3/22 修斗 後楽園ホール興行 観戦記
■団体:修斗
■日時:2004年3月22日
■会場:後楽園ホール
■書き手:高倉仮面

17:30
後楽園ホールに到着。今日は修斗の観戦。

今日の目玉は、何と言ってもメインイベント。
「星の王子様」宇野 薫の修斗復帰戦である。

2000年12月17日、修斗のNKホール興行にて佐藤 ルミナに勝利し、
修斗世界ウェルター級王座を防衛した宇野の口から出た意外な言葉。

「僕の中では、佐藤ルミナ選手が一番です。
 ですから、すみませんけど…、
 このベルトは返上…させていただきたいと思います(会場中が「え〜っ!?」)。」

この日を最後に宇野は修斗を離れ、闘いの舞台をUFCへと移していった。

そして、あの日から3年3ヶ月後となる今日、
海の向こうで活躍していた宇野が修斗のリングに帰ってくる。
昨年12月、NK興行にて突如として修斗への復帰宣言をした宇野は、
復帰戦の相手として現・修斗世界ウェルター級王者のビトー "シャオリン" ヒベイロを指名。

だが、これに待ったをかけたのが川尻 達也だ。
宇野とは入れ替わるような形で2001年からのウェルター級戦線を盛り上げてきた川尻、
2002年にはウェルター級の新人王トーナメントで優勝し、ヒベイロと対戦するが苦杯。
2003年はタクミ、イーブス エドワーズ、雷暗 暴、ウェルター級のランカー達を相手に全勝。
戦跡は13戦10勝2敗1分、4KO4S(一本勝ち)と文句なし。
2002年12月にヒベイロと対戦し負けている川尻だが、これだけの実績を残していれば、
リベンジ戦も兼ねて王座への再挑戦は時間の問題だったと言えるだろう。

そんな気運が高まる中、突如として邪魔が入った。
予期せぬ宇野の修斗復帰、王座挑戦宣言である。
川尻にしてみれば「いくら元王者でも、何で外で試合していた人が俺の王座挑戦権を奪えるんだっ!?」
という事になるだろう。うむ、川尻が正しい気がするな。

そんな経緯で組まれた本日のメイン、事実上の次期挑戦者決定戦と見ていいだろう。
何だかんだ言って宇野の試合を観た事がない僕にとって、この試合は楽しみだ。
相手が実力者の川尻であれば、宇野の実力も測れる…というものである。

と、言う訳でチケットを購入。珍しく立見席が出ていたので3500円で購入。
人気が高そうな時だけ立見席が出るのが修斗の興行の特徴である。


17:45
パンフレット購入。1000円だったのだが…。
以前に比べて紙質は落ちたものの、内容はかなりパワーアップ。
全42ページの大ボリューム、もはや「月刊 修斗」のノリである。
凄いなぁ、コレ。目次付きのパンフレットって初めて見たよ。
内容は対戦カードの見所に始まり、注目選手のインタビュー、トップ会談、
試合のリポート、ランキング表(写真付き)…etc。
まあ、一度は手に取ってみる事をオススメする。マジで凄いよ。

で、本日は2F東側の立見席から観戦。
さすがに時間が早かったので、シッカリと場所キープできた。ヨシヨシ。


18:20
本来は18:00スタートだったのだが、20分遅れで興行が開始。
お陰で客の入りはこの時点で8割強。すでに満員である。
う〜ん、当日券が伸びていたのだろうか?とは言え、開始が遅れるのはどうかと思うが…。

まあいいだろう。メインイベントに期待しつつ観戦開始。

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○選手入場式
今日試合を行う全選手が入場する中、目立ったのはセミに出場するジェンス パルバー。
被っていた帽子を取ると鮮やかな赤で染め抜かれたモヒカン頭、観客からは大きなどよめきが起きた。
メインに出場する宇野と川尻が入場してくると、観客は大声援を贈っていた。

本日の代表挨拶は植松。ありゃ、宇野じゃないのか。

「本日は、お足元の悪い中ご来場いただき、誠にありがとうございます(観客拍手)。
 天気の悪い日が続いていますが、それをフッ飛ばすようなファイトを見せます。
 応援、よろしくお願いします(観客拍手)。」

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○月間賞発表
今日はこのタイミングで月間賞の発表。早いね。

