5/31 掣圏道 ディファ有明興行 観戦記
■団体:掣圏道
■日時:2003年5月31日
■会場:ディファ有明
■書き手:高倉仮面
15:50
「雨が振っていれば出足が鈍る」。
これは世界人口何十億人のほぼ共通した見解なのではないだろうか?

どこかに行くと決めていても「雨が振っていれば出足が鈍る」。
決められた時間までに行くと決めていても「雨が振っていれば出足が鈍る」。
大事な人との約束でも「雨が振っていれば出足が鈍る」。
これらの事は、誰でも身に覚えがあるのではないだろうか?

そして僕もまた「雨が振っていれば出足が鈍る」。
そういう人間である。だから今日は、まるでお話にならない状態。

「行く場所が観光地だから」と思うと「雨が振っていれば出足が鈍る」
「特に誰がいるわけでもないし…」と考えると「雨が振っていれば出足が鈍る」。
「何と言っても面倒くさい」と感じると「雨が振っていれば出足が鈍る」。

ネガティブに考えては、外に出るのをためらい、
外に出るのをためらっては、ネガティブに考える。
卵が先かひよこが先か。ひよこが先か卵が先か。
どっちが先かはどうでも良いが、これだけは言えるのだ。
「雨が振っていれば出足が鈍る」。

そうだと言うのに。
営団地下鉄銀座線、浅草駅に到着。

「雨が振っていれば出足が鈍る」のせいで、予定の時間より出遅れているし、
僕のアパートは川崎にあり、今日の興行は有明で開催なのだから、浅草は通り道でも何でもないし、
こんなところに寄っていては、肝心な興行の時間に間に合わなくなってしまう。

それでも僕は浅草に来た。

理由はただ一つ。

「牛丼が食べたい」。

…読んでいる皆さんにはバカな理由だと思えるかもしれないが、
今日はこの衝動をどうしても抑える事が出来なかったのだ、だまれだまれ。


16:00
雷門に到着、久々の浅草探訪。

…なのだが、空は雨模様。これではロクに散策など出来はしない。
晴れていれば、ここから仲見世通りを潜り抜け、
浅草寺あたりでボーッと時間を潰し、
花やしき通りやら、六区ブロードウェイやら、全然関係ない道やら、
それこそ適当に歩いてもそれなりに面白い街なのだが。

●浅草観光マップ
http://www.prostringer.com/map/sansaku.htm

でも、別にこれで良い。
今日の浅草探訪は散策が目的ではないのだから。

「牛丼が食べたい」。

本日のお目当ての場所に向かって一目散に走り出す。


16:10
映画、「異人たちとの夏」。

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シナリオライターとして売れっ子でありながら、
精神の内面は孤独だった主人公(風間杜夫)の前に現われたのは、
28年前、主人公が12歳の時に事故で死んでしまったはずの両親(片岡鶴太郎、秋吉久美子)。
思春期に受ける事の出来なかった親の情や愛に触れ、やがて孤独さから自分を取りどす主人公。
しかしながら所詮は異世界の住人同士のイビツな出会い、やがてこの三人に別れの日が。

その日、三人はあるお店を訪れた。
両親の生前、主人公の誕生日のたびに家族で行っていた、すき焼きの老舗「今半」。
この日は主人公が両親にすき焼きをご馳走する。

鍋の中では肉や野菜や豆腐がぐつぐつと煮える中、
まるでこの日が最後の日である事が嘘であるかのように、他愛もない会話を繰り返す三人の家族。
その時が来た。両親の姿は主人公の前で薄くなっていき、ついには消えていってしまう。

主人公が泣きながら、独り言を吐き出す。
「一つも食べていないじゃないか…、一つも…。」

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(上記あらすじ、この映画のファンの為に、恋人(名取裕子)関連の話は省略しております。)

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…という訳で、今日の目的の地は「今半」なのである。

ちなみに僕は「異人たちとの夏」は、今まで一回も見た事はない。
じゃあ、何で上記のような事を知っているかというと、
僕の友人の小龍氏から、

「俺は、この人生において、映画というものを、
 『タンポポ』と『ブルース ブラザーズ』と『異人たちとの夏』しか見ていないが、
 そのどれもが素晴らしい映画だっ!!

 特に『異人たちとの夏』の『今半』のシーンは泣けるっ!! お前も見ろっ!!
 ラストの恋人の話で台無しになっちゃうけど(苦笑)。」

って事を、散々に言われ続けたからなのだ。
彼の話があんまりにうるさくって映画自体にはいまだに興味を出せないのだが、
「今半」というフレーズだけは僕の頭に残っていた、という訳だ。

●浅草 今半
http://www.asakusaimahan.co.jp/

このページをちょっとでも覗けばわかるのだが、
この店のすき焼きは高い。ひたすら高い。バカ高い。

●浅草 今半 お献立
http://www.asakusaimahan.co.jp/J_1211.html

見てみィ、この値段ッ!!
世の中はデフレの真っ只中でも、「すき焼き御膳」は一番安くて6000円ですぜ、ダンナッ!!

んで、「異人たちとの夏」のラストシーンの舞台となったのは「今半 別館」。

●今半 別館(注:「浅草 今半」とは別会社となる)
http://www.asakusa-imahan.co.jp/

この店になると、値段が更に高くなるんだな、コレが。
座敷席でのメニューのすき焼きは、一番安い「こまがた」で7500円。
PRIDEのA席より高いですよ、ハイ。

…とは言え、逆に考えれば、ここで一番高い「あさくさ」を食べても12000円。
PRIDEでS席を買うより安い上に、4000円もお釣りが来る訳で…。

果たして、PRIDEが高いのか? 「今半」が高いのか?

