じーぞ、じーぞ、ぽーん!
■団体:北都プロレス
■日時:2004年6月11日
■会場:北海道空知郡北村農業者トレーニングセンター
■書き手:桜新町長五郎

北都プロレス旗揚戦の行なわれるのは、「北」である。そう、ここの自治体名は「北」なのだ。
北海道空知郡にある、「北」という村。先住民の言葉を変形させて漢字を当てた自治体名や、 地形から採った自治体名が多い中、このそっけなさは正直好きである。小学校高学年〜 高校の間に中抜けはあるが5年強、ここの隣の市に住んでいた事も、そう思わせるのだが。

17時30分開始なのだが、いつものごとく早めに向かい、16時前に現地入り。会場に行くと、 準備は出来ていたが、当然ながらスタッフはいない(笑)。そこでセンターの職員さんと 軽く世間話をする。スタッフ&選手達はすぐ側の中学校に行き、中学生達とPK合戦に 興じているとのこと。福祉施設への慰問だけでなく、そういう触れ合いもするとは、なかなか やるのう、などと思う。
が、本当はこのために早く来たんじゃない(笑)。この会場の隣には温泉施設があるのだ。
北海道もこのところ暑く、昼間は25℃を超えてるせいもあり、心地よく一風呂浴びる。 塩泉に浸かりながら、取り止めなき事を考え始める。


●「4月のDDTテイセンでクレインが関係者に挨拶してる時、6月旗揚げを明言してたが、 ホントにその通りになったな」
●「結局、今回の興行は畠中・大矢・谷口達のいないアジアン、になっちゃうんじゃないか?」
●「それにつけても5・30のアジアン留寿都村に行けなかったのは痛かった。」
●「関東から数人観に来る、という情報があったが、地元客に気を使ってくれるだろうか?

数年前のIWA JAPANやNOWとかの、伊勢原や小田原興行を追っかけてきてた東京の ファンは、厚かましい行動で地元客の顰蹙を買ってたんだよな・・・」

まあ、こんな事を私が心配しても、なるようにしかならんだろう、と思い直し、改めて会場入り。 一風呂浴びただけに、バーボン、という名のスポーツドリンクが美味しい。

(飲食物持込 禁止だったようだけど、ごめんね、ごめんね、ごめんね。)

すぐ酔いが回り始めたせいか、北海道の観光地によくある「熊出没注意Tシャツ」をもじった、 「北都出没注意Tシャツ」2,000円也、を購入。昔購入した、「小鹿注意Tシャツ」と共に、大切に 押入れに保管しとこう。


さてそろそろ本題の旗揚興行開始・・・・。

第0試合: 謎のマスクマンvs子供5人X2

赤いマスクマン(出始めのストロングマシンに激似)が登場。あれ?梅沢とプロトタイプヴァリオン が第1試合では・・・?と思ったら、対戦相手は女の子も含めたお子様5人登場(笑)。

早速試合開始するが、お子様だけに手加減情け容赦はない。女の子の蹴りが膝の裏にヒット! ありゃ痛いぞ(笑)。そんな事もありつつ、5人の集中攻撃を受けて終了。軽く笑わせてもらった・・・
と思ったら、今度は少し年齢の上がった男の子のみ5人登場(笑)。またも揉みくちゃになり終了。


選手入場式と、団体代表である、レフェリーのクレイン中条より挨拶。


1:○梅沢菊次郎(9:47 アルゼンチン)×プロトタイプ・ヴァリオン

梅沢は以前見てるのが、こっちのヴァリオン(以下、プロト)は初見。こっちを注目して試合を観る。
印象としては、意外に「そつ」がない。安心して観てられる感じ。失礼な言い方をすると、このまま 数年、前座試合をやってたら、「隠れた実力派」と代名詞がつきそうかな。

マット音はやはり大きい。ちょっと痛かったのは、会場がバスケ2面取れる広さだったので、 音が拡散してしまうところ。それでも、地元客は音の大きさにびっくりしてはいた。

一進一退の攻防の中、最後は梅沢が2度目のアルゼンチンで勝利。欲を言えば、プロレスを 見慣れてない人に伝わりにくいこの技じゃなく、得意のパワースラムで決めてくれた方が、 客はもっと沸いてたかもしれないけど、第一試合としては合格ラインは超えてるかな。


2:○球磨川彦一 なのか? (12:05 ランニングプレス→体固め)×リック・アーレフ

この試合は二人とも初見となるから、また注目しよう、と思ったら、登場前の選手コールが 球磨川、ではなく、「北村地蔵!」 え???き・き・き・北村地蔵?

