9・2『ハッスル・ハウス』後楽園大会
■団体:ハッスルハウス
■日時:2004年9月2日
■会場:後楽園ホール
■書き手:タカハシ

突然行ける事になったためかそれほど乗り気でもなかったのだけれど、久々に超満員となった後楽園という事で少しずつ高揚していくのを感じる。
何が嬉しいって平日に7時開始であることがいい。これだけ年齢層が上がっている状況では、平日なら会社帰りに無理なく行ける7時開始で、食事 して帰れる9時ちょい過ぎのコンパクトさがこれから(ことに東京エリアでは)求められているように思うのだ。
席の近くでは青木裕子が前説の撮影を行なっていた。なんでまた青木裕子なのかと疑問に思わないでもないが、やはり近くでご尊顔を見ておきたい と回り込んで見たものの、なんというか確かに可愛いし、胸もそこそこ大きいのが感じられたが、脳内青木裕子とはギャップがあり過ぎ、ショック まではいかないもののちょいとガックン来てしまった。


<オープニングハッスル>
○日高郁人&藤田ミノル 対 カズ・ハヤシ&×レオナルド・スパンキー(13分40秒:ショーン・キャプチャー)

ダークマッチにするんはもったいない好カードだが、そう思ってるのはマニアだけで実際のところこのカードでどれだけの動員が果たせるのかと・ ・・などと放っておくとネガティブな方へネガティブな方へ・・・と落ち込んでしまいそうになるのはなぜだろう。
試合が始まればそれほど対戦してないはずなのに勝手知ったる・・・という感じで、オープニング・マッチの役目を確実に遂行する4人。
フィニッシュはパワーボムとスライス・ブレッドの合体技(スパンキーは「キング・オブ・ザ・ワールド!」と叫んでいたけど)を藤田がカット し、PEのサンドイッチ・パイルドライバーからのショーン・キャプチャーで日高が取っておしまい。期待通りの内容でした。


<ハッスル劇場>
参謀長とGMとカントクによるコントにより、参謀長のデビュー戦がメインでレフェリーはカントクと決定。カントクのレフェリー・ライセンスに はNWA会長ボブ・ガイゲルとあったが、ガイゲルはまだ生きてたっけ?
ここでは笹原GMの「笹原死すともハッスル死せず」に続く名言、「毛布が1枚だけあるならファンの皆様と半分ずつ。チーズが1かけらあればそ れを半分ずつ」とのお言葉あり。


<第1ハッスル>
×サイコ・ザ・デス 対 ○長州 力(3分14秒:リキラリアートからの片エビ固め)

まさに「昔の名前で出ています」そのものではあるけれど、観客のリアクション自体は悪くないんだよね。ただ長州を見られて嬉しい!という感じ でもなく、ライヴでマニアックな選曲のものが出てきて・・・という感じかな。
これで勘違いするとWJの悲劇が繰り返されるので気をつけよう。

<第2ハッスル>
ザ・デビル・ピエロ×1号&2号 対 ハッスル仮面○レッド&ブルー(14分45秒:高速ウラカン・ラナ)

この試合からこの日集まった観客のタチの悪さが顕著になってくるのである。リングインの際、トップロープから転びそうになったレッドに対し、 容赦なく罵声・・・ではなくネタとしていじり倒そうとツッコミ合戦(観客と観客で)が始まった。
これを新鮮に感じるPRIDEファンも多数来ていたろうから、これはこれで一味違ったプロレスの面白さを堪能した事だろう・・・と好意的に捉 える事にしよう、そうしよう。


<第3ハッスル>
横井宏考&藤井軍鶏侍&×湯浅和也 対 マーク・コールマン&○アン・ジョー司令長官&ヒマラヤン・ビッグフット (7分19秒:ビッグフッ トのビッグブーツを受けての片エビ固め)

白使の墓暴きから端を発したストーリーが試合前にスクリーンで上映される。これで始めて湯浅という選手がいる事を知った人も多いだろう。とこ ろがキャリアの浅い横井と藤井がパートナーであるため、試合では全くインパクトを残す事ができず、コールマンの豪快さとアン・ジョーの調子の 良さが光るばかりだった。
安生はようやくその芸達者ぶりを活かせる場を見つけたわけだが、深く関わった団体を300%デストロイさせるという恐ろしいXパワーを持って いる男でもある。それをネタにするのはマイナー過ぎるか。
それにしても湯浅といい小川といい、全く持ってIQの少なそうなセリフ回ししかできないのは考えものだ。棚橋のように「決めセリフを考える」 というのもどうかとは思うが、やはり1人くらいはクールに言葉でやり込める人が出てきて欲しいものだ。今のプロレス界からすると・・・秋山辺 り?


