ど(ど真ん中)チュー宣言。
■団体:WJプロレス
■日時:2003年5月22日
■会場:後楽園ホール
■書き手:ぱり (ex:陰ディ〜プロレスBBS

午後五時半同僚の冷たい視線に絶えながらもいそいそと退社し駅に向う。その途中脳裏には何故長州を見るのにこんな心労を負わなけばならないのか・・・と考えると一寸腹立たしくなった。
18時50分楽園到着、宇和野貴志応援シート(3000円)を購入し会場に入ると丁度石井と越中が試合をしていた。

第1試合 WJヤング3試練マッチ
○ 越中 詩郎 10分32秒 パワーボム→片エビ固め 石井 智宏 ×

まず客の乗りの良さに驚く。石井がやられると間入れず暖かかくシニックに染まってない声援が飛ぶ。
試合の途中からしか観戦出来なかったが、雪崩式のバックドロップ、ジャンピングヒップアタック、パワーボム畳みかけるようにして越中が貫禄勝ちと言ったところ。石井はプッシュされているが普通のチャレンジマッチに見える。
試合内容だけで判断すればあと2・3回やらないと越中超えは出来ないと思わせる内容に見え、越中への肉薄感は全然感じなかった。

第2試合 WJヤング3試練マッチ
× 鈴木 健想 7分57秒 鈴木が無抵抗に寝転んだところを体固め 高智 政光 ○

高智は久々に見るが全体的に肉が付いていてなんだか少し丸みかかっていて、私は西野勇喜を思い出してしまった。昔のようなスラッとした面影は無く、お腹に余肉が乗っていたのが印象に残る。

健想が入場すると会場の雰囲気が一変するほどの声援に包まれる。予想外の反応に少し戸惑う。
試合は健想のワンサイドゲームになり、序盤から投げやりな左のフロントキックを高智に何度も叩きこむ。
健想は投げやり気味に試合をこなし(ように見せている)、アングルと試合内容がしっかりと合致しちゃんと練られているのだなと妙な関心をしてしまう。
あと健想は今日見せたこのデカダントな雰囲気を匂わすスタイルが似合うと思う(拳磁的、ちょっとだけ拳磁的)。細かい作業も伴なわずにすむ事だし。

途中チョップなどで抵抗を試みるも健想に押される高智。子供が無抵抗な人形を乱暴に振り回したり叩きつけたりして遊んでいるみたいだ。挙句の果てには場外のマットの無いところでブレーンバスターで叩きつける。リングに這いあがっては葉隠れを食らわされる高智。エクスキューズ付きとは言え健想に勝つのは大変だ。

試合は寝そべり余裕をこいているところを高智にフォールさせて”勝たせて”終わり。
WJはよく一瞬目を疑うようなブックを書くが、今日のこの日も期待を裏切らなかった。普通なら石井VS越中辺りで一発入れるだろうと考えるところの裏を書いたというところか。こういうのは大歓迎。

試合後マイクで健介を挑発する。「おい、健介。てめえ、新聞でつまんねえとか、長州倒すとか言ってるけど、ウソくせえなあ。お前、長州のイエスマンじゃねえのかよ。大好きなんじゃねえのかよ。そう言えば話題になると思ったのかもしれないけど、オレはだませねえよ。男一匹佐々木健介、小さいことやるな。リング上で男一匹勝負しようぜ。この小長州!」

勿論場外は受けに受けたし、私も思わず拍手を送ってしまった、健想に。
健介の長州批判アングルに括弧で括り、それを皮肉混じりで批判するという2重構造。ありそうでなかった形式である、あったかもしれないが少なくともメジャーではあまり見られないだろう。WJの壮挙に乾杯。

第3試合 WJヤング3試練マッチ
○ 佐々木 健介 9分53秒 ストラングルホールドガンマ→レフェリーストップ 宇和野 貴史 × 

宇和野も久々に見るが可也良い身体になっていた。しっかりと付いた筋肉。そして殆ど無駄な肉の無い均整の取れている。今が一番理想の体型だと思う。ただWJ的にはこの身体はトップレスラーの身体じゃないんだろう、格好良いのに・・・。

