道民気質が悪い方に転がるとフォローが効かない
■団体:DDT
■日時:2004年4月17日
■会場:北海道・札幌スポーツカフェ・エール
■書き手:桜新町長五郎

昨日のアジアンプロレス観戦の疲れが残ってる・・・歳、だな。しかも正直、嫌な予感がしている。
しかし、行くと決めてしまったんだから行く。何せ、昨年のG・Wの後楽園大会以来のDDT観戦なのだ。22時になったので、家を出てススキノへ自転車で向かう。
ちなみにエールのHPで、今回の興行を説明した文章が以下。



【北海道初、Hip-Hopとプロレス団体が手を組んだ。札幌Hip-Hop団体「ULTIMET MUSIC INTERNATIONAL」とTOKYOプロレス団体「DDT」が共同ライブをする事になった。当日ゴージャス松野を引き連れてやってくるDDTプロレスと札幌Hip-Hopアーティストとの共演が楽しみだ。リングで熱いライブが期待される】

嫌な予感はこれ、である。どこまでDDTの事を、このU・M・Iが理解しているのか・・・。しかも、噂では23時開始、3時終了らしいから、最低1時間はHip-Hopを拝聴する事になる。コラボレート出来るのか?
考えててもしょうがないので、当日券を買い、入場。通常日と違い、出す飲み物は限られている、と言われたのを無理言って、バーボンのダブルを貰う。
客層は、DDT目当てに北海道に来て下さった(笑)内地のファンが4割強、地元客が6割弱(U・M・Iらしきメンツ含む)。で、うち半分以上はU・M・I目当て。地元プロレスファンが少ない・・・嫌な予感は増した。しかし、内地ファンの中に、プロレスカフェ初期に知り合った方がいて、私に気付いて話しかけてくれた。
嫌な予感は消えぬものの、会えると思っていなかっただけに、少し心が和む。


0.オープニングマッチ 芸能人最強バトル!!復活!!熱湯おでんバトル!!
NTV系「ガキの使いやあらへんで」にて、数年前に山崎邦正とホルスタイン・モリ夫(モリマンの片割れ)とで2〜3回やってたやつ、だな。しかしゴージャス、15日の函館大会で頭部打撲して緊急入院って話だから、あるのか?と思ってたが、やるようだな・・・ん?紹介ビデオに出てきたモザイク入りの顔・・・
「長州力選手の入場です!」鳴り響くパワー・ホール、現れたのはジョーダンズ三又!


○ホルスタイン・モリ夫(2:16熱湯かけ)×ジョーダンズ三又
ゴングと共に、三又の一人プロレス披露。長州力ムーブが続く。冷めた目でただ見るモリ夫&セコンドの相方。
そろそろ絡めよ・・・というところで、モリ夫が柄杓で三又に熱湯!たまらずギブアップ。終了。(あれ?)

三又のマイク「おでんマッチなんて聞いてない」から始まり、互いのプライベートの暴露大会、と続く。
まぁ、それなりに笑えたな。次の試合は・・・と思ったらゴージャスのビデオが流れる・・・んん?
ゴージャス入場!やるのか!!


○ホルスタイン・モリ夫(2:07熱湯自爆)×ゴージャス松野
最初は威勢が良かったが、すぐゴージャス劣勢に。おでん、とは言ったものの、後始末の関係から、だろうが、おでんダネはコンニャクのみ、なのだが、それの入ったバケツすら奪われる。なんとか落っこちてるコンニャクを拾って投げるものの、劣勢は崩れず。「顔は止めて下さい!」と実況席より。整形が崩れるらしい。
今度は熱湯バケツ勝負か・・・と思ったらゴージャス、自爆。終了。

その後のマイクはグダグダ・・・だったが、モリ夫が札幌でペットショップをやってる事に触れるゴージャス。
罵倒はしてるが一応、宣伝に・・・なったのか?
ただゴージャス、ちょっと滑舌悪し。よく聞き取れなかったが、明日もやるらしい。「テイセンではプロレスを見せる」とアピール。


女性二人のユニット登場。ダンス披露・・・・終了後、仲間割れ、と来たところで選手を呼び込む。
こりゃ、U・M・Iの持ち芸披露があって、その後に試合、という形式、だな・・・、おそらく。今回はいいが、次以降、スベるなよ・・・(哀願)。


