6/29 全日本女子 後楽園ホール
■団体:全日本女子
■日時:2003年6月29日
■会場:後楽園ホール
■書き手:しま
横アリで、引退をほのめかせた高橋は、地獄の北海道シリーズ全18戦も務め上げて帰って
きた。ところが、高橋が引退撤回してヤレヤレと思ったら、なんと中西が退団するんだと。これ
には不意をつかれた感じ。現全女のエースである中西が、こ〜んなにあっさり「ハイ!モモは
退団します!」と宣言するとは、、、。去年、首を痛めてからもほとんど休めずにここまでやって
きて、横アリのつらいメインもつとめ、赤いベルトも失って、もうここらへんで体を休めないとダメだ、
ということだと思う。全女に所属している限り、首が折れてたって休ませてなんかもらえないもんね。
エースという立場を捨てて、フリーになる中西を裏切り者と呼ぶ気になれないのは、今の全女
でエースを続ける、ということが、どれだけその人の心身をすり減らせていく酷なことであることか、
がファンの目にもハッキリしてしまっているから。中西が辞めたら(いくらフリーでまた参戦します、と
いっても)全女という会社はさらに経営状態が悪化するだろう、、、つぶれちゃうかも、、、でもケガ
しても休めないような会社でだんだんすり潰されていく選手を見るよりは、会社がつぶれるほうがま
だマシかも?!でも、全女という露骨に治外法権的な会社がなくなってしまうのも何だかすっごく
淋しいし、うえ〜ん、どう考えたらいいんだ〜!ここが全女ファンの気持が引き裂かれるところ。
全女の外では、堀田が西尾や下田を引き連れて、アルシオンを吸収合併して社長になったとか?
あのコスチューム着るのも手間取る堀田が社長業できるのか?(笑)堀田を動かしているのは一
体誰なんだ?女子プロレス界全体が混沌としてて、あまりにも速く事態が動いていくので、あれこれ
深読みしている余裕もない。思考停止状態で後楽園に向かう。

おとといの中西退団のニュースをきいて、モモファンが押しかけるのかと思ったがそんなこともなく。
客の入りは毎月着実にジワジワと減り続けている。いつもはロビー売店前は人だかりで身動きも
できない混雑ぶりなのに、今日はすいすい歩けてしまう。

第一試合
○さくらえみ(ダイビングボディープレス→体固め10:19)×竹迫望美<IWA JAPAN>

さくらえみとIWAの新人竹迫。竹迫は、まあ新人ってこんなもんだろ、というフツウの感じ。
でも、さくらえみ、ってこれじゃいけないんじゃないの?四月の後楽園でも「え〜これが、
あのキュートで面白かった元川なのっ?」と思うようなつまんない試合をしてガッカリだっ
たのだけど、横アリでは、さくらえびキッズたちと楽しいところを見せてくれたので、四月
の試合はまだ調子が出てなかっただけなんだと思い直したところだったのに。ノロい、飛ば
ない、笑いもとらない、、、これじゃ後楽園の空気をを冷ましにきたようだよ。倒産当時、
その面白さで全女を救っていたのがウソみたい。せっかく髪も伸びて美人さんになったのに
、、、もしかして美人になったからこんなにつまんなくなっちゃったとか?

第二試合
○ジャガー横田(ダブルアーム式パワーボム→エビ固め9:31)×前村早紀

親子程の年齢差のあるジャガー横田と前村の対決。大御所であるジャガーに果敢にむか
っていく前村の気の強さにシビれる。前村の成長は、昨日より今日、今日より明日、、、と
まるで目に見えるような伸びていきかたで、子犬が大きくなっていくような、朝顔のつるが伸び
ていくような、そんな感じ。ジャガーも「この子はイイ!」と思ったんじゃないかな。この二人の
シングルは何度でも見たい。

第三試合
○サソリ(ラ・マヒストラル8:24)×魔界魔女3号

横アリ以降、サソリとなった藤井、、、眉毛まで剃り落としたあのシャレにならん顔でいったい
日常生活はどのように過しているのか?遊びに行けない思うんだけど、、、もしかして遊び
好きの藤井をプロレスに専念させるための方策だったら凄いな。今日の相手の魔界3号の
中身ってだれ?という謎は15日のガレージマッチで、サソリが3号に恨みがましく絡んでいった
ことから、横アリ直前に退団したはずのHikaruであることは既にわかっている。しかし、何度も
何度も辞めちゃあよく戻ってくるよなあ、、、Hikaru。
西尾が突然実家に帰ったまま謎の退団に至ったのは、彼女に失恋したから、という一部の
ウワサもあるけれど、、、リング上で見るHikaruって、いつもヤラれて泣いてる情けない姿
ばっかりで、女の子のハートをつかむにはもうちょっと凛々しくなんなくちゃダメなんじゃないの?
試合は、サソリが極悪同盟の強面のみなさんをバックにしてやりたい放題して、Hikaruの
マスクを剥がしてしまって勝つ。Hikaru が泣きながら「オマエはひとりじゃ何もできないのか!」
とサソリをなじり、「川崎にベルトを持ってこい!」と全日本ベルトに挑戦表明。ダメっぷりで
一、ニを争うこの二人の今後はいかに?