…まあ、いずれにせよ今日の僕には関係がない。
僕はここに牛丼を食べに来たのだから。

●浅草 今半 オレンジ通り店
http://www.asakusaimahan.co.jp/J_1220.html

●浅草 今半 オレンジ通り店 お献立
http://www.asakusaimahan.co.jp/J_1221.html

このお店なら、値段もグッと下がって庶民も安心。
…なのだが、「浅草 今半 オレンジ通り店」のページを見た人は、
あるフレーズに気がつくはずである。

「浅草 今半のすき焼、しゃぶしゃぶを
 リーズナブルな価格で気軽にお楽しみいただけるお店です。」

この言葉の裏を読めば、つまり。

「『異人たちとの夏』での風間 杜夫のような羽振りの良さを見せられない貧乏人は、
 『今半 別館』に立ち入る事はまかりならんっ!! 黙って『オレンジ通り店』で食っておけっ!!」

って事である。

何か悔しい。
「風間 杜夫 = 掘ちえみとスポ根系の恋愛をしながらも、片平なぎさにイビられ続ける」
である僕にとっては、この状況は屈辱的ですらある。
(世代的にこの感覚がわからない人は、googleで「スチュワーデス物語」で検索を掛ける事)

…とは言え、目指す牛丼がこのお店にしかないのも事実。耐え難きを耐えつつ入店。


16:25
「浅草 今半 オレンジ通り店」入店。

お店の中は、洋風の飾り付けでサッパリしており、
蝶ネクタイをした品の良いウェイターさんが「いらっしゃいませ。」とお出迎え。
「リーズナブル」とは言え、こういう品の良さには名店としてのプライドが伺える。
「こんなところで『リーズナブル』だとしたら、本店や別館は…」、嗚呼、恐ろしや。

んで、本日注文したのは、
エビスビール、ゆばの刺身、そして目的の百年牛丼。

久々の昼ビールを堪能しつつ、ゆばの刺身を適当に食べる。
…ンマイ。実にンマイ。何がンマイって、昼間から贅沢しているという状況そのものが実にンマイ。
ゆばの味がンマイというよりは、こんな時間からゆばを食っている自分の状況がンマイのだ。

で、メインの百年牛丼。
大きめの丼の中には、すき焼きの割り下で煮込んだのであろう近江牛が、
ご飯が見えなくなるように整然と並べられている。
その横には、これまた割り下で煮込んだであろう焼き豆腐が2つ。
んで、大きめに刻んだ玉葱、グリーンピースなんかが盛られている。
付け合せとしては、お漬物となめたけの赤味噌汁が出てきた。

●って言うか、百年牛丼を実際に見てみィ
http://www.tohomaga.com/image/asakusa2-10.jpg

んで、食ってみた。



…あれ?

………。

…う〜ん。



まあ、旨い。旨い事は旨いのだ。
まあ、吉野家の牛丼(並)の五杯分の値段で食っているのだから、旨くなきゃ困る。
まあ、近江牛を使った牛丼なんだから、旨くなきゃ困る。
まあ、創業明治二十八年、老舗としての意地もあるであろう、旨くなきゃ困る。
まあ、肉だってやわらかいし、割り下の味もちゃんと染みている。焼き豆腐がまた旨い。

だが。果たして1500円もするような牛丼なのだろうか?

正直、もっと飛び切りに旨い物が出るものだと思っていたので、
この一点に置いて、どうしても疑問に思えてしまう。
正直、この味なら1000円程度が良いところじゃないかなぁ…。
もう少し肉が多ければ、満足度も高くなるように思えるんだが。

「そう言えば、プロレス界でも格闘技界でも、最初に幻想を持ってしまうと、
 実際に選手を観た時とのギャップにガッカリする事ってあるよなぁ…。」

そんな事を考えながら、また食べる。

まあ、旨い。でもなぁ…。


16:50
心にしこりを残しつつお会計。
んで、帰りがけに「お土産に…」と百年牛丼のレトルトを2つ買う。
で、出て来た金額、締めて合計4200円。

「高っ!! 何でだっ!!」と思って店員さんに尋ねると、
何とこの百年牛丼のレトルト、1つが700円もしやがるっ!!
レトルト買うだけで吉野家の牛丼(並)が二杯食えてお釣りがきちゃうじゃねぇかよっ!!

