7/20 全日本女子 後楽園ホール
■団体:全日本女子
■日時:2003年7月20日
■会場:後楽園ホール
■書き手:しま
「ガラガラですね!」本日の今井リングアナの第一声がこれ。
「選手がいなくなると、お客さんもいなくなる!」
(シャレにならん)
「リングアナもいなくなってしまいました〜。」
(えっ、なにそれ?)
「今日は、安藤リングアナが両国のWJの大会のほうへお手伝いに行ってしまいました。
“崖っぷち”から“ど真ん中”へ!ですよ!」
(、、、自ら、崖っぷちと言うか)

というわけで、今日は今井氏が一人でがんばらなくてはなりません。本部席には補佐役でしょうか、
ブッタマンがにこにこしながら座っています。しかし、いきなり安藤氏の不在がヒサンな状況を呼
びおこしていることが発覚。いつもは安藤氏担当の音響設備が絶不調なまま、マイク音声も入場曲
もヒドイ音で大会は進行していったのであった。とほほ。

さて、ここまで所属選手が減ってもやる、執念のジャパン・グランプリ。とはいっても今年はさす
がに総当りではなくて、トーナメント。参加選手の入場式ももうひとつ盛り上がらず、バルコニー
に垂らされた横断幕も、高橋、納見、前川の3枚だけという寂しさ。(あとで貴子の幕が追加され4
枚に、、、)

第一試合
○ダンプ(体固め5:31)×前村

極悪勢&ダンプの猛攻に、まだ膝の調子が悪い前村ともども、レフェリーの笹やん、今井アナも吹
っ飛ばされ、いきなりの乱闘状態。何もできずにいたぶられるだけの前村を見かねた納見と高橋が
そこに飛び込み、乱闘はさらに一気にヒートアップ!このあとジャパングランプリが控えてるのも
おかまいなし状態の納見が灯油缶、チェーンをひっつかんでダンプに殴りかかり、ヒール顔負けの
大暴れっぷりを見せ、ダンプのほうが流血(笑)。ZAP・T と高橋もガンガンやりあってる。
前村を踏みつけてフォールはしたものの、実際はやられてしまった形のダンプは「このままですむ
と思うなよっ!」と捨て台詞を吐いて退場。納見と高橋は前村を抱き抱えるようにして3人で退場。
中西なきあと、この3人が全女本隊、というわけか。

第二試合
▽ジャパングランプリ03トーナメント1回戦
○前川(小包み固め11:40)×さくらえみ

8人の可愛いさくらえびキッズを従えてマスク姿で登場のさくら、まずはキッズたちと共に歌う。
キッズたちはトップロープから宙返りも難なく決める素晴らしさ。そして今日も“さくら先生”
を守るためにリング上で結束するも、前川の迫力の前に、やっぱり蜘蛛の子を散らすようにリン
グを下りて逃げ惑う姿が笑える。前川も思わず口元がほころんでいる。
さくらは、マスクをつけると別人のような動きをするなあ。この前の後楽園のモタモタしてた人
と同じ人間と思えない。キッズたちが見てるところでは張りきるってこと?途中、キッズたちに
「お〜い!」と加勢を求めたり、そのキッズたちを前川が追い掛け回す場面などもあり、なかな
か楽しい試合だった。負けちゃったけど、今日のさくら先生だったらキッズたちも誇らしく思う
だろう。

第三試合
○A・コング(体固め9:45)×魔界魔女2号

魔界魔女2号、うまく化けすぎてて、中身が誰なのかよ〜く考えないとわからない。隣に座った
カップルは試合の間中「モモかなあ?」「いやぁ、モモじゃねえだろ」「背はあんまり高くな
いよねぇ」「けっこう動きいいよなぁ」「日向かぁ?」「違うでしょー」などと延々当てっこ
してたが、とうとう判らなかったみたい。コーナーに乗ったままコングに関節技をかけようと
する大胆さといい、反対にトップロープ越しに場外にほうり投げられても平然としている様と
いい、判るとアノ人以外にありえない選手なんだけど。
試合後、コングがマイク。早口でまくしたてるので、客席から「通訳して〜」の声。今井アナ
が本部席で困惑しつつ、ブッタマンに「はい、通訳!」とマイクを押し付けると、これまた困
惑顔のブッタマン、かろうじて聞き取れた「☆○×Maekawa〜○×▽」を「ま、まえかわ、、、」
と通訳(笑)。松永ジュニアが横から「私は全てのベルトが欲しい!前川と渡辺の持っているタ
ッグのベルトに挑戦する!と言ってます。」と正しく通訳。そのときのタッグパートナーとして
この魔界魔女2号さんを指名した、ってことね。


