川崎ファイナル
■団体:WEW
■日時:2003年5月5日
■会場:川崎球場
■書き手:WAR魂

川崎は横浜と東京に挟まれていて、横浜市民にとっては同じ神奈川県内とは
認められず、東京都川崎市という認識がある難儀な町です。
かつてプロレス会場としておなじみだったクラブチッタもイタリアテイストの
街チネチッタとして生まれ変わったのだけど、この張りぼての街チネチッタの
入口にはしっかり焼き鳥の匂いがするという難儀な町です。
だからきょうの川崎球場もローカルな臭いで一杯でした、
会場は入口が二つに分かれていて自由席がグラウンドの周りの観客席(土手)
指定席はグラウンドを半周したところに入口があってチケットチェックも2重に
行われていました。
試合前葛西純がデスマッチで使われる有刺鉄線ボードを恐々チェックしていて
なんだかのんびりムードです。

○スティーブコリノ(7分27秒片エビ固め)×新宿鮫
なんだかよくわからないままこのカードが組まれ、後楽園のTAKA戦も期待はずれ
だったコリノの本来のよさもよくわからないまま終っていた。

○松永光弘(10分19秒グラウンドコブラツイスト)×五所川原吾作
 葛西純                     BADBOY非道
3日の後楽園につづいてまたしてもホッチキス攻撃を受ける葛西純
なんでこのホッチキス攻撃が一番残酷で痛さが観客に伝わるのかしばし考える、
誰しも小学校の図工の時間に誤ってホッチキスの針が指に刺さった経験が
あるからなんじゃないかと考えていたら試合が終っていた。
でもこの試合はみんな一生懸命見ていたな、松永が意外と動けていたような。

 山笠Z信介             ×U Z
 佐々木義人(11分48秒逆エビ固め)マッチョパンプ
○星川尚浩              折原昌夫
サクサク進行していた試合でした。

○ライオネス飛鳥(13分49秒エビ固め)×宮崎有妃
 下田美馬               井上京子
ローカルティストのきょうの観客のせいか結構わいていました。

○高岩竜一(6分37秒片エビ固め)×チョコボール向井
きょうは試合数も多くしかもメインの電流爆破の準備時間もある為
どの試合も試合展開が早い、この試合もかなりせっかちな攻防でかなり
あっさり決着が付きました、以外と両者の格の差を感じなかった。

○大谷晋二郎(11分19秒片エビ固め)×TAKAみちのく
この試合あたりから寒さ(試合じゃなくて会場の)が身にしみてきます、
噂には聞いていたけど川崎球場はほんとに寒い。
そしてこの試合あたりから「このカードなら後楽園で見たいなぁ」と
思ってしまう、観客も寒さとトイレの行列に戦っています。

○外道(11分35秒片エビ固め)×日高郁人
 邪道             ディック東郷
このカードほど後楽園でじっくり見たい、せっかくのハイレベルな攻防も
川崎の澱んだ夜空に消えていってしまった。
でも邪道外道が冬木軍のガウンで入場してくれただけでもうなにもいうことは
ないです。

○丸藤正道(21分37秒エビ固め)×鈴木鼓太郎
 池田大輔            小川良成
 田上明             三沢光晴
今日の参加選手参加団体の中でもノアは異彩を放っていた、
池田大輔以外まったく観客との対話が無い、もくもくと試合を進行させて
観客ももくもくと試合を見守るしかない。
となりの女の子3人組が「あっテレビで見ている人たちだ!」
「テレビと全くおんなじ動きだよね」と言っておりました。

○田中将斗(14分3秒片エビ固め)×黒田哲広
今日の大会で初めてプロレスの攻防のみで観客を沸かせた試合、
なんと表現したらいいのかわからないのだけど、とにかく2人の攻防は見ていて
心地いいのだ、お互いに手が合うとかいうレベルを超えているなぁ、
昔の週プロなら「スイングした試合」とか書くんだろうけど。

ここで冬木さんの追悼セレモニ−
試合を終えた田中将斗もそのままリングサイトに残っていた、
この追悼セレモニーの時はまるで別の会場に切り替わったように雰囲気が
がらっと変わりました、みんなテンカウントのゴングを確かめにこの場に
集っているのが痛いほど伝わってきました。
セレモニーが終わりテーマ曲がなると、それを制止した金村が
「もう一試合あるから。まだボスの魂はここにある。
 ドカンと橋本真也、爆発するぞ!」
プロレスのマイクパフォーマンス数あれどこれほどカッコイイ
マイクアピールはもう2度と無いんじゃないだろうか。
そうだもう一試合あるんだ。
ここで電流爆破準備の為、30分のインターバル
みんな寒さに震えながら試合を待ちます。

○橋本真也(8分41秒片エビ固め)×金村キンタロー
普段どおりの試合着で有刺鉄線に入った橋本真也
「奥さんすいません、冬木さんの遺骨を貸して下さい。」
そして
「電流を流してください。」
あわててリングアナが電流のスイッチを入れてくださいとアナウンス
場内が唖然とする間もなく遺骨を抱えて有刺鉄線に身を投げる橋本真也
真っ白な火花が散った、あっという間の出来事だった。
真っ白な火花が煙に変わるころ橋本の行動の真意を観客全員が理解した、
WEW3・11後楽園大会での冬木さんとの約束をこんなにも愚直に果たすなんて
当初川崎での冬木・橋本戦は唐突感もありマスコミの反応も冬木戦よりも
橋本の三冠戦に向いていました、私はそんなプロレスマスコミのセンスのなさに
失望していましたが、橋本だけは違いました。
橋本真也はこんなにも美しい電流爆破マッチで冬木選手との試合を表現して
みせてくれました。
ここからの金村キンタローとの試合は金村の未来、WEWの未来に向けての
試合だから、橋本真也は一切妥協せず空気の締まった試合になりました、
見事でした。

きょうメインのリングに立った金村キンタローはもう立派なメインイベンターの
風格が備わっていた、WEWについて団体として存続がどうのと言われているのに
私は違和感があるんです、WEWの魅力は団体であって団体でないこと、あるいは
団体所属以外の選手の試合でもWEWという団体のカラーがでること。
だから私はWEWのリングを見つづけたい、間違っても同じトレーナーを着て
所属選手に給料を払うような団体にはなってほしくないとおもう、
一試合のギャラでキャデラックを買えるような団体になってほしいな。




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