2004年1月度 月間賞
MVP    高谷 裕之
ベストバウト 石川 真 vs 勝田 哲夫

で、高谷と石川がリングイン、インタビューを受ける。

高谷
「この前のキックの試合で(=全日本キックでの試合)で課題が見つかりました。
 練習して、また次の試合も打撃で倒したいと思います。」

石川
「同じ階級なので高谷選手の存在も気になりますが、
 今、試合がやりたいのはチャンピオンのアレッシャンドリ フランカ ノゲイラですね。

 これからもビシビシ行きたいと思います。」

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第一試合 68kg契約 5分2R
○リオン 武(172cm/68kg/シューティングジム横浜/クラスB)
●鈴木 洋平(170cm/67.6kg/パレストラ東京/クラスB)
[1R 2分40秒 TKO]
※マウントパンチの連打による

リオンは若手の有望株、鈴木はキャリア5年目。

試合開始。リオンはパンチで攻勢を掛けると、組み合って鈴木からテイクダウンを奪う。

で、ハーフマウントの体勢から左のパンチをドスドス、ドスドス、ドスドス。
やがて両腕でドスドス、ドスドス、ドスドス…で鈴木タップ、試合終了。

一方的な試合。ちなみに文中の「ドスドス」については本当にこういう音がしていたのだ。
当然タップリとパンチを食らった鈴木、試合終了時には激しい流血。怖いなぁ。


第二試合 バンタム級 新人王決定トーナメント一回戦 5分2R
○BJ(162cm/55.6kg/AACC/クラスB)
●ヒート たけし(175cm/55.6kg/和術慧舟會千葉支部/クラスB)
[判定 3−0]

本日、唯一の新人王決定トーナメント。ちなみに両者共にプロ2戦目。

1R。BJは一度はタックルをかわされるも、二度目のタックルでヒートを倒す。
BJは下から首を捕られたが、これを外すとガッチリとヒートを押さえ込み、一度はサイドを奪う。
だが、ヒートにポジションを戻されたり下から腕を捕られる等して粘られ、試合は膠着。

同じ体勢のまま試合は3分経過、下になっていたヒートが脱出を図る。
身体を動かし、亀の体勢を経てBJの足を捕って膝十字を狙うがこれは失敗。
BJは亀の体勢のヒートの上になり、相手の身体をローリングクレイドル風に一回転させて、
バックマウントを奪って、スリーパー狙いとパンチの連打。
ヒートは脱出して亀の体勢で防御するも、BJのパンチは止まらない、1R終了。

2R。ヒートはBJのタックルを受け止めて首を捕りそのまま引き込む。
で、下の体勢のままBJの首を絞めまくり。
BJはボディへパンチを入れる等して抵抗するも、
ヒートは捕った首をなかなか離そうとしない。

しかし、2分30秒が経過したところでBJが首を抜いて脱出に成功。
インサイドガードの体勢からパンチを落とす。
で、ヒートは1Rと同じく下の状態からの脱出を図るが、
亀の体勢になったところでBJのパンチが襲う。

これを嫌がったヒートは再びガードポジション。
BJはインサイドガードからパンチ等を落としつつ、
立ち上がったり側転してみたりでパスガードを狙うが、
ヒートは下から足を使ってこれを阻止、そしてこのまま試合終了。

判定は終始攻め続けたBJが勝利したものの、
一本勝ちを狙える展開をモノに出来なかった為か、
かなり無念そうな顔をしていた。


第三試合 ミドル級 5分2R
○岩瀬 茂俊(178cm/75.8kg/TEAM TOPS/クラスB)
●堂垣 善史(182cm/75.9kg/パレストラ加古川/クラスB)
[2R 3分39秒 TKO]
※右ストレート

1R、お互いに打撃が得意なのか、距離を見合ってのパンチの応酬。
両者ともにガードが甘く、お互いの顔面にストレートが入っていくという大味な展開。
手数で勝っていたのは岩瀬の方、やがて右ストレートがモロに堂垣の顔面に入る。
堂垣は腰が砕けてダウン。レフリーがカウントを数える。

カウント8でファイティングポーズをとった堂垣、
お返しの右ストレートは岩瀬の顔面に入り、今度は岩瀬が崩れそうになる。
これに乗じて堂垣は下がる岩瀬を追いかけて右ストレートを浴びせていくが、
岩瀬はカウンターの右ストレートを堂垣の顔面に入れた。

その後も基本的には右ストレートの入れ合いとなった両者の試合、
終盤になると岩瀬のパンチが堂垣の顔面を捕らえる場面がより多くなる。
岩瀬の攻撃を前にやや棒立ち気味の堂垣、タックルを仕掛けて岩瀬をテイクダウンしようとしたが、
コーナー際で粘られてしまう。1Rはここで終了。

