鈴木みのる In THE CRUSH −闘い初め−
■団体:新日本
■日時:2003年6月13日
■会場:日本武道館
■書き手:TEAM風 (ex:【風】TEAM風と鈴木みのるを崇め奉るスレ【風】

お前ら、みのるだけがガチ。

「地球は丸く、そして動いている。」
かのガリレオ・ガリレイが地動説を説いた際、世の大衆たちは彼の持論を嘲笑し冷や水を浴びせた。
天動説を疑いもせず、この世の果てが存在し得るものだと絶対的な信仰にかられていた。
けれども地球は動いていた。
この世に“果て”など存在することもなく、地続きの地球は自らが鼓動を刻み続けていたのであった。
総合もプロレスも地球に同じく地続きだったわけだ。
アメリカを始めとしたマーケットのことなど知ったこっちゃねえ。
こと俺達が生まれ育ったこの地日本に関しては、総合もプロレスも地続きだったわけさ。
なぜならプロレスからUが派生し、
Uがその後にU系と括られる事になるRINGSやインターやPANCRASEを産み落とした。
そしてそれらのUの落とし子たちは、それぞれがそれぞれのスタンスでVTの濁流に呑まれていったわけだ。

鈴木みのるも、そのUの落とし子たる最たる例。
少年時代より憧憬の念にかられた新日本プロレス、
もしくはプロレスラー最強論を体現する為に削ぎ落とし積み重ねていった形こそがPANCRASEだったのである。
言わば鈴木にとっての理想郷こそがPANCRASEだったわけだが、
自らの存在意義を見つめ直す作業のひとつとして原点回帰へと立ち戻ろうとしているのであろう。
つまりは自らが人類の足跡を逆流する事により人間の進化の過程を体現したグレートジャーニーの関野吉晴と同様だ。
いや、立ち戻るのではない。
これは決して逆流ではなく、一周した上での新たなる進化だ。
UFCの誕生以来ガチンコ幻想やワーク論争を経たベクトルが丁度地球を一周して、
今再びプロレスとのリンクスポットに向かってきたのだと考えられる。
こう捉えれば鈴木みのるは最先端の道のりを歩んでいるのだと評価出来るのではなかろうか。
つまりは鈴木もガリレオが提唱した地動説に同調しているのかも知れない。
つまりはそんな鈴木に嘲笑を浴びせようとしている連中は、
地球が丸いことも知らず、地球が自転していることも知らず、
この世の果てを信じ続ける愚かな統制論者に他ならない。
お前ら地球を見よ。そして感じろ。
今また括目して鈴木みのるを見よ。

というわけで俺が新日本の会場まで足を運んだのは一体いつ以来のことだろう?
G-1 CLIMAX、新日VSUインター、猪木の引退試合、橋本VS小川、幾多の時代系列は流れど、
俺を新日本生観戦へと誘ったのは鈴木みのるの14年振りの里帰りファイトに他ならない。
TKお前じゃ役不足だい。


○垣原賢人&田口隆祐&スタンピード・キッド&AKIRA(12分29秒 片エビ固め)外道●&藤田ミノル&邪道&エル・サムライ
会場着いたら終わってた。
なぜなら俺は普段は電車には乗らない脱サラ人間。
たまに乗ってみるとコレだよ。
しかも地下鉄というものは、日常生活においてこれに依存していない者にとってややこしい事この上なしだ。
まだ北千住のアメージングスクエアにある迷路の方が単調で安心出来る。
よってこの試合には間に合わなかった。
カッキーの“投げキッス”を見られなかったことだけが非道く心残りだ…。

○獣神サンダー・ライガー&金本浩二(11分15秒 体固め)獣神サンダー・えべイガー●&杉浦 貴
会場着いたらライガーがふたりいた。
九段下から武道館へと連なる道のりは、サンプラザ中野の詩にもあるようになかなかの風情を醸し出している。
ダフ屋のダミ声とともに、「会場よりも安いよ。会場よりも安いよ。」の威勢の良い売り言葉に惑わされ、
ついつい露店の前に足を止めビールと焼き鳥を購入してしまった俺。
鈴木の試合は第四試合、もっと慌てろよ俺。
しかしここで買ったつくねの味。ありゃ非道いものだったな。
ライガーの掌打よりも非道いものだったよ…。

○スコット・ノートン(3分45秒 片エビ固め)ブルー・ウルフ●
ああ苦痛この上ない。
俺も花くまゆうさくみたいになっちまったのかな。
場末のキャバレーの連れ込み宿で自分の母親の歳くらいのホステスに
上におい被さられるくらいに感じる空しい思いいっぱいに俺の胸は支配されたよ。
あーあ来なきゃ良かったと後悔し始める俺。
でも鈴木の試合はこの次だ。なんとか気を取り直す俺。
ノートンは非道いくらいにノートンのままっだったわけだが、俺はノートンとは違って成長してたんだね…。

