5/7 黄金筋肉「最強女王決定トーナメント」公開収録 ディファ有明雑感
〜歴史を捏造してはいけません〜
■団体:TBS黄金筋肉「最強女王決定トーナメント」
■日時:2004年5月7日
■会場:ディファ有明
■書き手:メモ8(名前をクリックするとプロフィールの欄に飛びます)


 「女子総合格闘技史上初の最強女王決定ワンデイトーナメント」です。

 タイトル名自体が、いきなり嘘です(笑)。いくら何でもそりゃないだろって感じですね。ええと、ワンデイトーナメントは、女子総合の草分けとも言えるReMixが、1回目、その形式を取りました。それが自分の知る限り最初だと思います。スマックになってからも、一昨年にはタッグのワンデイトーナメント、去年は7月にグラップリングワンデイトーナメント、11月には総合ルールでのワンデイトーナメントやってます。来る5月16日にも、ライトとミドルの2階級で、大森ゴールドジムにて、グラップリングトーナメントやります。よろしくね。

 そもそも、アマ修だって、しょっちゅうトーナメントやってるじゃないか。滅多にトーナメントにならないけど。

 つまり、スマックに限らず、L−1を嚆矢と(言えるか微妙だけど、まあ個人的には言っていいと思います)し、それに続いた、ReMix&スマック、さらには、AX、ぎゃるず、ラブインパクト、クロスセクションと、今までの女子総合の歴史が、すべてなかったことにされてるんですね。同じTBSのサイボーグ魂ですら。そのニュアンスは、各試合での煽り映像でもよくわかります。まあ、そのまま地上波に使われるかは知りませんが。

 かと言って、さすがにここまで歴史が出来てきた女子総合を、すべてなかったことにすることも出来ず、あたかも個々のプロモーション名を出すことに緘口令がしかれているかのように、「総合での実績が云々」みたいに、曖昧に、お茶を濁すわけです。初期PRIDEだって、堂々とリングスやパンクラスの名前を出していたのになあ。

 で、今回のトーナメント、色々聞いたところを総合すれば、TBS(ニアイコールK−1制作陣でしょうか)と、ラブインパクト(というか、柴田さん・市瀬さんかな?)と、後から入ったガールズショック(というか、宮田さんかな?)との微妙な政治的駆け引きで、運営がなされているようで。なのでマッチメイクは、禅道会とガールズショック勢の対抗戦みたいなカードが並びました。

 というノリで、文句言うつもりで、久々の観戦記です。いや、どうしても文句言いたくなったと言うか。まあ、相手が、天下のTBSさんですから、相手がデカ過ぎて、喧嘩にならないという気楽さもある(笑)。ちなみに、自分はスマックガール実行委員として、スマックの運営に携わる立場なわけですが、今回は、ちゃんと観戦希望のハガキ書いて、当選して、一般として見てきましたので、念の為。

 あと、選手には大甘ですからね。それは最初から断っておきます。自分がやらせる側を止めるまでは、ネットでは、ジョシカクファイターの悪口は書かないって決めてるので。

 17時集合で、ディファの裏に並ばされました。1時間。これだけで疲れ切りました。ちなみに、申し込み番号と整理券の出方からすると、一般からの申し込みで見た人は200人前後かと。関係者や身内を入れて400人行ったか行かないかという感じでした。場内は、Bタイプの南を潰したカタチで、北はゼップでやった「サイボーグ魂」の時のようにステージにセット作って。オールスタンディングでした。さらに、おじさん、疲れきりました。

 場内に入れてから、さらに1時間近く立ちんぼで、やっと、6時45分くらいから、前説(知らない人)の丁寧な説明の後、オープニング映像から。これはたいしたことなし。地上波では使わない部分かな? 放送までに作り直す部分かな? んで、解説として須藤元気や、レポーターの水野裕子が登場して。レフェリー陣は、平さんを先頭に、岡林さん、和田さん。ジャッジに、川村さん、大島さんと、もう一人(知らない名前でメモ出来ず)。ドクターはお馴染みユザワさんと、女医さんが何人かいました。

 んで、ルール。総合マッチは、基本的には、ラブインパクト、クロセクと、ほぼ同系のグラウンド時間制限なしのグラウンド顔面なしによる、全試合3分2Rで90秒インターバル。発表上は、膠着を誘発する動きは反則という曖昧な表現で留めてました。まあ下からの固いホールドは禁止というあたりでしょうか。判定決着つかずの場合、マスト判定でエキストララウンド。

