ゴールデンウィーク恒例NEO後楽園大会、今年も成功
■団体:NEO
■日時:2003年5月5日
■会場:後楽園ホール
■書き手:凸ユーレイ(名前をクリックするとプロフィールの欄に飛びます)

 すこし空席はあるもののほぼ満員、と思っていたら発表は 1,512 人。正直。

第0試合 CAPUCON提供
○ビューティフル・ジョー(4:33ラリアットから)×ジョーカー

 そのあと、選手入場式。出てきたのは、この日の出場選手全員でなく、NEO所属+、元・裏切り者と問題児の3人。つまり下田、三田、ASARIの3人は身内、ということなのだろう。挨拶でも京子が、ASARIの引退興行であることを強調。

1.○吉田万里子(9:19クモ絡み)×椎名由香

 アルシに2年ほど行ってないので、吉田を観るのは久しぶり。あい変わらず複雑な複合関節技をかけるのが早いなあっていうのと、あい変わらず相手にそっけない、突き放した試合するなあっていうぐらい。

2.○タニーマウス、○宮崎有妃(北沢王者)(14:49Wグラビア固め)×仲村由佳、×松尾永遠(板橋王者)、下田美馬、田辺優

 史上初の小学生プロレスラー、田辺優のデビュー戦。
 4人組「5,6,7,8」で入場、なんと下田も嬉しそうに踊る。田辺が敵を空手の演舞で威嚇、腰から砕ける北沢タッグ王者。
 小学生の絡んだ動きがバツグンに面白かった。
 最初の登場でタニーに額を押さえられ腕を振り回すも相手に届かない。タニーがボディスラムの構えに入ると場内「え〜〜!?」。タニーやさしく落とす。しかしヘッドバットをかわされ逆転、田辺がゆっくりゆっくり4の字固めに。裏返されそうになっても踏ん張る(!)。甲田社長がレフェリーで、恒例のえこひいき、ロープロープエスケープに伸びるタニーの手を蹴飛ばす。
 つづいてキャメルクラッチをかける(!)田辺、味方を呼び込んで相手の顔に低空ドロップキックを打たせるも、その度その勢いでコテンと後ろに倒れてしまう。
 その後も、下田を呼び込んで「美馬たん、ダブル!」とか。他の選手が場外乱闘中にコーナーに上り、「飛ぶのか?」と観客をどよめかせておいて「違う違う」と顔の前で手を振るとか。
 下田のピンチでカットに入ろうとポストに上るが間が合わず黙って降りる、これを2回繰り返し「クソガキてめー遅いんだよ」と怒られる。宮崎に頭をはたかれ泣きまね、油断した敵にボディーブロー。
 終盤、かつてマシンガンズ(タニー&宮崎)のライバルだった西千明&アキュート冴ゆかりのキティーちゃの縫いぐるみを、南側客席遠くに放り投げられて一目散に取りに行ってしまい、なんだかんだでその間に自軍が敗れてしまった。
 マシンガンズのネタはいつも通りだが、小学生に食われるばかりでなかったのは宮崎。下田の持ちこんだ凶器のパイプイスを、「椅子は座るためにあるんです!」と一喝、なぜか下田が素直に座ろうとするところ、サッと後ろに引いて下田スッテンコロリン。松尾のミサイルキックを無表情で「アホか」と言いながらよける。コレ、言葉で書くと面白くもなんともないが、絶妙の間でした。
 決着後のマイク、下田「10年経っても優ちゃんは21歳だ!10年後リベンジしてやる!」敗者が去ってから宮崎「バーカ。10年経ったらNEOは潰れてるんだよ!」場内笑。
 
3.チャパリータASARI引退試合 
○ASARI(9:24スカイツイスタープレス)×井上京子

 ここに至る半月ほどの間に、全女に参戦して堀田と、みちのくではかつて連戦した相手KAORU(GAEA)と闘い、アルシオンで自らがもっともこだわってきたベルトWWWAスーパーライト級現王者の藤田愛に挑むなど、過去の自分の想いを清算してきたASARI。今日、引退試合のリングアナは氏家(全女)、レフェリー村山大値(元全、現アルシ)。
 序盤からラリアット、ハイアングルパワーボムで飛ばす京子。いつものようにバックを取られてもアッサリとロープまで歩いていき、卍固めも軽く振りほどいてしまった京子だが、最後のスカイツイスター、つづけて2回狙いが外れてもそのまま受け、ようやくまともに命中した3度目からのフォールを、返さずそのまま下から抱きしめて3カウントを聞いた。
 余談ですが、村山大値も見るのが久しぶりだった。片膝ついてもう片足を伸ばす独特の体勢、下になった選手の様子を伺う時の腕立て伏せの体勢などなど。ひとつの確立された芸だと感心しました。

