1/3 全日本女子 後楽園ホール
■団体:全日本女子
■日時:2004年1月3日
■会場:後楽園ホール
■書き手:しま

新年最初の大会。4日だけ行くつもりだったけど胸騒ぎがするので(笑)初日も行くことに。
お正月だからか、なんとなく場内が普段より賑やかで明るい。客もけっこう入っております。
ロビーで売ってた福袋、気になるなあ、、、などとフワッとした気分で見ていた全選手入場 のあと、コミッショナーの志生野氏の悲壮な年頭の挨拶でいきなり気分がキリキリとなる。
「今年は団体の存続をかける年になるでしょう!一大会、一大会!一試合、一試合!が勝負 です。全女魂をぶつけていきます」
「もし、つまらない試合があったら、明日は後楽園に来ないくていいです!一試合でもつま らない試合があったら、もう全女はダメだよと、どんどん人に言いふらしちゃって下さい! しかし、もしも、良かった、と思えたら、これからも全女を観にきてください!」

一試合でもつまらないと思ったら明日の後楽園には来ないでくれ!という激しい言葉に客は どよめき、リング上の選手たちも緊張。そこに込められた愛情にいきなり涙が出そうな幕開 けです。

選手を代表しての納見の挨拶、全選手のサインボール投げで湧いたあと、奈苗が18日に行わ れる第三回目のBPMの全カード発表。「これでも来るなら来てみろ!」と客を挑発しているの かと思うようなつまんなそうなカードで、びっくり。「全五試合、ど−ですかー?!」と訊 かれても、、、これじゃ答えようがないよ。

会場全体の反応もそんな感じだった。唯一客が興味持つのは納見と藤田が組む試合くらいで はないの?これじゃー納見が引退したあとがますます思いやられる(鬱)。


第一試合 △高橋裕美 VS 水嶋なつみ△ 15分時間切れ引き分け

今日が、本当のデビュー戦のふたり。特に水島には友達であろう応援団がついていて、試合 前には女の子から花束贈呈、デビュー戦にして紙テープが舞うという派手さ。水島は、その あまりにも素朴な外見が、慣れてくると妙にかわいく見える。彼女は入団前はいつも水色の (百)T-シャツを着て中西を熱狂的に応援するファンだったが、今日の客席には、やはりい つも水色の(重)T-シャツを着てた相棒も、その姿で応援に来ていた。

高橋は、目つきも体つきもキリリとしていて、カッコイイです。この人はきっと人気が出る。 ふたりとも新人とは思えないような力強いドロップキックを放ち、動き、気の強さ、粘り、 全ての点でイイ!思わず明るい未来が見えたような気がしてしまいました。フラフラになった 二人が「ワン!ツー!」の世界にはいると客席も湧いて、残り2分では大「なつみ」コール! 時間切れ引き分けだったけど、久しぶりに全女の第一試合らしい試合を見た気がして大満足♪


第二試合 ○前川久美子 VS 米山香織× 11分19秒 二段蹴り

前川、新しいコスチューム。いままでとデザインは殆んどいっしょだけど、色がブルーになっ てキレイです。対する米っちはいつもどおり元気いっぱいにリングイン。かなり力の差がある 前川にどう向かっていくのかな?と見てると、「オネガイシマース!」と叫びながら奇襲をし かける。そしてさらに、「あけまして、、、おめでとーっ、、、」と叫びながら襲い掛かった まではよかったけど、これは抱き抱えられてしまいました。 最初にペースをつかんだ米っち、客に「もっともっと!」と調子にのって拍手を要請するが、 前川ににらまれるとすくむ。すくみながらも「前川勝負だ、来い!」と大きくでるが、やっぱ り「蹴りは(ちょっと)、、、」と怯えたところを思い切り蹴られるオマヌケぶりで、客席に、 「笑ってんじゃねえ!」と八つ当たり(笑)。そんな米っちに前川が「そんなに蹴りがほしい か!」バシバシ!バシバシ!そのあと飛びついての丸め込み技を失敗した米っち、またしても 「笑うなー!」。そして押さえつけられての「ノオ〜ッ!!」の声が妙に色っぽく裏返ってし まって前川にまで笑われる米っちなのであった。米っちで初笑い。そのあと容赦ない蹴りが出 て終わり。

その時、リング下がなにやら騒がしいと思ったら、なんと堀田がいつのまにか乱入していてフ ロント松永ジュニア正嗣と激しく揉み合っているではないか!松永ジュニアが本気で厭な顔し て堀田を阻止しようとするも堀田はマイクをつかみ、いきなり何を言うかとおもえば、

「オイ全女〜!2004年!私は女子プロレスを熱くするためにここに来たー!」(自分のとこは?)
「前川〜!この前、格闘技戦で負けたみたいだな〜っ!」(よく知ってるね〜)
「おい!こんな試合してていいのか〜っ!」(余計なお世話だよ)