○鈴木みのる(6分58秒 スリーパーホールド)成瀬昌由●
鈴木自身はいつもの「みのる劇場」をキッチリ我々に提示してくれたわけだが如何せん相手が、ねぇ〜。
成瀬じゃ役不足だよ。
だいいち今だにB'zを入場テーマに使用しているなんて…。
それだけで「僕はセンスのない人間です」と自らが意思表明しているようなものだものね。
だいたいB'zを用いる輩って、世間的評価以上に自分が素敵な存在であると痛い勘違いをしちゃってる手合いが多いと思わね?
伊藤崇文(現在はTHE CLASHを使用)とか、田中 稔(現在はヒート変身の為アニメソングを使用)とかさ。
成瀬もご多分に漏れずこの手のナルナル野郎に属しちゃってるわけだよねクレイジーサイクロン。
まあそれ以上に(成瀬を忘れるくらいに)鈴木の鬼神の如きオーラに圧倒されて試合を凝視してみた。
「ロープに振ろうとするが、それを必死に拒む」
一連の新日VSUWFにおけるオールドスクールイデオロギー闘争ムーブが見れただけで俺満足。
しかしながらロープに振ろうとする側がもともとU系の側に所属していた成瀬だっただけに
イマイチ違和感があったのも正直なところ。
これが木村健悟だったり星野勘太郎だったなら、もう下痢を起こすくらいに興奮していたと思うんだけどね…。
やっぱり成瀬じゃ役不足だよ。
しかし対戦相手の力のなさ加減を差し引いてもこの日の鈴木のプロレス回帰戦は素晴らしいものがあった。
腕十字やヒールホールドやアキレスといった一切の関節技を封印し、
とことんまでに絞めにこだわったスタイルは、今後の展開を踏まえた上で
予告編的な技術のみしか垣間見せないでいる鈴木のクレバーさを思い知り本当に感心した。
相手の虚を尽くドロップキック→首投げ→スリーパーの一連のムーブを
U系のクラッシックスタイルとは一線を引くものだったし、
新日本という場を踏まえた上で鈴木がこの日にチョイスした調理法だったわけだ。
俺の隣に座ってた奴なんて「マジで落ちちゃったよ〜・・」とか震えちゃってるわけだし、
担架で運ばれるサマを見て「担架よ!担架よ!」なんてそのツレも驚いてしまってたわけだし、
これらを見るにつけ鈴木はマジで現在の「新日に闘いを呼び戻す」ことに成功したと捉えても問題ないっしょ。
問題ないと思えよ。
鈴木は死ぬまで闘い続けるだろう。
つまりは闘いを止めた時、それが鈴木が死ぬ時でもある。
俺はそんな鈴木に付いていきたい。
お前らも乗り遅れるな。

○エンセン井上(1分44秒反則)安田忠夫●
もう帰ろうかとも思ったがせっかく自腹でチケット買ったわけだし、まだまだ付き合ってみるか。
エンセンの入場テーマが「イノウエ〜、イノウエ、ガ〜ンバッテダヨ〜♪」の
リングインまで15分以上も時間を要す総格仕様ではなかったのでホッと胸を撫で下ろす俺。
「ワォゥ、ワォゥ、ワォゥ、ワォゥ」の入場テーマの方がうんと好感が持てる。
センスの欠片もないノボリも立っていなかったし、大和魂グッズで身を固めた愚連隊も皆無だったので
新日のエンセンには本当に好感が持てたよ。いいぞ。

○柴田勝頼(7分41秒リングアウト)永田裕志●
永田って男はつくづく華がないよね。
「格好よい」と相反する方向にすべてのベクトルが向かってしまってるようで、なんとも愛らしいくらい。
入場ガウンとか、ネックレスとか、タイツやレガースもとことん「格好よい」の反対側を突き抜けているものね。
敬礼ポーズにしても、NOAH参戦にしても、ミルコに瞬殺されたことを自分史から抹殺しているかのような素振りも
「客に笑われているのでは三流。客を笑わせてこそ一流。」といった芸人訓示における
三流芸人をまさに体現しているようでこれもまた愛らしくてしょうがない。
この試合を見て檄昂したファンが
「なにやってんだよシンニチィ〜!時代遅れなんだよ!ブァカ!」
とか言って声を荒げていたが、こんなものにムキになれる感性こそが時代遅れというかなんというか…
愛らしい。