第四試合
○ZAP・T(原爆固め3:52)×Hikaru

Hikaru が突っ掛かっていき、いきなり場外乱闘。って、今日はこの手の展開が多いなあ、とても
ジャパン・グランプリとは思えない、、、。
『人間と人間とを結びあうものは愛などというシャラくさいものではなく、嫉妬や憎しみという
感情ではないか』というある作家の言葉を思いだすのは、このZAP・T の姿を見ている時である。
どんなに会社が傾いた時でも一度も辞めようとしたこともなく、ひたすら肉体を削るようにして
プロレスに奉仕してきて、そうして、トップに近づいたと思ったら、そこには何もなかった、、、
ZAP・Tの悲哀である。この悲哀を分け合うZAP・I すら不在の現在の全女で、Tがやれることと
いえば、「何故だ?!チキショー!」という溜りにたまった憤懣を爆発させることだけかもしれない。
「何度も辞めちゃあ、平気で戻ってくるHikaru なんかにデカい顔されてたまるかー!もちろん、
こんな奴は徹底的に痛めつけなくてはならない!こんな奴を盛り立てようとする会社も気にくわ
ない!こんな奴を応援する客も敵だ!」、、、って感じでしょうか。それはそれは恐ろしい制裁
マッチになりました。南側席の通路まで引きずっていってぶっ倒し、ついでに客の傘も、前方の
客席に向かって投げつけてみました。(マジ危ない)
こんな危ないこといろいろやったのに、実際かけた時間は4分たらず、、、バチバチ、ドシン、
グシャッ、終わり、って感じでしょうか。鮮やかすぎるTの一方的な試合だった。本当の憎悪を
見せ物にまで昇華できたら、それはヒールを演じるだけの試合とは比べ物にならないインパクトを
残すのですね、ということがよく判りました。

休憩

「この時期に入団するとは、いったい何を考えているんでしょうか。」(笑)「売店で見かけて
気がついたお客さんもいらっしゃると思いますが、新しく入団した練習生を紹介します。」とい
う今井氏の言葉に客からどよめきと暖かい拍手あり。入団したばかりだという“茨城県水戸市出身、
イサカハルミ、17歳”がリングに上がる。「はい、自己紹介して。」と言われてもモジモジして
「がんばります」しか言えない初々しい姿が微笑ましい。

、、、と思っら、イサカはなんと中西に憧れて、入団テストを受けに行った事を、自ら中西ファン
サイトに書き込むモモオタだったのだ(笑)。入団したとたん中西退団で、ガビーン!というまこ
とにオマヌケな娘、イサカ。彼女は果たして次の後楽園まで残っているのだろうか?

そのあと「今日はカードが組まれていないので、挨拶だけでもしたい」(って、よく考えるとヘン
な話しだ)廣瀬が、リング上に。「もっともっと練習して、自分の気持ちをぶつけて、お客さんを
感動させられる選手になりたいです!全日本女子プロレスの廣瀬桂子をよろしくお願いします!」
と挨拶。新人らしく控えめに振舞おうとはしているものの、実はものすごい目立ちたがり屋の廣瀬。
客に声援をもらうと、下を向きながらニヤニヤしていたりする。廣瀬の、この神妙なフリとニヤニ
ヤ笑いのコンビネーションにはいつもココロをくすぐられる。大器の予感。

第五試合
高橋(ノーコンテスト6:37)納見
※ダンプ、極悪同盟が乱入

さて、今日はじめて、まともに両選手が握手、紙テープが舞って始まった試合。納見がハイスパート
な攻撃を見せ、、、たと思ったら、突如ダンプとZAP・T が乱入。第一試合のお返し、というより本
気でこの大会をブチ壊しにかかっているとしか思えない暴れ方。特にZAP・T の荒れっぷりに場内騒然。
さきほどの南席での客への傘投げつけに続いて、今度は北側客席で、そばに立っていた邪魔な客に向
かって椅子を投げつけてみました!ボディに椅子を喰らったその客は痛さと驚きで茫然自失。(そり
ゃ、驚くわ)ジャパン・グランプリの公式戦だというのに、どうなってしまうの?!という驚きが客
席にも広がり、無効試合となったとたん、全女の会場では極めてめずらしい「野次」「怒号」が飛び
交った。「どうすんだよっ!」「もう一回やれっ!」「いかげんにしろっ!」等等。
「ざまみろっ!」とダンプが叫び、血みどろの納見が倒れている。