 KO・1本で決った場合は、10万円の1本賞が出てました。んで、優勝賞金100万、準優勝30万、いやあ、羨ましい限り。

 結果としては、ラウンドガール登場の必要があったのは、スーパーファイトと決勝戦だけで、あとはKO賞のプレゼンテーターとして、ラウンドガールが登場してたんですが、このうち1人が、去年のパンクラスのラウンドガールでした。おれが好きだった方(笑)。イチゲンのファンは騙せても、おれの目は騙せねえぜ、宮田さん(ルートなんでしょう)。

 川平慈英が登場して、照明と、例によってのシャベリで、いきなり会場を暖める。ウマいです。

 んで、リザーブファイトとなるのだが、照明と電飾はカッコいいんだが、いきなり入場曲違いで、何回もやり直し。まあ地上波さんの撮りですから、しょうがないです。

 ええと、下記の所属は、自分が勝手に探して書きました。なので、正しいかどうかよくわかりませんので、参考程度ということで。決り手・時間も、自分のメモ書きからです。


リザーブファイト 3分2R・EX1R
○ジェット・イズミ(クロスポイント吉祥寺)
(1R1分5秒 腕十字)
×勝山 舞子(峯心会)

 いくら何でもジェット選手が、リザーブファイトってのは、いかがなもんでしょ。キックの成績は言うまでもなく国内トップクラス、AXでグラップリングルールでフジメグに判定勝ち、総合ルールでも、同じAXで、今回のトーナメントの大本命・金子選手にKO勝ち。スマックでも、その金子選手との再戦も判定で退け、国内では50キロ台半ばでは、間違いなく最強の座にある(と誰でも認めている)辻選手の打倒を狙う1番手といっていいでしょう。

 つまり、黎明期の女子総合を支え続けてくれてる選手です。あまりに失礼な、という気がします。まあ、怪我あがりというのもあり、ワンマッチならというカタチで試合を受けたのかもしれませんが(リザーブマッチでもギャラがスマックのメインクラス並みらしい泣)。それにしたって、ならばスーパーファイト扱いすべきであって。

 一方の勝山選手も、タイ修行などをこなし、ガールズショックにも参戦してて、キックの実績はそれなりです。が、総合は初戦。なので、展開もそれなりのものになりました。あっさりテイクダウンしたジェット選手が、マウントまで奪って、あっさり腕十字。

 ジェット選手、スマックも、また、お願いします!


第1回戦 第1試合 3分2R・EX1R
×格闘技界のアイドル・羽柴まゆみ(BBdoll)
(1R2分9秒 バックからのチョーク)
○映画主演女優・石川美津穂(JDスター)

 羽柴選手は、この16日にスマックでも試合を控えているので、んもう、怪我ないように只管祈るように見てましたよ。勿論、勝って欲しかったし。けど、ちょっと体格差あり過ぎましたね。地上波ということもあり、とりあえずは負けも覚悟で出場ということだと思うんですが、さすがに、上は55キロ前後の選手が出ているこのトーナメント出場は、ちょっと無謀だったような気も。

 発表体重、全部メモっておいたんですけど、どうやらTBSの番組サイトに出てる体重と同じようで。つまり、当日計量はしてないのか、してたとしても、それは発表せずということで。石川選手、タッパもあるし、どう見ても、発表の52キロってことはないような気がしました。

 その石川選手は、実はよく知りません。女優さんもやってる女子プロの選手のようで。きれいなお姉さんでした。セコンドには、篠原光選手と、慧舟會GODSの星野。どうやら慧舟會で練習していたようで。一方の羽柴選手には、いつもの橋本さんに加えて、薮下さん・高橋さんのSOD勢がつきました。

 展開は、パンチでラッシュした石川選手に、羽柴選手、組み付いたものの倒しきれずに、上になったのは石川選手、ハーフで固く足をクロスする羽柴選手。サイド・バックと移動して、最後はバックからのスリーパー。

 羽柴選手は、これからも適正体重の相手を探していくのが難しいので(現実問題として、ほとんどいません)、自分より重い相手とやらざるを得ないケースが多いと思うんです。なので、どうしても下になっちゃうことが多いと思います。そこで固くハーフに取ると、どうしても展開作り難いので、やはりフルガードにキチンと戻すという、最近の総合の定石をキッチリやって、そこからオープンで足効かせて、浮かせて潜っていくみたいなファイトをすると、小さい身体が生きるような気がするんですが、まあ、やらせる側・見る側の自分が、こんなことを言うのは僭越ですね、すいません。


第1回戦 第2試合 3分2R・EX1R
○施設育ちの格闘家・金子真理(禅道会)
(1R1分17秒 バックからのチョーク)
×2002新空手全日本チャンピオン・ASAMI(士心館)

