スペシャルフォトレポート タクミ、8/6 KOTCメインで激勝! 前編
■団体:KOTC37
■会場 : カリフォルニア州サンハシント ソボバカジノ
■日時:2004年8月6日
■書き手:ひねリン

今回のKOTC、あまり事前に大きな報道はされなかったよーですが、久々に日本人 トップファイターが参戦しました。修斗環太平洋ランキング七位、「うしシュー ター」ことタクミ選手が、メインイベントにて、現在売り出し中のチャールズ 「クレイジーホース」べネットと激突したんです。タクミ選手は、特に団体のサ ポートを受けたわけでもなく、(修斗を代表しつつも)個人でこの敵地に乗り込 んできました。


で、実はこのタクミ選手をKOTC側に紹介したのは、自分のブログや観戦記にもよ く登場する「LA格闘技界の生き証人」ことKさんであったため(ちなみにKさん は、花井岳文選手を通じてタクミ選手と知り合ったそーです)、自分もKさんと のつながりで、タクミ選手の闘いぶりを間近で見せていただくことができまし た。そこで今回は、試合以外でもタクミ選手のアメリカ道中のお供をしたKさん の証言もいただいての、写真付きスペシャルレポートという形になります。長い ので二つに分けます。試合の模様だけチェックしたい人は後編に飛んで下さい。


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タクミ選手は、試合2日前の水曜日に、セコンドにして名トレーナーの三好さん と共にLA入り。その日すぐにホリオンのグレイシーアカデミー(グレイシー ミュージアム)、続いてヒクソン道場のクラスを見学。ヒクソンの大ファンであ るタクミ選手は、大喜びで写真を取りまくっていたそう。白帯の道場生たちにマ メにアドヴァイスを与えたりスパーしているヒクソンの姿を見て、タクミ選手も パレストラ大阪の道場主として「あのヒクソンがこれだけやってるんだから、自 分などはもっともっと生徒さんに丁寧に指導しなきゃ」と大いに感じることが あったとのこと。


その後は、現在LAで修行中の気鋭の重量級ファイター宇良健吾くん(強いよ!) に連れられてrAwトレーニングセンター(最近R-1と改名したとか)で軽く調整。 rAwの創始者にして、スパーではランディー・クートゥアをも圧倒してしまうと いう伝説の実力者、リコ・チャパレリらに暖かく迎えてもらった模様。LA泊。


翌日木曜は、前日の訪問時に「ぜひうちでトレーニングしなよ!」と声をかけて くれたホリオン・グレイシーアカデミーで特別練習(これは大サービスかも)。 道場備え付けのケージで、長男ヒーロン・グレイシーや三男ハレク・グレイシー とたっぷりスパーリングをしたよう。これでタクミ選手は、グレイシー第三世代 と遭遇した初の日本人トップファイターってことになると思います。その後はヘ トヘトになりながらもビーチにくり出し、「ものすごいオープンガードを取りな がら寝そべっているおねいちゃん」(タクミ選手談)等を目の当たりにしては しゃいでたそーです。そのままこの日は、試合会場のソボバカジノ近くのホテル まで移動し、計量を済ませました。


そして試合当日の金曜、自分はKさんと共にドライブし、ホテルで待つタクミ選 手と三好さんをピックアップし、まず昼食を摂りに近くの中華料理バイキング へ。しかしタクミ選手、礼儀正しい人ですね。事前にうしさんから伺ってた通 り。セコンドの三好さん(ちなみにこの人、どー見ても選手としか思えない雰囲 気と肉体を持っている。実力の方もタクミ選手曰く「今すぐ修斗Aクラスの試合 に出ても、普通に勝っちゃうと思う」ほどだそう。実際今回の旅で、何度もアメ リカ人達から「お前試合に出るのか?」と訪ねられていた。)も明るい人なの で、楽しい時間を過ごさせていただきやした。


で、そのままとりあえず様子見に、会場のソボバカジノ屋外アリーナへ。(タイ ミングのいいことに)設営されたばかりのケージの中に入って、三好さんと二人 で確認練習(写真1)。なんかケージ内で記念写真も取りまくっている二人でした。


で、その後飲み物を買いに入ったカジノで運良く、パレストラ大阪の道場生にし て、現在こちらに短期滞在されているK野さん夫妻ともばったり。異国で仲間が 増えて心強さも増したところで、集団でいったんホテルに戻りしばし休憩。それ ほどピリピリした感じもなく、終始リラックスムードのタクミ選手でした(写真2)。明日の予定はどーしよーか、って話になった時には「じゃー今夜負けたら 明日はジャン・ジャック・マチャド道場で練習します。でも勝ったら、ディズ ニーランド・・・やっぱユニバーサルスタジオ!」とのこと。いやー非常に格闘 家っぽくないですねえ。ちなみに同じホテルには、対戦相手のクレイジーホース もステイしていて、なにやら廊下を歩き回ってました。