1.○GAMI&渡辺えりか(13:49ストレッチボム)三田英津子&×「昭和」子

開始直後、「昭和」子がコーナーポストからのプランチャ、と元気なところを見せる。が、その後地力の差か、三田がGAMI&渡辺の関節技地獄へと堕ちてゆく。さらにGAMIのメガホン攻撃が冴える。それでも、選手が「休んでない」というか「動きがある」から、時間の経つのは早い。

「昭和」子のミサイルキックの三田への誤爆から、「昭和」子が捕まって波上攻撃を食らい、ピン。
勝者のGAMI&渡辺が、勝ち名乗りの後、さっきのユニットとちょっと踊る。二人とも、ちょっと恥ずかしそう。
さて、次の酒を貰いにカウンターに行って、待ってる際に「相変わらずGAMIってうまいな・・・」と感慨に耽る私。が、気付くとGAMIになってから一度も観た事ない・・・最後はLLPWの頃、だから何年前だ?


さて、ちょっと長いU・M・Iの持ち芸披露の後、選手紹介。さっきパチンコ屋にいた、とバラされる鳥羽。   


2.○ タノムサク鳥羽 (3R1:43蹴り足をとっての裏拳) × KUDO
3分3Rのキックルールマッチか・・・こりゃ、両方飛ばないな。ちょっと惜しい気もしたのだが、試合が始まると、ハードヒッティングが始まり、すぐそんな事は忘れた。U・M・I目当ての地元客も、驚いている。
「K-1の、なんていったか、サモア人がやってた試合みたい」との声が聞こえた。ハントvsセフォーのことだな、多分。DDTの方が先に、自分達目当てじゃない客のハートをしっかりと掴んだようだ。

1R途中でKUDOが、ダウンから立ち上がろうとした鳥羽に蹴り一閃。さらに、KUDO、鳥羽に投げ捨てジャーマン。
シュートボクシングルールだったのか?と思ったら、鳥羽が「ねぇ、なんでもあり?」とレフェリーのグレース浅野に確認してる。そこからは鳥羽大ラッシュ。大振りのパンチ・・というか、掌底、も決まる。
KUDO、ダウンか・・というところで1R終了。2R〜3R途中までは、一進一退。(というより、試合に引き込まれメモ等するの忘れてた)。最後は、KUDOの蹴り足を左手で受け止めた上での鳥羽の裏拳一撃。

ダウンカウント始まるも、3でレフェリーがストップ。
今日はこれでよし。だけど明日は鳥羽、飛んでくれるよね・・・・頼むよ。

さて、またちょっと長いU・M・Iの持ち芸披露の後、選手紹介。橋本を「猪木ボンバイエ2003出場選手」
浩一郎を「ヒクソン・グレイシーと闘った男」と紹介。内地から来訪した客は皆知ってる事なんだが・・・

多分、自分達はそういう事を知らない→地元客も知らないだろう→驚きネタ、として言ったつもり、だったんだろうな・・・心理はわかるんだけど、客層に気づけよ、そろそろ。


3.木村浩一郎&○橋本友彦(10:18 X-CT) 健心&×柿本大地
健介&健心のビデオが、興行開始前から流されていて見入ってただけに、前以上に健介に似てきたぞ、と感じる。試合開始・・・さっそく場外乱闘(笑)。逃げ惑う女性Hip‐Hopperに足を踏まれたが、乱闘への恐怖でそのまま走り去る。しゃあない。
柿本は初見なのだが、基本に忠実で元気で良い。橋本を投げたサイドスープレックスは、形もきれい。

ビアガーデンプロレス、などで、インディーの中ではK-DOJOと肩を並べる試合数の多さを誇ったDDTだけに、若手の成長が早いようだ。
健心も、以前に感じた「自信のなさ」がほとんど消え、力強さが出てきた。健介との邂逅の効果が大きいか。
本当にそうなら、長州に感謝しよう。WJを興さなきゃ、そしてコケなきゃ、邂逅は実現しなかったんだから。

