4/29 大日本プロレス 後楽園興行 観戦記
■団体:大日本
■日時:2003年4月29日
■会場:後楽園ホール
■書き手:高倉仮面

18:00
後楽園ホール到着。
本日は大日本プロレスの観戦。

全盛期と思われる2〜3年前に比べると、
エースである山川の負傷、主力選手の相次ぐ離脱、
貴重な戦力だったCZW勢の撤退、小鹿社長の横領騒動、等によって、
一時の勢いはなくなってしまった感がある。
同団体の売りである「デスマッチを超えたデスマッチ」も、
折からのプロレス不振の波に流される形で印象薄。
これらの要素が絡まって「最近は客足も遠のいている」という噂も。

それでも今日、僕が大日本プロレスに足を運んだのは…。

あんまり理由はない。
今日は「何か興行が観たいなぁ」と思って後楽園ホールに来ただけであり、
そこで偶々、大日本プロレスの興行があっただけ…って感じだ。
ま、僕自身は前々から観たかった団体ではあるのだが、
正直、2〜3年前に比べると興味は落ちているなぁ。

立見席、入場料3000円を払って会場入り。
意外にチケット代は安い。

18:05
会場入り。
後楽園ホールの玄関先では、小鹿社長が自らポスターを配っている。
で、僕も一つ貰う事に。
「何やらマメな営業努力だなぁ」と思いつつ中身を見ると、

「皆が流行に走るので、
 私、焼酎を独占させていただきます。」

のフレーズと共に、焼酎「小鹿」を手に持つ小鹿社長の姿が。
プロレスの宣伝ではなかったのか。

●小鹿酒造協業組合
http://www.shochu-kojika.jp/

焼酎「小鹿」は上記組合の銘柄らしい。
名前が同じなのも何かの縁、という事なのだろう。
それにしても北海道出身の小鹿社長が鹿児島県の焼酎を宣伝するとはねぇ…。

さて、大日本プロレスというとTシャツ天国のイメージも強い。
「大日魂」「妻逃し」「kojikamania」等、
独特のセンスのモノが多い大日本プロレスのTシャツ
で、面白いモノがあれば友人のTシャツマニアに買っていこう、と、売店に顔を出す。
…のだが、思っていた程には良いTシャツはなかった。残念。
パンフのみ購入、1000円。

18:10
ホールの立見席へ。

今日の客入りは、開始時が2割程度でメイン近くでは4割。
しかも殆どがインディーマニアの類だ、
「客足が遠のいている」という噂は本当だったんだな。
特に何を期待するというもなく、観戦開始。

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●オープニング
登坂統括部長がリング上から挨拶。

「今日はご来場、誠にありがとうございます(観客拍手)。

 え〜、今日はね、祝日という事もあって、
 お客さんの中にもお子様が結構多くって、我々も元気が出てきますね。

 さて、大日本プロレスは、今年で創立8周年を迎えます(観客拍手)。

 記念のビックマッチを横浜文化体育館で行う事を目標に、
 今回もシリーズを組んでいるんですが、
 現状の大日本プロレスは、大変に厳しい状況です。
 ですが、一歩一歩、確実に前進して8周年興行を迎えたいな、と思っております。」

この後、今回のシリーズの最終戦を、
5月10日に新川崎の小倉陸橋下広場で行う事を発表。
そして、この興行と、翌11日に横浜アリーナで行われる、
全日本女子プロレスの35周年興行のチケットを一緒に買ったお客さんには、
大日本プロレスから1000円のキャッシュバックを行う事を発表。
ちなみに登坂統括部長は、先程の全女の35周年興行にて、
松永会長直伝の焼きそばを販売するそうな。

更に続く。前日の4月28日は小鹿社長の61回目の誕生日。
ここで軍艦マーチが鳴り響き、小鹿社長がリングイン。
だが、登坂統括部長にファッションセンスをバカにされたり、
フセイン大統領と同じ誕生日である事をイジられたり。

