M's STYLE 第4回自主興行
■団体:NEO
■日時:2004年6月8日
■会場:北沢タウンホール
■書き手:凸ユーレイ

 通算4回目、東京では2回目の、M's STYLE自主興行である。

 この間、中西百重が離脱している。

 そもそも、結成の当初から目的が不明確だったM's。
 「吉田万里子が新人を育てる環境を作る、その手助けをしたい」と、泣かせる台詞を吐いたのはAKINOだったが、従来の女子プロレス団体には興 味が無いと繰り返し、新日本と絡みたい大向、ここに来て故障がち、選手生命が残り少ないともらして、自分のやりたいことに向けなるべく制限の 少ない条件の元に身を置きたい中西。べつにこの4人がくっつく必然性はなかったのだ。


 プロレスを、団体を作ってやるメリットは、自前でアングルが組めること、継続性から試合の質が向上していくこと、などだと思う。M'sも魔界 がらみでしょっぱいアングルを提示してはいるが、本来はフリーの寄り集まり。たまに自主興行をやって日銭が稼げること以外には、同じ人物・事 務所によってマネージメントされていることぐらいしか、その意味はなかったと思われる。


 そこで、高山堂の伊島氏である。M'sができる前から大向の芸能活動を手がけていた伊島氏、伊藤演出オフィスの名で、旗揚げのディファ以降M's の興行も仕切っている。自分が気が付かなかっただけか、ディファではその姿を表に出していなかった伊島氏、この日はチケットの受付に陣取り、 MICKEY☆ゆかデビュー戦後にはリングサイドに姿を見せるほど。


 中西離脱の原因として、地元大阪での自主興行を担当した中西の両親と伊島氏とのトラブルが噂されたりもしていたが真偽は定かでない。そうい えば、4月のキネマ倶楽部の時点でも、M'sの売店が、中西の出場した昼のNEOに無く、AKINOが出た夜のJWPには有ったりしたな。伊島氏のマネージ メントに不満があったのか。


 ともかく、第4回自主興行、北沢タウンホール超満員(アレで発表が294人ていうのは正直過ぎる)である。南側のヒナ壇を畳んでフロアに直接パ イプを置いたのは初めて見た。その方がたくさん入るのかな。

 客層は、いつも私が見ているインディー女子団体とはずいぶん違う。若い女性が多い。新日の会場ででもチケットを売ったか?(笑)>伊島氏。

それは冗談としても、白鳥智香子のマネージャー時代に「マニアは相手にしない、一般人に見に来てもらって新しいファンをつくる」と言っていた 伊島氏の、それはそれとして正しい考え方のほうに近い客層であることは確か。

 ま、なんだかんだ言っても、東京では2回続けて超満員になったんだからすごいことはすごい。


 リングアナは伊藤こ〜へ〜、レフェリー浅野グレース恵とジャッジ金子。スタッフに、DDTの新人・高梨君らしき姿があり、セコンド業務をして いた。ジャッジサポートでアルバイトか?


1.遠田由佳デビュー戦 MICKEY☆ゆかに改名
○大向美智子(7:1踵落しから)×MICKEY

 リングネームがついてのデビュー戦。
 入場式で伊藤リングアナに「チアリーダーからリングに転進」云々と紹介されており、それは初耳だったがまあそういうキャラでいくということ なんだろう、チアガール姿で手にポンポンを持ちリングサイドを一周、マット上でもチアリーディングを披露。


 2年間、練習生という身分のまま、アルシオンからAtoZ、M'sと所属を移ってきた遠田。

 前の2つの団体とは縁遠かった私だが、今年に入って中西やAKINOの出場する興行の売店に立つ遠田を見かけるようになり、ルックス的に気に 入って、このデビュー戦を見るためだけにこの日のチケットを買ったというような次第。


 試合の方は、ま、ふつうにデビュー戦。印象は、4月にエキジビションを見たときと変わらず、身体が出来てないなあ、と。せっかくのコス チューム、お尻のあたりがまだブカブカ。太れるといいね。


