GAEA11・30後楽園大会
■団体:GAEAJapan
■日時:2003年11月30日
■会場:後楽園ホール
■書き手:凸ユーレイ(名前をクリックするとプロフィールの欄に飛びます)

 この日、板橋区赤塚公会堂の JWP の興行を前半戦であとにして後楽園へ。
 約1年ぶりの GAEA。前回は、輝が加入した直後のハイスパート600トーナメントだったような。あいかわらず満員の会場。

1.○尾崎魔弓、KAORU、大向美智子(21:52シャイニングヤクザキックから)ライオネス飛鳥、アジャコング、×浜田文子

 「元・アルシオンのエース」トリオを相手に指名した D-FIX。自軍にも「元・アルシオンのエース」を用意して、なにげに見所があるような別に大して意味がないような(笑)マッチメイク。

 開始前の文子、飛鳥・アジャと距離をとり、2人から真ん中にどうぞと手招きされるも応じず。
 飛鳥の曲が前奏しか聞けなかったのは残念。後楽園、リングまですぐだからなあ…

 構図ははっきりしていて、小狡い D-FIX を飛鳥組が成敗する形。他の2人はともかく、飛鳥には絶対的なベビーフェイス人気があるので、観客もよくヒート。図式は単純だが盛り上がる。
 と言っても、尾崎組にも根強い支持があり。最前列には堺屋太一がいて、場外乱闘時飛鳥組の絶好の標的になっていました(笑)。

 凶器の使用に厳しく、D-FIX と1年以上小競り合いを続けている伊東レフェリーに制止され、序中盤は思うままにならなかった反則が、終盤にはうまく攻を奏しだし、尾崎組の勝利。

 JWP のすぐ後に GAEA を見て、もちろん、スッパリと分けられるものではないが、両団体のスタイルの違いがなんとなく。
 どちらも試合の中で切り返し合い、すかし合いが多いが、スピーディな連続性の JWP に対して GAEA には独特な間がある。一呼吸見る、というか。JWP のそれは、やはり練習の成果だと思うが、そうすると GAEA のベテラン選手達はどういう練習をしてるんだろう。
 また、文字通り「攻防」、攻めつつ防ぎつつ、を見せる JWP に対して、GAEA は決め技のプロレス、見得を切るプロレス、という気がする。

 この試合では、その切り返し合い、すかし合いに程良い驚きがあって、なんだかんだバタバタしながらも面白かった。

 フリーになって以降の大向を、NEO と全女で見ているが、この GAEA での使われ方が、ファイトスタイルにも合っていちばんピッタリくるような。狡賢い憎たらしいヒール、っていう。NEO でも最近そうしているようですが。

 KAORU、佇まいが田上に似てきている(笑)。長身、おっとり、ややへっぴり腰。

 文子は、これらスター選手ばかりの中に入っても、優るとも劣らない輝きがあると思うが、いかんせん全女の WWWA を持っているかぎり、GAEA の本線に絡むことはないのかも。

 と思ってたんですが、AAAW 次期挑戦者は文子に決まったそうだ(笑)。どうなるんでしょうか。

2.○デビル雅美(6:33パワーボムから)×お船(K-DOJO)

 お船が誌上で行なった「女子プロレス革命宣言」に対し、興味を持ったデビルが対戦申し込み、という一戦。私的にはこの日の大きな楽しみの一つ。なおお船は、この GAEA をもって女子プロレス全団体出場をなしとげた(JWP へは歌合戦のみの出場(笑))。たぶん現時点ではお船だけか? 京子、あるいは倉垣とか地味に達成してそうだけど(笑)JD に出ていれば。

 試合はほぼ一方的にデビルが押す。お船DEピョン、フロントネックロックなど細切れな反撃はあったが…

 お船DEピョンが出たときの沸きが小さい。おそらく、プロレス全般に興味があるわけでなくココしか見ないというGAEA ファンはけっこう多いと思う、そしてそういう方向へオリエンテーションする団体側の戦略は、間違ってはいないと思われる。

 デビル、マイクでお船にダメ出し。「口だけでは試合できません。このリングの選手は厳しい練習を積んでいます。出直して来てください。プロレスラーとして一人前になった時にはまたお相手させていただきます」こう一方的に、相手の商品価値を落とすような発言(試合内容もそう、と言えばそうだが)はどうかなあ… 慇懃無礼な口調とともに、イヤな後味が。デビルさんにはずっと好印象があっただけになおさら。お船も、この結果こみで出場を受けたのなら、よいのかもしれないが… 