これが中西なきあとの新・新生全女の方針か。中西が醸し出していた明るく健全なムード、フェアで、
スポーツライクな試合、それを応援する若い女の子たちのファン、“ダンプさん”は、あくまでも助
っ人として来てくれた“いい人”。「そんな全女はもう終わりだ」という宣言なのか。はっきりいっ
て、この時の空気には全女という会社自身が、死ぬか生きるかの闘いに突入したかのような錯覚まで
起こさせるものがあった。

今井リングアナが「協議しまして、やり直し、ということにします。ただ両選手の出血が激しいので、
しばらく休んで最後に試合を行うことにします。」と説明。

第六試合
▽同2回戦
○サソリ(ラマヒストラル9:56)×前川

現状にイラつくZAP・T とは反対に、悟りの境地に至ったかのような最近の前川。「今が一番強い」と
自分でも言っているとおり、うっとりするような蹴り。こんなに素晴らしい選手が、今の全女では、後
輩たちやコングの面倒をみる係であり、リングの撤収リーダー、なんだよね。今日はサソリに負けた。
いつもは負けるとホントに悔しそうなのに、今日は負けて笑っていた。
前川のこういうところを目にすると、ジ〜ンとくる。だって、サソリに勝たせて、そのサソリに勝つで
あろう高橋を赤いベルトにたどりつかせるのが、今の前川の役割だもん、グスン。ほんとは今の全女で
一番強いのが前川なのに。笑顔で負けたのが、前川の意地であり、悟りです。

第七試合
○A・コング(エビ固め10:00)×井上

貴子が手にしたスタンガンを見て、怖そうに「ノー!ノー!ノー!」とイヤがるコングの仕草に場内が
和む。う〜む、もはや全女はコングで和むようになってしまったか。
これはけっこう面白い試合だった。コングのあまりのパワーに、思わず顔が笑ってしまう貴子。こんな
デカい奴にはやっぱ使わなきゃ、とスタンガンお見舞いまでするが、圧倒的な力には勝てず最後はスパ
イラルボムで仕留められ、フラフラ。立ち上がってもフラフラしながら、なぜか笑っている貴子、貧血
かしら。「頼むよ」てな感じで前川におぶってもらっての全女式退場をしてみせたのには笑ったけど、
本当にキツかったのかな?

特別試合
▽同1回戦再試合
○高橋(エビ固め21:10)×納見

再試合は入場曲もなく、高橋がまず登場。頭に止血のためのタオルを巻いたままの納見も現れ、そのまま
の姿で試合開始。普通に考えて、これは高橋が勝つ試合。だって、浜田に赤いベルト取り返す宣言しちゃ
ってるんだから。大阪大会だって、そういうカードなんだろうし。
さて、そういうとき、納見はどうする?ここはナナエを気持ちよく送り出し、、、なんて素振りは一切な
いのが、この人のいいところ。持ち前の打たれ強さと、丸め込み技に最近ますます磨きがかかってきて、
ホントに勝っちゃいそうな瞬間が何度もあったりする。いや、この人、本気で勝とうとしてるのかもしれ
ない!もう、流れ無視して納見が赤いベルト、取りにいっちゃおうかーっ?、、、と客を熱くさせるのも
この人らしい。結果はやっぱりナナエの勝ち、だったけれど、悔しがる納見の姿に救われた。だって、負
けた方が不可解な笑いを浮かべてる試合ばっかり続けて見たくはないです。

ロビーでは、8月17日に発売される納見のDVD の宣伝用チラシがすごい勢いではけていく。私も手に入れ驚
いた♪こ、これは、、、!この前のヌード写真集より過激であることは間違いなさそう。黒いT バック姿で
四つん這い、ですか。あ、お尻丸出しも!あぁ、、、今の全女には納見のハダカしか売るもんがないのか〜、
とほほ。どこまで続くぬかるみよ、でも、なんか、なんか、今日の全女、ドロドロしてたけど、面白かった
ような気がする!




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