落日の全女。ゾンビ全女。
■団体:全日本女子
■日時:2003年8月8日
■会場:駒沢公園屋内球技場
■書き手:凸ユーレイ(名前をクリックするとプロフィールの欄に飛びます)

 自宅からは歩いて10分、都心からは行きにくい駒沢公園屋内球技場へ、全女を観に行った。この会場は、3年前の夏、クラブのお姉さんと知人のバスケの試合を観に、2年前の暮れ、D たちと闘龍門を観に来て、今日が3回目。この日の同行者も D。
 6時半開始ではこの会場にそれほど集まるわけもなく(私達も会社は早退)、観衆200人ほど。その後も若干しか増えず。それでも発表は1200人。
 初っ端にビールを飲んでしまったのであまり細かいことは覚えてませんが。

1.○さくらえみ(元・元川恵美、フリー)(6:49ミサイルキックから)×廣瀬桂子

 さくら、この日は通常モードということか覆面無し、セコンドの子供(えび★きっず)無し。入場曲も「さくらえびちゅ」でなく、QUEENの「ムスターファ」。
 出戻りの新人廣瀬だが、きちんと試合ができている。比較して申し訳ないが、例えば前村の同じ頃と比べれば… さくらが吊り天井にいこうと足をフックすると、逆に足の力で跳ね返したり、ボディースラムを切り返して逆に連発で投げたり(arrowさんすいませんここ使わせてもらいました)。体力はありそう。

2.○ジャガー横田(元・横田基地、フリー)(5:15外道クラッチ)×前村早紀

 と言ってもその前村も、2年の月日はダテでなく、身体の動きはピシッと決まっていて、バタつきがない。D 曰く「技を受けている時に(廣瀬と前村のキャリアの)差が出ますね」。
 前村のジャーマン初めて見たような気がしたが、横アリでも出していたらしい。
 ジャガーさん、カウンターのヒップアタックが低い。致し方ないことだが…

3.○藪下めぐみ(SOD格闘技)(8:52腕ひしぎ)×Hikaru

 Jd'での、金網の屋根で闘ったメタルガレージや後輩相手の思い入れのこもった闘いを観て、この人を見直しかけていたのだが、やっぱりつまらん!藪下の試合はつまらん! ごちょごちょ関節にこだわった展開。この日、ロープが緩めで、スワンダイブなど空中技が出しにくかったせいもあるかもしれないけど。

 休憩。ジャガーさんのツーショット撮影会が行なわれている。大建工事の主催興行だったらしく、古巣に戻った(もともと出向か?)前JWP統括部長の時津さんの顔を見かけた。

4.高橋奈苗、○納見佳容(13:17のんのんハンター)×ダンプ松本、サソリ(新・極悪同盟)

 ダンプがJd’で復帰してすぐの頃は、辺りを寄せ付けないオーラを発散していて恐ろしく、流石と思ったものだが、それは自らが試合に出場していなかったから威厳を保っていたわけで、いざリングに上がってみると膝が悪くまったく動けない。しかしそれを補っているのがサソリで、前歴が藤井くんだったとは思えないほどラフファイトでスムーズに動き回り、場外乱闘も主導、試合をそこそこ成立させる。とは言っても実質2対1だし、ドタバタした、拡散した試合ではある。フィニッシュは、飛びついて相手の背後から丸め込む回転エビ。あっけなく終わる。
 観衆200人の中でのこの試合を見て「寂しいですね…」と D。しかし、中西を除いた全女の試合って、けっこうこんなもんじゃなかったかな? 対抗戦時代以前は知らないが。ときどき飛び抜けて面白い試合は、中西対前川だったりナナモモvsラスカチョだったり中西伊藤vs堀田豊田だったり。いかに中西が全体の平均点を上げていたかがわかるが… 

セミ ▲大向美智子(フリー)(9:20両者リングアウト)▲井上貴子(フリー)

 全女のセミでフリー同士の対戦。それはともかく、私の嫌いなレスラー同士の対戦である。
 貴子は受け身を取るのを嫌がりがちなスタイルがイヤ。その割には偉そうなことを言う。けっこう指摘は鋭いんだけど。
 大向は… ファンクラブの中での自称が「茶魔総長」ですよ! それで「夜露死苦」とか言ってるんですよ! どうなんですか…
 粗雑な蹴り、パンチ、スタンガンの末に両リン。D の寂しささらに募る。
 この翌日、NEO−1を観に行く予定だったが、この2人がそれぞれセミとメインに出るんだよなあ… と嫌な予感がヒシヒシ。

メイン WWWA世界タッグ選手権
○前川久美子、渡辺智子(王者)(2−1)×アメージング・コング、魔界魔女2号(挑戦者)
1.○コング(0:33パワーボムから)×渡辺
2.○前川(11:08カカト落としから)×2号
3.○渡辺(11:16ヘルスマッシャーから)×2号

 1本目の勝負タイムの短さに D「全女のよくあるパターンですよ」おっしゃる通り。
 小型な2号、一本背負いや飛びつき逆十字など関節技で大型の2人を相手に健闘。矢樹ちゃんだと思いますが、スタイル的にアキュート冴でもおかしくないと妄想。
 アメコンは豪快でなかなか良いです。出始めの頃を見ていないけど、連戦で急速に上達しているのかも。なかなかその良さを引き出せる好敵手がいないかなあ。奈苗あたりどうだろう。

 総体的に見て、内容は悪い意味で玩具箱をひっくり返したようななんでもあり。同じインディー女子でも、Jd’やJWPのほうが、結果が成功しているかどうかは別として(と言うのは失敗しているからだが)、なんとか興行全体を面白く見せようと工夫している。フリーを呼ぶ以外、悪い意味で何もしなさすぎ。旧態依然。雑誌にどうこう言うのは趣味じゃないが、週プロにカラー2頁載るような内容じゃなかったと思う。
 しかしこの全女が、このまま潰れていくかといえば決してそんなことはなく、どんなに所属選手が少なくフリーやOGばかりになったとて、“興行”は続けられるだろうというのもまた、周りの者や松永一族たち自身の言の通りの気がする。
 そして、敢えて言えば私も、そんな全女でも興味深く観られるところもある。前村たちの成長や、それぞれのフリー選手、所属選手の生き方ふくめて。




本稿の著作権はすべてKANSENKI.NET及び「書き手」に帰属します。

戻る
TOPへ