2R、堂垣は前に出てストレートを放ちつつ、片足タックルを敢行。
だが、岩瀬はこれを押さえ込むと、逆に堂垣の体勢を崩してテイクダウン。
下になった堂垣はクロスガード + 相手の首を掴んでのガッチリ防御。
岩瀬はそんな堂垣の顔面に横からコツコツとパンチを入れるのがやっとの状態。
試合は膠着、レフリーがブレイク。

両者スタンド、再びお互いの右ストレートが交差する展開。
堂垣のストレートが二発ヒットすると岩瀬は目の辺りを負傷、ドクターチェックが入る。
だが試合再開後、気持ちが逸る堂垣の右ストレートをかわした岩瀬、カウンターの右ストレート一閃。
これがモロに堂垣の顔面を直撃。バッタリと倒れた堂垣はピクリとも動かず。
レフリーが慌てて試合をストップした。

岩瀬がセコンドに担がれながらガッツポーズをしている間も、
堂垣はピクリとも動けなかった。最後は立ち上がってたけど。


第四試合 エキジビションマッチ 3分1R
−マモル(シューティングジム横浜/バンタム級 初代 世界王者)
−松根 良太(パレストラ松戸/フェザー級 第三代 世界王者)
[エキジビションの為に勝敗はなし]

今回のパンフレットにもなった二人によるエキシビジョンマッチ。
このところ、この二人は合同で練習する事を続けているらしい。
ちなみに松根の入場曲はハイロウズの「ミサイルマン」、マモルの入場曲は「暴れん坊将軍」。

両者の試合はいかにもエキシビジョンという感じの派手な展開。
マモルは膝十字を狙ったり、松根は飛びつき腕十字固めを狙ったり。
休みなく攻めたり守ったりする両者、残り30秒の時点で、
「マモルさん、残り30秒はガチで」という声が飛んだのはご愛嬌。

で、両者にインタビュー。

松根
「一度、対戦したかったマモル選手と試合が出来て嬉しいです。
 6月27日は千葉 Blue Field で久々に試合をします。
 千葉ではNKホール以外では初めてとなる興行なので、
 いい試合をしたいと思います。」

マモル
「今度、吉岡 広明との再戦が決定しました。
 2年前とは別人になっているとは思うのですが、
 前の試合より良い結果を出すように頑張ります。
 今日は変なヘアースタイルですが、次回はバッチリ決めてきますっ!」

ちなみに今日のマモルのヘアースタイルは林家 ペー風だった。

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○次回興行
次回の修斗の後楽園ホール興行は5月3日。

決定カード
中尾 受太郎(シューティングジム大阪)
菊地 昭(K’zファクトリー)

今泉 堅太郎(SKアブソリュート)
秋元 じん(総合格闘技秋元道場)

マモル(シューティングジム横浜)
吉岡 広明(パレストラ東京)

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○10分休憩
この時点で客席は殆んど埋まっている状態。
やっぱりスター選手が出る興行は埋まり方が違うな。


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第五試合 ライト級 5分2R
△田村 彰敏(175cm/64.9kg/格闘結社田中塾/クラスB)
△村山 英慈(171cm/64.4kg/シューティングジム八景/クラスB)
[判定 1−0]

1R、両者は組み合い、最初は村山が田村をテイクダウンするも、
グラウンドでのバランスが良い田村は下から村山をコントロール、
タイミングを見て立ち上がると、逆に村山からテイクダウンを奪う。
で、上になった田村はハーフマウントからスルッとマウントへとポジションを移行。
応援団から歓声が挙がる中、上からパンチを落としていくが、
村山も下からブリッジで田村のバランスを崩し、タイミングを見て立ち上がる。

スタンドで組み合う両者、田村は大内刈りで再び村山をテイクダウン。
だが村山は、下から田村の首を捕ってコントロールすると、体勢をリバースして上になる。
…と思ったら、田村はまたしてもタイミングを見て立ち上がった。
何と言うか、立ったり寝たりの激しい試合だな。書きにくい。

今度はスタンドでの勝負。村山のストレートが田村の顔面にヒット。
ダメージのあった田村が体勢を崩すと、村山は組み付いてコーナーへ押し込む。
両者はパンチやらヒザ蹴りやらを応酬するが、ここで1Rが終了。

