スペシャルフォトレポート タクミ、8/6 KOTCメインで激勝! 後編
■団体:KOTC37
■会場 : カリフォルニア州サンハシント ソボバカジノ
■日時:2004年8月6日
■書き手:ひねリン

続きです。

タクミ選手、気合いを入れて入場。身に付けるは修斗Tシャツと、それからもち ろんうしスパッツ。カメラに向かって、いまいちキャラに合わない(?)恐い顔 をしてアピールしながら(写真4)。続いてクレイジーホースが。こっちはニタ ニタ笑い踊りながら(写真5)。お互いがケージの中に入ると、すぐに試合開 始! (以下は試合後に本人が語ってくれた解説を交えつつ、手許にあるVを検 証しながら試合を追うことにします。試合中は「タクミ選手」じゃなく、「タク ミ」と表記します。現場で、セコンドや公式カメラマンの合間から撮った試合の 素人写真がちゃちなのはお許しを)


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明らかにリラックスムードのクレイジーホースが、サウスポーに構えて距離を 取ってステップ。オーソドックスのタクミが左ジャブを出して様子を見てると、 クレイジーホースがぐーんと伸びる左ボディストレートから豪快な右スイング!  それをかわしざまにタクミがすかさず懐に入り、パンチをもらわずに密着に成 功。(タクミ談「(クレイジーホースは)KOTC慣れしてる感じでしたね。最初も (構えが)余裕だったじゃないですか。そしたら、いきなり大きいの振ってきた んでそれに合わせて中に入ったら、うまく頭が胸にくっついたんです。」) 


そのまま四つで相手を押し込んだタクミは、外掛け(写真6)からテイクダウン (これは事前に三好さんとさんざん繰り返してきた練習通りのパターン)、金網 際でそのままマウント! (タクミ「(組んでみて)あ、倒せるかな? って感 じで。そのまま、あ、倒せた、あ、マウント取れた、って感じでした。」)


一発パウンドを出すタクミに対し、金網を背にしたクレイジーホースが一気にリ バースを試みる。しかしタクミはそれにうまく反応。左手を支えにしてバックを 奪取! パンチを打つタクミに対し、クレイジーホースは中腰前屈みになってタ クミを前に落とそうとするも、タクミはしっかりバックをキープ。(タクミ「前 に落とされそうになって、一瞬そのまま腕十字、とも考えたんですけど、その後 のことも考えてバックをキープすることにしました。」)


一度体勢を崩したものの、再びタクミを背負いながら立ち上がったクレイジー ホース(写真7)。足もしっかりフックしたタクミの右腕がノドに深く入りかけ ると、クレイジーホースはいきなり、前方斜めにスクリューしながらすごい勢い でダイブ! タクミは左顔面からマットに激突! (タクミ「さすがにコレは、 何が起こったか分かりませんでした。」)


それでもバックをキープしてるタクミ。でもクレイジーホースは仰向けになりつ つ、一気に両手でタクミの右腕を押し上げてチョークを外す。そのままうつ伏せ になってタクミに正対しようとするも、タクミはきっちり背中に付いてゆく(写真8)。タクミ頭部にパンチ。クレイジーホースが腰を上げて四つん這いになる と、さらに左右のエルボー、パンチを連打! なんとかバックから逃れたいクレ イジーホース、見事なスピードで横転。それでも付いてゆくタクミ。パンチを打 ちながら執拗にタクミはチョーク狙い。それでも粘るクレイジーホース、必死に タクミの手を押さえて防御。(タクミ「チョークってのは、相手も分かっている 場合はなかなか入らないんですよ。でもこっちも、何度も何度もトライしたの で。」)


やがてタクミがバックを制したまま胴四の字ロックを完成(写真9)。右でパン チを打ちながら、執拗にチョークを狙う左腕がついにクレイジーホースの喉元に 入り込む! クレイジーホースはマウスピースを吐き出しながら、必死に両手で 防御! それでもタクミの左腕は深く沈み込み続ける(写真10)。すごい表情 で締め上げるタクミ、苦悶の表情で耐えるクレイジーホース・・・とうとう、ク レイジーホースがタップアウト!! 1R2分46秒。 (タクミ「生駒締めとタク ミ締め(そういう異なる種類の締め方があるそーです)を両方やろうとしてたん だけど、最後はなんだかわからない締め方になりながら、思い切り。」)


