11/2 全日本女子 後楽園ホール
■団体:全日本女子
■日時:2003年11月2日
■会場:後楽園ホール
■書き手:しま
昨日から東京国際映画祭が始まってて、今日は「レザボア・ドッグス」を勝手にリメイク(笑)したとか
いうインド映画を観ようと思っていたけど、、、やっぱり全女後楽園をとった。結果だけ言うと、今日は
何を置いても全女を見にいって大正解だった。

しかし、幕開きはまたしても暗い話題から、、、。
今井リングアナが、渡辺が首を負傷して、今日の伊藤薫卒業マッチと、メインに予定されていたタッグリ
ーグ初戦には出られなくなったことを発表。伊藤の相手は急遽前川が務めることになり、時間も5分に短縮。
メインは、渡辺のタッグパートナーの前川が「ひとりでもやってやる」と言ってますが現在検討中とのこと。

それから、今日久々に見られると思って楽しみにしていたミゼットの試合が、留造の失踪により中止。
去年退団(というか退社?)した留造は、またぞろ全女に舞い戻ってきたものの、半日で失踪してしまった
とか。そのとき、

「東京に負けた」

と言い残していった、、、ってことはもう東京にいないのか?今井氏曰く「ほんと〜に、行方不明なんで、
どこかで見かけた方はご連絡下さい。」

続いて渡辺がリングに上がり、欠場の挨拶。二人だけ残った元年組同期の伊藤がフリーになることになっ
て、一番寂しいのは渡辺なのに、自分の負傷で最後の試合の相手ができないなんて、こんなに悔しい事は
ないだろう。首の骨の一部が欠けてしまったとかで、体が痺れているという。たしかに、歩き方がぎこち
なくソロソロとしか動けない様子は見ていてもコワイ。これではタッグリーグも全休することになるだろ
う。挨拶しながらこらえきれず泣いてしまう渡辺。

どよよ〜ん。


第一試合
伊藤薫全女卒業マッチ
△伊藤(5分時間切れ)△前川

横断幕をバルコニーに垂らし、「心」ボードを掲げて全女最後の伊藤を応援する伊藤ファンの姿も目に入
るが、全体としてはちょっと冷ややかな空気。伊藤入場時にも拍手は少ない。最後くらい見送る雰囲気に
なるかと思ったが、やっぱりこんな辞め方じゃ、暖かく見送れってほうがムリか。
選手からはやたらと信望厚いイトちゃんだけど、客の「心」はついに掴まなかったもんなー。
試合はフツーの試合。前川はフットスタンプ受けず。しかし、伊藤はあんなイヤな技をこれから先も使い
続けるつもりなんだろうか?

試合後、これからも全女には上がりたい、というような挨拶。そして、渡辺、ファンの子供、ダリアン・
ガールズふたりから花束が贈呈される。

第二試合
○お船(お船ちゃんカッター9:27)×さくら

すっかり前座の定番試合になってしまったこのふたりのカードも、今日は完全決着戦。さて、どうなる?
今日はセコンドにはさくらえびキッズたちの姿なし。

それにしても相変わらずもっこもっこしてるさくら。キャリアからいっても体格からいってもお船ちゃん
に負けるわけないはずなのに、、、負けてしまいました。
約束ですから、さくらえびキッズたちは、次回はお船ちゃんキッズとなってお船ちゃんのバックダンサー
を務めなくてはなりません。
さくら曰く「正直言うと、キッズたちが成長していくのが楽しくて、自分の練習を怠っていました。その
証拠に私は、十月からの一ヵ月で、7キロ太りました!!」
どよめく客席。一ヵ月7キロ増はたしかにすごい!
「また機会があれば、お船ちゃんともやりたい」「全女にもまたいつか戻ってきたい」と、涙ぐみながら
これから先の具体的なことは言わずに退場するさくら。
えっ?こんなヘボい試合で自分の大事な教え子達を、他人にやっちゃってエエのか?
お船ちゃんのほうが「ほんとにいいのか?ほんとにいいんだな?」と、あせって念を押しているのがおか
しかった。

第三試合
○倉垣(ムーンサルトプレス→片エビ固め11:29)×前村

倉垣の迷いはいつまで続く?
とてもとても辛そうで、とてもとても苦しそうにプロレスをしている倉垣。見ているこっちまで気が滅入
ってくる。倉垣の巨大な負のオーラの前には前村も為すすべなく、どよんとしたまま試合は終る。