最後は、橋本がX.C.T−高角度チョークスラムと見えた−から柿本よりピン。

U・M・Iの連中がマイクで選手に絡んだが、そこで浩一郎が一喝!「目上としゃべる時はサングラスを外す!」
浩一郎のマイクが一番、会場の通りがいいぞ。U・M・I、本当に大丈夫か?一応しゃべりもあるミュージシャンなんだろう・・・?聞き取れぬしゃべりで客は惹きつけられないよ・・・(嫌な予感的中し始めたな・・・)。


休憩;15分と言ったが、ここで時間調整があるだろう。DDTの某若手が皿回してる。ジョーダンズ三又とほとんど同じ年齢の私が、懐かしいな、と思うような曲が何曲も流れる。客層みたのか?!

 結局、30分は休んだか。エールの戦略に嵌ったようだ。酒のペースが上がる。スーザンが出てきて告知コーナー。しかしあっさり目。まあ、北海道興行は次のテイセンで終わりだから。


5.すすきのコロシアム提供エキシビジョンマッチ
○蝶野マスター洋&健心<似てる方>(7:33体固め) は偽本真也(一宮)&×武っつり敬司<似てない方>

新日の興行開始時に流す曲が響く。やっと休憩完了か。武っつり入場時には「だめ社長」、は偽本の時には「でぶ社長」とスクリーンに出る。大丈夫か?(笑)武っつりは、武藤の偽造、というより神奈月の偽造。
すすきのコロシアム、とは、レスラーが来店する事で人気のあるバー。今回のDDT興行実現に尽力したらしい。
昨日のアジアンでのAさん(観戦記参照)と同じだな。主催者に感謝の意でリングに上げたといったところ。
素人同士の先発。オープニングの三又よりはちゃんと絡んで技の一つ二つ出す。健心が出てくると、タッチを要求する武っつりを無視する一宮(笑)。まあ笑いのツボか。
レスラー同士となったか・・・と思ったら、一宮、ロープのところで健心にクラッカー攻撃。1回目は少なかったが2回目は5ケまとめて!会場中に響く破裂音。健心、熱さより音が痛かったろうな・・・。

途中、マスターが武っつり相手にSTFか、と思わせて吊り天井、とか、レスラーが素人に技かけようとしたら皆で止める、などのエキシビジョンらしき動きがあったが、気付くと武っつりが<似てる方>に加担して1対3。が、最後は一宮が、マスターをふっとばし、健心を二ールキックで場外に落とした上で、武っつりにボディスラムからセントーン。そしてマスターを引き摺り上げて武っつりに乗っけて終わり。
結局、提供試合として心に残ったのは、ある意味お約束な、マスターの一宮への「俺のいない時に店によく来るらしいが、毎回女が違うらしいじゃないか!」攻撃、だな。

そしてU・M・Iのネタ披露に入るが、長いわ、滑舌悪いわ・・・で客が引く。さらに、「PRIDE」だの「台本」だのの言葉が出るからさらに引く。ああ、北海道民・・・・。酒が一気に冷めていく。

「自分の心に正直に、好きな事をやっていけばいい。」と、ネタ披露の中で女のHip-Hopperが語る。
それなら客前に出ず、BOXで歌えばいい。「自分の心に正直に語れば、相手はわかってくれる(わかって貰える)」は北海道の中なら確かに通じる部分。しかし世の中それだけじゃない、という事は、先日に某NGOの家族達が証明したじゃないか。ただ心に思った通りにネタを披露するんじゃなく、客層を捉えてアドリブを効かせるくらいの事、出来ないのかな・・・・って、そこまで気が回らないのが道民性だったな・・・。
「今日はあいつらの歌聞きにきた客じゃないから・・・」と言ってる人がいる。U・M・Iのメンバーの知り合いらしい。

ちがうよ。盛り上がらない原因は、客じゃなく、客を見極められない「あいつら」の方だよ。ストリートでやった経験ぐらいあるんだろ?あいつら目的じゃない客、どうやって引き付けたんだよ・・・・(愚痴ここらで割愛)。
だめだ、何杯飲んでも酔えない・・・1杯500円なのに、もう入場料を超えたぞ、酒代が。これもエールの戦略か??
結局2時半まで延々続く。


