4/27 闘龍門 代々木第二体育館興行 観戦記
■団体:闘龍門
■日時:2004年4月27日
■会場:代々木第二体育館
■書き手:高倉仮面

17:25
フラフラと市ヶ谷から適当な散歩を楽しんでいたら…、
どういう訳か原宿に来てしまった。…イヤ、本当に何も考えずに来てしまったのだ。

原宿と言えば竹下通り…ではなく代々木第一体育館 or 第二体育館、
そんな事を真っ先に思い浮かべるのはプロレスバカ・格闘技バカだ。
「そういえば、今日は闘龍門の『EL NUMERO UNO 2004』があるなぁ…、代々木で」。
とりあえず代々木第二体育館へと向かう。…イヤ、本当に何も考えずに来たんだって。


17:30
「大人気の闘龍門、どうせ当日のチケットなんて売ってないだろうなぁ」と思ってたら、
さすがに時間が早かったらしく、安い席のチケットも売りに出されていた。
「ならばならばっ!! 久しぶりの闘龍門でも楽しむかぁっ!!」とチケット購入。
自由席が5000円だったが、何だか落ち着かないのもイヤだったので6000円の指定席を購入。
プロレスにしては高めの料金設定だな。ま、今日は年に一回の大イベントだからしょうがないか。


17:35
会場入り。パンフレット購入、と言いたいところだが僕は闘龍門ではパンフは購入しない。
実は以前、購入した事があるのだが…2000円もするのに内容がカラッポだったのだ。
正直、アノ内容なら1000円でも「高いなぁ…」と感じるだろうな。
今回も2000円で売られていたようだが、売り子の声を無視して自分の席へ。


18:30
寝る事…約一時間。
会場内に何故か男闘呼組の「タイム ゾーン」が流れた為に目を覚ます。
会場を見回せば…既にギッシリ超満員。
相変わらず人気があるねぇ、闘龍門は。
更に目を凝らして見てみると…女性客ばかりでなく、意外に男性客も多いようだ。

それにしても、何故、男闘呼組?
…と思っていたら、どうやら試合開始のようである。
闘龍門を楽しむ時のコツ、頭をカラッポにして観戦開始。


それにしても…何故、男闘呼組?

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◎「EL NUMERO UNO 2004」開会式

闘龍門のテーマソングが会場内に流れる中、リーグ戦を勝ち残った四名がリングイン。

・ドラゴン キッド(161.8cm/70kg)
・望月 成晃(175cm/88kg/悪漢一色)
・CIMA(173cm/82kg/C-MAX)
・近藤 修司(173cm/98kg/悪漢一色)

全員が揃うや否や、リングは早くも大乱闘。
近藤がCIMAに襲いかかり、望月がキッドに蹴りかかる。
そしてキッドとCIMAも睨み合い。既に闘いは始まっているのだ。

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第一試合 四人タッグマッチ 30分一本勝負
 ミラノ コレクション A.T.(183cm/85kg/イタリアン コネクション)
 YOSSINO(172cm/72kg/イタリアン コネクション)
○横須賀 享(173cm/85kg/Do FIXER)
 堀口 元気(173cm/75kg/Do FIXER)
vs
 ウルティモ ドラゴン(172cm/83kg/闘龍門校長)
 新井 健一郎(176cm/85kg/(元M2K))
 スペル シーサー(169cm/77kg)
●セカンド 土井(173cm/80kg/(元M2K))
[14分20秒 片エビ固め]
※横須賀カッター

第一試合は「トーナメントを勝ち残れなかった面々をまとめてここに入れちゃいました」的なカード。
と同時にWWEで…活躍できなかったウルティモ ドラゴンの東京凱旋試合でもある。
「セパラ ドス」で入場してきたドラゴン校長、コーナーに上がって両腕を上げれば観客からは大歓声。
それにしてもイタコネとDo FIXERが同じチームで闘っているが…対立してたんじゃなかったのか?

さて試合。先発は堀口と土井。
堀口が早くもコールを要求、会場中から「H・A・G・E!!」の声が揚がる中でスタート。
堀口 vs 土井、YOSSINO vs 新井、横須賀 vs シーサー…と顔みせファイトが続き、ミラノ vs ドラゴン校長。
校長、挨拶代わりのショルダータックルとヘッドシザースホイップ、
乱入してきた堀口にエアプレーン スピンからのダイヤモンド カッター。
まずは観客に凱旋帰国のご挨拶…と言ったところか。

試合は進んでいき…最初に捕まったのは堀口。
ドラゴン校長を含めた四人よるストンピングを喰らって悶絶。
続いてはシーサーがイタコネ二名の流れるような連携技に捕まり、
ミラノの美しいお御足に顔面を叩き付けられてしまった。
観客は一進一退の攻防に釘付け状態。そんな中、凱旋試合なのにドラゴン校長の出番が少ない。
「いつもの闘龍門」を楽しんでもらう為に意図的に少なくしているのだろう。

空中殺法の競演。土井のトペ スイシーダ、シーザーのトペ コンヒーロが飛び出す中、
ドラゴン校長もケ ブラーダを披露しようとする…が、エプロンに立った時に堀口に足元をすくわれて失敗。
この後も堀口はドラゴン サルトを逆さ押さえ込みで返す…等でドラゴン校長の見せ場を潰していく。