タッグリーグ・ザ・ベスト'03入場式

納見、貴子組は、T-シャツ&キャップというお揃い私服モード。前川は、パートナーのいないまま一人で
ロープ際にぽつねん。
昨年の優勝組の納見が挨拶。
すると、前村が現れて「ちょっと待ってください!」そしてリングの下から、「前川さん!自分と組んで
ください、お願いします。私も全女の選手として出場したいんです!」といっしょに組むことを願い出る。
客は大喜び♪
突然の可愛い申し出に笑いつつ困惑する前川。しかしそこは冷静な前川、あっさりと「戦力になんないか
らいいよ。」 グッとつまる前村を客の声援が後押し。だって、これは見たいよ〜!絶対に!お願い前川
承諾して〜!他の選手たちも面白がって、京子などは手拍子を始める。

「がんばりますのでお願いします!」と必死にお願いする前村の

「ひとりより、ふたりのほうが、、、!」

発言に場内大爆笑。勢いを得た前村、リングによじ登り、何を言うかと思いきや「優勝しましょう!」
これには前川もうなずくしかなく、「ふたりじゃなく、1.1くらいにしといてあげる」と承諾。すると
前村、嬉しそうに「じゃあ、この前村・前川組で優勝しますので、お願いします」といきなり図太くなっ
てみせ、客はもう大喜びなのであった。

第四試合
○納見、井上貴(回転十字固め18:31)×サソリ、ファング
白のT−シャツの納見、黒いシャツの貴子、2人ともジーンズのショートパンツでイメージチェンジして
タトゥーの曲で登場。ファング、サソリは極悪スタイル。
しかし、この組み合わせって、“ヒール=実はいい人、ベビー=実はえげつない”の典型的な組み合わせ。
試合が始まると、いつにもましてファングとサソリの人の良さっぷりが爆発し、とってもとってもヘンな
試合なのであった。
特にファングの椅子攻撃のか弱さは一見に値するかも(笑)。振り上げた椅子を相手に思い切りぶつけら
れないファング。勇気をふりしぼって息を吸い込んでやっと椅子をぶつけると「ぱこん」「ぽと」などと
いう情けない音がして、この音を聞くたびに私は笑い転げていたので、試合の内容はよくわからなかった。
でも、そんなとこしか楽しめないような試合だった、ってことだろう。サソリはまったく良いとこなし。
勝敗が決まってから、ファングが貴子につかみかかったり、モノを投げつけたりしていたが、そんなこと
試合中にやれ、っちゅーの。

第五試合
イーグル、○A・コング(アメージング・プレス→体固め15:03)×Hikaru、井上京
コング嬢、入場してきて、レフェリーのササヤンにぶりぶり体を押し付けてからかったりして、ゴキゲン
である。ダンスもブリブリ力が入っていて、イーグルを誘うが、これはイーグルが「わたしはいいよ」と
遠慮してた。
反対側から京子とHikaruがリングインして4人が揃うとすると壮観である。大きいだけじゃなくて、華が
ある。試合は、京子がHikaruを前面に出し、自分は一歩引いてコントロールする役目に徹していた。コン
グはますますプロレスに磨きがかかって、大きな技を出しても以前のようにはハラハラしないで見ていら
れるし、面白い。イーグルとのタッグは見た目の派手さだけじゃなくて、優勝も期待できるタッグかも。
しかし、Hikaruは、京子と組んだことで妙に安心してる、、、?「京子さんについていきます」って感じ
がありありで、それじゃ前村のあの強気とやる気には遠く及ばないよー、しっかりしてくれ!

カンケイないけど場外乱闘の時に気が付いたこと、、、京子についてきていた松尾永遠のセコンドぶりは
すごい。普通場外乱闘になると、セコンドは選手の前を走って、客達を危険圏内から非難させるものだが、
このヒトは京子の後ろを走ってついていくのである(笑)。そして、客たちには目もくれず、“京子さん”
の心配だけをしているのである。京子がやられて倒れたりすると、手を広げて駆け寄って、、、「ウソー」
「京子サーン」という感じでボーゼンと立ち尽くしているのである。はっきりいって、途中からこのヒト
を見ている方が面白かった。

第六試合
高橋、○浜田(ライガーボム→体固め23:37)前川、×前村
ワクワク、ドキドキの前・前タッグ。渡辺の欠場は気の毒だが、もしかしたらこれは瓢箪から駒かもしれ
ない、という期待は、途中から確信と歓喜に変わっていった。

前・前タッグは久々に全女に現れた珠玉のタッグチームだ!