「高々レトルトに、老舗の名前で大名商売かよっ!!」
かなり呆れつつ、浅草を後にする。


17:40
本当は浅草に来る時間が早ければ、水上バスで隅田川を下っていきたかったのだが…。
時間がなかったため、地下鉄やらJRやらゆりかもめを使って移動、
ディファ有明に到着。本日は久々の掣圏道の観戦だ。

昨年10月以来、久々の首都圏興行となる掣圏道。
気になる最近の佐山氏はと言うと、
相変わらず憂国の士としてHPで独自の意見を展開している。

●この興行の前日の出来事を書いたと思われる日記 なんだか凄い
http://www.seiken-do.com/tigermask/voice/2003/20030531.html

今秋にはさらなる武道としての発展を遂げた本掣圏道を旗揚げすると噂されている佐山氏。
中では「切腹の儀式」が行われるそうだ。切腹するのは中村 カタブツ氏、介錯は吉田 豪氏。
マスコミも、佐山氏の動向に何とか絡もうとしているようである。凄いなぁ、両氏。プロだ。

本掣圏道が誕生する中、掣圏道の存在はどうなるのだろうか。
アルティメット ボクシングは? SWAは? 掣圏会館は?
掣圏道そのものはどこへ行くのだろうか? 色々と気になっての観戦である。
決して、ロシアのネーチャン達のダンスショーを見る事が観戦の目的ではない。
例えそうであっても、それを指摘しないのが人情というものである。

当日券を購入、10000円の席を7000円で購入して会場入り。
…って、高っ!! PRIDE並じゃねぇかよっ!! どういう事!?
今まで掣圏道に払ったチケット代の中でもダントツの高さだなオイッ!?
10000円の席で観戦できるのは嬉しいが、
いくらなんでも当日券がコレしかないってどういう事!?


17:45
会場入り。
いつもならここでパンフレット等を購入するのだが、
掣圏道の興行は対戦カード表が来場者に配られる上に、
パンフレットは、内容が古くて、
身長 体重のようなデータが何も記載されていないので、購入は見送り。

客入りは、ざっと見て200名〜250名程度か。少ないね。
しかも、見るからに、今日出場する選手の応援団って感じの人ばかり。
掣圏道の純粋なファンは殆どいなさそうだ。
ま、雑誌では宣伝がなかったので仕方がないか。

自分の席を探す、見つかった。
さすがに10000円の席なだけはあるな、バリバリのリングサイドだ。
ここならロシアの妖精達の「あんなところ」や「こんなところ」までバッチリ観戦できそうだ。

どっかりと腰を下ろして、メモとノートを取り出す…。
と、隣に座った三人組の男の人達の会話が耳に入って来る。
「この間、boutreviewに寄稿したんだけどさぁ…」。
で、スタッフ関係者と会話している時も、
「ウチはこの団体はノーマークなんだけど…。」とか。
ほほぅ、プロかセミプロのライターさんの一団ですかねぇ?

「う〜ん、彼らからは試合中に濃い会話が聞けそうだなぁ…。」
と思いつつ観戦開始。

…なのだが。

後で知ったのだが、彼らは、最近僕が観戦記を投稿している、

●kansenki.net
http://sportsnavi.yahoo.co.jp/fight/kansenki/

の主宰である品川氏の一団だったそうだ。なんてこったいっ!!
品川主宰、挨拶が出来なかった事、大変申し訳なく思います。

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●オープニング
いつものようにロシアの妖精八人が登場しダンスを披露。
個人的には、ジャズダンスをベースにキビキビと動いて、
要所要所にフリーズが入るこのダンスは好きだ。
んで、去年までのフリにはなかったボディ クラップが入っていた。
何気ないところで流行を取り入れる妖精達のダンスに対する姿勢は頭が下がる。


●代表挨拶
「2001年・宇宙の旅」のオープニング曲、
「ツァラツストラはかく語りき」と共に掣圏道の渡部 優一氏がリングに登場し挨拶。

「本日は生憎の天気にも関わらずご来場いただき、
 誠にありがとうございます。

 北海道の旭川で産声をあげた掣圏道、
 これまで、ハードなルール、ハードな試合等が世間に理解されず、
 北海道での興行が中心となってしまっていました。
 そんな中、本日、東京での興行が行えるのは、
 習志野ジムさん、MAキックボクシング連盟さんのお陰です。
 ありがとうございます(客席拍手)。

 世間ではK-1、PRIDEと言った『ブランド』の格闘技が人気のよんでいます。
 これらの格闘技で活躍する選手に比べると、本日、出場する選手は有名とは言えませんが、
 彼らには『気持ち』や『魂』がある、と思います。
 そして今日の興行、メインの2カードは、
 東京ドームで行われていてもおかしくないようなカードが実現したと言えるでしょう。

 今日は掣圏道の、『ノン・ブランド』ならではの熱い闘いを観て下さい(客席拍手)。」

東京ドーム級のカード…。いくらなんでも言い過ぎかなぁ…。

んで、本日の代表挨拶は渡部さん。
で、その挨拶中にも佐山代表に触れなかった事でもわかる通り、
本日は佐山代表は姿をあらわさず。

本掣圏道の旗揚げの準備で忙しいのだろうか?
何にせよ、残念だなぁ。

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※ルールについて
今日は3つのルールが使用されています。ご注意を。

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●パンクラチオンボクシング
◎5分2R制
◎膠着ブレイクが存在します。四点ポジションの頭部へのヒザ攻撃は反則です。
◎その他については、PANCRASEのルールが一番近いと思われます。

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●アルティメットボクシング
◎3分3R制
◎ニー・オン・ザ・ベリー状態や、寝ている相手を跨いだ状態からパンチは有効。
◎グラウンド膠着はブレイクの対象。マウント・ポジションもブレイクの対象。
 「マウント・ポジションは足で相手を固定する 1 vs 1 用のポジションなので、
  市街地型格闘技である掣圏道では無効のポジション」なのだそうな。 
◎関節技は、スタンド・グラウンドの両方で無効。
◎ヒジはなし。グローブはキックやボクシングと同じグローブを使用。
あとは、普通のキック・ボクシングと同じと思って良いでしょう。

