勤労感謝の日はZST1123メガバトルトーナメントまたはKOKトーナメント1回戦ウハウハ観戦記
■団体:ZST
■日時:2003年11月23日
■会場:Zepp Tokyo
■書き手:地獄SUN (ex:HOT DOG HELL

みなさんこんにちは地獄SUNです。

去年は諸事情により休止したKOKトーナメントですが今年は無事復活しました。
ただし、階級はライト級限定ですが。

天気予報では晴天で暖かいと言っていたはずなんだがうす曇で風の冷たい行楽日和には程遠い天候。それでもお台場は人でごったがえしていた。
まぁ、お台場全体が巨大ショッピングセンターみたいなものなんだがどの建物も安普請で期間限定みたいな雰囲気だ。あ、ショッピングセンターと言うよりお土産物屋さん、だな。

開場15分くらい前にZEP東京に行ってみたら全然人がいない。10人くらいがパラパラと佇むのみ。今日は中止か、と疑うほどのひと気無さ。隣の観覧車には長蛇の列。

が、会場時間にはいつの間にか人人人。まぁ寒いから時間きっちり合わせてきたんだろうね。

今回はいつもの豪華無料パンフは無し。1000円で売っていた。うっかり買ってしまった。あからさまなリングスファン狙い記事満載。特に、野呂田(メディカルアドバイザー)のインタビューは前田と前田と前田の話ばかり。ま、おれはこれでかまわない。

いままで立ち見エリアだったところまで椅子がびっしり並んでいる。埋まるのか。

前座、というかジェネシスバウトトーナメント1回戦開始。
どの選手もビシビシ動いてキレがあってなかなかよろしい。一本やKO決着が多かった。

いつの間にか満席になっていた。

本戦開始。

まず、ルール説明。それからこのトーナメントでの判定基準の説明。要約すると攻めたほうほうの勝ち、攻めないと減点、いくら良いポジションを取ってもそれを繰り返すだけなら減点。http://www.zst.jp/news/n_193.html

珍しいよね、判定基準を明らかにするって。観客にしたのと同じ説明を選手は受けたのだろうか。特に外国選手。上手く理解させたかちょと不安。まぁ思い切ったことをしたな、と思う。

音楽が鳴って舞台の幕を照明が照らすとそこに16人の選手の影が透けて見える。カッコイイ。幕が落ちると、全員おそろいの白いトレーナー姿。選手ひとりひとりの紹介。カッコイイ。照明も音もビデオもバッチリきまっている。


第1試合
ZST・GPトーナメント1回戦
レミギウス・モリカビュチス
(リトアニア)
VS
メノー“ザ・マシンガン”ディクストラ
(オランダ/パンクラチオン)

体重発表がポンドなのでいまいちピンと来ない。が、とても同階級とは思えない体格差。メノーがやたらにごつく見える。
ZSTの外国人エースとも言うべきモリカビチェスの試合を初っ端に持ってきたのは、いきなりここで会場を暖めようという主催者の目論見なんだろう。ただ、この2人の体格差を見ると、いきなりのエース敗退も無いでは無いのでは、とちょっと心配してみたり。

が、モリカビチェスは強かった。開始早々、パンチの打ち合いで一瞬追い込まれたかにみえたがすぐに切り返してロープに詰めて左ヒザがこめかみあたりに炸裂。

KO、わずか20秒。
ディクストラ、すぐに立ち上がったがフラフラ。モリカビチェス、ありあまる元気で飛び回る。


第2試合
ZST・GPトーナメント1回戦
リッチ・クレメンティ
(米国/チーム・エクストリーム)
VS
アロイジオ・バロス
(ブラジル/ファス・バーリトゥード)

クレメンティはZSTのレギュラーになりたいらしい。ルールが身についていた。

グランドで下になったバロス、ガードを取るとどうしても足を組んでしまう。何度もレフェリーに注意されてわかっているのだろうが足が組みたがってウロウロしていた。ちなみに、ハーフでもクロスガード禁止なのだ。キツイだろうなぁ。自分が身に着けているセオリーを忘れなきゃいかんのだから。
1ラウンド終盤、ニーオンザベリーの体勢からクレメンティがチキンウイング、これを逃れようとバロスが身を起こすとバックに回ってなんとチキンウィングフェースロック狙い。いやぁ久しぶりに見たなぁこの技。極まらなかったけど
2ラウンド、バロスアキレスなど足関を試みるが少々バテ気味。何度かのブレイクの後、両脇差してテイクダウンしたクレメンティが腕十字と見せかけてクルリとアンクル、これは惜しかった。