 MICKEY挨拶

 「大向さん、痛かったぁ〜。有難うございます」
 「吉田さん、弱い私を支えてくれて、有難うございます」
 「AKINOさん、素晴らしい対戦相手を有難うございます」ン?そうかAKINOはM's的にはプロデューサーという立場なんだっけ。
 「2年間、挫けそうになる私を応援してくれたファンの皆さん、有難うございます」
 「もう、セコンドで声を出してるだけの練習生じゃないぞ!」
 たんなる新人の第1戦なのに、喋りすぎだろ… 私、ちょっと萎え。  


2.○さるぼぼ(JWP)(4:42飛騨高山固めでギブアップ)×賀川照子

 5月だけで、AtoZ、NEO、所属のJWPと、3回もさるぼぼを見ている。妙にさるぼぼづいてるな…

 後から入場の賀川、まずアナウンスのみが流れ、てるりん自ら「さるぼぼ」の由来を語る。飛騨伝来の、家庭内で作られていた縫いぐるみで、猿 の赤ん坊の意であり、赤い布は病除けを祈ってのもの、次第にお守り様となっていった、と。「そんな、てるりんの大好きなさるぼぼと今日は闘い ます。勝ったらてるりんも神様になれるかな?」。
 ここで場内明るくなり賀川登場。いでたちはセーラー服に黒縁眼鏡、手にはノート。つまり今まで、さるぼぼについて調べていたという設定です か。

 試合は、ま、ネタだけ。

 さるぼぼはトップロープ四肢伝い渡り、四つんばいで後進して尻を相手の顔面に当てる、など。
 てるりんは、動きの中でスカートがめくれるのを妙に気にする(何度も他の選手によってガイシュツ)など。
 何か柔らかい素材で作られている賀川のニセ眼鏡が技を受けて吹っ飛び、それを横山やすしムーヴで探したのはアドリヴだったのかな。さるぼぼ が先に見つけて、頭の上に乗せてやすしムーヴをしたのはちょっと笑った。場外に投げ飛ばされた眼鏡を最前列の客にかけさせたり。

 アストレスのなかではプロレスの筋が良いと思っていた賀川だが、このところのスタイルは退化?して、専らユルく、フニャフニャした方面に 走っている。それはそれで、需要、自分の個性、他の仕事との兼ね合いでプロレスラーとして出来ること(あまり身体を痛めつけるような試合は出 来ない)、を考えてのことであれば納得はいく。


 フィニッシュは、普通のエビ固めを必要以上にまんぐり返しに近づけ、さらに開脚させて相手の尻の上で自らの両頬に手の平を添え、宮尾すすむ のようにアピールする技。通常は3カウントを取るのだが、賀川はギブアップ。1月のNEOでもそうだったが、賀川は恥ずかし固め系の技に精神的に 弱いようだ。笑


3.K-DOJO提供試合
TAKAみちのく、○アップルみゆき(11:28変形ヨーロピアンクラッチ)SUPER-X、×お船

 お船とアポたん、別々に他団体でよく見るが、直接相対するのを見るのはひさしぶり。さすがに手が合ってました。

 SUPER-Xっていうのは、長身なんだけどフランケンシュタイナーやブファドーラ、飛び技でよく回り、長い手足が余って見えた。

 フィニッシュは、GAEAの輝優優が使う技の、入り際の相手の両手首を交差させて取る変形版。


4.アジャコング(フリー)(16:34裏拳から)×AKINO

 アジャのアルシオン退団以来、約3年ぶりにリングで向い合う両者。
 試合前の握手に応じずソッポを向くアジャ、始まってからもしばらく、AKINOの技を受けても微動だにせず、効かないよとアピール。

 しかしAKINOが、裏拳を放つアジャの右腕を攻め出したあたりから白熱したシーソーゲームの展開に。スワンダイブ式でアジャの後頭部に突き刺 さったドロップキックは美しかった。
 中盤の、垂直ブレーンバスター→一斗缶への垂直ブレーンバスターの2連打は危なかったが、レフェリーのグレースが凶器使用からのカバーを認 めず、そこから復活してトルネードA、フランケンシュタイナー、ラマヒストラルと続けざまにフォールを狙ったAKINO。見事だった。