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●キックボクシング
◎3分3R制
◎ヒジ攻撃は反則
◎その他は普通のキック・ボクシングと同じと思って良いでしょう。

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※今回は公式パンフに身長や体重に関する記載がなかったので、
 観戦記にもこれらのデータはありません。あしからず。

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第一試合 アルティメットボクシング ウェルター級 3分3R
○マケエフ スタニスラフ(SWA/ロシア)
●クツェ二 アリアクサンドル(SWA/ベラルーシ)
[判定 3−0]

今日の興行は、掣圏道だと言うのにアルティメットボクシングルールの試合が非常に少ない。
そもそも僕はこのルールでの試合を楽しみに観戦しているので、これは大いに不満だ。

で、第一試合はそのアルティメットボクシング。
当然、選手の入場前にはロシアの妖精達のダンスがつく。
う〜ん、なんとなくデリシャス。

1R、マケエフが優勢に試合を進める。
クツェニの投げにテイクダウンを許しても、グラウンドで逆転して上からパンチを落とす。
また1・2パンチから組み付いての膝攻撃、ボディパンチからの1・2パンチ、等、
スタンドでのコンビネーションでもクツェニを圧倒。
対するクツェニは、組み付いての膝攻撃くらいしか攻撃を出せず。

2R、やはりコンビネーションで試合を優勢に進めるマケエフ、
クツェニが投げでマケエフの上になり、パンチを落とす場面もあったが、
マケエフはタイミングをみてスッと立ち上がってしまう。
そして逆にタックルでテイクダウンを取り、お返しとばかりに上からパンチを落としていく。
更には、ミドルキックから1・2・3のパンチ、組み付いてテイクダウンを奪い上からパンチを落とす、
という鮮やかなコンビネーション。マケエフはルール慣れしている印象だ。

3R、開始後まもなくクツェニのストレートがヒットする場面もあったが、やはり試合の流れはマケエフ。
コーナーに追い詰めてのパンチの連打。腹にモロに入った前蹴り。
組み付いてヒザを蹴ればクツェニのファウルカップを外してしまう。
投げを放ってクツェニを倒し、上からパンチを連打、数発程顔面を打ち抜いている。
例えクツェニにテイクダウンを奪われてもリバースで逆転。これではクツェニに勝ち目はなし。
ラウンド終盤では、スタミナ切れしたクツェニはクリンチを繰り返すようになっていた。試合終了。

判定、名前はマケエフでも試合は勝ち。


第二試合 キックボクシング フェザー級 3分3R
○吉原 亮平(枸ジム)
●本間 俊輔(習志野ジム)
[判定 2−0]

吉原、1985年生まれ、満18歳。本日デビュー戦。
本間、1986年生まれ、満17歳。本日デビュー戦。
第二試合は高校生同士のキックボクシング。
ちなみにこの試合には、掣圏道関連の選手がいない為に妖精のダンスはなし。
オイオイ、そんなの掣圏道じゃないよっ。

で、やっぱり両者共に若くて実践経験がないだけあり、試合開始から打ち合う打ち合う。

1R、本間は単発のローキックとミドルキックで、吉原は単発のストレートでお互いを攻める。
お互いあまりガードの事は考えず、ひたすら攻める事だけを考えている感じ。
両者ともにコンビネーションはないのだが、とにかくガムシャラに得意な攻撃を単発で出し続ける。

2R、打撃戦の後にノーガードで挑発する本間だが、
自らのローキックの後でカウンターのストレートを二発もらってしまった。
それでもローキックを放つ本間、自信を持てる攻めがこれしかないのかな?

んで、このラウンドの中盤あたりから、両者お約束のガス欠。
そんな中、根性を見せたのは吉原の方だった。
ガードの甘くなった本間に、得意のストレートがハードヒットしていく。

3R、両者バテバテだが、2Rの流れを受けて試合を優位に進めるのは吉原。
ラウンド終盤まで、下がる本間を追いかけて、
ストレートやフックを何度も何度もハードヒットさせる…のだが、
自身も本間の反撃の前蹴りやフックをちょこちょこ食らっている。
ガードが下がっているのは吉原も同じ、という事だな。
それでも、試合は圧倒的に吉原優位で進んだ。本間はかなり厳しそうだ。

しかし終盤、本間の不意に放ったフックとストレートが、逆に吉原の顔面を打ち抜いた。
これで流血してしまった吉原、意識もやや朦朧気味だ。
本間はこれ幸いとばかりに逆に吉原を追い回し、ストレートを三発ヒットさせる。
吉原は一転してピンチを迎えたが、試合終了のゴングに救われた。

判定、最後は危なかったが、2Rと3Rを優位に進めた吉原が勝利。


第三試合 キックボクシング フェザー級 3分3R
○祐機(士道館橋本)
●桜井 裕也(習志野ジム)
[不戦勝]

桜井は今日がデビュー戦…だったが、試合前に渡部氏がリングイン。
で、桜井にドクターストップがかかった事を会場に告げる。

勝ち名乗りを受けるべくリングインした祐機がマイクで挨拶。

「高いチケットを買ってもらったのに、こんな事になってしまいスイマセン。
 この後も良い試合が続いていくので、応援よろしくお願いします。」

デビューしてまだ一戦の祐機ですが、
挨拶は中々立派なものですね。


第四試合 キックボクシング スーパーヘビー級 3分3R
○シベリゼ ダビド(SWA/グルジア)
●加瀬 大策(八衛ジム)
[1R 1分17秒 レフリーストップ]