そんな中、先程配っていたポスターの中身である、焼酎の販売についてを語り始めた。
どうやら、61歳の記念に、と始めたようだ。こじつけっぽいな。
酒類販売免許については、小鹿酒造協業組合から借りるような形になる。
…って事は、グッズ売り場に焼酎が並ぶ事になるのか? 何だか凄いな。

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第一試合 シングルマッチ 15分一本勝負
○近藤 博之(175cm/89kg/EAGLEプロモーション)
●上条 裕二(181cm/110kg/兵庫屋メンチコロッケ)
[7分21秒 腕サソリ固め]

自身の所属団体であるEAGLEプロモーションのTシャツを着て入場の近藤、
リングサイドを一周しながら、自身の団体の存在をアピール。
対する上条、坊主頭とポッチャリ体系、
タレントの三瓶を思い出すのは、僕自身のテレビの見過ぎか?

試合開始、ファーストコンタクトは意外にもロックアップだった。
お互いにロープ際に押し込みあっては、サミングしたりキックしたり。
んで次は、手を合わせての力比べ。で、お互いのリストを絞ったり絞られたり。
で、ヘッドロックからの首投げ、ヘッドシザースで返して…という全日攻防。
両者がポーズを取れば、客席からはヤンヤの歓声。
随分とクラシカルな立ち上がりだな。

続くショルダータックル合戦を制した近藤、
フライングメイヤーからスリーパー、チンロックと繋いでいく。
さらにチョップを放てば、上条もチョップを返していく。
そしてヘッドバット合戦へと移行…するが、
お互いにノーモーションからヘッドバットを放つため、中々の迫力。
ここで「坊主頭=石頭」はプロレス界のお約束、
近藤はヘッドバットを打っていくが、上条に当たる度に逆に痛がっている。
そしてお返しの上条のヘッドバット、会場に「ゴチン!!」という音が聞えてくる。
痛そうな音に客席から「うわ〜っ」という声が挙がる。

頭の硬さでは分が悪いと見た近藤、キックやエルボーで上条を攻めるが、
ロープに振った時、上条のスピアーを食らってしまう。

逆にこれで調子づいた上条は、
近藤をコーナーに振ってのボディ スプラッシュ、水車落としで追い討ち。
更にバックに回っての投げを狙うも、近藤はロープを掴んで粘る。
だが上条は、近藤を強引にロープから離してジャーマン スープレックス。
カウントが入っていくが、近藤は2で返す。

更にドロップキックに来た上条をかわした近藤、
DDT、ボディスラム、スワンダイブ式スワントーンボム、ブレンバスターと畳み掛ける。
近藤の動きは中々軽快で、客席も沸いている。
そして独特のフォームからの顔面ギロチンを挟み、
仰向けになって倒れている上条の両腕を取ると、
「腕サソリっ!!」と叫んで、上条の腕をサソリ固めに捕らえる。
この技で上条はギブアップ、試合終了。

…って、最後の「腕サソリ」って、ホントに痛いのか?
形は悪くないけど、説得力はないなぁ。


第二試合 シングルマッチ 20分一本勝負
○谷口 裕一(178cm/125kg)
●井上 勝正(170cm/85kg)
[8分50秒 エビ固め]
※パワーボム

試合開始、ロックアップから腕を絞りあう両者、
バックを奪い合って、スタンドのチキンウィングアームロック合戦。
一度ブレイクすれば、今度は手を合わせての力比べを望む谷口。
井上はこれに応じようとしたが、手を出したところにキックを食らってしまった。

それでも手を出す井上、
谷口がこれに応じて両者が手を合わせれば、今度は井上が蹴りを連打。
尚も続く手四つの攻防、今度こそ両者の力比べになったが、
さすがに体の大きい谷口が勝ち、井上の背中にハンマーパンチを落とす。
更にはハイアングルのボディスラム。この試合も立ち上がりはクラシカルだなぁ。

谷口のペースは続く、コーナーに追い詰めながらのチョップ、
コーナーの対角線に振って、串刺しのラリアット。
井上が倒れたところをストンピング、無理矢理起こしてブレンバスター。