客席からは激しいブーイング!(当たり前だ)

それに対して前川は「何しに来たんすか?相変わらず年明けから熱いっすね。」と冷ややか。
客、大拍手。
「全女に乗り込んでくる前にさ、、、なんか、どんどん辞めちゃって、、、どう思ってんです か?それこそ。」「せっかく全女辞めていったのに、つぶれちゃうんじゃないですか?」
客、さらに大拍手。

カッとなった堀田がリングに駆け上がろうとすると前川「ちょっとちょっと!全女のリングに 上がんないでくださいよ!」
客、、大大拍手。

そして、去年からの堀田のバカの一つ覚え、「今の女子プロの現実を見てみろーっ!」に客の 方もキレてきて「自分の会社の現実見てろっ!来るなっ!」「どっかの会社よりマシだよっ!」
等々、怒号が飛び交い凄い雰囲気に。孤立無援顔面蒼白状態の堀田にヤジが突き刺さるよう。
どんなにレスラーとしてしょっぱくても、全女の支柱としてファンから愛されていた堀田。ついこの前まで、ここが、あなたのホームだったのに、、、。
堀田はたぶん今でも、、、というか、辞めた今のほうが全女が好きで好きでたまらないんだ。
AtoZに愛情が湧かなくて、全女のことばかり気にしてる。全女の選手が負けることが悔しい、 全女のフロントの仕事に腹がたつ、、、それって、「好きだ」ってことだよ!でもね、そんな こと言いにノコノコやって来るなんてみっともないよ。あまりにも哀しいよ。今の堀田が「女 子プロ全体のため」なんていくら言っても通らないよ。自分のところがヤバイからでしょ?と
バカにされて終わりだよ。それこそが現実だよ。
「べつに、私はいつでもやってやりますよ」と言う前川に「言ったな、オマエ!」と捨て台詞 を残し、顔を引きつらせたまま退場していく堀田。もしかしたら彼女は全女ファンにここまで 全否定されるとは、思っていなかったのかもしれないが、、、それは甘い。

堀田が去ったあと荒んでしまった空気を、今井氏が「あれって、全女のやり方と同じなんだよ なあ(苦笑)」「いちばんリアクションに困りますねえ」と、なんとか和ませようとする。


第三試合 ○A・コング、伊藤薫 VS ファング、×サソリ 16分26秒 アメージングプレス

サソリ、新年だからか(笑)新しい凶器を携えて登場。黒いものを肩や脇のところでクルクル 廻しているのは、ヌンチャクか?へ〜、けっこう上手いじゃん!いつ練習したのかな。
と思ってよ〜く見たら、ヌンチャクじゃなくてハンガーだった(笑)。しかもプラスチックの ペラペラのやつ!それって、凶器にならないでしょう、どう考えても、、、。
案の定、サソリのハンガー攻撃は客の失笑を買うのみで、それに加えてファングも伊藤も、こ れまた客席から熱を奪う力絶大で、一番キャリアの浅いコングが一番マシなのだけれど、この 三人とではいくらがんばってもどうしようもなく。最後は伊藤がサソリをフットスタンプで潰 し、それをコングがダイビングボディプレスで仕留めておわり。
サソリは、まさか自分が伊藤のフットスタンプを喰らうとは思ってなかった節がある。
みんな退場したあとも起き上がれず、倒れたまま休憩になってしまい、水島に負ぶわれて退場。
情けない、、、。


第四試合 全日本シングル選手権試合
     ×Hikaru VS 前村早紀○ 23分13秒 変形前方回転エビ固め

タッグリーグ・ザ・ベストでは、前川との即席タッグで一番客席を沸かせていた前村。会場が 総立ちになるほどのものを見せた前・前タッグが、シリーズの最後で納得いかない終り方であ っけなく負けさせられたのには気分が悪くなったけど。でも、あのシリーズ中、一番客をワク ワクさせたのは前川・前村で、二人は「記録ではなく記憶に残る」試合を幾つも見せてくれた のだった。
今日、全日本のベルトに挑戦する前村のセコンドには、もちろん前川。相手は、前川と奈苗の ケンカの原因となったHikaruであるからして、そういう点もちょっと見もののカード。

前半、じっくりとしたペースでの攻防。といっても前村のほうが体格が劣る分かなり苦戦して いる感じ。Hikaruもいろいろ考えてきたのか、初めての技を出したりしている。そんなHikaru に黄色い声援がかなりたくさん飛んでいる。徐々に若い女の子のファンが増えているのだ。そ れに比べて前村には、、、たまに低い男の声で「前村っ!」と異様に力のこもった声援(笑)。
前村が客の心を掴んでしまうのは、やはり体格云々などというものを超えた前村の気持ちが ビンビン伝わってくるからだろう。今日もまた観ているうちに涙が出そうになってしまった。