ここからは妖精達のダンスも復活。
加瀬の入場時の妖精達のコスチューム、Tバックでした。
わずかに歓声が上がってました。

見た目からして体重差のある両者。
確かに加瀬もデカいが、顔も体も体毛もトム エリクソンを思い出させるシベリゼは更にデカい。
この日の体重、加瀬は226ポンド、シベリゼ264ポンド。
グラムに直しても10kg以上の体重差、これでは試合前から決着は見えているか。

試合開始、加瀬がローキックを出すと、シベリゼはこれを嫌がっている。
んで、これ幸いとばかりに加瀬は更にローキックを繰り出したのだが、
これに怒ったシベリゼ、前に出てブン回しの1・2パンチを出せば、加瀬の顔面にモロにヒット。
崩れる加瀬、だがシベリゼは、アルティメットボクシングルールの癖からか、
朦朧と倒れていく加瀬をつかまえてヒザ蹴りを出す。
これは反則。レフリーが注意をするが、この間、シベリゼの迫力に圧倒された客席は騒然としていた。

試合再開、やぶれかぶれにフックを繰り出した加瀬だが、
シベリゼはストレート二発をヒットさせて加瀬の動きを止め、組み付いてボディへのヒザ蹴り一閃。
これで加瀬はダウン、「どうにも試合にならん」と見たレフリーがここでゴングを要請。

技術どうのこうのというよりは、体格差が全ての試合だったなぁ。


第五試合 キックボクシング スーパーヘビー級 3分3R
○アハルシェナシビリ べザリオン(SWA/グルジア)
●ケイタロー(習志野SC)
[1R 1分28秒 TKO]
※3ダウンによる

2002年度 グルジア レスリング王者。
何でキックボクシングをやるのかわかんないが、ベザリオンは264ポンド、デカい。
では対戦する日本人 ケイタローはどうかと言うと、これが262ポンド、負けずとデカい。
でも、ナチュラルなパワーのありそうな体をしているベザリオンに比べると、
ケイタローは、確かに鍛えてはいるけど、シルエット全体は立派なおデブちゃん。
で、ヤンキーっぽい髪形にしているが、人の良さの出た憎めない顔をしている。
PANCRASEの謙吾とか、超人クラブの石井あたりと試合をしたら、何となく人気が出そうな感じだ。

試合開始、ローキックを放つと自ら転倒するケイタロー。
オチャメなケイタローに、容赦なく上になってパンチを放とうとするベザリオン。
レフリーが止めたが、両者のモチベーションの差を如実にあらわしたシーンか?

試合再開、ローキックからのストレート、コンビネーションを出すケイタロー。
だが、ベザリオンはそんな事はお構いなし。
ベイダーハンマーばりの大振りな左右フックの連発でケイタローに突進。
客席はベザリオンのセオリー無視のパワーファイトに圧倒されている。
んで、迫力に押されて後ずさりするケイタローを追い込むと、
上から叩きつけるパンチでダウンを奪った。
同じくらいの体重でも、パワー差、迫力差はもはや歴然。

カウント8で立ち上がったケイタローだが、
尚も突進してきたベザリオンのベイダーハンマーばりのフック連打で再びダウン。
それでも根性を見せたケイタロー、やはりカウント8で立ち上がった。
だが、やはり突進するベザリオン、まだまだ続くベイダーハンマーフックの連打。
ただ防御に専念するケイタローが一瞬こけた時、レフリーがスタンドダウンを要請、試合終了。

技術も何もない、パワーだけが全て。
ベザリオンはまた見たい選手だな、このルールで。


第六試合 キックボクシング スーパーヘビー級 3分3R
○アブドゥラマノフ アブドゥルジャリル(SWA/グルジア)
●神谷 友和(士道館橋本)
[判定 2−1]

アブドゥラマノフ アブドゥルジャリル。
長い名前だなぁ、アブアブにしましょう。
対する神谷、なかなか良い体してますね。流石は士道館。

1R、アブアブ強し。神谷の放ったミドルキック、
そのお返しにと放ったミドルキックの重さに客席は騒然となる。
また、巨体に似合わずハイキック、裏拳も多用、左ストレートにもスピードがある。
対する神谷、これらの攻撃をかわしたりしながらもミドルキックを放っていく。
だが、早くもアブアブのプレッシャーに苦しんでいる様子。

2R、やはりアブアブがプレッシャーをかける。
前蹴り、左ストレート、組み付いてパンチを繰り出してから突き放してハイキック。
重いミドルキック二発、ストレートからハイキック、ミドルキック、ストレートからハイキック。
ガンガン攻めるアブアブ、神谷もローキックやミドルキックで何とか食らいつくが、
アブアブに比べると手数が圧倒的に少ない。

3R、相変わらず重さのあるミドルキックで攻めるアブアブ、神谷はやりにくそうだ。
それでも前に出て1・2パンチをヒットさせると、客席から声援が。

そしてこのラウンドから神谷が意地を見せ始めた。
アブアブのミドルキックに対して、自らもミドルキックを出して対抗する神谷。
接近するアブアブがパンチのコンビネーションを出せば、神谷もパンチのコンビネーションでお返し。
試合全体で言えばアブアブが組み付いてのヒザ蹴りを効果的に使い始め、
いよいよ神谷の敗戦濃厚なのだが、神谷はミドルキックを糧に最後までアブアブに食らいついく。
ラウンド終盤は両者による打撃に打ち合い、試合終了時には客席から歓声が沸き起こった。