井上、反撃開始。ドロップキック、腕にエルボーを落として、
体の大きい谷口をブレンバスターで投げ捨てる。
スタンディングでのスリーパーホールドで追い討ちを掛けるが、
これは谷口のスタナーを誘発する事に。

谷口の攻撃。体格を活かしたエルボードロップ、グラウンドでのフェースロック、
フライングメイヤーからのフェースロック、キック、
ハンマーパンチ、キャメルクラッチ。
意外に地味でみっちりとした攻めを見せる谷口、
客席から井上への声援が沸き起こる。

まだまだ続く谷口の攻め。ハンマーパンチ、コーナー際でのキック連打。
コーナーの対角線に振って、巨漢をぶつけるボディ スプラッシュ。
更にもう一度コーナーの対角線に振るが、
井上は突進してきた谷口をドロップキックで迎撃。

井上の逆襲、まずは40kg差のある谷口をボディスラムで叩きつけ、
コーナーポスト最上段に登れば、ミサイルキックを谷口に突き刺す。
谷口は井上を捕まえてコーナーの対角線に振るが、
突進してきた谷口を井上はスクールボーイで切り返す。
倒れる谷口、ニードロップで追い討ちを掛ければ、
さらにコーナーに釘付けにしてのジャンピング ニーパットで攻めこもうとする。

だが、このニーを難なくかわした谷口、
自爆した井上を起こすと、コーナーの対角線に振ってボディ スプラッシュ。
ここから試合は一気に谷口のペースになるのか…と思われたが、
井上は持ち直し、DDT、大外刈りで谷口を追い込んでいく。
そしてとどめは、コーナーポスト最上段からのダイビングヘッドバット…、自爆。

谷口、ダメージの大きい井上に重いラリアットを浴びせると、
背後に回ってバックドロップホールドだ。
客席からこの一撃で3カウント入ったように見えたが、レフリーは2だと言っている。
だが、それ程に効いてしまったこの一撃、谷口がとどめのパワーボムを出せば、
井上にはもう返す体力は残されていなかった。

…っていうか、見せ場の少ない試合だったな。客席も静かだったしね。

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●10分休憩。
何とこんなところで10分間の休憩が入った。
次の試合に入るはずのWEW勢の到着が遅れているのが理由だとか。
…で、調べてみると、この日WEWはディファ有明で興行を行っていたらしい。
イヤイヤ、インディー所属選手は試合の掛け持ち等で忙しいのね。

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第三試合 伊藤・下田 試練の七番勝負 第五戦 タッグマッチ 30分一本勝負
○黒田 哲広(180cm/100kg/フリー)
 チョコボール 向井(172cm/90kg/WEW)
 vs
 伊藤 竜二(183cm/92kg/メンズクラブ)
●下田 大作(183cm/100kg/メンズクラブ)
[17分14秒 片逆エビ固め]

「伊藤・下田 試練の七番勝負」と言われても、
大日本プロレス初観戦の僕にはサッパリわかんないのだが、
この日の相手はWEWの黒田・チョコ組。
インディーの中では安定した実力と人気を誇るこの2人との対戦が意味するもの、
この2人には大日本の未来を預けられている。

試合開始、先発は黒田と伊藤。
黒田はフレアーウォークのような動きで伊藤を挑発する。
両者が組み合えば、お互いの腕を絞り合い、黒田はカニ挟みで伊藤を転ばし、
伊藤は逆に関節技を黒田に仕掛けようとする。
黒田がかわして、お互いにポーズを取れば、客席からはヤンヤの声援。

ロックアップから黒田は伊藤をロープ際へ押し込むと、
ここは黒田、珍しくもクリーンブレイク。客席からは拍手が。
再びロックアップ、今度は伊藤が黒田を押し込んだ。
伊藤もクリーンブレイク…と見せかけてチョップを叩き込む。これには黒田が荒れる。
そしてチョップ合戦が始まった。お互いに強烈なチョップを繰り出したが、
伊藤はその中で強烈なミドルキックを連打、黒田をダウンさせて下田とタッチ。