闘龍門恒例、フィニッシュに向けての大乱戦が始まった。観客は瞬きすら許されない状態だ。
新井の焼酎噴射、追突注意(ダイビング ヘッドバット)、土井のスクールボーイ、V9クラッチ、
YOSSINOのジャベ殺法(三角絞めの一種なんだろうが、名前がよくわからん)、
ミラノのシャイニング 延髄切り、ドラゴン校長のキック殺法、ドラゴンスリーパー…等が決まっていく中、 勝負を決めたのは横須賀。
土井に対して「ジャンボの勝ち!」(※注1)から、
横須賀カッター(※注2)でカウント3を奪った。

※注1:喰らった相手が一回転するラリアット

※注2:カナディアン バックブリーカーから顔面をリングに叩きつる

試合が終わればノーサイド。ドラゴン校長が「イタコネ & Do FIXER 連合軍」と握手。
横須賀、YOSSINO、ミラノと続いて堀口には…、握手と見せかけてドラゴン流のダイヤモンド カッター、
見せ場を潰された恨みをここで爆発させた。堀口はこの一撃で大の字。
観客の笑いの中でドラゴン軍四人は手を上げて健闘をアピール。

で、凱旋試合を終えた校長がマイクを持つのだが…堀口は今だに大の字。

「堀口、帰国早々ごめんな(観客爆笑)。大丈夫か?」

堀口、ピクリとも動かず。

「…お前、相変わらずわざとらしいな(観客大爆笑)。」

ここからは帰国後の挨拶。

「一年振りの帰国です(観客拍手)。

 本来なら、このリングで皆と一緒にやっていきたいんですけど…。
 俺はみんなと一緒にやれるレベルではありません。みんな成長しました。

 暫くは好きなことやって、また米国に戻るつもりです。
 それまで闘龍門、そしてこの俺、ウルティモ ドラゴンを宜しくお願いします(観客拍手)。」

「俺はみんなと一緒にやれるレベルではありません」と言うのは本音なのだろう。
スピード感を要求される闘龍門のマットにあって今のドラゴン校長はちょっと歳を取りすぎているし。
しかしながら、観客の盛り上がり方を見るにつけ、この試合は第一試合の役割を充分に果たしたと言える。
個人的には一生懸命に観客を盛り上げようとする堀口の姿勢に好感を持った。


第二試合 タッグマッチ 30分一本勝負
○マイケル イワサ(192cm/115kg/フロリダ ブラザーズ)
 ダニエル ミシマ(178cm/80kg/フロリダ ブラザーズ(元M2K))
vs
●岡村 隆志(170cm/72kg/闘龍門JAPAN社長)
 TARU(185cm/100kg/C-MAX) with ストーカー 市川(165cm/43kg)
[8分27秒 反則]
※岡村のヌンチャクでの攻撃による

この試合、本来は「TARU vs フロリダ ブラザーズ」による、
1 vs 2のハンディキャップマッチだったが…。

JBの「Living in America」にのってフロリダ ブラザーズが入場。
リングに上がって開口一番「ストップ、ザ、ミュージック!」、お約束のマイクが始まった。

まずはイワサ、先日に行われた名古屋大会にて「代々木大会への出場権」をストーカー市川と争い、
「市川サンヲ…、ぼこぼこノぐちゃぐちゃニー、シテヤリマシター」、観客爆笑。
ミシマが「ソンナ事ヲ言ッテイルトー、TARUサンガ市川ヲ連レテ来ルカモシレマセーン」とたしなめるも、
イワサは「HaHaHaHaHa、イクラTARUサンデモ、ソコマデべたナねたヲヤルトハ…」と意に介さない。

そのベタなネタが入場。
怒って飛び跳ねながら何事かをアピールするストーカー市川、
バットを片手に入場しコーナーに登ってアピールするTARU。
マイクを持ったTARUは「…ベタで悪かったな」、観客大爆笑。

ミシマ、市川を指差しながら突っ込む。
「一人デハ勝テナイカラト言ッテー、市川サンヲ連レテクルナンテー…」。
TARU反論、「こんなやつ、何の役にもたたん」とバッサリ。怒る市川、観客大爆笑。
曰く「表でチケットを買おうと並んでいたのを見て、可哀想になって連れて来た」んだそうだ。
で、今日は市川とは別に対フロリダ ブラザーズ用の天敵を準備したらしい。
「その名も『悪魔軍団』やっ!」とTARUが叫ぶや否や会場に「デビルマンのテーマ」が流れた。
空手着を着た弟子四人を従えて入場してきたのは、闘龍門JAPANの闘う社長こと岡村 隆志。

観客はヤンヤヤンヤの大歓声。

何故か岡村社長の演舞が始まった。
まずはヌンチャク捌きを披露、華麗な技に観客は拍手喝采。
続いてリンゴに指突きで穴を開ける演舞…なのだが、これは観客には伝わりにくかった。

ただ吹っ飛んでいくだけにしか見えないリンゴを見て観客は苦笑するばかり。
最後は足に忍ばせたレガースを外し、バット三本を右足のローキックでまとめて折る。
こちらはわかりやすかった、たちまちに大歓声が沸き起こる。

この演舞を見たフロリダ ブラザーズはすっかりビビりモードへと突入。
「Oh、マイケル。コンナ人ト闘ッテハ、ワレワレハ穴ダラケニサレテシマイマース」と恐れるミシマに、
イワサは「ア、ワカリマシター。コレハCGデース」と答える。
で、両者は悪魔軍団に近づき触ってみて…「Oh、ヤケニりあるナCGデース…」、観客大爆笑。