第五試合 オールパシフィック選手権試合
     ○納見佳容 VS ZAP・T× 14分10秒 反則 

ケガをして休場していた渡辺が「復帰戦を楽しみに待っていて下さい!」と毎回大会ごとにフ ァンに挨拶していた気持ちをまったく無視したカード。マスクを被ったヒールでは復帰の挨拶 もできず、喜びも表現できない、、、。試合が始まってすぐノーコンテストになるほどのZAP ・Tのハンパでない荒れ方はその怒りが原因じゃないかと思うんだが。
Tも荒れたが、みんなも荒れた。ダンプが、竹刀で今井リングアナを思いっきりぶっ叩き、机を ひっくり返してイスを投げつける。納見も机に叩き付けられてあっというまに流血。Tは、のん のんハンターもこらえてしまう。納見がハサミを手にしてTのマスクを裂きにかかり、納見コ ールが巻き起こるが、ダンプが「うるさーい!」とわめいて納見をチェーンでリング下に引き ずり下ろし、西側席で引きずり回しの刑。それが反則となり試合終了。
客の怒りも頂点に達し「ブタババア!帰れ!」「殺すぞ!」などの怒号が渦巻きまくって、私 は南客席で周りの一見おとなしそうな納見ファンに怯える(笑)。
Tが、本部席に、向かっていって「オマエらがしっかりしろ!コノヤロー!」」と叫んだこと が切ない。前川と前村も、Tと揉み合いになり大乱闘でぐっちゃぐちゃ。何がなにやら。
納見が「こんなんでなー、勝ったとこっちだって思ってねーよ!」と極悪勢に叫んでると、い つのまにか見慣れない黒い不気味な人がリングに現れて納見に襲い掛かった。這いまわって逃 げる納見。「なんだ?おまえ?」、、、LLPWのアイガーとかいう口のきけない人らしいです。
納見「わたしは、ハァハァ、ちょっと、忙しいんだよ!」「やりたくないけど、神取さんと約 束しちゃったんだよ!」「おとなしく待ってろ!」だそうだ。
まったく、引退にかこつけて納見で何試合やろうとするのか?LLPW、、、。


第六試合 WWWA タッグ選手権試合
 井上京子、井上貴子 VS 高橋奈苗、浜田文子 2-1

     一本目 ○京子 VS 高橋× 15分54秒 ラリアット→体固め

文子と京子へのコールがすごい。二人はそれをコール合戦にして盛り上げる。やや文子の勝ち?
途中、文子が京子の得意技である吊り天井を京子にかけようとするが、とっさの思いつきだった らしく、見よう見まねでやろうとして、へんてこりんなことに。うつ伏せになった京子のふくら はぎにしっかり乗って「アレ?」状態(笑)。奈苗と貴子の両方に「何がしたいの?」「何やっ てんのー?」と間違いを指摘され、気が付いて「?」状態のまま吊り天井をあきらめる文子であ った。完璧に思える文子にもこんな笑える失敗があるんだ。
15分過ぎて、京子のラリアットをくらった奈苗がフォールされた時は思わず「だらしない!」と いう言葉が口をついて出てしまった。奈苗って、文子と組むと格下なのが歴然。


二本目 ×貴子 VS 浜田○ 3分55秒 APクロス
文子が貴子を絞め技でフォール。またしても奈苗存在感薄いぞ。

三本目 ×京子 VS 高橋○ 16分21秒 シャイニングウィザード
三本目にしてやっと奈苗が中心に。文子とのダブル、合体技を繰り出し、京子を豪快にバックド ロップで投げる。そして後ろ向きフットスタンプ、冷蔵庫飛び、シャイニングウィザード、、、 と相手が受けることが大前提の技ばかりで試合を組み立てる奈苗を、京子は全身で受け止める。
素晴らしい包容力だ!こんなに優しくされて、ダメな子たちがゾロゾロついていかない訳がない!
シャイニングウィザードで京子を下した奈苗が、京子に「よくやった、よくやった」と言っても らって(推測)うつむいて涙ぐんでいる。全女の先輩は京子みたいに優しくないからねー(笑)。
でも、奈苗、そりゃ、ちがうだろ。(心の声)

あ〜、疲れた。一大会にしてはあまりにもいろんなことがありすぎて、いろんなことが見えすぎ て、ヘトヘトー。でも、面白かったな。
最後に、リングの撤収に出てきたサソリが、客席にいたスネークピット・ジャパンの大江コーチ と歌川クン相手にニコニコ顔でしゃべってるのを見てムッとする。今日いちばんしょっぱい試合 したくせに、笑ってる場合か。




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