 セレモニー、花束贈呈は、出場選手、アルシ勢、JWP勢、堀田、平成4年組、サヤエンドー、大向、府川、アジャ、飛鳥、ご家族ら。アルシの小川社長が藤田を伴って上がり、スーパーライト級のベルトを「永久王者」として寄贈する、と告げると、不意をつかれたのか思わず涙。10カウントゴング前の経歴読み上げは志生野さん。

4.AWF世界選手権
○元気美佐恵(挑戦者)(20:15Gドライバーから)×三田英津子(王者)

 4月末から“3連戦”と称して行なわれてきたらしい 元気 vs 三田 戦。三田が2連勝しているらしいが、その3戦目に三田のタイトルがかかるっていうのはどういうことなんだ。まあいいや。
 下田と別れラスカチョを解散、各団体でどちらかと言えばベビーサイドで戦っている三田。膝を故障して、パワーファイトの憎憎しいヒールを演じきれなくなってきているからだろうか。セコンドはJWPの春山。IWAジャパンでしばらく連戦し、現在参戦中のJWPでもやはり団体側について共にヒールと対戦している縁からか。そういえば三田は 5・11全女の横アリでもJWPの日向と組みます。
 
 そういうわけで、序盤から、足を止めての、チョップの打ち合い、スリーパーなどで展開。途中やはり足を攻められて苦悶。重苦しい展開。
 場外戦、元気が設置した机に目掛けて、どちらが技をかけるかエプロン上の息詰まる攻防は三田が制してパイルドライバー机真っ二つ、反対側の場外でも元気ごと机を壊した三田だが、リングに戻り大技の出し合いになると再び押され気味。
 バックドロップ、ノド輪落としを食い、デスバレーを決めるもフォールは返され、逆にGドライバーからのフォールは凌ぐ。デストラップ・ボム(相手の腕をクロスしてのデスバレー)を防がれてしまい、掟破りにデスバレーを食らわされて、Gドライバーで敗戦。

5.NWA認定女子パシフィック&NEO認定シングル選手権
○田村欣子(挑戦者)(27:46エルボーから)×日向あずみ(王者)

 全女とJWP、所属は違うが新人時代、第1回ジュニアオールスターでの対戦がベストバウトを得て(田村勝ち)ライバル視されてきた両者。99年、末期ネオレディースでの対戦(日向勝ち)を経て4年ぶり3度目のシングル。この世代の頂上決戦であり寝かされ続けてきたこの組合せを後楽園大会のメインに持ってきたNEOの狙いは大成功。凄い、好い試合でした。その一言。ただ、あくまで“後楽園レベル”でしかない、のは辛いところであるが…
 そしてJWPファンの自分にとってはせつない試合でもあった。過去3回のNEOの後楽園大会、メインはすべて田村が勝者(うち2回は2冠タイトルマッチ)。そのあとマイクでタムラ様が何事かを決定するのが恒例になっており、今回もおそらくそうしたNEOにとってのハッピーエンドが予定されているだろうから。2年前のアルシの、浜田と日向のタイトルマッチの時と同じような感覚を試合前より持っていた。
 セミで元気が勝ったことと、試合の内容そのものとで、少しはそんな感覚も揺らぎはしたのだが… 

 じっくりとした探り合いのような序盤、ゆりかもめなど締め技を多用する田村。チョーク気味のスリーパーに怒った日向、ジャンピングニー、Wアーム式背骨折りで矢のような反撃。すばらしい。その後もエグすぎる角度の逆エビで腰を追撃。
 出だしから、技をかけ損なうなど、いま一つ動きの良くなかった田村だったが、後半大技の出し合いになると互角の展開に。技の重さと意外性の田村。対する日向は、技に入るスピード、瞬間の当たりの強さ。技に入るときに加速がつくような、「速球が手元で伸びる」ような感覚。ドロップキックやニーアタックの当たりのキツさ。すばらしい。
 しかしその日向も、終盤にはみちのくドライバー1本に頼る展開になってしまい、田村の、コブラクラッチに行かずにかえってきつそうだった、腕と首を引っ掛けただけで投げるスープレックス2連発、ワンツーからスピニングエルボー、意外なバックスピンキックをはさんで最後にエルボー、で大熱戦にピリオド。

 ともあれ、特に小学生とメイン、充実した興行でした。私はこの後、モー娘。の保田圭引退興行へ行きましたが、個人的にはこちらの方がぜんぜん楽しめました。




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