それでもフロリダ ブラザーズあくまで現実逃避。仕舞には試合を放棄して帰ろうとするが…、
TARUは「オイ、今日の代々木大会はスカパーでPPV生放送や。お前ら、それでいいのか?」。
実はフロリダ ブラザーズはスカパー所属の派遣社員、これを聞いてリングを後にする訳にはいかない。
「…コレハ上カラノ圧力デース」と渋々リングに戻る二人に観客は大爆笑。

だが二人は、
「今日ハ『TARU vs フロリダ ブラザーズ』ノはんでぃきゃっぷまっちノハズデース。
 試合ノ権利ノナイ社長ハ手ヲ出サナイデクダサーイ」
と、あくまで岡村社長と試合を避ける方向へ話を進める。
TARUがこれを承諾する…と同時に「この試合はタッグマッチに変更します」のアナウンス。
思いっきりズッコケるフロリダ ブラザーズ、観客から大爆笑と大歓声が沸き起こる。

で、ここまで来てようやく試合開始なのだが…。
岡村社長の突きや蹴り、TARUのパワー殺法に押されながらも、
フロリダ ブラザーズはネタで試合を展開していく。

・岡村社長に向かっていけないフロリダ ブラザーズ、
 TARUには猛然と向かっていくフロリダ ブラザーズ。

・岡村社長をコーナーで踏みつけるイワサ、
 岡村社長をコーナーで踏みつけるミシマ、
 岡村社長をコーナーで踏みつけるイワサ、
 岡村社長をコーナーで踏みつけるミシマ、
 岡村社長をコーナーで踏みつけるTARU。…ん? TARU?

・TARU、岡村社長の猛攻を前にパントマイムで見えないバリアを張るフロリダ ブラザーズ。
 TARUは見えないバリアに悪戦苦闘するが、岡村社長がこれを正拳突きで突き破る。
観客の爆笑の中、いよいよ「お約束のフィニッシュ」へ。

レフリーがフロリダ ブラザーズの策謀で倒れている中、
岡村社長はミシマをフィッシャーマンズ スープレックス ホールドでフォール。
そこへイワサが飛んできてカウントを数え、カウント3が入った。
両腕を上げて観客に勝利をアピール岡村社長。

イワサは良い気になった岡村社長にバットを持たせヌンチャクを首に掛けると、
意識の回復したレフリーに対してすかさず反則攻撃を主張。
岡村社長、TARUの忠告によりバットは手放す事は出来たが…、
「倒れているミシマ」と「首にヌンチャクを掛けている岡村社長」を見たレフリー、
即座に岡村社長の反則負けを宣告。観客の爆笑の中、試合終了。

この結果を前に呆然とする岡村社長をよそに、
フロリダ ブラザーズは胸に手を当て「星条旗よ永遠に」に黙祷を捧げる。
最後はTARUにまで「もう知らんっ!!」と見捨てられた岡村社長は、
ヤケクソのY字ポーズでその場を凌いだ。

フロリダ ブラザーズは初見だったんだが…笑えるなぁ。確かにストーカー市川より面白いわ。
喋りの間も良いし(特にイワサが良い)、ネタも面白いし、芸も細かいし。
やっぱり、二人でいる事によって「掛け合い」が出来るのが強みだな。

対する市川、この試合での存在価値がゼロ、ホントにゼロ、全くゼロだった。
ハッキリ言って、居場所をフロリダ ブラザーズに完全に取られてしまったな、こりゃ。
しかも並大抵のネタじゃ、この状態をひっくり返えすのはムリだろう。
どうするんだよ、市川。


第三試合 「EL NUMERO UNO 2004」トーナメント準決勝戦 第一試合 45分一本勝負
○ドラゴン キッド(161.8cm/70kg/(元M2K))
●望月 成晃(175cm/88kg/悪漢一色(元M2K))
[10分30秒 ウルトラ ウラカン ラナ]

いよいよここからは「EL NUMERO UNO 2004」の決勝トーナメント。
準決勝の第一試合は元M2Kのメンバー vs リーダーによる対戦。
望月のセコンドには悪漢一色の残りメンバー5名が、キッドのセコンドには元M2Kの新井と土井がつく。

試合開始、まずはキッドがニールキックで奇襲。
しかし体格差はいかんともしがたく、あっという間に望月に捕まってしまった。
「調子に乗るなっ!」とサッカーボールキック、キッドは悶絶。
そのまま場外に落とされると、今度は悪漢一色の面々に弄ばれる。

リングに戻っても望月が攻めまくり。
マスク剥ぎ、ヒザ蹴り、キチンシンク、みぞおちを狙ってのソバット、
ストマック クラッシャー、コーナーに逆さ吊りにしてみぞおちにミドルキックの連打。
望月の蹴り技は一つ一つが非常に重い。バシーン、バシーンと音がする。
蹴りがキッドの体に入る度に観客は「あ〜っ」「うわ〜っ」。

キッド、望月の雪崩式ブレンバスターを雪崩式フェースクラッシャーで切り返すと、
スワンダイブ式のミサイルキック、バミューダ トライアングル(三角飛びのラ ケブラーダ)。
華麗な技でようやく一矢を報いた。観客からは歓声が揚がる。