 金子選手、どうみても、このメンツなら本命ですね。煽り映像は、施設で育って、現在は水商売も続けながら「♪それだから、みんなの幸せ祈るのさ〜」とリアルタイガーマスク的煽り。スマックで使っていた「トレーニングモンタージュ」で入場の時、一瞬だけ電飾で「スマックガールミドルトーナメント優勝」と出たような気がします(2回戦からは出なかった)。この日、スマックという言葉が登場したのは、ここだけのようだったような。ちなみに「優勝」は辻選手で、金子選手は「準優勝」でした。

 一方のASAMI選手は、新空手のチャンプで柔道もやってます、みたいな感じの。この選手も既にガールズショックでプロ経験ありますね。セコンド陣も、ガールズショックTシャツをオソロで着用。

 展開はあっさりテイクダウンを奪った金子選手が、サイド・バックと回って、チョークで。


第1回戦 第3試合 3分2R・EX1R
○不屈のローキック・星野久子(勇心館)
(1R 2分38秒 変な腕ひしぎ)
×18歳の拳法王者・上田朱理(和歌山拳法連盟)

 TBSサイトでは、大鷹らん選手と発表されていましたが、出てきたのは星野選手。この選手もガールズショック経験組みですね。35歳ということで本大会最年長、一方、上田選手は、格闘姉妹の次女、最年少という感じの煽りで。上田選手のお姉さんは、サイボーグ魂出場組みでは、残りわずかとなった、その後プロに出てない1人の上田美紅選手です。ここでも過去の歴史はなかったことになってます。

 ストレートというより、日拳直突きの連打で、一気に攻めた上田選手ですが、もつれてヘッドロックを取り合う子供の喧嘩みたいな体勢から、グラウンドにもつれこむと、かなりぐちゃぐちゃな展開。星野選手が十字を取りにいくと、見事に逆の腕だったり。最後、十字を取りきれないまま、コサックダンスみたいな片足開脚の状態(延びてる足が、上田選手の首の上)から、畳んでいる足の上に、上田選手の腕をのせて、そこからチカラで強引にひしいで。

 グラウンドできない同士が無理してグラウンドやる必要ないのになと思いました。少なくとも、上田選手は、スタンドで行くべきでした。


第1回戦 第4試合 3分2R・EX1R
○格闘ジャンヌダルク・渡邊久江(AJジム)
(1R1分7秒 TKO)
×総合格闘技界の新鋭・酒井真紀(禅道会飯田レディース)

 煽り映像では、ガールズショック関連以外の過去はなかったことになっていた渡邊久江選手ですが、ニックネイムはスマックがつけたもの。別に商標登録しているわけじゃないし、スマックが全選手につけているニックネイムの中でも白眉のものだと思うほど出来のいい奴なので、使ってもらって全然構わないんですが、作る側の地上波さんにはプライドはないのでしょうか。

 一方の酒井選手は、2年前のディファスマック時代から登場してますので「新鋭」というのは、ちょっと。作る側の地上波さんは、ホントに歴史を捻じ曲げるのがお好きなようで。

 渡邊選手が、左ストレートで、ダウンを2度奪って、TKO勝ちです。キックボクサーらしくコンパクトなストレートを打てるようになってましたね、渡邊選手。


 ここまで丁度1時間で、15分の休憩。休憩明け、第1試合の羽柴vs石川で、石川選手が、金具つきのコスチューム着用してたとクレームがついたとのことで、一旦、反則負けが発表されました。が、羽柴選手は2回戦準備不足で戦意なしの為、2回戦は、そのまま石川選手出場ということで。が、話し合いに時間を食ったので、2回戦は、渡邊vs星野から行うとアナウンス。

 が、またそこから20分以上の沈黙後、平さんがリングあがると「1)金具つきコスチューム着用禁止のルールはない。2)実際に金具部分で羽柴選手が傷ついたわけではない」と2点を理由に、やはり当初通りに石川選手の勝ちと、再訂正。

 んで、やっと開始。


2回戦 第1試合 3分2R・EX1R
○渡邊久江(AJジム)
(1R2分7秒 下からの腕十字)
×星野久子(勇心館)

 渡邊選手は、この日完全にキックの間合いで戦ってましたね。金子戦の1Rまで。なので、この試合も、左の蹴りを掴まれて、すぐテイクダウンされちゃってました。が、テイクダウンした方の星野選手の方が、明らかにグラウンド、ウマくなく、クロスから足あげてっての定番の十字で。


2回戦 第2試合 3分2R・EX1R
×石川美津穂(JDスター)
(1R47秒 腕十字)
○金子真理(禅道会)

