2/4 U-STYLE 後楽園ホール興行 観戦記(イタダキ物)
■団体:WWE
■日時:2004年2月4日
■会場:後楽園ホール
■書き手:PON (構成/高倉仮面)

文章・PON/構成・高倉仮面

この文章は、僕の友人であるPON君が僕宛てに書いたU−STYLEの実況メールを、
僕が若干加筆し簡単に構成したモノです。公開にあたっては、本人の許可を得ています。

ちなみにPON君は一昔前のPRIDEの興行はよく生観戦をしていました。
現在でも、K−1やPRIDE等、TVでやっている格闘技はよく見ています。
逆に、プロレスは最近はあまり見ていないようです。昔は結構見ていたようですが。

僕がこのメールを公開したくなった理由としては…、
UWFという団体の事を全く知らないPON君が、
U−STYLEに触れた時に感じた事が非常に面白く、
また、文章の中によく出ていた為です。
U−STYLEを知っている人やUWFを見ていた人なら、
彼の文章の中に頷ける部分や唸らされる部分がある…と思います。

多少、読みにくいかもしれませんが、
メールで届いている雰囲気をそのまま残したかったので、そこはカンベンです。

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メール1:
当日券売場に20人くらい並んでる…4500円はともかく、5500円も買えないかも
…と思ったら、以外とすんなり買えたうえ、紙プロの情報より500円安く。
5000円で指定Bを買いました。

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メール2:
開場前に着いてしまいました…。
てか、時間なのにまだ開いてないってだけなんですけどね。
すごく丸い関係者らしき人は、やはり佐伯社長だったんでしょうか…w

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メール3:
さすが指定B。G-23でござんした。リング近い!しかもほぼ真っ正面ですよ…

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メール4:
エキジビジョンというか、なんかそんなんをやってます。
全く気づかなかったけど、どうも赤い方は田村だったらしい。
表情まで見分けられる距離だったのに。オーラなさすぎ!(気付よ俺
しかし、この興業、一周年なんですな。
前のパンクラス10周年(……)といい、ボクはなにやら記念興業に縁があるようで。

バト事実上の解散興業、サク初敗北、雨の全女(何)。
とかなんとか言ってる間に7分前。開場は八分入りですよぉぉぉっ!

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メール5:
あらびっくり。速報用の下書きをしてる間に、満員御礼ですわ。
いや、マジで。ルール説明開始!

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ルール:
・15分(第1試合〜第3試合)または30分(第4試合、第5試合)1本勝負。
・各5点の持ち点によるロストポイント制(ダウン、エスケープにより−1)
・スタンド時、顔面へのパンチ禁止。
・3、4点ポジション、グランド状態のキック禁止。

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メール6:
あ、ジョシュ・バーネット登場。会場プチ興奮。
青コーナー下に座りましたが…
この人、小さい会場で見るの二度目よね。一回目はDYNAMIC!だったっけ。

たぶんこの会場で俺くらいしか思わないだろうけど、
なんだか足まめな人みたいな印象が。


で、いよいよ開始っス!
入場テーマはUWFのテーマ!
そして、佐伯社長挨拶は月並み。
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第1試合:
伊藤博之(フリー)×森山大(ユーファイル)

試合開始早々、伊藤の重いローとミドルが森山にヒット。森山もローを返すが重みの差は歴然。
伊藤が森山にきついプレッシャーをかけながらまずは腕ひしぎによりエスケープを奪う。
森山、打撃ではかなわないとみたかグラウンドでチョークに入るがやはりエスケープ。
その後、伊藤の重いキックが森山の腹、頭部に炸裂し、2度目のダウン時に立ち上がれずTKO。

体格とポテンシャルの差が大きな試合ですね。デカいほうが巧い。
ちょっと救いがなかったかな…森山、ガンバレ!

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第2試合:
佐々木恭介(ユーファイル)×クラフターM(フリー)

なにやらコッテリしたグラウンドの展開に、時折佐々木の音良い打撃が混じる。
まるでヤングライオンの第一試合みたいな説得力に欠ける寝技合戦に観客ややダレ気味。

最後は、佐々木が打撃で締めるとおもったら、クラフターの一瞬の隙をついて橋本式の三角締め。
約10分のU劇場は、妙にガチ慣れしたファンには微妙な届き方だったように感じる。

クラフターMの中身は誰だったんだろうw

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第3試合:
三島☆ド根性ノ助(コブラ会)×原学(バトラーツ)

序盤、実力的に一枚上に見える三島がペースを作り、再三、原からエスケープを奪う。

しかし、5分を過ぎたあたりで三島が原をそり投げ気味にリフト。
この一発が原のプロレス魂に火をつけた。
まずは水車落としの体勢から後方にほうり投げると、続いてジャーマン2連発!会場喝采!

しかし、三島は投げにも対応できるところを見せるかのようなフィッシャーマン。
この一発からのサブミッション(コブラ固め?)で原の追撃を振り切った。

やっぱ三島には花がありますね。
修斗にいたのに、なんであんなに観客を意識した試合運びができるんだろう。いつか桜庭戦が見たいかも。
バトの原も、さすがきっちり見せ場作ってました。あのジャーマンは素晴らしい。

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第4試合:
上山龍紀(ユーファイル)×大久保一樹(ユーファイル)

U同士の一戦、歓声は意外にも五分五分。
やはり実力的に上をとる上山が、大久保をスタンド、グラウンドで追い立てる。
中盤、上山のボディーブローが素手とは思えない音をたてて大久保の腹に刺さり、これでダウン。
しかし、大久保の飛びヒザも上山にヒット。「もういっちょ!」アピールの上山に大久保が打撃でラッシュをかける。
しかしこれも息切れしたところを上山に反撃にでられ万事窮す、
と思いきや、ハイキックをキャッチ、そのままスタンディングのアキレスホールドで上山を絞めあげた。