判定、終盤の神谷の執念に心を打たれたのか、一人が血迷って神谷を勝者にするも、
やはり全体の印象ではアブアブが上だった。2−1でアブアブの勝利。でも、神谷は意地を見せたね。


第七試合 パンクラチオンボクシング ウェルター級 5分2R
○大阪 崇(習志野ジム)
●ロマノフ デニス(SWA/ロシア)
[2R 4分48秒 チョークスリーパー]

この試合からは、パンクチオンマッチが2試合。
大阪は今日がデビュー戦。習志野ジムって総合の選手も育てていたのね。

1R、大阪はロマノフに組み付き、
あっという間のテイクダウン。んで、あっという間のマウント。
あらら、あっさりと…。ロマノフが総合ルール慣れしてないんだね。

下から組み付いて防御しようとするロマノフの腕を捕る大阪、
嫌がるロマノフ、背中を向けて逃げる。
んで、大阪はあっさりとバックマウントを奪いチョークスリーパーへ。
客席の大歓声の中、大阪、秒殺勝利なるか!?

…ならない。
ロマノフがリバースに成功して上になったからだ。

だがそれでも、下から逆十字を果敢に狙う大阪。
客席の大歓声の中、今度こそ秒殺勝利なるか!?

…ダメだった。
ロマノフがこれを外してインサイドガードを取り直したからだ。

だが、そんなロマノフをスイープ、マウントを奪いなおした大阪
ロマノフは何とか上になる大阪のバランスを崩そうとするが、これに合わせて大阪も良く動く。
何とか亀になって防御をするロマノフ、しかしここに大阪のチョークスリーパーが襲う。
客席の歓声の中、今度の今度こそ勝利か!?

…違った。
ロマノフはこの体制を無理矢理逃れて亀の体制。
尚も組み付く大阪をリバース、上になるロマノフ…何も出来ない。
ここでレフリーが膠着ブレイクを要請。

スタンドで仕切り直し。
立ち技はロマノフの領域らしく、ロマノフのフック、ストレートが大阪にヒット。
大阪はちょっと苦しいが、怯まずにタックルを繰り出し、
ロマノフからテイクダウンを奪う。
だがこの際に、ロマノフにフロントチョークを極められてしまった。

それでもその体制のままサイドを奪った大阪、
冷静に極められた首を抜けば、バックマウントを奪ってチョークスリーパー。
客席の歓声の中、1Rに勝利が間に合うか!?

…間に合わない。
ロマノフは事前に動きを察知して、
グラウンドを脱出して大阪をガブったからだ。
大阪は逃げようとしたが、ロマノフは逃がさなかった。んで、ここで1R終了。

大阪、デビュー戦としては大健闘なんだけど…、早く極まらんかねぇ。

2R、ロマノフのストレート、大阪にヒット。
それでも大阪、1Rと同じく怯まずにタックル。
だがロマノフは、これガッチリ受け止めると、スタンドでフロントチョークを極めた。
そしてそのまま大阪を崩してテイクダウン、インサイドガードを奪う。

しかしグラウンドは大阪の領域、下からの三角絞めがロマノフを襲う。
何とか外したロマノフだが、下から執拗に腕を狙ってくる大阪を前に、
折角の上のポジションを活かしきる事が出来ない。試合は膠着、レフリーがブレイク。

試合再開、スタンドならやはりロマノフが強い。
1・2のコンビネーションが大阪の顔面にヒット、
大阪はロマノフに組み付いていったが、
ロマノフは逆に足を掛けて大阪からテイクダウンを奪う。
そして一度は自ら潜り込みインサイドガードの体制になるも、
自分がグラウンドで何も出来ない事を知っているロマノフ、
自ら立ち上がりって大阪に「立て!!」とアピールする。これに呼応して、自ら立ち上がる大阪。

ロマノフの領域での試合は続く。
組み付かれなければグラウンドでの展開もない、とばかりに、
ロマノフは足で距離を稼いで、追って来る大阪の顔面に単発のストレートを何度も叩きこむ。
更にはローキック、前蹴り、1・2パンチ。そしてこれらの打撃をまともに食らう大阪。
ここに来て大阪はややスタミナを切らせ始めた。単発ながらも何度も入るパンチのダメージが出てきたのか。

もうすぐ試合終了、その時、大阪にチャンス到来。
何とかロマノフをコーナー際へ追い詰めたのだ。
一気に組み付いた大阪、ロープ際でロマノフをテイクダウンに成功。
亀になって防御するロマノフからバックマウントを奪うとチョークスリーパーへ。
客席の歓声の中、この試合、「デビュー戦で一本勝ち」の勲章を取れるか?