本当にお地蔵様の格好(地蔵マスク+赤いエプロン)で出てくる。まいった、笑いのツボに はまっちゃった。入場料2,500円の元は取ってしまった(笑)。

試合が始まると、早速アーレフがフレアーウオークを偽造。しかし客の反応は薄し。ま、 そうでしょ、200人弱の会場で、リック・フレアー自体を知ってる人は10人いるかどうか、 なんだから・・・と思ってたが、試合中、隙をみてやり続けてたら、後半は客も受けた(笑)。

今日の地元客の中で、TVででも、もしフレアーを見る機会があったら、「あ、この間来た人 の真似してる」と思う人は数人いるかもしれない。

試合は、お地蔵様ポーズが絶妙の間を作り、笑いの絶えないモノとなる。途中、 アーレフがお地蔵様の股をコーナーに・・・アーレフ、セコンドにいたGヴァリオンにも催促し、 アーレフは女性(多分、関東からの来訪の方かな?)を、Gヴァリオンは少年を連れてきて、 共同でお地蔵様の足引っ張り!さらにアーレフは引っ張ってる女性にセクハラ(笑)。
(だから見知った人を連れてきたのか?アーレフ。)

また、クレインもこの試合ではちょこちょこちょっかいを出す。
圧巻は、お地蔵様の回転エビ固めを立って耐えるアーレフ・・・パンツがズレて半ケツ状態(笑)。
こりゃフレアーというより、マードックじゃん(笑)

そうこうしてるうちに試合は佳境に入り、お地蔵様が倒れてるアーレフに対し、ロープを往復して 二度飛び越して、さらにお地蔵様ポーズを決めてからのボディプレスで終了。
いや、ホントあのお地蔵様ポーズの持つ「間」は絶妙。ある意味、今日のベストバウト。


3:○ケン・片谷&アジアン・クーガー(13:56 バックドロップホールド)     ×ワールドテロレスリングLPT&豹魔

数年前のIWA JAPAN後楽園でクーガーや月岡やMIKAMI達と熱い戦いをしていたクーガーを、 ここで観る事になるとは、私自身想像だにし得なかった。

試合は序盤、クーガーのダイブで盛り上がる。場外マットもない会場で、トップロープ越しの ギロチンドロップが観れるとは。後述するが、ネット上で観戦宣言して自分を追い込んで観に 来る事にしたのは正解だった、と思う。

ところが、後半になると客が静かになり始める。テロも豹魔も動きは悪くはないし、当然片谷も クーガーも、なんだが・・・・と思ったがここで気付く。ナガサキと谷口が大日本離脱後に興した NEW NOWのセミ(折原&小野vs怨霊&加藤)と同じなのである。

何が同じなのか。テロや豹魔、当時の折原&小野や加藤の「シリアスなヒール」が、この客層 では心に響かない・・というか、感情移入しにくい。もっと憎々しくなるか、後年のブッチャー やアジアンでのスクリュームのように適度な笑いを入れるか、しないと沸かないのである。

試合をじっくり観入ってる、とも言えない事はないが、テロや豹魔が憎まれない分、片谷の ベビーフェイス振りが映えず、焦点がボケかけてる、という方が適切か。

最後は片谷のフィニッシュホールドが炸裂。DDTテイセンでの第一試合でも感じたのだが、 やはりこのクラスでは片谷のデカさは頭一つ違うだけに、説得力十分。


休憩を挟み、収益金のチャリティ寄贈。受領者の挨拶によると、北村でのプロレス興行は 始めてだったそうだ。そしてここで、「プロレスラーと腕相撲対決」のアトラクションが入る。

客4人の腕相撲トーナメントをして、勝者がプロレスラーと勝負の形、だそうだ。
ところが立候補者を呼びかけても反応がない(苦笑)。ダメ、もう酔ってるからこの沈黙が 耐えられない。と、言う事で全く自信なし、なのに私が立候補してしまう(苦笑)。

(ちなみに、当然ですが私は一回戦負けです。参加賞として、洗濯用洗剤をいただけた。 ちょうどなくなりかけてたので感謝。)


メイン:○超人勇者Gヴァリオン(16:49? ドラゴンスープレックス)×近藤博之

北都プロレスは今現在、一人も所属選手はいない。しかし、旗揚戦ポスターを見ると、扱いの 大きさとしては片谷とGヴァリオンがエース扱いである。しかし、今日のメインがこれで、 さらに第1試合からセコンドにきっちり付いていたのを見ると、Gヴァリオンが(暫定かもしれない が)トップか。そうするとこれからのアジアン参戦は・・・・・そう言えばアジアンの5・29手塩では Gヴァリオンが、5・30留寿都では片谷が、シングルでグレートタケルに敗れていたそうだから、 ケジメはついた、とも考えられる・・・などと、酔ってるせいか、色んな事が頭を巡る。