下田は出会い頭に、黒田に対して強烈なミドルキック。
黒田はダウンして悶絶、客席から歓声が沸く。
更に攻める下田、ストンピング、ボディへのヒザ蹴り、タックル、ハイキック。
これらの攻撃を食らった黒田、額からは早くも流血が見られた。

序盤のペースを握った下田は、そのまま伊藤とタッチ。
伊藤はミドルキックで更に黒田を追い込むが、
黒田はチョップ合戦を仕掛けて打ち勝ち、
得意のラリアットで伊藤を追い討ちだ。

そして黒田タッチ、向井登場。
向井は伊藤の腿にローキックを連打してダウンさせると、
その背中にサッカーボールキックを一蹴。
「ボスンッ!!」という鈍い音、客席から「あ〜っ」という声が。

しかし伊藤は怯まず、ミドルキック合戦を仕掛けた。
お互いのキックが胸元に突き刺さっていく中、
伊藤はスピンキック、ドロップキックと繋げて向井を場外へと落とす。
そしてトップロープに飛び乗ると、そのまあスワンダイブ式のハンマーパンチ。
更にはリングに戻って、元大日本のTAJIRI直伝? のタランチュラ。

再び試合のペースを自分のチームに戻した伊藤、下田とタッチ。
まずはダブルの連携、向井を挟んで後ろから前からのサッカーボールキックだ。
リングに残った下田は、ミドルキックの連打、
ボディスラム、ニードロップと繋いで伊藤とタッチ。
前からのサッカーボールキック、ソバットと向井を蹴っていく伊藤。
素早いタッチワークで試合のペースを完全に握った…と思われた。

だがここで向井は、キックとアッパー、2度に渡る急所攻撃だ。
伊藤は悶絶、これを見て逆上した下田がリングに乱入、
向井を倒してストンピングを連打する。
だがロープに走ったところで、黒田は背中からミドルキック、
怯んだ伊藤に向井は正面からのミドルキック。
タッグ歴の長いWEW勢が好連携を見せるた。

そしてWEW勢、大日勢をお得意の場外乱闘へ誘い込む。
黒田はイスで下田を攻撃、下田はダウン状態だ。
伊藤は最初は向井をミドルキックで追い込んでいたが、イスで殴られると動きが鈍る。
更に黒田と向井は2人がかりで下田をイスで滅多打ち。
黒田が客席のイスを山積にすれば、その上に下田をボディスラムで叩きつける。
下田のダメージは大きそうだ、中々、立ち上がってこない。

リング上に戻ったのは黒田と伊藤。
伊藤はチョップで黒田を追い込むが、黒田は仁王立ち。
逆にチョップ一発で伊藤をダウンさせると、ストンピングの雨あられ。
倒れた伊藤の体をコーナー際へ運ぶと、自らは場外に降りて、
お得意の足を鉄柱に叩きつける攻撃だ。一発当てては「もう一丁っ!!」と観客を煽る、
んで、本日の三発目は「もう一丁っ…と見せかけて」、
エルボーに「行かないよ〜んっ!!」、再び鉄柱に叩きつける。2段オチだ。

すっかりペースを握ったWEW勢、黒田タッチで向井が登場。
黒田がボディスラムで伊藤を投げ、倒れた伊藤の両足を広げれば、
向井はそのガラ空きの股間にコーナー最上段からのダブルフットスタンプ。
あまりにも痛そうな攻撃に客席から「うわ〜っ」という悲鳴が。
向井はこの後、ミドルキックの連打から踵落としで伊藤にダメージを与えると、
倒れた伊藤の両手両足を結んで動けなくして、がら空きのお尻をペンペン叩く。
向井のタッチを受けた黒田は、このお尻にカンチョー攻撃。
屈辱的な攻撃の連続に、客席から笑いが起こる。

その後も捕まり続けた伊藤。
黒田の四の字固め、向井のエルボー、ボディスラム、エルボードロップ、
コーナー串刺しドロップキック、フィッシャーマンズバスター、
黒田の河津落とし、と一方的に攻撃を食らい続けたが、
不用意に近づいた黒田にシャイニング ウィザードを食らわせて逆転、
何とか下田にタッチした。