判定、クレメンティ。チキンウィングフェースロックとアンクルが決め手になったか。


第3試合
ZST・GPトーナメント1回戦
矢野卓見
(日本/烏合会)
VS
イゴール・イサイキン
(ロシア)

イサンキンの情報がやけに古びたモノクロ写真しか無い、とか話題になっていたけれど、矢野の変な試合ぶりだって相手は知っていたのかどうか。

例のケツ向けの構えから滑り込んで足関狙いの矢野、これを押しつぶし袈裟固めで絞るイサンキン。矢野、これをセンタク挟みで切り返す。イサンキンはぶら下げたままこらえ、なんとか振りほどくと腕十字、スタンドでのアキレスなど攻めつける。が、矢野はすべて身体をくねらせ回転して切り返す。

今日の矢野は強い。と、思ったらインターバルの間は氷袋を枕に大の字。ラウンドガール(カワイイ)のスカート覗きか。

2ラウンド、ヘロヘロな風の矢野、相手のパンチにあわせてすかさず寝転がる。これをサイドから押さえ込んだイサンキンのヒザ蹴り。ヘロヘロと足を取り返す矢野。イサンキンちょっと怒っているようだ。
イサンキンのフロントネックロック、極まったかと思ったが下から手を伸ばして口ふさぎという嫌がらせで抜け出す矢野。そのついでになんとマウントを取りそのまま三角の体勢に。またもやぶら下げたまま必死でこらていたらゴング。

判定、ドロー。うーーん微妙。最後の三角で盛り返した、ってことかな。それにしてもコーナーで大の字の矢野、ピクリともしない。戦えるのか?

延長ラウンド、またまたいきなり倒れこむ矢野、イサンキンもつきあわなければ良いのに、まぁ習性みたいなものなんだろう、サイドを取って前腕部でギロチンボディパンチを入れながら、正座する腿と脹脛の間に矢野の頸を挟んで絞めながら腕十字を狙う。ここでタイミング良くシザースのような形で回転して抜け出した矢野、バックにまわってスリーパー!!
矢野を担いだまま堪えるイサンキン。

判定、矢野。大の字のままの矢野、セコンドに無理矢理立たされて操られ手を上げさせられる。あれじゃらくだだよ。そのまま背負われて退場。

イサンキン、判定に不満だったろうな。パコージンも怒っていただろう。



第4試合
ZST・GPトーナメント1回戦
タクミ
(日本/パレストラ大阪)
VS
マーカス・アウレリロ
(ブラジル/アメリカン・トップチーム)

タクミ、イケメンファイターだそうだ。本人に責は無いのかもしれないがこういうキャッチフレーズがつくようなやつは嫌いだ。前髪切れ鬱陶しい。
それにしてもブラジル人ずいぶんでかく見えるなぁ。

パンチからタックルのアウレリロ、速い。タクミ、ガードからくるくるとバックに回るがアウレリロもすかさず取り返す。しかも回りながらパンチを打つ。そして横三角の体勢。タクミどうにか逃れようとするが腕十字にもっていかれタップ。

アウレリロは物凄い喜びっぷり。飛んで跳ねてアピール。カメラマンのポーズの要請になかなか気づかないほどはしゃいでいた。


休憩。会場で3杯目のビール。
今日は面白いなぁ。
でも負けたほうはイマイチ納得行かないルールかも知れないな。勝つためにスキを作らざるを得ないルールなんて。
ルールって言うより判定基準か。
でも仕方無いよな。勝ったほうも負けたほうも同じルールで戦っているんだし。


第5試合
ZST・GPトーナメント1回戦
TAISHO
(日本/TeamBARBOSAJAPAN)
VS
ジェイソン・マックスウェル
(米国)

続・夕陽のガンマンのカバーで登場のマックスウェル、いきなり体重400gオーバーでイエロー。どうして発表体重はポンドなのにこのアナウンスはグラムだったのだろう。

マックスウェル、でかいだけあってパワーがある。押し込んで潰してボディパンチ。
やっぱアメ公は力があるよな、と思っていたらタイショー上手いこと引き込んで腕十字極めてしまった。

タイショー、大変な喜びっぷり。びょんびょん飛んで跳ねて。
マイク、お兄さんが具合悪いそうで、勝利をそのお兄さんに捧げる、そうだ。ちょとしんみり。


第6試合
ZST・GPトーナメント1回戦
今成正和
(日本/TEAMROKEN)
ジョージ・ガーゲル
(ブラジル/チーム・エクストリーム)