…取れた。やっと取れた。
ロマノフがタップ、試合終了だ。

相手の粘りに苦戦したものの、デビュー戦を一本勝ちで勝利した大阪は、
四方に向かって喜びをアピールしていた。


第八試合 パンクラチオンボクシング ライトヘビー級 5分2R
○瓜田 幸造(掣圏会館)
●ダビダシビリ ダビド(SWA/グルジア)
[2R 2分18秒 フロントチョーク]

昨年9月に観戦した時は8勝7敗4分とイマイチの戦跡だった瓜田。
だが、今日の対戦カード表に載っていた戦績を見ると、15勝8敗5分。
多分、アルティメットボクシングとパンクラチオンボクシングを混ぜた時の戦跡なのだろうが、
あの川口での興行以来、随分と勝ち星を積んできたんだな。
元々、アマチュアキングダムでも優勝している瓜田、
リングインすればリング中央に向かって敬礼による「押忍」。身も心も掣圏会館だ。
対するダビダシビリ ダビド、言い難いのでダビダビで。

1Rから瓜田は積極的に攻める。
片足タックルでテイクダウン、ダビダビはグラウンドでリバースして上になるが、
下になった瓜田は果敢に三角絞めを狙っていく。これを上からパンチを落として防ぐダビダビ。
ならばと、今度は下からの足捕り。「捕られるかよっ!!」と上から挑発するダビダビだが、
いざ瓜田がヒールホールドや裏アキレス腱固めを狙っていくと、その体制は崩れてしまう。

グラウンドで体制を崩したダビダビのサイドを奪った瓜田、
亀になって防御するダビダビからバックマウントを捕る。
だが、ダビダビは下から瓜田を振り落とし、自らは立ち上がっての猪木アリ状態、
上からパンチを落としたりしながら、掣圏道では至上のポジションとされるニー オン ザ ベリーを奪う。

しかし、下の体制から、自分のお腹の上になっているニーを捕った瓜田は、
足を捕られながらも立ち上がっているダビダビを相手にやはり足関節を狙っていく。
ヒールホールドからアキレス腱固めへ移行、これでダビダビはバランスを失って転倒。

客席から歓声が起こる中、瓜田は足には拘らずにポジションを奪いにいく。
あっさりマウントを奪い、嫌がるダビダビが背中を見せればバックマウントの体制、
そしてチョークスリーパーの体制…だが、ここで1Rは終了。それでも瓜田、良い感じである。

2R、瓜田のフックがダビダビの顔面を捕らえる。
ダビダビは組み付いて瓜田からテイクダウンを奪うが、
この時またしても足を捕っていた瓜田は、この足を引っ張ってダビダビの体制を崩すと、
逆に組みなおしてダビダビを倒して、亀になって防御するダビダビからバックを奪う。
そのままパンチや腕を捕ったりして体制を崩そうする瓜田だが、
ダビダビは亀の体制から逆に瓜田のバランスを崩して立ち上がる。

だが瓜田はしつこくダビダビに組み付き、再び亀の体制に戻してしまう。
ここからダビダビの体制を崩してサイドポジションを奪った瓜田、その顔面にパンチを落としていく。
ダビダビは下から瓜田の体制を崩し必死に立ち上がろうとしたが、
このタイミングでがら空きになった首を瓜田がフロントチョークに捕らえた。
これがガッチリ極まってダビダビがタップ、瓜田、完勝である。

客席から起こる歓声に、瓜田は敬礼しての「押忍」で答える。


第九試合 キックボクシング ヘビー級 3分3R
○グル セルゲイ(SWA/ベラルーシ)
●内田 ノボル(ビクトリージム)
[判定 3−0]

グル セルゲイ。
去年のK-1 JAPAN 富山大会にてニコラス ぺタスと対戦で、ローキックをブロックして骨折させて、
そのままペタスを引退させてしまったセルゲイ グールの事である。
対するは、MAキックにてヘビー級王者にもなり、
2000年、2001年とK-1 JAPAN GPにも出場した内田は「デビルマン」のテーマと共に入場。
東京ドームクラスのカード…ではないけれど、確かに好カードではあるかな?

さて、僕が観戦した昨年9月の掣圏道の川口大会、そして昨年6月のK-1 JAPAN 富山大会では、
待って、待って、待ち続けてのカウンター攻撃という印象だったグル。
だがこの日のグルは積極的に前に出た、これに内田が応えた為に試合は好勝負に。

1R、ストレートからローキック、前に突進しての重いミドルキック、前に突進してのストレート。
果敢に前に出て攻めてくるグルに対して、内田はローキックとミドルキックを中心に応戦。

ラウンド中盤、グルの大振りなフックは内田が見切って空振りに。
だが、尚もストレートを繰り出すと、これをモロに食らった内田は鼻から出血。
内田はお返しのミドルキックを繰り出すが、お構いなしに突進してくるグル。
ローキックが交差する中、グルのローキックで内田がスリップダウンしたところで1Rは終了。
流石に両者共にK-1出場経験者。技術的には今までの試合の中でも郡を抜いているぞ。

2R、やはり突進してのストレートからハイキックを繰り出すグル。
対して、ミドルキックからパンチを返していく内田。
やはりハイキックを繰り出すグル、これをかわしてローキック、ストレートをヒットさせる内田。
続くフックはグルにかわされたが、尚もストレートをヒットさせる。
しかし、グルも突進からフック、ストレートをヒットさせる。
組み付いてクリンチ、ブレイク。この際に内田は「頭から突っ込んでくるなやっ!!」とボヤいた。

内田がローキックを出すと、グルはK-1 JAPAN参戦の時と同じく脛でブロック。
ニコラス ペタスの足を折ったあのブロックである。
幸い、内田の足は折れなかったが、このあたりからグルのエンジン回転数が良くなっていく。
重いローキックを中心に、ストレート、ミドルキック。2R前半とは打って変わって果敢に攻めるグル。
接近戦のパンチ合戦の後でも、グルは離れ際に重いローキックを放つ。
内田もローキックを返していくが、グルは1・2パンチからローキック。
ここで2Rが終了、ラウンド終盤のグルのローキックによる攻めの良さが目立つ。
反対に内田はラウンド終盤から手数が少なくなった、反撃なるか?