 最後はやはり裏拳に敗れたが、本日のベストマッチ。

 エプロンにさり気なくわざとらしく置いてあるマイクを見つけてアジャ

 「マイクがあるから喋らなきゃいけなくなるじゃねーか。
 何年ぶりだ?4年ぶりか(記憶違いか、シングルでやるのは…の意か)。あぶねーじゃねーか。でもまだまだ負けるわけにはいかないんだよ。
私 も来年で20年、どうせならずっとトップでいたいからな」。


 AKINO

 「せっかくマイクがあるから言わせてもらう(場内笑。このへんAKINOは喋りのセンスが良い)。アジャ、絶対勝ち逃げはさせない。追いかけて どこでもあがってやる」。

 アジャ、「あい変わらず口の悪い奴だ」とつぶやいて退場。

 1人残ったAKINO
 「フリーになったんだから、もっと強くなるために、いろんなところに上がりたい」。


 その後、GAEAの6・20後楽園で、AKINO vs 飛鳥のカードが発表された。
 余談だが、私、中西の離脱は、フリー選手としてたいがいの行動は自由に出来るM'sにすら所属したくないということだから、てっきりGAEAに上 がるのだとばかり思っていた。GAEA継続参戦の条件に、M'sが抵触するのだろう、と。しかし現時点で、中西ではなくAKINOが先に登場する、と。
フーム。


5.イリミネーションマッチ
吉田万里子、大向、baby-M(3-2)魔界魔女1号、2号、3号
1)○1号(0:36ラリアットから)×大向
2)○1号(0:32ライガーボムから)×baby-M
3)○吉田(2:11蜘蛛固め)×1号
4)○吉田(2:27蜘蛛固め)×3号
5)○吉田(8:19ディバイングドライバーから)×2号

 今日もロビーには堂々と伊藤薫の売店。
 2号の飛びつき腕十字の動き、変わらずにキレ良し。
 やっぱり3号は坂井澄江だった。 

 序盤から秒殺秒殺秒殺、しかし権利を失った選手もそのままリングに居残り、何食わぬ顔して連係に参加。どうでもいいがイリミネーションの意 味が無いのでは。babyの、たくさん回るデジャヴが見れたのは良かったけど…

 スロウトレインで「カメラマンのシャッター チャンスを邪魔する悪いレフェリー」と名指しされたジャッジ金子、あまりに展開がめちゃくちゃ過ぎるのと批判されたショック(笑)とでか、権 利の無い選手のフォールでカウントしてしまうミス。


 決まり手で「蜘蛛固め」とは、吉田の従来の決め技蜘蛛絡みと同じ入り方からのエビ固め。「ディバイングドライバー」って何だ??わからん。
やはり従来のエアレイドクラッシュと同じだったように見えたけど、あまり真剣に見てなかったのでわからん。


 マイク、吉田「お前ら(魔界)とはもう終りだ」ここでセコンドのMICKEYがしゃしゃり出る
 「おい魔界!オイラがやってやる!!」( ̄д ̄)え゛〜(新人をアゲすぎちゃうんか。

 シメの挨拶は大向
 「本日はご来場有難うございました。

 ゆかがデビューして、M's STYLEに新しい物語が始まります。デビュー戦での闘いぶりに、皆さんも何か感じるものがあったのではないでしょう か」
 うるさいよ大きなお世話だよ。観方をわざわざ口で説明すんなよ。
 「コイツはいつか絶対、魔界に勝つと思います」。

 いや新人をアゲて、ストーリーの中心に置くのもいいけどさ。それは浜田文子の時のように、いささかでも内実が伴っていればの話で。遠田 じゃ、まだまだまだまだだと思うけど。気に入ってたんだけどMICKEYはしばらくいいや。

 週プロの須山が、遠田がM'sのカギを握ると煽っていたけど、それはM's側の意向を含んでのことだったのか、それとも逆にM'sが記事に乗ったの か。


 ともあれ、内容がそれほどには面白くなくても満員になる、っていうのは羨ましいな。




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