○中西 学(1分51秒 腕十字固)長井満也●
なんの変わり映えもない長井さんを見れたたけでも満足でした。
これからはますます蒸し暑い季節です。
マスクを外されたことは賢明な選択だったでしょう。
かと言って、今さら頭の毛の後退状況を阻止出来るようなものにはならないでしょうが…。
悲壮感を演出するにはGOO!です。

IWGPJrヘビー級タイトルマッチ
○タイガーマスク(15分37秒 タイガースープレックスホールド)村浜武洋●
久し振りにプロレスを見た気がするなぁ。
まあ俺が取り入れられた頃と比較すると幾分サイズは小さ過ぎますが。
なによりも虎のマスクを被ったチビッ子を会場内で発見したことに、幾分胸を撫で下ろした気がする。
やはりタイガーの試合を紐解くキーワードと言えば、この風景こそが俺の原風景なわけだからさ。
しかしタイガーが勝利した途端にマスクを外しにかかったチビッ子にはどうにも解せなかったな。
サクラか?
こんな疑心暗鬼な思いに駆られてしまうのもサクラ○(勝手な被害妄想&疑心暗鬼の若き二冠王)の影響なのかね?
誰かが俺のPCの中味を覗いているのか?(アフォ丸出し)
それはそうと阪神快進撃に乗じてタイガーを王座に就かせる策に出た新日というのも相変わらず安直だな。
プロ野球オールスター戦以降、ヒートに取って替わらせる愚策だけは勘弁してもらいたいものである。

IWGPタッグタイトルマッチ
●天山広吉&蝶野正洋(26分8秒 片エビ固め)棚橋弘至&吉江 豊○
俺よくわかんねえんだけども、蝶野っていつもああなの?
今回は足を負傷してたから?それともいつもあんなもん?
てっきり天山VS背中傷&デブのハンディキャップマッチかと思っちゃったよ。
以前山崎一夫あたりが「蝶野は楽をし過ぎ」とか偉そうなコメントを
TVKのローカル番組あたりでほざいていたわけだが、こういう意味だったのね。
現場監督という役職はリング上での手抜きファイトも免罪符になるものなのは長州時代からの伝統かね。
それにしても天山が出てくる度の客の「シュー、シュー」っていうのも最大の謎。
あれは阪神七回攻撃時の風船みたいなものなの? 谷津嘉章の「オラー、オラー」みたいなものなの?
それとも天山のリングインに呼応して「シュー、シュー」吹き出す『天山笛』とかいうグッズでもあるわけ?
そしてそのグッズは恵比寿にあるアリストトリストあたりで売ってるわけ?
わかんねえことだらけだ。

NWFヘビー級タイトルマッチ
○高山善廣(11分49秒 ジャーマンスープレックスホールド)中邑真輔●
はじめて一緒に生「ノーフィアー!」やっちゃったよ。
なかなか気分がいいもんだねアレも。
なんだか「笑ってる場合ですよー!」みたいで、すっかり会場中が一体感になった気がした、洋七と。
内容も及第点をあげていいものだったし、最後の乱闘でペリー・サタンやダン・デバインやリック・スタイナーらを
生で見れたことにも大変お得な気持ちにもなった。
一点消化不良だと言わざるを得なかった点は、
新間 寿とは言わないから最後はせめて上井取締役がリングに登場して、
「今後VTに打って出ない選手にはIWGPやNWFのタイトルには挑戦させません。」くらいの意地悪なことを言って欲しかった。
ケロに「それはちがう!」とか言われてウヤムヤにされてしまうのもそれも良し、
せめてそれぐらいの嫌がらせを新日配下選手らにぶつけて欲しかった。
NOAHなら別にそれでいい。全日本でもみちのくプロレスでもそれでいい。
しかし新日はプロレスというジャンルで何もISOを取得する必要などないのだ。
「前座からメインエベンターのひとりに至るまで、新日本の選手はVTに名乗り出る意思と用意だけは、
 常に心の中に持っていなければならない。」
まったく高田の言うとおりだよ。自分には関係のないヨソ様のことだけにホントに正論を尽いてる。
「新日本プロレスという看板でおまんまを喰ってる限り、VTに背を向けてるレスラーには今後浮上するチャンスを与えない。
 たとえ負けてもいい、バード出陣の覚悟を見せろ。」
これくらいの所信表明を上井取締役にはして欲しかったな。
せっかくこの日は中邑をメインに抜擢したんだし、もうちょっとそこらへんの意味合いを色濃くして欲しかったもんです。
さすれば「シュー」とか言われて、コスプレに身を纏ってる天山あたりにも
もうちょっと危機感みたいなものが生まれてくるでしょ。
オラ「シュー」に包まれた中で緊張感持って試合ば見れね。




本稿の著作権はすべてKANSENKI.NET及び「書き手」に帰属します。

戻る
TOPへ