しかし望月はかかと落としで形勢逆転すると再び主導権を握る。
三角蹴りをズバリと決めてキッドをグロッキー状態にすると、
雪崩式ブレンバスターはフェースバスターで切り返されたものの、
続くキッドのウルトラ ウラカン ラナ(※注)はこらえて、ドラゴン スープレックス ホールドで逆襲。
急角度で決まった一撃に観客から悲鳴が起こったが…キッドがこれをカウント2で返せば観客は大歓声。

※注:トップロープからの飛びつきウラカン ラナ

ならばと望月、今度は重爆ミドルキックの連打からフォール、
これもキッドはカウント2でクリア、観客は更に大歓声。
今度こそ、と、虎の子・ツイスター(旋回垂直落下式ブレンバスター)、
キッドは持ち上げられながらも空中でこれを切り替えす、観客は歓喜の大歓声。大歓声続きである。

キッド、反撃開始! まずはニールキック…と言いたいところだが、これがレフリーに誤爆。
悶絶するレフリー、落胆する観客、望月はセコンドの面々をリング内へと呼び込む。
よってたかって攻撃してくる悪漢一色、キッドは反撃出来ず。
総仕上げは望月の指揮による三人がかりのスーパー パワーボムだ。
観客はブーイングを飛ばしたり悲鳴を揚げたり…で、中々に忙しい。

しかしキッド、このスーパー パワーボムを雪崩式フランケン シュタイナーで切り返すと、
得意技の二回転式スイングDDTから、望月にとどめを刺すべくコーナー最上段に登る、
だが、これは悪漢一色のメンバーに足元をすくわれてしまう。観客はブーイング。

股間を打ち付けコーナー最上段ででうずくまるキッドに、望月はこの日二度目の三角蹴り。
しかしキッドがこれを間一髪でかわすと…、セコンドの新井が絶妙なタイミングで望月に焼酎噴射!!
怯んだ望月にキッドがウルトラ ウラカン ラナを仕掛ければ…カウント3、まさかのキッドの逆転勝利だ。
観客の大興奮・大絶叫は最高潮を迎える。キッドは最高の形で決勝進出を決めてみせた。

振り返ってみると、キッドは飛び技しか出さなかったなぁ。
…って言うか、派手な技以外はあんまり技を持ってないのかねぇ。
となると、どうしても対戦相手が試合を組み立てる事になるよねぇ。
そういう意味では「悪役が苛め抜いて、最後は派手な技で反撃」というのは、
「キッドを光らせる」という意味でピタッとハマった構図なのかもなぁ。


第四試合 「EL NUMERO UNO 2004」トーナメント準決勝戦 第二試合 45分一本勝負
○近藤 修司(173cm/98kg/悪漢一色(元イタリアン コネクション))
●CIMA(173cm/82kg/C-MAX)
[9分2秒 片エビ固め ]
※キングコング ラリアット

「EL NUMERO UNO 2004」の準決勝の第二試合は、昨年の同トーナメントを制したCIMAが登場。
他のチームが解散や再結成を繰り返す中、とうとう最古参のチームとなったC-MAX。
そのリーダーであるCIMA、観客の支持率は絶大なものがあった。
セコンドにはC-MAXのメンバーのTARUとフジイが付く。

対戦相手は、顔がお笑いグループのロバートの秋山 竜次に似ている近藤 修司。
セコンドには、前の試合に続いて望月を除いた悪漢一色のメンバーがつく。
それにしても近藤はデカい。173cmで98kg、体はパンパン。

両者がじっと睨み合う中で試合開始。
まずはCIMAがWWEのロックばりの大見得を切り、観客の声援を聴き入る。
…と、ここで両軍のセコンドが乱入、試合は大混戦状態へ突入。
そんな中、CIMAは場外にいた悪漢一色の4名に向かってトルニージョ(旋回式プランチャ)を敢行。
リングに戻ったCIMAが再び大見得を切り、観客は大CIMAコールでこれに応える。
この団体でのCIMAの信頼度の大きさが伝わってくるシーンだ。

しかしその後は…近藤が20kg近い体格差を生かしてCIMAを圧倒する。
ベアハッグ、腰へのストンピング、逆エビ固め…痛めている腰を攻める近藤、CIMAは苦しい表情。
さらにはチェーンを使ってのハングマンズ ホールド。CIMA信者の女性達がやたらと悲鳴を揚げる。

その想いに応えるべくCIMAが反撃開始…と行きたいところだが、
コーナー最上段に登った近藤に対してのヴィーナス(アッパー)は素手でキャッチされ、
続くアイコノクラズム(ファンタスティック フリップ自爆版)もパワーで防がれる。
逆にスリーパーで絞めあげられるCIMA、更なるピンチに女性客の声援が大きくなる。

このスリーパーを切り返したCIMAが一気に勝負に出る。
まずは近藤を巨体を持ち上げてパーフェクト ドライバー(※注1)で頭から落とす。
無理して持ち上げた為に腰に激痛が走り、苦しい表情になるCIMA。
それでも必殺技のシュバイン(※注2)を仕掛けるべく、再び近藤を持ち上げる。