試合は、思ったよりじっくりとしたモノとなる。飽きてしまったのか、走り回るお子チャマ達が いる中、必死でGヴァリオンを応援する子もいる。技を食らって倒れるGヴァリオンに「立て!」 との声を飛ばす。インディーや女子ではたまに、コーチのように選手に指示するファンがいるが、 この子は素質十分か?(笑)。

近藤、倒れるGヴァリオンの両腕を取り、交差させて・・・「腕サソリ」??観た事ない技だ。 これじゃタップは出来ないから「ギブアップ」と声を出さなきゃいけないのか。屈辱的な技だ。


ヴァリオンスプラッシュを膝立てで防ぐなど、近藤が押し気味の中、Gヴァリオンのドラゴン スープレックス炸裂!旗揚戦のメインを綺麗に〆る。

そしてGヴァリオンがマイク。対戦した近藤への礼を述べ、試合としてまだまだの部分はあるが これからも応援して下さい、とのお願い。やはりエースはGヴァリオンか。


スペシャルマッチ:バトルロイヤル (菅沼修 優勝)
第2試合を除く、今日2試合目の選手達に、今日試合がなかった菅沼が加わり・・・と思ったら、 3人の謎のマスクマン、しかも、うち一人は戦隊ヒーローもの、が現る(笑)。今日の主催者で ある商工会の方々だな、と思ってたらあっさり撃退されて退場(笑)。

そういや、このバトルロイヤルの商品は凄かった。商工会から30万円・・・と最初は景気が 良かったのだが、途中から色んなお店から色んな不用品・・・じゃなく(笑)、心のこもった 商品がたくさん読み上げられる。ある意味豪華、というかなんというか。

数珠繋ぎのチンロックや、数珠繋ぎの首四の字→先端の選手を逆エビにとったらみんなで ひっくり返る、などの、アジアンの頃からの定番ムーブが残っているが、思ったよりクレインが おとなしめ。アジアン時代とは違い、あまり目立たないようにしてるのか? ネタ披露(?)も終わり、ここからは、四の字に入った選手を皆で押さえたり、回転エビ固めを 転がされて二人とも・・・と人数が減っていく。

ここでGヴァリオンの肩部分のコスチュームを梅沢が奪って装着!意外と似合ってる(笑)。
そして、最後は試合がなくて、かつバトルでも動きの少なかった菅沼がスタミナ勝ち(?!)。
これで終了か、と思ったら、100個のサインボール投げが始まる。拾おうと子供達が右往左往 して走り回る(笑)。私が拾ったのは「近」と一文字のと、Gヴァリオンの2つだったが、拾えなかった らしいお子様達にあげた。
私は今日の会場では(他にも何人かいたが)、地元客じゃない、異邦人なのである。
遠くから来ようが、選手を知ってようが、偉くも何ともない。きっと一生、プロレス観戦から足が 抜けない、私みたいなのがこのボールを貰うより、これからプロレスファンになってくれるかも しれない、お子様達が貰う方が、何十倍もいいに決まってるから、ね。まあ、地元客と争って 拾ってた、異邦人な方々もいたようだが、この考えを彼らに押し付ける気もないけど、ね。

(ちなみに、観戦仲間が拾ったボールには「ジプシー・ジョー」とカタカナで書いてあったらしい。
来てねえじゃん、というか、いいのか?(笑))


さて振り返って、興行全般を通した感想を言うと、辛く評価するならぎりぎり、か。
「畠中、大矢、谷口、そしてショッカーのいないアジアンプロレス」の域は、正直超えてない。
しかし、これから試合を積み重ねていって練れてくるモノへの期待と、旗揚戦である、という 事への御祝儀代わりと、なんと言っても「お地蔵様」への敬意を込めて、合格、としたい。
アジアンで畠中との間に何があって、中条が団体離脱→旗揚げ、となったかは全く知らない。
というか、知りたくもない。競合団体となって、選手が分散し、興行のグレードが下がるのなら、 勘弁して欲しい話だ。そんな思いから、正直、観戦は迷った。だから、敢えてネット上で観戦を 宣言した。自らを、観戦せざるを得ない状況に追い込む形で迷いを絶った。
今回では、クーガーや球磨川、というかお地蔵様が筆頭となるが、過日のアジアンではタケルや 松崎、と新顔が参戦してきている。今回の観戦で決めた事は、両方を可能な限り観続けて、 数年後に、この離脱&分裂状態が良かったのかどうか、を振り返ろう、という事。
軽々に判断する必要は、何もないのだから。
次は6・13三笠か・・・ここも住んでた事あるんだよね、私。当日朝起きて、気分が乗ったら 行こうかな・・・。


追伸:なお、私、あまりにもバーボンと言う名のスポーツドリンクの酔いがまだ回っている中で 書いておりますので、挨拶やアトラクションの順番が実際と違う可能性が否定出来ません(苦笑) が、お許し下さい。




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