2R、ハイキックで牽制する田村に対して、
村山は組み付いて田村をコーナー際へと運ぶ。
だが、暫く差し合いが続いて試合は膠着。

村山は大内刈りを狙ってくる田村の首を掴んで投げを放ちテイクダウンを奪う。
…が、田村はクロスガードとオープンガードを巧みに使って下の体勢から村山をコントロール、
タイミングを見て村山と組んだまま立ち上がり、逆に村山からテイクダウンを奪う。

ハーフマウントの体勢になった田村は、
村山に密着しながら、ポジションをサイド、マウントと移行。
田村応援団の歓声の中、マウントパンチを村山の顔面に入れていく。
…が、村山はこの腕をキャッチすると体勢をガードポジションへと戻し、
下からの腕ひしぎ逆十字を狙っていく、が、失敗。
インサイドガードの体勢の田村が立ったり潜ったりしながらパスガードを狙うも、
結局、試合は大きく展開する事はなく試合終了。

判定、グラウンドでのバランスの良さやポジショニングが評価されて1人が勝者を田村とするも、
残り2人は両者に差を与えず、1−0のドローとなった。


第六試合 ライト級 5分3R
○ジェンス パルヴァー(170cm/64.8kg/米国/チーム エクストリーム/クラスA/UFC初代ライト級チャンピオン)
●植松 直哉(162cm/65kg/K’zファクトリー/クラスA/同級 世界五位 環太平洋四位)
[1R 2分9秒 KO]
※左フック

キャロルの「ファンキー モンキー ベイビー」で入場の植松に大舞台が準備された。
UFC初代ライト級チャンピオン、宇野 薫、村浜 武洋、BJ ペンにも勝っている、
ジェンス パルヴァーが今日の対戦相手。植松、勝利なるか?

試合開始、まずは植松がローキックとハイキックで牽制するが、
パルヴァーはパンチを上下に振り分けての猛烈なラッシュで前に出て植松にプレッシャーを掛ける。
植松はこれを捌きながら右のローキックを一発一発大事に打ち込み、時にはハイキックを放つも、
パルヴァーはこれに全く怯まずにパンチによるラッシュで植松に詰め寄る。
左右の重いパンチのラッシュを前にタジタジの植松、最後は左のフック一閃。植松は脆く崩れてダウン。
植松はカウント8で立ち上がるも、素人が見ても意識が朦朧としているのがわかる状態。

レフリーが試合をストップすると、植松は何かが切れたかのようにバッタリと倒れた。

負けた植松は暫く立ち上がる事が出来なかったが、
意識が回復すると、リング中央から四方の客席に向かって土下座。
観客は暖かい拍手で彼の健闘を称える。…それにしても、パルヴァーは強かった。


第七試合 ウェルター級 5分3R
△川尻 達也(日本/TEAM TOPS/クラスA/同級 世界二位 環太平洋一位)
△宇野 薫(日本/和術慧舟會/クラスA/同級 第四代 世界王者)
[判定 1−0]

ついに来た、メインイベント。
因縁の試合の決着やいかに?

宇野は久々の修斗への参戦、その入場に観客は万来の拍手を贈る。
そしていつものようにリングの上で大の字で寝そべる宇野、この姿にも大拍手が。
だが、それ以上に観客の声援を集めていたのが川尻の入場だった。
今日は黒いガウンを着てきた川尻、リング上でガウンを脱げば筋肉質の上半身が姿を現す。

…凄い身体だな。同じ階級なのに宇野がひとまわり小さく見える。

試合前からやる気マンマンの川尻をレフリーが制しつつ1Rが開始。
まずは宇野が仕掛ける。ジャブからのタックルで川尻に組み付きコーナーへと押し込むと、

細かいヒザ蹴りを川尻のボディへと入れていく。
そして川尻を崩すべく重心を下にして投げを打っていくが、
腰の強い川尻は中々倒れない。ここから暫く力相撲の展開が続いた。

結局、両者の間に距離があき、試合は仕切り直し。
宇野は要所要所でストレートとローキックを川尻に叩き込みながら何度もタックルを敢行するが、
悉く川尻に押さえ込まれたり堪えられたりしてしまう。
逆に川尻に抱え上げられてテイクダウンを奪そうになる場面もあったが
宇野はタイミングを見て立ち上がりピンチを免れた。
人気者同士の一進一退の攻防を前に、観客は早くも大歓声である。