※注1:相手の足をクロスしてのみちのくドライバー2のような落とし技
※注2:リバース スープレックスから相手を横に抱えて頭から落とす技。

だがこれを切り替えした近藤はジャーマン スープレックスでCIMAの攻撃の流れを断ち切ると、
不意にレフリーの注意をCIMAのセコンドに向ける。レフリーがフジイやTARUを牽制する中、
悪漢一色の面々が次々にリングインしてCIMAに必殺技を喰らわせる。
大鷲のランニングのど輪落とし、YASSHI & 近藤の雪崩式フェースバスター + パワーボムの合体技。
連続で喰らってしまったCIMAは青息吐息。

近藤はトドメのランサルセ(突進式ロックボトム)を決めるべく走りこむ。
だがCIMAはDDTで切り返すと、更にスーパーキックで追い討ち。
観客は奇跡の大逆転を信じての大歓声を揚げるが…。

次の瞬間、近藤の太い腕から繰り出されるラリアットがCIMAを襲った。 フッ飛ぶCIMA、これで勝負あり。
近藤はこの後、ランサルセからのキングコング ラリアット(※注)でダメ押し。
超大技攻勢を前にCIMAはフォールを返す事が出来なかった。
観客の落胆の中、近藤が決勝進出を決めた。

※注:ラリアット後、相手を腕に巻き込んで首から落とす

それにしてもこの試合、CIMAへの声援が凄かった。
彼は本当にこのリングでは「ヒーロー」そのものなのだな…としみじみ実感。
まあ、個人的には近藤のファイトもかなり良かったんだが。
キャラクターと使う技が一致しているのは分かり易くて良い。

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●10分休憩
この時点で、時刻は8時10分。
気がつけば試合開始から1時間30分以上も経過しているのに、全然そんな気がしない。
興行全体のテンポが良く、試合も飽きないように工夫しているから、観客は観る事に集中できるのだ。
「言うは易し、行なうは難し」、凄い団体だよ、まったく。

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第五試合 シングルマッチ 30分一本勝負
○大鷲 透(185cm/120kg/悪漢一色)
●ドン フジイ(175cm/102kg/C-MAX)
[10分54秒 エビ固め]
※ラストライド

「EL NUMERO UNO 2004」で危うく最下位になるところだったフジイ。
小柄な選手ばかりの闘龍門の中にあって巨漢の部類に入る選手ではあるが、
対戦相手の大鷲は更なる巨漢、闘龍門の最巨漢、あまりの大きさに試合が組まれなかった男だ。
今では悪漢一色のメンバーとして毎日のように大暴れ、セコンドにはその信頼する面々が。

それにしても、悪漢一色、出ずっぱりである。
「EL NUMERO UNO 2004」で男になれなかったフジイ、大鷲を倒して男を上げたいところだが…、
同じパワーファイター同士なら、より体が大きい方が有利なのは自明の理。
試合開始。ロックアップから突っ張りあい、チョップ合戦、タックル合戦。
ここで優位に立ったのはやはり大鷲だった。
豪快なブレンバスターからギロチンドロップ、チョーク攻撃、
小槌によるスリーパー、WARスペシャルでフジイのスタミナを削っていく。
対するフジイはこれらの攻撃で5分も経たないうちにグッタリ…、早すぎるっつーの。
「EL NUMERO UNO 2004」開催中にCIMAが指摘していた「日頃の不摂生」がここでも祟ったか
フジイが奮起。大鷲のタックルをはたき込みで返すと、ショルダータックルで場外に落とす。
そしてここ一番でしか出さない技、プランチャで空を飛ぶ…のだが、これはアッサリかわされる。
場外で倒れているフジイ、大鷲はそれを尻目に大量のイスをリング内に投げ込むと先にリングに戻り、
後からリングインしてきたフジイにイスで一撃、築いたイスの山の中にパワーボムで投げ捨てようとする。

…が、フジイは粘り、逆にリバース スープレックス。これで大鷲は哀れイスの山の中へ。
逆転劇で観客の歓声を呼び込んだフジイ、ここで一気に畳み掛ける。
まずは延髄へのニードロップ、続くのど輪合戦は負けてしまい逆に投げられたものの、
大鷲得意のフライング ボディプレスはデッドリードライブで切り返し、
ラリアットの3連発からのど輪落としで勝負に出た。フォールの体勢、カウントは2。
観客はフジイの攻勢には大歓声で応援、カウント2の結果には「あ〜っ」と悔しがる。

大フジイコールの中、この試合のハイライトが訪れる。
ダメージの大きい大鷲にフジイは必殺ナイス ジャーマン(※注)を仕掛ける。
スタンドの大鷲のバックを奪って巨体を持ち上げ、観客からはこの試合一番の大歓声。
「EL NUMERO UNO 2004」最下位のフジイ、ここで男に…男に…男に…なれなかった。
ジャーマンを投げ切なかったフジイ、ゆっくりゆっくりとブリッヂは崩れていった…。
この試合一番の大歓声は、この試合一番の失望の声へと変貌していった。

※注:ジャーマン スープレックス ホールド

これで息を吹き返した大鷲がフィニッシュムーブへと移る。
怪力を生かしたランニングのど輪落としから、巨漢が宙を舞うフライング ボディプレス。
これを奇跡的にカウント2で返し、観客の喝采を浴びたフジイだが…、
ラストライドで万事休す、カウント3で試合終了。

だが、勝った大鷲は勝利の余韻に浸る事もなくマイクを握った。

「オイ!! オレはなぁ、フジイのおっさんなんか眼中にねぇんだよっ!! (観客ブーイング)