そして弾けまくるタクミ! 吠えて立ち上がり、マウスピースを叩き付けてガッ ツポーズ! 飛び込んできた三好さんに飛びつき抱え上げられ、さらにケージに 駆け上がって、大歓声の中で最上段からアピール(写真11)。勝ち名乗り(写真12)を受けた後は、着てきたTシャツの修斗マークをカメラの前に堂々と掲 げて、三好さんと二人でアピール(写真13)。KOTCの金網で、修斗ランカーの 実力をまざまざと見せつけることに。(タクミ「(KOTCで試合してみて)やっぱ り修斗の選手ってみんな強いですよ。今回それがよく分かりました。」 また 「(前座試合を見てて)レフェリングがテキトーと言うか、みんなが(ヒジの打 ち下ろし等の)反則等をしてても、レフェリーが全然取らなかったりしましたよ ね。それ見てて、やっぱここは修斗じゃないんだ、違う場所なんだ、と実感しま した。」というコメントも)


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いやータクミ選手、ほんと鮮やかすぎるほど鮮やかな、完璧な勝利でした。ほぼ 無傷だし。もっともライブで見ている間はけっこうドキドキハラハラ。ものすご く長い時間、クレイジーホースがタクミ選手のチョークを粘っているように感じ られたもんです。それがVで見ると意外に短いのに一同びっくり・・・(KOTC は、興行後その場で自分の試合のVをくれるんです。で、試合後にタクミ選手と 三好さんが汚い我が家に寄ってくれて、ダビングがてらVを観た、ってわけです)。


でも、やっぱり改めて細かく観てみると、短い中にも個人的に「凄いなあ」と感 じるよーな攻防がいっぱいありますね。クレイジーホースが最初に距離を詰めて 来たスピードは凄いし、それを完封してすっと中に入っちゃったタクミ選手はさ らに上。クレイジーホースのマウントリバースの勢いの良さ(やり方自体には問 題があるが)と、それにすんなり反応してバックを取ったタクミ選手。バックを 取られたクレイジーホースの暴れ方と、それでもしっかり背中に張り付き続けた タクミ選手。自分は特にマウントやバックのキープ力がないんで、こういうお手 本を繰り返し見て勉強しないと・・・他にも、倒し方や締め方など、自分には理 解できないいろんなポイントがこの試合の中には詰まっているよーです。やっぱ 一流の選手はモノが違うなあ。当たり前なんだけど。


あとやっぱりこの両者、ふたりともプロとして雰囲気ありますよ(クレイジー ホースはありすぎでヤバいんだけど)。その肉体も動きも。あっけなかったけ ど、メインイベントにふさわしい試合でした。大喝采を浴びたタクミ選手は、試 合後も関係者やファンから握手攻め、サイン攻めに会ってました(写真14)。 まあ当然でしょーね。再び本人談「日本の観客達も、アメリカくらい元気があっ ていいと思うんですけどね。ちょっとお行儀が良すぎるというか。お金払って楽 しみに来てるんだから、つまらなければブーイングしてもいいし、もっと派手に 盛り上がってくれると嬉しいんですけど。」 


ちなみにファンだけでなく、クレイジーホースの弟とおぼしき(そっくりな)兄 ちゃんがしきりに「俺と戦え」と喧嘩を売ってきたとゆーエピソードもあり。 で、それを制止しつつ「悪いな。こいつはクレイジーなんだよ。」とタクミ選手 達に謝ったのが他ならぬクレイジーホースだったとか。思わず「オマエモナー」 とツッこみたくもなりますが、クレイジーホース本人はケージを降りるとかなり ナイスガイのよーです。


てなわけで今回激勝したタクミ選手は、これでめでたく翌日のユニバ行きが決 定・・・じゃなくて、次回参戦時のライト級王座への挑戦が決定しました。現在 この階級の王者はジョー・スティーブンソン。この選手、日本では無名でしょー が強いです。ほんの子供の頃からこの界隈の各種大会に出てて、レスリングが ベースでテイクダウン力があるし、上のポジションをキープし続けるバランスは 抜群。極める力もある。スタミナは化け物級。アナがあるとしたら打撃だけど、 それも最近かなり向上してます。だからこそ、タクミ選手が勝って王者になった ら本当に価値があることだと思います。なんせスティーブンソンは、2003年 の某所で行われたマラソングラップリングマッチで、カシオ・ヴェルネック(そ の直後にムンジアルの黒帯メイオペサード級王者になった人)を大死闘の末に 破ったりもしてるし。


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ってことでタクミ選手の人柄に触れさせていただきながら、素晴らしい試合と結 末も見せてもらえて、自分にとっては非常に有意義な一日でした。冒頭でも書き ましたが、特に団体のサポートを受けたわけでもなく、個人で言葉も通じない敵 地に乗り込んできて、メインで最高の形で勝利を得たというのは、これはホント 画期的なことです(三好さんとの絶妙のチームワークの賜物でしょう)。タクミ 選手は今回、日本の選手達にとってまた新たな道を切り拓いたと言えるんじゃな いでしょーか。




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