象的。しかし変わらんね、アノ人も。取り巻く環境だけは激変してるけど。個人的には 「そんなんいいから休ませてやれよ!」って、会場で叫んだのが全てですね。負傷した選手を、いつまでもほったらかしにしてちゃいけませんよ。 とりあえずやっぱりあそこは選手を納得させて担架で運ぶのが吉でしょう。セレモニーを継続するにせよ、最低限、篠代表なりメモ8さんなり誰で もいいからSMACK GIRLの関係者がリングに上がってキッチリと経緯を説明すべきだと思う。正直、そういった説明がなかったので、あの場では「ア クシデントみたいだけど、とりあえず段取りは組んであるから、予定通りやっておこうよ」みたいなおざなりな空気を感じてました…。


大事な節目だということは重々承知。だが、セレモニーで花束を渡しに来た顔ぶれに、サプライズはなし。普通に、近藤がお世話になった人たちと か。観客として、是非とも見たいセレモニーでは決してなかったわけで、渡すんなら控え室でやれよ、と。それでは義理が立たない、というのであ れば、セコンドの代表が受けるとか。とにかく、選手の安全性に対する配慮を欠いているとしか思えない強行でした。

で、近藤本人については…、以前、紙プロのインタビューを読んだ時、彼女は結婚を機に引退するんだなぁ…という印象を持ってました。それは彼 女が総合ではこれまで無敗だった事と全く無関係ではなかったはずです。そんな中、引退を決意した後の敗戦。彼女はこのまま引退できるのでしょ うかねぇ? リベンジをモチベーションに復帰するのもアリだと思いますけどね。


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雑感:
今日は色々と叫びました、タチ悪く。目の前で観戦していたナナチャンチン選手が、少し後で嫌がって席を移動していたくらいに。

でもですねぇ…あれだけ静まり返った会場だと、どんな手段だろうと声出して、盛り上げてやろうって気にはなりますね、静かだとつまんないです し。この日の観客はどこか生温かい感じがしました。サポーター足りえてない、というか。なんかね、女の子が格闘技してるのを無口に見てる男 達って構図がすごくイヤだったんですよ。コラムには「のぞみちゃんの衣装がエロすぎる」って意見を書きましたけど…、突き詰めれば、それを押 し黙って見てるだけの観客席の空気のほうが女の子はイヤがるんじゃないかなぁ。ヲタ臭いっつーか。

オレは「興行で楽しむには自分から楽しまねばならない」という信念(おおげさ)があるので、観戦中はとにかくうるさいです。だからといって野次 がいいのか、というと…場合によっては必要だと思いますね。但し、低俗と低劣とは違う、ということを踏まえての話だけど。

では今回のSMACK GIRLではどうか? とにかく空気が良くない、重い。座っていて辛くなる…って感じですねぇ、正直。この空気じゃ出る声も出な いと思いますね。今回は観客の方に「興行を盛り上げていこう」っていう気概が見えなかったなぁ、これはイカンですよ。

で、その原因ですが…今日は特になんですが、主催者と選手の意識もバラバラなら、主催者の内部もバラバラなのが観客に手に取るように解ってし まいましたね。これは前回の後楽園ホールでも感じていたんですが…、今回は試合が全体的に低調だった事が相まって、随分とその事実が露呈され てしまった気がしますね。鳴り響くWindows音、選手を出し抜いて目立ってしまうラウンドガール、喧嘩するセコンドとレフリー、そして最後のセ レモニーでの一騒動。

ハッキリ言って団結力がなさすぎですよ。SMACK GIRLには絶対的なまとめ役はいないのでしょうか? 「興行を盛り上げていく」という目標をもと に「主催者内部の信頼関係」「主催者と選手の信頼関係」が出来てなければ、そりゃ「主催者と観客の信頼関係」「選手と観客の信頼関係」なんて 生まれません。そして前回及び今回の興行を見るにつけ、主催者側が選手にあまりにも色々な事を譲歩しすぎているのも感じました。極端な事を言 えば主催者側は選手のワガママなど聞く必要はないわけで。選手が思い通りに振舞えば興行がおもしろくなる…なんてことは稀だし、興行の成功= 収益の確保のために、興行側はシメるとこをシメていかないと、ねぇ。

ってか、嫌な言い方をすれば…男子格闘技の興行だと興行側に盛り上げを期待することってないのですよ。やっぱり女子格闘技ってまだまだ興行側 とファン側の信頼関係が成り立ってないのかなぁ…。新興行G-SHOOTOの旗揚げなどもあるけど、SMACK GIRL的には次回の静岡。さて、どうなるか… 気合い入れてくださいよ。

と、最後くらいは綺麗にシメたいところですが…沖縄興行の延期は、この日すでに決まりかけていたとの噂。だからこの日、沖縄の話題ほとんど出 なかったのね…マジで大丈夫か、SMACK GIRL?!

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以上、長文失礼。




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