6.○佐々木貴&GENTARO <アカレンジャーズ>(13:47体固め)MIKAMI&×高梨将弘
待ちに待った試合。客が沸く(そりゃそうだ)。先発はMIKAMIと佐々木。腕の取り合いというオーソドックスな展開なのだが速い。さらにスピーディに試合は展開する。コーナーに戻ったMIKAMIが撮影カメラに向かい、「眠い」そりゃそうだ。
スピードがあり、しかし華麗な技の応酬。これについていく高梨に驚く。MIKAMIが佐々木に、(ミステリオにパクられた)元祖619を食らわしたところに素早くジャックナイフを決める高梨。その後も綺麗なフィッシャーマン。

ブリッヂがいい。練習を積んでいる事がよくわかる。
明らかにDDTファンじゃない客からも「凄い!」という言葉が出てきている。しかし、彼らはある意味不幸。
これを観てしまったら、一部メジャーのジュニアを観ても、もう、面白みは感じられなくなったろうから。

最後は、高梨が佐々木につかまり、反撃はしたがラリアットでピン。


メイン.高木三四郎&○HERO!(11:28片エビ)男色ディーノ&×三和太
追えば逃げる、逃げれば追う。ディーノ、狙いを定めて客を追う。私はディーノの趣味ではなかったらしい。
逃げないのに、追われなかった(涙?)。
気がつけば三和相手に試合を始めてた三四郎&HERO!も、場外乱闘へ。

リング内の試合になっても、ディーノの男色技が冴える、冴える。セミとは違った意味で、DDTファンでない客にも大受け。新技もあったらしく、見慣れた内地ファンのどよめきもある。
三和とHIRO!の闘いとなった時、気がつくとそばに女性Hip-Hopperがいて、友人と話す声が聞こえた。

「ねぇ、あの人、本物のモーホーかな?」「そうなんじゃない?」「なんで?」「なんでってさ〜、本当に好きだから男にキスとか出来るのよ。もしアタシだったらあんなのヤダもん。」
ディーノが本物かどうかは私は知らんが、そんな論理でいるかぎり、この女が売れないことは間違いない。

三和のローラーが決まる。潰された後、手が、足が反るHERO!。ある意味、相手の腹筋と背筋の力を借りてるが、餅付パワーボムや不知火に感じる嫌らしさがなくて良し。
気がつけば3時を超えてる。やっぱり長過ぎたよ、U・M・Iのネタ披露。
三四郎のスタナーを受け、HERO!のボディプレスが決まり、三和からピン。

三四郎、HERO!が500円也の生ビールで乾杯。そしていつもの三四郎集会。ところが興行終了アナウンスなく、始められず・・・。アナウンスを要求する三四郎。
既に今日(12時間後)となってる、テイセン大会での健介&健心戦に触れる。元IWGPチャンピオンだろうが、DDTのリングに上がったらこっちのもの。まともに闘う気はない。笑わせたら勝ち、と宣言。
一宮が何か偽造してくるんだろうが・・・・長州?それとも健介を偽造してリングに3人健介?楽しみだ。
2時間以上前になるが蝶野ギミックをやったすすきのコロシアムのマスターが呼ばれる
紹介された後、〆の終わらぬうちに引っ込もうとするマスター。三四郎「あんた、空気読めないな〜。」それが北海道民です。

漆黒の闇の中、酔えない酒が残る身体に鞭打って自転車で家路に向かいつつ、今日の興行を振り返る。
DDT所属選手の試合は素晴らしかったが、興行的には失敗の部類であろう。(もう一度観たい、と思えないから。)
音楽との融合、という方向は悪くないだろうが・・・。DDT選手に比べて芸がなさすぎなんだよねU・M・Iが。

かといって、Panicrewとかみたいな芸達者過ぎるのと、もしやったとしても合わないかもしれぬが。
今や北海道民に復帰した私としては、U・M・Iの連中が「あいつらには俺らのハートはわからない」と開き直るのではなく、何が自分達に足りなかったのか、を振り返ってくれる事を切に望みたいところ。

「札幌ビデオの祭典(SVC)」については、以下参照。
http://nikkan.gaiax.com/home/saiten




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