休憩の時、中西から退団の挨拶がある。「しばらく休んで体を治します。」と言う中西を今井
リングアナが「ずっとちいさな体で、全女を背負ってがんばっていたんだよね。ホントは体がキツ
かったんだよね。」とねぎらう。「ところで、今後は?」の問いに中西が「まだ何も決まってません。」
と答えるとすかさず「そんなこと言って、明日どっかの団体に上がったりする気じゃないだろね?!」
と今度は皮肉っぽく突っ込み、なかなかしつこく中西に迫る姿に会社の昨今受けている傷が見え
隠れして、中西も苦笑、、、。フリーになってからも全女には上がる、ということで、ファンの方も
「ま、モモの行くところに観にいくよ」ってかんじでしょうか、想像していたほどの暗い雰囲気はなかった。


第四試合
○A・コング(トルネードパワーボム→エビ固め12:06)×薮下めぐみ<SOD>

HUSH♪ [KULA SHAKER] のイントロが流れるだけで、何時・何処の会場にいても、ワクワクして
くる。
藪下はこの大会の3日前、第5回世界マスターズ柔道大会なる大会で、トーナメント全4戦全て
一本勝ちで優勝している。その前はスマックガール3月、6月大会とも勝利、Jd’での天井付き
金網デスマッチでは体育館の天井につきそうな高さで平然とラダーから飛んでたし、
そういう時の藪下の平然とした表情に、ますます藪下最強幻想がふくらむこの頃。今日も派手な
場外乱闘を繰り広げるコングが、藪下を北側階段席にひっぱっていった時、なんと藪下、階段席の
一番上からゴロゴロゴロ〜と階段落ちしてみせ、南側で見ていた客たちは、「うあわ〜!なんだあの
女は!蒲田行進曲の銀ちゃんかよ!」とどよめいておりました。強いだけじゃなくて、こういうことも
平気でやっちゃう藪下ってやっぱり素晴らしい。コングも藪下の心意気には感銘をうけたか、負かした
藪下を上機嫌で称えまくる。

第五試合
△中西百重(30分時間切れ引き分け)△前川久美子

思えば一昨年あたり、首を痛める以前の中西と、蹴り技が目を見張るようなレベルに達した前川
とで白いベルトを争っていた時が、このベルトの価値が最高に高まった時だったと思う。スタイルの
全く違う二人の力が完全に拮抗し、何度ぶつかり合っても勝負がつかなかった。30分間、60分間、
という時間のなかで中身の濃い試合が一瞬も弛まないままに、このふたりによって創りあげられていた。
今日が、この黄金カードの見納めになるのかな、と思うとやはり淋しい。これから可能性を広げていく
中西とちがって、全女に残り全女を守る立場になる前川の前にこの先これ以上の好敵手はたぶん
現れないだろう。前川もそのことはわかっているはず。
試合は、、、やはり30分時間切れ引き分けで終った。私にとっては、中西は“ナナモモ”のモモとして
より、前川と死闘を繰り広げるシングルプレイヤーとしてのほうが、より輝いて見える選手だった。中西、
すごいものを何度も見せてくれてありがとう。


第六試合
○渡辺智子、井上貴子、イーグル沢井 with BJ(ヘルスマッシャー→エビ固め17;09)
高橋奈苗、×納見佳容、三田英津子

6人タッグ+ブラックジョーカーのセコンドども(最近増殖して一気につまらないユニットに成り
下がった)、、、というやたらと人数が多いだけのガチャガチャした試合。それともこれって、華
やかっつーのかな?人が減ってからは、シングルやら一人二試合出場やらばかり見ている
気がして一試合にこんなに人が出てくると目がついていかないんですよ。困ったもんです。
渡辺も、貴子も、イジメっ子イメージのブラックジョーカーというユニットをとても楽しんでいた
ようなのに、LLPWの勝手な都合で、LLの煮ても焼いても食えないようなしょーもない若手や
中堅がぞろぞろ入ってきちゃったので、すっかり調子が狂ってしまった感じ。だってBJに元イジメ
られっ子みたいなのが入っちゃってどうするのよ?もうだめだな。
あっちでドンドコ、こっちでドンドコ乱闘が繰り広げられるなか、渡辺が納見にヘル・スマッシャー
を一発。よろよろ立ち上がる納見。渡辺さらに二発目のヘル・スマッシャー!ひぃ。ヘル・スマッ
シャーを二度返した納見はすごい。でも、あんな危険な技は返さなくていいんだよ。ほら言わん
こっちゃない、渡辺が三発目を出した!しかも、首も折れよ!とばかりの超危険な角度で!
納見昇天。負ぶわれ全女式退場、、、。渡辺!ホントにこの人は今の全女の危機的状況を
わかっているのかな?あと一人欠けても困るのに、あの殺人スマッシャーは何なんじゃ?!
見てるこっちの背筋が寒くなるからもう少しだけマトモな角度で落として下さい、お願いします!

さて、いつもは試合後はなんだかんだと間の悪いマイク合戦を始める風間たちが、サーッと帰って
いくのが何とも奇妙。これって、今のLLPWの状況が変な事になっている証拠にも思えるけど、
そこまで心配している心の余裕もないので、センチメンタルな全女のエンディングーマを聴きつつ
退場。




本稿の著作権はすべてKANSENKI.NET及び「書き手」に帰属します。

戻る
TOPへ