佐々木健介が馳浩に見えた日・・・と書きたくなるような教習マッチ。
勿論しっかりと張り手合戦などに随所に力の差を見せる配慮は忘れてない。それだけは終始一貫して貫かれていた。
後半は宇和野がバテ、飄飄踉踉になりながらもしがみ付いていたが、この試合のコンセプトならばスタミナ不足が逆に効果的に両者の立場のコントラストを上手い事描けていたので、それはそれで良かったのかもしれない。
あと健介はSTUぐらいはしっかりと受けるぐらいの度量、または技術は欲しいところだ。

試合終了後健介は先ほどの健想の発言を受け、自己の主張の信憑性を説くが余り説得力は無く客には全然響いて無い。そのあと健想が出てきて睨み合いが起こるが、その時大森が出てきて容喙するが、客を味方に付けた健想には敵わない。

第4試合 闘龍門提供試合
○ SUWA 10分26秒 FFF→片エビ固め セカンド土井 ×

闘龍門という事でもしかしたら完全にWJを食ってしまうのかという期待と不安があったが、杞憂に終わる。凡戦に終わったのはWJに配慮した大人の対応したからと思うのは余りにも買かぶり過ぎだろうか。けどもしっかりと闘龍門の客と思われる人達を連れてきていたようで、それだけで価値がある。試合はオマケのようなものだ。

第5試合 シングルマッチ
○ 大森 隆男 4分13秒 アックスギロチンドライバー →エビ固め 安生 洋二 × 

試合時間は短いが、圧勝というイメージが残らない試合だった。あのアメリカ修行は何だったのか思わせるほど変わっていなかった大森。アックスギロチンは失敗した時のリスクが高そうな技だが、全然客受けは良くなかった。音が小さい技は説得力の部分で大きな負荷を負うがそれをどう克服していくのかが大森の力量の見せ所だろう。

安生が担架で退場とかやれば技の印象も変わるのだろうが、今の大森と安生の関係ではそれは出来ないだろう。

第6試合 タッグマッチ
○長州 力・石井 智宏・越中 詩郎 11分02秒 リキラリアット→体固め 大仁田 厚・矢口 壹琅×・木村 浩一郎

木村浩一郎を引き連れ大仁田入場。考えてみたら渋谷ではDDTがある筈だが・・・。
予想とおり大仁田組の奇襲を嚆矢とし試合開始。当初は二対三のハンディマッチのような形で始まったが、越中が加わり6人タッグに変更。まあど真ん界ではよくある話だ、ブーイング一つ出ない良いお客さんが集まっている。

後楽園を縦横無尽に使いプロレスやっている。良い意味で出鱈目にやりたい放題やっている。最近じゃIジャや大日本にも見られないほどのハチャメチャぶり。ポイントが三点に分散させられる上観客が総立ちで余り見えない。
実のところ断片断片しか見れなかった。繋ぎ合わせても全然試合の流れがわからない。
スポナビを見てやっとそうだったんだあと納得する始末(助かりました)。

でもその滅茶苦茶ぶりが私には面白かったので良かった。諸所の感想を書けば、木村は普段のような怖さは削がれ、借りてきた猫のように大人しかった。石井相手の時にその片鱗を見せたが、WJ的には木村の位置付けとはその程度なんだろうし、怖い木村を引き出して使おうという魂胆は無いのだろう。

石井は座部貫き叩きを2回も食らい身体を張りに張り好感が持てた。けれどもこれだけ格上げされているのだから決して悪い話ではないと思う。世の中には身体だけ張らせるだけ張らせられて、全然見返りが無いレスラーだっているんだから・・・・。

早い話試合はそのまま大仁田興行だったわけだが、プロレスは面白いければそれが正しいのだ(笑)。
しかし長州がこういうスタイルを許容出来るとは思わなかった。もっと長州は狭隘なプロレス哲学の持ち主だと思っていたが、いい意味で裏切られた。
もしかしたら結構いいとこまでオーバーしそうで怖いWJでした。




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