しかし、大久保のチャンスはここまで。

このアキレスがエスケープされると、「仕上げ」モードの上山がラッシュ。
フラフラの大久保をグラウンドでつかまえ、腕ひしぎ。
いったんくずれたものの、脚で大久保の腕・首を固めたまま左脚をもとらえて絞りあげる。
大久保には返すすべはなく、唯一固まっていない右腕でタップの意思表示をした。

上山、大久保…U−STYLE向きなのは大久保の方なのかもな、と。
気持ちを表に出すのが非常にうまい選手でした。
上山が対照的だった事も良く見えた原因の一つかも。
上山ちゃんは、強いのだけれどプロレスはあまり巧そうではなかったですな。
なんかスカしているというか。

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休憩:
ジョシュ、ダンヘンの写メを撮影w

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第5試合:
滑川康仁(フリー)×木村直生(エボリューション)

いやはや、思いつきで速報などするものではない…と考えつつ、休憩あけ。
これまた、格上の滑川がグラウンド地獄で木村を攻め、腕ひしぎで一回目のエスケープを奪う。
すでに作られたUスタイルに飽きはじめてきている観客は「またこの展開か…」と息をついた。

ここから自慢。
ボクが思いっきり「滑川!一気に決めろ!」と叫んだ瞬間、
滑川の左ハイが立ち上がったばかりの木村の頭部をとらえた!
一撃失神、秒殺KO劇は、今大会唯一。

滑川はまだヤる気だったみたい。ダウンした木村の様子をうかがうレフェリーを突き飛ばしたり。
しかし、「決めの一瞬」の先をとれたのはこれが初めて。気持ちええもんですなァ……(涎

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第6試合
田村潔司(ユーファイル)×高坂剛(チームアライアンス)

…。
最高でした。
あっと言う間の20分、高阪の猛攻を耐え、高阪は田村の攻めをしのぎ、最後は腕ひしぎ。

観客総立ちのフィニッシュ

。 ごめんなさい。詳しい内容はほかでみてください…
あー、来てよかった!
TKシザース爆発?それほどでもなかったですかね…。
ハーフガードだかマウントだかを1,2回返したのと、
腕ひしぎくずれみたいな形から脚で相手の首、腕を極めていくやつ(オモプラッタ?)とか。

田村を栄えさせるのに徹してたように、今からすれば思えます。
ワシは最初から田村だけ見てるって感じでしたし。
高阪側の観戦者だったらどう見えたか。

と思うと、一概に名勝負とは言えないのかも。

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雑感:
「PRIDEに参戦した田村の入場でUWFのテーマを聞いて以来」のUファンという、

わりとありえない入り方をしたボクの事実上初のU観戦。
(実はバトラーツ東京最終興行にて、ルッテン×カール・マレンコは見ていた)

てなわけで、ボクの席の周囲にいる
「アタシたちみたいないかにも夜!って感じの二人が見に来てるのって、どう見えてるんだろうね?」
というホステス風女二人とか(よくいるよ、あなたたちみたいなの)、
「ガチっスか?これってガチっスか?」
とずっと言っていた男二人や(ああもううるせえな。確かに前半の足関極めっことかはうさん臭かったけどよ)、
「ウォーターマンがローキック受けすぎてレフェリーストップ?ショボい結果だな」

と語り合う後ろの席のカップルとか(こないだのPRIDE大阪大会か。てか、ローでストップって、たぶんかなり壮絶だぞ)、
そんなんと、純粋なU体験は、まぁ大同小異ではある。

が、だ。
ではなぜ、特に前半二試合(あえて言うなら上山×大久保も含む)の、
いわゆる「U−STYLE」が彼らに届かなかったのか。


二つの理由がありそうだ。

一つは、ボクを含む「PRIDE世代」の、極端な「ガチ慣れ」。
PRIDEの試合は、確かに膠着してつまらんこともあるけど、その膠着は「リアル」なものだ。
しかし、一見膠着とは縁のなさそうな、U−STYLEのグラウンドの文字通り「流れる」ような展開は、
時に「ガチ慣れ」したボクらの目には不自然に映る。
リアルファイトに近い形式を標榜するU−STYLEにとって、「不自然」という印象は致命的だろう。
事実、前半の試合では、五分も経過すれば会場の空気が白けていくのを肌で感じるほどだった。

理由の二つ目は、選手たちの意識にありそうだ。
「これがU−STYLEだ」という思いこみがあるのかどうか。
「ただひたすら打・投・極だけが繰り返される展開」と、
第二戦を観戦した高倉仮面氏は評していたが、
それから約一年が経ったこの周年興行でも、
U−FILE勢の戦い方は、旗揚げのときと変わることはなかった。


重要なのは、そのスタイルが「ガチ慣れ」した客に届かなかったことではなく、
同じスタイルでもハイレベルで繰り広げられた田村×高阪戦は、
確実に会場すべての心をとらえていた、ということだ。
だからといって、若手がすぐ田村らのレベルに到達できるはずもない。
ならばどうするのか?
旗揚げ戦の村浜、あるいは今回の原のように、
ドロップキックやジャーマンを持ち込むのもひとつの方法かもしれないが、
なにせ高阪は、そして田村は、Uをつきつめてこの高みに到達した。


来年、もう一年の時間で、彼らはどこまで成長しているのだろう。

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メール7:
なんと会場外に滑川が。
「紙プロのコラム読んでます」と伝えると「はぁ、そうっスか」と、かったるそうな返事。

「モチベーションが上がらないって書いてたからどうなるかと思ってました」と言うと、

「上がんないっスね。でも勝ちました」と、アクビしそうな声。怖かった。

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以上、長文失礼。




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