 CIMA、出て来いっ!! 近藤にやられていつまでも伸びてんじゃねぇぞ、コラッ!! (観客ブーイング)」

で、このアピールに応えてCIMAが登場。
リング上で乱闘が始まったが…、ここでCIMAが大鷲にパーフェクト ドライバーを決める。
120kgの巨漢を80kgの選手が持ち上げる姿には観客が大歓声が揚がった。
この後でCIMAは、

「オイ、お前らっ!! 今日はドン フジイの男を見たよなぁ(観客大歓声)。」

とフジイを立てると、大鷲を「クソブタ」呼ばわりしながら「決着をつけるぞ」と対戦要求を受諾。
闘龍門の大河ドラマは終わる事なく続いていく。

それにしても、あのナイス ジャーマンが崩れるシーンは圧巻だった。
アレだけの歓声を浴びながらもあの失敗が出来るのは、フジイというキャラクターの強みだな。
「男になれないシーン」に逆に「男」を感じたよ。いや〜、良いものを観させてもらった。


第六試合 タッグマッチ 45分一本勝負
○アンソニー W 森(171cm/70kg/ロイヤル ブラザーズ)
 谷嵜 なおき(172cm/75kg/闘龍門X)

vs
●"brother" YASSHI(173cm/80kg/悪漢一色(元イタリアン コネクション))
 菅原 拓也(178cm/85kg/悪漢一色(元ロイヤル ブラザーズ))
[10分28秒 エレガント マジック]

新ユニット「悪漢一色」の結成で一番の被害に遭ったのは、間違いなくアンソニーだろう。
信じていたヘンリー(菅原)に裏切られ、バカにされ、コケにされ。
極度の人間不振に陥った貴公子、もはや一人では歩けない状態…大袈裟だなぁ。

そんなアンソニーに肩を貸しながら入場してきたのは、Do FIXERの斉藤 了。
負傷した右腕を吊るした状態であるにも関わらず、献身的な介護を続ける姿は立派である。
その斉藤、まずはアンソニーの現状を知ってもらうべく、観客に病状及びその原因について説明。
観客は斉藤の説明を爆笑しながら聞いているが、本人は「笑い事じゃありませんっ!!」と大マジメ。

…どうでも良いが「アンソニーと斉藤・愛の劇場」の裏で、
谷嵜が完全にワリを食ってしまっていてちょっと可哀想。

で、病気の原因である菅原がYASSSHIと共に登場…、
と同時に菅原によるアンソニー苛めが始まった。
仲間のフリをしてアンソニーを誘き寄せ、悪漢一色の面々で袋叩き。
これでアンソニーは人間不信に陥り戦闘不能に。

ローンバトルを強いられる事になった谷嵜、
最初こそロープ渡りアームホイップ等で悪漢一色に噛み付くも、
やはり2 vs 1では分が悪く、あっという間に捕まってしまう。
憎々しげな表情を浮かべながら谷嵜を踏みつけるYASSHI、
アンソニーを挑発しつつ谷嵜をいたぶる菅原。

しかし肝心なアンソニーは…、
谷嵜がこんな状況でも、斉藤が必死に励まそうとも、自軍コーナーでうずくまったまま。
観客の反応は完全に二分、女性客は「頑張ってっ!!」とアンソニーに声援を贈り、
男性客は「ふざけんなっ!!」とアンソニーに罵声を浴びせる。
確かに男はこんなドラマには乗れんわな。
誰も頼れない状態に谷嵜だったが、勢いの良いトペ コンヒーロで反撃、
ここでアンソニーにタッチする…が、当人は菅原を前にしてただただ動揺するばかり。
菅原はそんな元相方に非情の風車式バックブリーカーを喰らわせYASSHIにタッチ。
アンソニーは「あぁ、この人なら攻撃出来る」と得意のエスカルゴ(※注)を決めるが、
菅原はすかさず王冠をかぶってアンソニーの目の前へ。
女性客の「騙されてはダメーッ」の声援も虚しく、目の前の菅原に心を奪われるアンソニー。

「あぁ…、ヘンリー…」と技を解いて菅原に近づくが、
菅原は「ロイヤル ブラザーズなど過去の遺物だっ!!」とラリアットを喰らわせる。
これでまたまたアンソニーが戦闘不能に。観客は当然ながらブーイング。
…う〜ん、「8時だヨ!! 全員集合」における「志村、うしろうしろっ!!」ネタと同じ図式だな。

※注:インディアン デスロック + 片逆エビ固め

度重なる菅原の暴挙に激怒したのは、セコンドについていた斉藤だった。
右腕の痛みも忘れて悪漢一色に敢然と立ち向かっていけば、観客も大歓声でこれを後押し。
だが負傷した身体で二人を相手にするのは無理があった、やがて悪漢一色の猛反撃の餌食に。
YASSHIは斉藤を押さえつけ、菅原は負傷している右腕にブルーボックスの猛連打。
あまりと言えばあまりに非情な攻撃に会場内はブーイングの嵐。
そして菅原はブルーボックスをアンソニーに手渡した。
「俺の事を仲間だと思ってくれるなら、コイツの右腕を殴ってくれよ」。踏み絵である。
観客のブーイングの音量が更に一段階大きくなる中で、ブルーボックスを手にしたアンソニーは…。