 1回戦は、パワーあるとこ見せていた石川選手ですが、金子選手には何もさせてもらえませんでした。テイクダウンからパスして上四方までいって、十字で。


スーパーファイト・打撃ルール2分5R
○グレイシャアAki(彰考館)
(判定3−0)
×杉貴美子(CUC)

 女子総合のスーパーファイトが、キックルールというのもアレなんですが。グレイシャア選手は、ガールズショックが、渡邊選手や、Windy智美選手あたりと並んで、売り出そうしているトップ選手ですね。まだ試合数は少ないですが。いつも元気一杯のファイトをする選手です。

 が、この日は、ちょっと元気なかったようで。1R、様子見たのかもですが、杉選手(この選手は初見でした)のよく伸びるワンツーをかなりもらってました。リーチが明らかに杉選手の方があったというのもあります。あれれと見ていると、2Rからは、接近戦での右や、得意のバックブローが当り始め、5Rまで、終始押し続けましたので、判定は文句なし。

 というわけで、試合自体は好試合だと思ったんですが、やっぱり「女子総合格闘技史上初の最強女王決定ワンデイトーナメント」のスーパーファイトが、どうせ地上波では使われないからって、キックルールなのも、何だかなという感じですね。


決勝 3分2R
×金子真理(禅道会)
(2R判定0−0、エキストララウンド判定0−3)
○渡邊久江(AJジム)

 ポイントは1Rでした。蹴りが当る中間距離から、不用意に左のローとミドルを出す渡邊選手、それにタックルを合わされちゃうんですね。なので、金子選手、あっさりテイクダウン奪ってました。ラウンド終了ギリギリには、あわや十字が伸びるというところまで。なので、このラウンドは圧倒的に金子選手のもの。

 2Rに入ると、セコンドの指示か、本人がようやく思い出したか、距離とって、クラウンチングで前傾して構えて、左はほとんど出さなくなります。ローは右のみ。んで、金子選手、今度はこの右に合わそうとするんですが、足を掴むとこまではいっても、やはりオーソドックス同士で相手の右足を掴むのは、やり難そうで、上になれなくなってきます。このラウンドは、若干パンチを当てた渡邊選手か。

 で、判定は3者(岡林・和田・川村)とも、ドロー。まあ、そういう判定なんでしょう。ラウンド毎の判定なら、それはアリだろうし、僅差なら差はつけないというジャッジでもアリかと。んで、望まれる最高の展開でエキストララウンドへ。

 ややバテが見える金子選手、蹴り足にカウンタータックルというのが狙いなので、蹴りを出してくれないと、かなり手詰まりになってしまって。パンチで渡邊選手が攻めまくった印象。有効打はさほどなかったですが、まあ、文句なしの判定でしょう。

 というわけで、ガールズショック勢の絵に描いたモチのようなエンディングになりました。TV素材としても、いい絵が取れたというか。渡邊選手、リングサイドにいた水野裕子に「一緒にジョシを盛り上げてください」とかアピールしてました。


 初期UFCのトーナメントについて、4人のシャークと4人のキンギョがいればいいと言ったのは、ホリオンでしたっけ。今回は、あれですね、最初から2人のシャークと6人のキンギョ。当たり前にジョシカク知ってる人間からみれば、2人のチカラが抜けているわけです。

 つまり、過去にジョシカク、特に1番叩かれやすいスマックが、延々叩かれて少しずつ改めていった、実力差のあり過ぎるマッチメイク、体重差のあるマッチメイク、何の臆面もなくやってるわけです。しかも嘘で固めた煽りで煽って。そもそも、いったい契約体重は何キロなんでしょ。

 いやいやいや。これは競技ではなく、継続性のあるプロモーションでもなく、単なるTVの撮りなんだと。ボブ・サップが相撲とるのと一緒なのだと。だから、競技性など無視していいのだと。それはそうでしょう。確かに、レフェリージャッジ陣や、ドクター陣は、しっかりしてました。

 けれど、先にいる人間達とその歴史を馬鹿にするのは勘弁してくれと。TBSが「サイボーグ魂」をやってから、今回をやるまでに、スマックは、プロ興行を9回、アマ大会を7回やってるんだと。そしてそれなりの評価も受けているんだと。TV番組だからと言って、いい加減なことやられて、後で迷惑するのは、こっちなんだと。選手達はみんながんばっていて、映像素材としては、いいのが撮れて、面白いTV番組になるでしょう。それが見えてるから、余計ムカつきますね。

 というわけで、渡邊選手が「前に出ていた総合」(本人談)のスマックガールも、がんばりますよー。つーか、これだけの制作費あるなら、スマックにくれ。間違いなく、もっと面白くしてあげます。





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