5/3DDT後楽園ホール大会観戦記「DDT MAX BUMP 2004」
■団体:DDT
■日時:2004年5月3日
■会場:後楽園ホール
■書き手:夏:http://ordinaryday.txt-nifty.com/odlog/

本当によく入っていました。しかも昼興行だというのにスタート時点からできあがりまくりで、映像トラブルや進行の遅れ、 あとKUDOの失笑もののミスなどの不備も散見されたんですが観客席の熱気で乗り切ってしまったという感じ。ミス自体は決し てほめられたことじゃないけれど、これだけの観客席のパワーを呼び込むことができたというのはDDTにとって結果的にはプ ラス評価をもたらすことになると思います。

で、いつものようにネタ満載の濃い興行だったのですが、それらを全部ひろっているとキリがないので、印象に残った部分だ けランダムに書きます。詳細は2ちゃんプロレス板DDTスレの優れた速報を参照してください(無責任ですみません)。


【日米ハードゲイ対決〜アイアンマンヘビーメタル級タイトルマッチ】
○男色ディーノ(7分44秒 体固め)グレン・"Q"・スペクター ※ダイビング・男色プレス

これがこの日にみた全18試合の中でのベストバウト(この日は新日本ドーム大会も観戦しました)。ネタ試合、といっちゃえ ばそれまでなんだけど、ぼくが、あるいは多くのプロレスファンが考えるところのどんなネタ試合よりも完成度が高く、各々 のキャラ立ち、前煽り、試合の必然性、攻防、観客のリアクションとそのどれもが近年稀なくらいのレベルまで練り上げられ ていた名勝負になっていたと思う。柴田と武蔵の異種格闘技戦もかなりのところまで練られていた「いい試合」だったけど、 やっぱりプロレスファンとしては「ハッピーエンド」が見たいなあ、ということもありその点でこっちのゲイ対決に軍配を上 げざるを得ない。「K-1日本人最強」よりも「尻でバナナが切れる」というフレーズを持つ外敵のほうがキャッチーで衝撃的 だったしなあ。

なんかねえ、爆笑シーンの連続の中で、あまりにも想像を越える名勝負が展開されていたため(さらにはそれをおそらくは業 界の末端の末端にいるようなレスラーがつくり出しているという判官贔屓的な視点も加わって)、みていて涙が出そうになり ました。プロレスをみていてぼくがここまで感傷的になったことって、過去には猪木×藤波や前田×ニールセン、ハンセン・ ゴディ×天龍・川田くらいなので、もしかしたらこの試合は、それらに匹敵するセンチメンタルなプロレス名勝負なのかもし れない(あくまでもぼくの中で、だよ)。

そして、試合後グレンがマイクを持って「夢だった後楽園ホールでプロレスができて感激している(というような内容)」と コメントしたときは、正直いうと少し目尻に涙がたまっていました。まあ、その直後に高梨の「超訳」ネタがあったため再び 大爆笑したんですが、ああ、しかしそれも含め奇跡的な完成度の試合だったんだよなあ。最後はディーノとグレンが2人して 観客席を蹂躙しながら去っていく風景にブッチャー・シークやシン・上田を重ね合わせながら、なんども心の中で「プロレス の神様」に感謝していました。


【4対4イリミネーションランブル】
○MIKAMI&T鳥羽&HERO!&KUDO(4-3)佐々木貴&GENTARO&猪熊雄介&心霊治療の先生×

ポイズン澤田ジュリー扮する心霊治療の先生というキャラクターが抜群。ここ2ヶ月間くらいかけたストーリーから生まれた キャラクターなんですが、仮にそれを知らないとしてもその風貌と手袋をキュッキュッとしごく仕草だけで充分怪しさを堪能 できると思われます。コーナーに控えているときでもしつこいくらいに手袋をキュッキュッとしていて、しかもそれがなんか 妙におかしいんで、観客の視線を独占していました・・・のは良かったんですが、あまりにもそのキャラが良すぎて試合内容自 体が少々散漫になってしまったのが残念。KUDOが敵味方を間違えてアタックしちゃう初歩的なミスも、客席のノリとMIKAMIや 鳥羽の機転で致命傷とまではいかなかったとしても、試合自体の散漫な空気が呼び込んでしまったといえるかもしれません。

たしかにDDTでは、通常のプロレスの攻防を充実させることと同時に複雑な(難解な、ではないよ)ストーリーに裏打ちされ たキャラクター合戦を見せなければいけないため、特にメイン出場のレスラーに求められているハードルは決して低くはない のですが、だからといってまだまだ「落としていい」興行なんかはないDDTのメインですから、もうちょい気張って欲しかっ たかな。

ただし、つまらないメインだったということでは全然ないので、「ぼくはそれ以上をDDTに求めたい」という気持ちから出た 意見だということは念押しさせてください。


【大銭湯ボクシングマッチ】
○ナオミ・スーザン(0分49秒 KO勝ち)新藤力也×

会場内のビジョンで試合を中継するという、先日の新日本両国大会での棚橋×村上の金網戦のパロディ、であると共に明解な 批評となっていました。ようは、あの金網戦もしっかり煽った上で、試合自体はあっさり収めておけば成功した、んじゃない のかな。まあ単に、銭湯という舞台でしかも一般人同士の試合だったから、あれ以上やりようがなかった結果というだけで、 ぼくが余計な深読みをしているだけかもしれませんが・・・。


【高木と一宮の特訓VTR】
とても最高!だったんですが、上映前に場内でアナウンスされた「大人の事情」をかんがみて詳細は省きます(笑)。

それに比べると試合自体のインパクトは???でしたね。維新力さんは、まあ、あれで良かったとしても、折角の「昭偽」子 だったんだから「昭和」子とのダブル攻撃見たかった。「わかんない」コールもしたかった(笑)。


【ストリートファイトハードコアマッチ】
○マンモス佐々木(10分53秒 体固め)橋本友彦× ※29歳

今のインディー業界屈指の巨漢対決でしたが、今一つでした。チーム・ダブルブリッジ(橋本&諸橋)って、諸橋の動きがか なり貢献しているんだなあということを、皮肉にもこのシングルマッチを見ていて気がつきました。

ちょっと厳しいというかキツめの感想も多々書いてしまいましたが、総論としては内容の充実度と超満員札止めの観客席のノ リがかみあった充実した興行だったと思います。

今のDDTって、かつてなかったくらいの勢いがありますよね。ますます今後が楽しみです。




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