ヒョードルのグランドパンチがなんであんなに当るのか、それと同じ位不思議なのが今成の足関。今成、今日もOFG無し。

いきなり飛び込んでくる相手の足元にスライディング、それと同時にもう踵を脇に抱え込んでいる。なんとか引っこ抜こうと動き回り、反撃を試みるガーゲルだが、逆に手繰り寄せられてヒール極められてタップ。

うむー。なんつーか。言葉を失うよ。


第7試合
ZST・GPトーナメント1回戦
所英男
(日本/STAND)
VS
大石“JACKAL”真丈
(日本/SHOOTGYMK'zFACTORY)

戦前の予想は圧倒的に大石有利だったらしい。矢野や今成や小谷も大石勝利を予想していた。しかし前回の中原太陽戦も所は不利を予想されていたらしいし、今回もやってくれるでしょう。
ジャッカルについて。
なんだか名前の響きはかっこ良いが、この動物、野生のイヌ科の中ではかなり貧相な部類で決して強いわけでもなんでもない。むしろ弱い。リングネームにとしてはお薦めできないのだ。http://www.geocities.co.jp/SilkRoad/1920/Jackal.html

体重は所が145ポンド、大石が148ポンド。リミットが153ポンドらしいので2人ともかなり小さい。所の後姿なんてまったく普通の人で、僧帽筋とかも盛り上がっていない。大丈夫なのか。何度試合観てもつい心配してしまう。

大石がタックル、テイクダウン、が、落ち着いて仕掛ける間もなく所が上に。立ち上がって打撃の応酬。おおおっ、所のパンチ入っているぞ。こりゃいけるか。いけるぞ。
大石もぐらつきながらパンチで応酬。いや、所が圧しているぞ、と思ったら見事なアッパーもらう。パカーンという派手な音。うわ、やばいか、と思ったら所、リングス伝統のすがりつくような土下座タックルでダウンを凌ぐ。
再び打撃戦、今度は所のヒザが大石の頭部を捉える。ガクガクと動きが鈍る大石。
ここから足の取り合いに持ち込んだ大石がバックに回りスリーパー。
ああ、所危ない。が、ここで何をどうしたのかよくわからないのだが身体を回転して正対した所が大石の腕を取っていた。
ぶら下がるような体勢でロックを切った所、腕十字で一本勝ち。

うおー、やったやった、とおれは大喜びしていたら、同行者に「あんたは所ファンなんだね」と言われた。そうかおれは所ファンだったのか。そういやそうだな。顔も好きだしな。

いやしかし、ZSTでの所は名勝負製造機、主催者にとってこんなありがたい選手いないんじゃないか。
たしかに小谷は強いけど安定しすぎてイマイチ意外性に欠けるしヤノタクは滅多に良いところ見せないし今成は顔が怖いし。その点、所はルックス、微妙な強さ、試合スタイル、そのバランスがまさにZSTの申し子、だと思うんだがなぁ。

勝った所が客席に投げたTシャツ、おれの友人が見事キャッチしたそうで見せてくれたが地味な白Tシャツだった。


第8試合
ZST・GPトーナメント1回戦
小谷直之
(日本/ロデオスタイル)
VS
ミンダウガス・スミルノヴァス
(リトアニア)

前回の因縁がなかったらトーナメント出場の資格があったかどうかも怪しいスミルノヴァスだが、試合前のインタビューでは大変なふかしっぷりで笑えた。小谷も本当に怒っているのか、今度やったら壊してやるとまで言っていた。

リングに上がった小谷はいつもよりちょっと怖い顔だった。目が据わっていた。

小谷、やや大振りな左フック。スミルノヴァスはこれに合わせて身を沈めてタックル、テイクダウン。下になった小谷、ロープに押し込まれつつ相手の腕を取る。腕十字。
必死に堪えるスミルノヴァスだが腕が延び切りタップ。

スミルノヴァス、マットやらターンバックルやら叩いて悔しがる。もう悔しくて悔しくて半泣き。セコンドに促されて嫌々小谷のもとへ来て握手。うなだれてリングを降りる。

小谷のマイク「これで何度やっても自分が勝つと証明できました」死者に鞭打つとはこういうことだ。


総括
演出、進行、試合、結果、全て満足。
いやもうなんだか楽しくて楽しくて思わず顔がほころんでしまうような大会だった。帰りの電車の中でもニコニコ、新橋で飲みながらニコニコ。
ズバリ、90点。
決勝大会が待ち遠しい。





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