赤いベルトの王者に、まるで物怖じしないで果敢に向かってゆく前村。吹っ飛ばされてしまうのだけれど、
すぐ起き上がって向かってゆく。力の差は歴然としているふたりをエプロンからじっと見つめて、前村に
檄を飛ばす前川。前川のドスのきいた声が震えるほどカッコイイ。
前川がタッチして浜田とやりあうと、これまた目を見張るようなキックの応酬になり、「ああ、次のタイ
トルマッチはこの2人にこそやらせるべき!」と思う。きっとすごい試合になるだろうに。
高橋とのからみでは、前川はこの前のシュート試合のことなど忘れたかのような涼しい顔で高橋をフツウ
に攻めるのみ。それがまたこわいんだけど。意識している高橋のほうがちょっと損してる。
エプロンにいる前村は一瞬たりともじっとしていないで、前川を援護するべく高橋にも浜田にも手を出し
ていく。いいぞ、いいぞ。
浜田はそんな前村を真正面から受けとめる。さすがだなー。そしてなんと張り手をかました前村と、張り
手合戦。張り手ではかなわない前村が、次にナックルと見紛うようなエルボーを顔面に何発も打ち込んで
いくと、それも受けてみせる。そして前村はフラフラになりながらも浜田をどうにかしてやろう、と本気
で思っているのだ。“前川さんのアシスト”などという気持ちでやってないのだ、この娘は!その気迫に
客の応援も熱くなっていく。
いつのまにか、前村が、もうだめだ、もうやられる、という状態になるたびに前川がカットに入って、前
村が起きてフォールにいけるように計らう態勢になっていた。この時の、前村にフォールをとらせてやり
たい!という前川の気持ちは客の気持ちとぴったりいっしょだった。
客席の熱狂の頂点は、すでにフラフラだった前村が、浜田に、飛びついての丸め込み技をかけた時だった。
ほとんどスリーカウント、というところでかわされたが、この時の前村の姿は胸に焼きついた。涙。
このあとすぐに試合は決着がついてしまったが、もう勝敗なんかどうでもいいくらい今日の前村は素晴ら
しかった。いや、勝敗にこだわって必死になる前村がイイんだから、やっぱり「どうでもいい」なんて言
っちゃいけないね。次の前・前タッグは絶対勝てよー!

倒れている前村の姿に感動をかみしめてるところに、コング嬢がドカドカ乱入してきて、浜田に襲いかか
る。それをどうにか引き離した高橋がマイクをつかみ、「どうせ「私はベルトが欲しいんだ!やらせろ!」
とか言ってるんだろ!負けたくせに!」と通訳兼挑発。いや〜“負けたくせに”ってのはアナタも同じだ
ろ(内なる声)。
そんな負けたモノ同士がやりあってるのを尻目にさっさと引き上げようとする、いつもながらクールな浜
田。あわてて「アヤコー!オイ!」と呼び止める高橋(カッコワルイです)に、「オマエ(コング)は負
けたくせにぐちゅぐちゅ言ってんじゃねえ!オマエ(高橋)もタッグで一回勝ったからって、調子に乗っ
てんじゃねえ!やりたきゃ、ふたりでやって、勝ったほうとやってやるよ!」と、もっともな返答。
リング上では高橋がコング嬢に「なんなら今やってやろうか?」と突っ掛かっていくが、この時点でもう
貫禄負けしてるのであった、、、。

こんな乱闘騒ぎで、せっかくの前村の試合の感動が薄れては大変だ、退散退散。

というわけで、ロビーに出て帰ろうとしていると、目の前にイーグル様ご一行が。
ふと見るとなんとイーグルの付き人をしているのは、廣瀬や小関と同期だった藤枝ではないか!そーか、
きみはLLPWに行ったのだったか。イーグルのカバンは重そうだけど、、、がんばってね。




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