3.長与千種、□山田敏代(10:22チョーク→反則)■輝優優、植松寿絵

 この前週の試合で、凶器を使って植松が長与からギブアップを奪っているらしい。因縁を引きずってのタッグマッチ。

 花道奥(私が観戦していた目の前)に、D-FIX+大向が酒・タバコを手に陣取って、リング上で反則が繰り返される風景にヤジ、声援を飛ばす。植松はメリケンサック、輝は首締め。
 尾崎は自分の試合の入場時にもタバコ喫ってたけど、後楽園ホール、場内禁煙だろ。いいなあ俺も喫いながら観たいなあ(笑)。

 デビルと組まなくなって使い途が微妙だった植松、パートナーを広田に奪われた輝。植松はまあ、アリかと思うが輝をこういう使い方するとは… 事情を知らずに、輝の活躍を期待して来た私は落胆。こんなポジションじゃ…
 しかし本人は、意外とヒール的な立ち位置が好きなんだと思われる。JWP にいた後期も、どちらかと言えばエース日向に敵対するイメージが長かったし。

 山さん、こういう試合の典型的ベビーフェースをやらせると、ボーイッシュで佇まいは格好良いんだけどなあ… それだけだな。惜しいな。

 休憩。シュガーが上がる。1月の後楽園で復帰の発表。さらに、第3回ブラットパック・マッチを1・18に行なう、とのこと。

セミ AAAWタッグ選手権 ○永島千佳世、里村明衣子(王者)(21:47フィッシャーマンズバスターから)カルロス天野、×広田さくら(挑戦者)

 計算に計算を重ねてネタを作る広田が焦燥するほど天然の天野。この2人、仲良く喧嘩しながら快進撃。ついにタッグ挑戦。らしい。

 入場してMC。チーム名候補にサクラチョーラスアマチンタレスとかカルロス天野とオメガトライブとか。そのあと、気合を入れるためか、お互いガチに張り手や頭突きを入れ合う。マジでダメージを負う2人。

 この試合、私にとってのこの日のベストマッチ。広田のネタが、普通のスリリングな技の攻防に絶妙にマッチ。ポストに無意味に倒立して、訝しげに近づいてきた敵の首を挟んでアストロシザース、とか。永島のファイアーバード・フットスタンプをかわしてすぐにカンチョー、とか。天野のヘッドバットを食らってふらついた相手が、足元でダウンしてうずくまっている広田に躓く。広田すかさずフォールの体勢に。とか。

 広田の試合を観るのが、3月の JD 以来半年ぶり。その時ややハズし気味だったこともあり、この日は若干、笑いが新鮮な感じがした。
 里村にブファドーラを迎撃されるも、すぐさまへなーらサンセットでカウント2.5を奪い観客をどよめかす。永島へは雪崩式フランケンからのへなーらで、あわや!の場面を作り、タイトル移動への期待で、この日一番というほど(私にはそう思えた)会場を沸かせた広田。GAEA の会場でこれほどまでに広田の存在が受け容れられ、赦され、愛されているその雰囲気が心地よく、私の採点も甘くなっているかもしれません。

 天野の存在もスパイスとして絶妙。ネタ的には主に仲間割れ系を担い、技としてはスタンディングの逆立ち三角締めが絶品。

 木村代表に表彰状をアドリブで?「危なかったけど防衛しましたのでこれを証します」と読み上げられ食ってかかろうとする王者組。記念撮影のフラッシュ、リングの後方で広田手製の HHHベルトを肩にファインダーの片隅に紛れこもうとする挑戦者組。
 おもしろかったです。

メイン AAAWシングル選手権 ○ダイナマイト関西(挑戦者)(21:29グリーンフォールから)×豊田真奈美(王者)

 挑戦者のセコンドにデビル、アジャ。王者側は飛鳥、山田。飛鳥の「マナミー」っていう檄はなんだか新鮮。

 この試合はねえ… 
 いちおう、豊田がスプラッシュマウンテンを、関西がジャパニーズオーシャンサイクロンを、という掟破りの応酬がスポットだったけど、技を始動する動きがゆっくりで拙いためかさほど驚きも感ぜず。
 というか全体的に、オリジナル大技を出す→大の字→フォール返す→ならばと次の大技、こういう流れを双方が繰り返す、先に書いた GAEA の、間のプロレス、見得のプロレスが悪い方に出たような、旧・全日本のつまらないときの三冠戦みたいな、試合でした。

 関西が勝ったのは少し驚きだったけど、豊田欠場時の暫定王者決定戦進出→逆に関西欠場・豊田は復帰、という流れの中でも関西の挑戦が揺るがなかった、ここまでのマッチメイクからするとそれは予想できたことだったのかも。
 でも中継ぎ王者だろうなあたぶん。バックランド→アイアン・シーク→ホーガン、みたいな。

 余談。この前週の JD と続けて観て、レフェリー・トミー蘭の不在は大きいな、と。AtoZ はもうダメみたいだから、戻ってくればいいのに。




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