大きく振りかぶって、ブルーボックスを菅原の頭部へっ!!
この一撃でブーイングの嵐だったが会場が一気に大歓声に包まれる。
…ベタベタベタ、ベタベタベタ、もう一つくらい書いておこうかベタベタベタだなぁ。

この一撃で戦闘不能になった菅原が場外へと消える中、
アンソニーと谷嵜はYASSHIに向かって波状攻撃で一気に勝負に出ると、
最後はエレガント マジック(飛びつき腕ひしぎ逆十字)でギブアップを奪った。
試合後、やっと気持ちが通じ合った斉藤とアンソニーはお互いを抱きしめあえば、
会場は割れんばかりの大歓声でこれを祝福した。
…また書いておこうかベタベタベタ、ベタベタベタ、まだ足りねえやベタベタベタ。

で、すっかり回復したアンソニーがマイクで挨拶。

「皆さん、…心配をおかけしました(観客爆笑)。
 アンソニー W 森は、もう、大丈夫です(観客大歓声)。

 僕は、自分を見失っていました。
 でも、皆さんの応援と、斉藤さんのサポートで、今日、自分を取り戻せました(観客歓声)。

 そして、今、決心したことがあります。ずっと引きずってきましたが…、
 ロイヤルブラザーズは…本日を持ちまして、正式に解散とさせていただきます(観客拍手)。
 僕は闘龍門JAPANの一員として闘い続けます。皆さん、応援よろしくお願いします(観客歓声)。 」

こうして復活したアンソニーは、斉藤と仲良しモードで会場を後にした。
…置いてけぼり状態の谷嵜が二人の後を慌てて追いかけていく。観客はその姿に爆笑。

さて、この試合では一つのソープドラマがエンディングを迎えたわけだが、
個人的には、アンソニーは「吹っ切れた」と言いながらも未だに菅原の事を気に病んでいるくらいの方が、
色々と生々しくて面白いと思うんだが…それはないか。
しかしまあ、ここまでベタベタな三文芝居をキッチリ演じるアンソニーは凄いかもしれんな。
ドラマ自体はとても好きになれる内容じゃないけど。


第七試合 「EL NUMERO UNO 2004」トーナメント決勝戦 時間無制限一本勝負
○ドラゴン キッド(161.8cm/70kg/(元M2K))
●近藤 修司(173cm/98kg/悪漢一色(元イタリアン コネクション))
[17分0秒 ドラゴン ラナ]

メインイベントは「EL NUMERO UNO 2004」の決勝戦。
約一ヶ月をかけて行われた「闘龍門 最強」を決めるトーナメントの大トリである。
時刻は既に21:00を超えている。興行開始から2時間半が過ぎている訳だがダレた空気など微塵もない。
それどころか、観客は決勝戦の期待感を歓声に変えて意思表示。
相変わらず闘龍門の興行は完成度が高いな…と思わせられる中、両選手が入場。
まずはキッド、コスチュームは白に替えてきた。セコンドは新井と土井。
続いて近藤、セコンドは望月を除いた悪漢一色のメンバー四名。
ちなみに悪漢一色はこれで5試合連続出場。中々に激しい売り込み方である。

両者が睨み合う中、試合開始。
まずは組み合うものの、やはり体格差に勝る近藤が圧倒。
30kg近い体格差を利用したタックルでキッドを吹き飛ばす。
だがキッドも反撃、相手の身体の周りを華麗に一回転してからのヘッドシザースホイップ。
パワーに対してスピードとテクニックで対抗するキッドを観客が声援で後押しするが…。

場外に落とさたキッド、待ち構えていた悪漢一色の面々の餌食に。
鉄柵に振られ、エプロンに顔面を叩き付けられ、五人がかりの踏みつけ。
これらの攻撃で完全にグロッキー状態のキッドを近藤が良いようにもてあそぶ。
片腕でリフトアップしてからのストマック バスター、首ごと引っこ抜く合掌ひねり、
空中で何度もキッドを揺らしてからのブレンバスター、イスを使ってのハングマンズ ホールド。
力の差を誇示する近藤の攻撃の数々に、観客からどよめきと悲鳴が交互に起こる。
…中でも片腕リフトアップは驚いたなぁ。バランスを取るのが難しそうだな、あの技。

圧倒的な怪力を前に劣勢が続いてるキッドだが、ようやく反撃開始。
イス攻撃をドロップキックで切り返すと、デジャブ(※注)で近藤を場外へと投げ捨てると、
おもむろにロープの上に立ち…場外へのウルトラ ウラカン ラナっ!!
この超離れ業に観客から大歓声が沸き起こった。
リングに戻ってからもキッドは大技で攻勢。
ニールキック、フェースバスター、飛びつき式ダイヤモンド カッターと繋いだが…。

※注:相手の首の周囲を2回転してからのヘッドシザースホイップ

近藤はドラゴン スリーパーでキッドの攻めの流れを断ち切ると、
その体勢のままキッドを抱え上げて垂直落下式リバース ブレンバスターで頭から落とす。
観客の悲鳴の中、キッドをカバーする近藤。だがカウント2、キッドの頑張りに観客は大歓声。
それでも近藤の容赦ない攻撃はこれで終わりではなかった。
強烈なジャックハマー、裏アキレス腱固めを極めながらのジャイアント スイング。
先輩であるキッドをまるで子供扱いする近藤、やはり体格差はどうにもならないのか…。