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さてここで、このクレイジーホースについて少々。この選手はズバリ、その名の 通りクレイジーな大バカ野郎です。二月に彼の試合を生で見たんですが、試合開 始後いきなり意味なくケージによじ登ってしばらくケタケタ笑い(ちなみにその 風貌は「治安のめちゃ悪いストリートにたむろってるヤク中の黒人あんちゃん」 そのもの。前歯がみんな金歯だし・・・全部溶けたのか?)、降りて来たと思っ たら相手に突進して、あっという間にタコ殴りにしてKO。試合時間40秒。で、 すぐさままたケージに駆け上がり(手を使わずに足だけでケージを走り登った) 豪快に墜落して、もう一度(今度は手を使って)てっぺんまでよじ登ると、今度 は高い高いサマーソルトを決めてまた笑い続けました。その身体能力には恐るべ きものがありますが、身体よりむしろ精神に効く薬物の匂いがぷんぷん。常識的 に言ってこういう人は、深夜放送以外でテレビでお茶の間に流しちゃいけないで しょーね。ランペイジとかよりよっぽど直接的に「社会悪」を表象してますか ら。アメリカ社会的には。


ともかくその試合のインパクトが絶大だったため(?)メインに抜てきされた六 月の大会でも、この獣はクレイジーラッシュで相手を攻めまくる。相手が粘って グラウンドになると、インサイドガード(クレイジーホースは身体バランスがい いせいか、めったに下になりません)から、無理にでも相手を抱え上げて立ち上 がっては、ノーザンライトボムで頭から叩き付ける。それを繰り返すこと数回。 サブミッションなどは間違っても狙わない。で、2R目も同じペースでやって、終 盤は自分で勝手に疲れて泣きそーな顔になりつつも判定勝利。試合後はまたして もケラケラ笑いながら金網ムーンサルト。ちなみにこのクレイジーホース、試合 前に流される紹介クリップでも、仲間の黒人チンピラ連中十数人相手に大乱闘を 繰り広げるなど、強烈にカマしてくれています。


で今回、めでたくKOTCライト級のトップコンテンダーとなったクレイジーホース は、再びメインイベントにて、日本から来たShooto Sensation(と紹介されてい た)タクミ選手と挑戦者決定戦をやることになったとゆーわけです。このクレイ ジーホースは、現在のKOTCが売り出しにもっとも力を入れている選手と言えるで しょう。前日の計量時には、某日本の大団体との契約にサインしたとかしないと か。(ホントにこいつの姿をテレビで流していーのか?) 


この相手に対する、タクミ選手陣営の事前の考えは、最初のラッシュさえ防いで 長期戦に持ち込めば大丈夫だろう、という感じ。あとは立ち技の攻防でうまく密 着出来れば、テイクダウンもできるんじゃないか、ということで、タクミ選手は 三好さん相手に、サバ折りや外掛けの練習を繰り返してました。


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やがて時間が来たので、スーパーで必要な品(軽食、バケツ、氷等)を購入して 再び会場へ。ルールミーティングやメディカルチェックを終えてテレビインタ ビューを受ける。英語での自己紹介は、その誠実な人柄がにじみ出てる感じでナ イスでした。さらなる質問には通訳を通して回答。 得意技は? 「チョークス リーパー」 クレイジーホースの印象は? 「力強くて派手な選手ですね。」  恐ろしいと思いますか?「いや、まったく。」 相手のクレイジーホースに試合 前のアドヴァイスをするとしたら? 「怖がらずに戦え。」


その後は控え室に戻って、かなりリラックスムード。リングガール達(写真3・・・スマン俺尻フェチだから)とも控え室共有ということもあって、三好さ んと二人でめちゃ嬉しそーな顔をしながら記念撮影してたりして・・・めたくそ 鼻の下が伸びてました。


それはともかく、今回のKOTCは個人的に知ってる選手がいっぱい出ていてとても 興味深かったんですが、まーそのほぼ全員が日本では無名選手なのでここでは すっとばし、本題のタクミ選手のメインイベントに話題を集中することにしま す。8時過ぎに試合が始まって、タクミ選手の試合は第13試合。覚えてないけ ど時計の針はもう10時半くらいだったよーな気がします(実はこのメインの後 にも、ボーナスファイトが四試合ありました。メインがあまり遅い時間にならん よーに、という配慮でしょう)。会場は、さして宣伝もしてないくせにいつもの よーに上々の入り。三、四千人は入ってました。出場選手たちが身内をいっぱい 連れて来るってこともあるし、このソボバでの大会は地元の人々の娯楽として しっかり根付いている、ってのもあるみたいです(地元の人々と話すと、KOTCを いつも観に来てるので「クレイジーホース」のことは良く知ってるけど、「ノゲ イラ」「サップ」等は誰だかさっぱり知らん、なんてことも)。
試合の模様は(2)に続く。




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