3R、グルは組み付いてのヒザ蹴りを二発、更には接近戦で内田とパンチを交差させる。
内田のハイキックをかわせば、組み付いての首相撲で内田を豪快に投げ捨てた。
対する内田、2Rのグルの攻めが効いたのか、ややガス欠状態。

そして2R中盤から猛威を振るったグルのローキックがこのラウンドでも冴え渡った。
単体でも重いローキックを何発も繰り出し、1・2のコンビネーションからもローキック。
更には首相撲で相手をコントロールしてのローキック。内田のミドルキックをキャッチしてのローキック。
兎に角、色々なバリエーションのローキックで攻めてくるグル。
内田はパンチやローキックを何とか返していくものの、
このラウンドは殆ど防戦一方。結局、試合はこのまま終了。

判定は3−0のストレートでグルの勝利。
あと2RあればローキックによるKOシーンも見れたかもしれないなぁ。


第十試合 アルティメットボクシング 3分3R
○桜木 裕司(掣圏会館)
●ワルディアシビリ アレコ(SWA/グルジア)
[1R 2分18秒 TKO]
※桜木のミドルキックをわき腹に受けたワルディアシビリが戦意喪失

掣圏道のエース、桜木。現在、掣圏道の興行では三連勝なんだそうな。

●エース桜木の三連勝にご満悦の佐山氏
http://www.seiken-do.com/tigermask/voice/2003/20030516.html (一勝目)
http://www.seiken-do.com/tigermask/voice/2003/20030517.html (二勝目)
http://www.seiken-do.com/tigermask/voice/2003/20030518_2.html (三勝目)

今日は頭を坊主にし、何かびっしりと文字の書いてある日の丸の国旗を持って入場。
佐山氏がどうのこうの…というのとは関係なく怖いなぁ。
もちろんリングイン後は、敬礼ポーズで「押忍」。

試合開始、両者に距離が開く中、桜木はソバットによる挨拶。
ワルディアシビリはこれをかわしてローキックを放つ。

桜木、今度はミドルキック、ローキック、ミドルキックとガンガン叩きこむ。
特に最後のミドルキックがクリーンヒット、バチーンという音に客席から歓声が。
ワルディアシビリはストレートを返してくるが、桜木はさりげなくフグ トルネードを出す余裕ぶり。
そして逆にストレート、フックとワルディアシビリを追い込んでいく。

ワルディアシビリが1・2パンチで反撃、両者に再び距離があく。
ならば、と、桜木はミドルキック、これがまたまたクリーンヒット。
これに対して、やけくそになったのか、ロシアンフックばりの大振りなパンチを見せるワルディアシビリ。
かわした桜木、体が流れたワルディアシビリにパンチによるラッシュを仕掛けようとするが…。

ワルディアシビリの様子がおかしい。わき腹を押さえてレフリーに何かを訴えている。
どうやら桜木のミドルキックを食らった際に痛めた模様。
とりあえずドクターがワルディアシビリの体をチェック、試合が中断される。

…で、どうやら大丈夫らしい。試合再開。
反撃とばかりに、フックを繰り出したワルディアシビリ。
かわした桜木が反撃の体勢…。

に入る前に、再びわき腹の異常をレフリーに訴えるワルディアシビリ。
これでは話にならない。レフリーがゴングを要請、試合終了。
メインイベントでの日本人の勝利に、客席が沸き返る…。

前に、問答無用でリングインして来るロシアの妖精達。
掣圏道恒例、「ムームー姿 de 客出しダンス」が始まったのだ。
桜木はその妖精達の中で日の丸の国旗を掲げて勝利をアピールする、のだが、
ピョコピョコを跳ね回りながら手を振ってお客さんを見送る妖精達のダンスの前に、
桜木の勝利の余韻が消えていく。なんとも無情な掣圏道。
気がつけば、周りのスタッフも、客席のオヤジ達も音楽の手拍子を合わせているではないか。
そりゃそうだ、渡部氏だってニコニコ顔で手拍子を送っているのだから、
手拍子を送らないと何をされるかわからない。

そんな中、桜木は黙って花道を後にしていった。

●それでも佐山氏は四連勝にご満悦
http://www.seiken-do.com/tigermask/voice/2003/20030601.html

そしてリング アナウンス。

「本日はご来場、誠にありがとうございます。

 〜(中略)〜

 今日、リングを華やかに演出しました、
 ロシアン ダンス トップ チームにも盛大な拍手をお願いしますっ!!」

またしても、格闘技界に新たなるトップチームの誕生である。
このチームは強豪である。何といっても巨乳揃いだからな。

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雑感:
何はともあれ、不満が5つ。

1. 入場料金が異様に高かった事。
2. 掣圏道代表なのに佐山氏がいなかった事。
3. 掣圏道の本道であるアルティメットボクシングの試合が少なかった事。
4. ロシアの強豪達の試合出場が少なかった事。

5. 観戦記に書いてもしょうがないくらいないに、
  ロシアン ダンス トップ チームの衣装が地味だった事。
  ビキニ姿が一回しかないって、どういう事!?

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以上、長文失礼。




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