キッドが再び反撃開始だっ!!
まずは近藤の腕をアームブリーカーで痛めつけ、クリスト(※注)で絞め上げる。
更には二回転式スイングDDT、そしてとどめのウルトラ ウラカン ラナ!!
観客もキッドの大逆転勝利を信じての大歓声を揚げる…が、近藤はこれをカウント2で返してしまう。

※注:飛びつき一回転式のメキシカン ストレッチ

しかしここで、劣勢に立たされた近藤を見た悪漢一色の面々がこぞってリングイン。
大ブーイングの中、まずは大鷲と近藤が合体、挟み込み延髄蹴りでキッドの顔面を蹴り、
続いては、大鷲のこの日三発目となるランニングのど輪落とし。そして近藤のキングコングラリアット。
観客の誰もが「もうダメだ…。」と落胆する中、近藤はキッドをフォールする。
カウントは1、2…、これを返すキッド。観客は一転しての大歓声。
それでも近藤は、バックから突進、裏ランサルセでキッドからダウンを奪うと、
トドメを刺すべくコーナーポスト最上段へ…。

だがキッドはこれを狙っていた。
すかさず自らもコーナーに登ると近藤の動きを止めて雪崩式ダイアモンド カッターで投げ捨てた。
そしてキッドは、観客の大声援をバックに受けながら、この試合三度目のウルトラ ウラカン ラナっ!!
観客も興奮しながらカウントを数える、「ワンっ、ツーっ、スリーーーっ!!」。
会場内の空気が震える大興奮状態の中、キッドが「EL NUMERO UNO 2004」を制した。
雪崩れ込んで来る土井と新井、三人は抱き合ってこの勝利を喜んでいる。
そしてなにより、観客がキッドの勝利を喜んでいる。…悪漢一色が果たした役目は大きいねぇ。

この後、表彰状の授与、優勝賞金500万円、各種目録の授与式が行われた。
そして普段はマイクを握らないキッド、流石に今回ばかりは何も喋らない訳にもいかない。

「皆さん…(泣、観客歓声)、皆さんのお陰で…優勝できました。ありがとうございます(観客歓声)。
 え〜、それから…(再び言葉に詰まるキッド、観客暖かい笑)。」

と、ここで突然「TOKYO GO!」が会場に鳴り響く。
すると観客、何故かキッドの優勝時並の大歓声。
入場してきたのは「イタコネ & Do FIXER 連合軍」、先頭にいるのは現在欠場中のマグナム TOKYOだ。

その姿を見た観客は更なる大歓声でマグナムの乱入を歓迎する。

で、ここでマグナムがマイクを持つ。

「…キッド、お前には最後の締めは任せられねぇなぁ(観客爆笑)。

 今日はよぉ、お前の優勝記念にダンスしにきたんだよ(観客大歓声)。
 皆ぁ、久しぶりに俺のダンスが見たいだろ?(観客大歓声)

 でよ、キッド、おまえも踊れよっ!!(観客大歓声)
 皆ぁ、キッドのダンスも見たいよなぁっ!!(観客大歓声)

 それじゃぁ行くかっ、ミュージック、come on!!(観客大歓声)」

とまあ、中ば強引なやり取りの後に「イタコネ & Do FIXER 連合軍」のダンスがスタート。
ダンスの振り自体は一年前に見たものと変わっていなかった。Hip Hop系のダンスに観客は大興奮。
踊っていた中では堀口の動きが良かった。ダンスは多少はっちゃけている位の方が見栄えが良いのだ。
で、途中からはイヤイヤながらもキッドもダンスに加わった。これで観客、更なる大歓声状態。

で、一通りダンスが終わった後に、やっぱりマグナムがマイクを握る。

「キッドっ!! あらためて優勝おめでとう(観客大歓声)。
 …ま、ダンスはイマイチだったけどな(観客爆笑)。

 俺はこれからも試合はまだだけど、ダンスだけはしに来るからよぉ(観客歓声)。
 じゃ、最後は優勝のキッドが締めてくれ(観客歓声)。」

で、マイクを渡されたキッドが一言。

「こんな体が小さい僕でもナンバーワンになれますっ!!
 ありがとうございましたっ!」

大歓声の中、マグナムがキッドを肩車してリング内を一周。
闘龍門、代々木大会のフィナーレは、これ以上ないハッピーな状態で大団円を迎えた。

…う〜ん、この会場の盛り上がり方、他の日本の団体は付け入るスキがないなぁ、正直。
団体を日本でスタートさせてから五年でこの勢い…素直に凄いよなぁ。

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雑感:
相変わらず闘龍門は凄いですね。
頭の先から尻尾の先まで餡がギッシリです。
観客も大満足で家路についている事でしょう。

「闘龍門は観ればわかる世界」なので今日は僕もあんまり言いたい事はないんですが…、

強いて言えば、六人タッグマッチをもう一試合見たかった。
なんとなく、シングル戦では闘龍門の真骨頂は発揮できない気がするんですが…。
イヤ、勿論選手一人一人の努力や技量は凄いとは思いますが、
やっぱり第一試合のような試合内容が「闘龍門らしさ」だと思うんで。

それにしても…PRIDEと同日開催のNOAHの武道館興行が16000人、
そして今日の闘龍門も満員…。まだまだプロレスは人気がありますねぇ。

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以上、長文失礼。




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