<第4ハッスル>
HIZAKARI&○モンスターC対×石狩太一&川田利明(10分21秒:急所打ちからロープに足をかけてのフォール)

試合前に深夜遅くまでカードに頭を悩ませる笹原GMの姿がスクリーンに映し出され「ハッスルKとモンスターC。HIZAKARIと石狩・・ ・。もうこれでいいや!」と決まったらしい第4ハッスル。
先のトークショーで島田参謀長は「KATAKARIとHIZAKARIは別人。だいたいHIZAKARIはパプアニューギニア出身で・・・」 と無責任に語りまくっていたが、パンフにはしっかりフィリピンとあり、HIZAKARIもやっぱりKATAKARIと髪の毛以外はそっくり だった。当然アミバさまの実験体として欲しいほどのデクです。コレ使うならもっとマトモな選手、いくらでもいそうな気がしますけど。

川田とCの対戦になると、川田の攻撃の度に「K!」、Cの攻撃の度に「C!」のかけ声が飛び交い、すかさず「Cはやめろ〜」と合いの手を入れ る人もいたが、これはあまり受けていなかったな。 実際Cは結構動きも良く、ちょっと正体が気になる・・・かな?
試合後は「小川にハッスルを独占させるのはシャクだから・・・」と川田がダチョウのリーダーを呼び込んでの「3,2,1、ハッスル、ハッス ル!」。結局やりたいんだよね・・・。


<メインハッスル>
坂田亘&×崔リョウジvs○ダン・“ザ・バッファロー”・ボビッシュ&島田参謀長(10分11秒:バッファロー・スプラッシュからの片エビ固 め)

試合前の映像ではボビッシュに「戦う前から負ける事考えるヤツがいるか!」と言わせ、参謀長が「時は来た!」というとアン・ジョーが笑いをこ らえるという、マニアックな(この日の観客にはそうでもないのか微妙だなー)パロディーが行なわれた。
試合の方は島田さんが試合にはほとんど参加せず、ヤドカリキャラをアピールするような動きに徹していたため、今一つひねりが足りなかったよう な。中村カントクのレフも悪役レフェリーのムーブを自らやるというセルフパロディーだったけれど、それが伝わっていたかもやっぱり微妙かな。

試合後には高田総統劇場。高田とかけ合いをする事が許されているのが小川だけなので、いつも小川がやり込められ、高田たちが去った後に冷静に なって・・・というパターンになってしまう。小川が覚えられないだけなのかも知らないけれど、シナリオを書く人ももう少し考えて欲しいよね。


<総括>
ハッスルの方向性について考えてみたが、ぶっちゃけた話DDTや大阪プロレスの方が練られたシナリオで、トータルで考えれば試合内容も上を 行っている。ただキャストの豪華さだけでそれが全てチャラになってしまうのだから、困ったものである。あと何度も言うようだが、全体的にプロ レスファン自体が、深く考えてより楽しむ傾向から、その場その場を刹那的に楽しむ傾向になってきていると思う。
もちろん今までの観客の全てがマニアックな視点で見ていたというわけではないが、明らかなファン層の入れ替わりを実感するのだ。今までのバカ とは違う意味合いのバカが増えてきたというか。

そう言った意味では『ハッスル・ハウス』のような語り草にならない試合ばかりの興行は、そういったファンには適当なのかも知れないし、現況を DSEがガッチリ把握しているという事なのかも知れない。一応断っておくけど、WWEはプロレスの巧い人を全米からかき集めた上ででアレを やってるのであり、友人の意見そのままで恐縮だが、ハッスルの場合プロレス巧い人が川田の次すぐ坂田になってしまっているのが現状なのだ。

プロレスの面白さは見方が千差万別な部分にあるとは思うが、選手へのリスペクトという点がなくなっているように思えるのがちょいと気になる。
興行自体は2時間半で高田劇場も含めておしまいと、コンパクトで楽しめるものだっただけに、逆に違和感を感じるのですよ。




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