その後、やはり宇野はジリジリと前に出てくる川尻に、
ストレートやローキックをヒットさせながらタックルに行くが、
これも川尻にガブられてしまった。両者がスタンドで殴りあう中、1Rは終了。
人気者の両者が繰り広げる緊張感たっぷりの試合、観客は大歓声で両者を称える。

2R、開始早々に川尻のストレートが宇野にヒット。
で、宇野の放ったストレートはかわした川尻、相手に組み付きロープ際へと押し込む。
だがこの時、宇野のヒザ蹴りが川尻の股間にヒットしてしまう。

インターバルが置かれて試合再開。
川尻のハイキックをガードした宇野は、逆にローキックを叩き込む。
そして1Rと同じくタックルを放つが川尻は相変わらずガッチリとこれを受け止める。
だが、宇野は川尻をコーナー際へと押し込むと、組んだまま強烈なローキックを連打。
離れてからも、宇野は何かとローキックで川尻の腿を蹴り続ける。
この攻撃で、川尻の腿は真っ赤に腫れ上がった。一連の攻撃に宇野応援団が大歓声を挙げる。

宇野がローキックなら川尻はパンチで勝負。
この後も何度もタックル来た宇野をガッチリと受け止めるとこれを突き放し、
その離れ際にフックを叩き込んでいく。更にはショートアッパーをヒットさせた。
宇野は相変わらずローキックで川尻を攻めるが、ここで川尻のストレートがモロにヒット。

ダメージがあったのか、バランスを崩す宇野。
このチャンスを見逃さず、川尻はスタンドで宇野のバックを奪った。
観客からは両者への大コールが沸き起きる中、宇野は前から腕を捕って回転したり、
グラウンドで川尻の膝を極めに行ったりでスキを見せない。
両者は立ち上がり、再びスタンドでの主導権争いが続く中、2Rは終了。
ここでも観客は大歓声で両者を称えていた。沸きっぱなしである。

3R、やはりローキックで攻める宇野、
川尻の足が蹴りで崩れ始めると、
やはり宇野は片足タックルで川尻に組み付き、コーナー際へと押し込む。
だが川尻は逆に宇野の足を掴んで差し返す等して粘る。

両者は再び組み合っての主導権争いが続いたが、川尻は再びスタンドで宇野のバックを奪う。
ここから川尻は、前から腕を捕る宇野を潰して亀の状態にして顔面にパンチを連打。
川尻応援団の大歓声の中、川尻は再びスタンドになっても右ストレートをヒットさせる。

宇野にやや疲れが出始める中、川尻は自ら宇野に組み付くと、
膝十字を狙って足を引き込んだ宇野の体勢を崩してマウントを奪った。
残り1分、会場が破裂しそうなくらいの大川尻コールの中、
川尻は宇野にマウントパンチを落としていく。
宇野は脱出を図るべく、バックを見せたり、再び仰向けになったりしたが、
川尻はバランスを取りながら最後までマウントの体勢を崩さずにパンチを落とす。
そして試合終了。素晴らしい試合を見せた両者に大歓声が沸き起こった。
…が、どちらかと言うと川尻応援団の方が元気な声を出していた。

そして判定は…川尻が1ポイントとるも、残り2人のジャッジが両者に差はなしと判断。
1−0のドローである。これには、観客から「え〜っ!?」という声が沸き起こった。
まあ、かく言う僕も「え〜っ!?」という声を出した一人だったりする訳だが。
1Rと2Rは互角くらいだと思うんだが、2Rのマウントで川尻の勝利だと思っていたので。

で、これは川尻も同じ考えだったらしく、この判定を聞いてバッタリと倒れてしまった。
対する宇野、川尻がリングを降りた後もリングに残ると、
四方に腕を×印にしながら礼を行った。どうやら宇野も納得してないらしい。

とは言え、両者の対決は期待にたがわぬ好勝負となった。
最近はあまり元気のないイメージがあった修斗だが、
観客にこれだけ底力があるのだから、
あとは興行の打ち方次第で人気も回復するだろう。

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雑感:
セミのパルヴァーの強さ、メインの名勝負ぶりがやたらに印象に残る興行でした。
そのお陰で、事実上は全6試合と短い興行でありながら、かなり満足しております。
観客の熱狂ぶり等を含めて、兎に角、修斗の底力を見た興行でした。

修斗は看板選手が出場する時の興行は、試合数が少ない方いいかもしれませんな。
試合数が少なくても、後楽園ホールは満員になるし、興行時間も短くてスッキリするので。

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以上、長文失礼。




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