下田はミドルキックの連打で黒田と向井を蹴散らすと、
黒田にはコーナーへの串刺しジャンピング ニーパット、
ノーザンライト スープレックスと繋ぎ、伊藤とタッチ。
黒田をコーナー対角線に振って、伊藤のニールキック、下田のラリアットの連携、
とどめは、伊藤のコーナーポスト最上段からのボディプレスだ。
カウントが入る、1…、2…、さすがは百戦錬磨、
この程度の攻撃では、黒田は3カウントを奪わせない。
黒田は伊藤にラリアットをブチかまして向井にタッチ。
向井はニールキックを伊藤に当てるが…。

伊藤はニールキックで反撃すると、更にはミサイルキック、
ジャーマン スープレックスで一気に向井を追い込む。
伊藤タッチで下田登場、ミドルキックの連打で向井を蹴っていく。

だが向井もしぶとい。
ハイキック一発で下田の攻撃を止めると、ニールキックで追い討ちだ。
下田は向井を倒してスワントーンボムで反撃しようとするも、
これは向井がかわして自爆。そして出ました、向井得意の駅弁固め。
客席から歓声が沸き起こるが伊藤がカット、向井は黒田にタッチ。

出会い頭の黒田のラリアットをかわして、下田がラリアットで反撃。
更には強烈なキシンシンクで黒田をマットに這わせる。
フォールの体制に入るが、ここは向井がイス攻撃でカットする。
下田はこの攻撃に怯まず、バックドロップで黒田を投げ捨て、
再びフォールの体制、またまた向井がイス攻撃でカットだ。

これに怒った伊藤が乱入するが、向井は伊藤を場外へと連れ込む。
この間に黒田は、下田をダブルアーム フェースバスターでダウンさせると、
WEW勢のセコンドについていた新宿鮫を呼び出せば、
新宿鮫はコーナーポスト最上段からのムーンサルトプレス。
そしてとどめ、黒田得意の哲っちゃんラリアット。
完璧に決まってフォールの体制、カウント1、2、なんと下田が返したっ!!
客席からも驚きの歓声が沸き起こる。

だが黒田は、倒れた下田の両足を捕まえると、逆エビ固めの体制だ。
ドッシリと腰を落ち着けたところで、片逆エビ固めへ移行。
どんどんとエビを反っていく黒田、下田はギブアップするしかなかった。

だが、ゴングが鳴った後も黒田は荒れている。
得意のラリアットで決める事が出来なかったのが屈辱だったのだろう。
試合終了後も大日勢に絡み、これに大日勢が反発し、
両軍セコンドも入り乱れての乱闘劇。

終了後、黒田はファンが持っていた「WEWは永遠に不滅です」のボードに一礼。


第四試合 タッグマッチ 30分一本勝負
○マイク サンプラス(182cm/127kg)
 マッドマン ポンド(185cm/120kg)
 vs
 大黒坊 弁慶(190cm/160kg/スキンヘッダーズ)
●松崎 番長(177cm/102kg/スキンヘッダーズ)
[10分40秒 体固め]
※ラリアット

気のいい外国人顔のポンド、「STOP」の標識を片手に入場。
リングインしてからはビール缶にヘッドバンキング、
溢れたビールがリングサイドの客を襲う。汚いなぁ。
そして初めて見るサンプラスは、イメージよりずっと小さかった。

対するスキンヘッダーズ、大黒坊の大きさには結構驚いた。
これだけデカいレスラーって、メジャーでも少なくなってきたよなぁ…。

試合前、スキンヘッダーズが手を差し出す。
これを訝しげに見ている外国人組、それでも握手を返そうとする。
だがスキンヘッダーズはそんな彼らを尻目に、自分達で握手。客席から笑いが起こる。

試合開始、先発はサンプラスと大黒坊。
まずはサンプラスがヘッドロックに捕らえる。
大黒坊はこれをロープに振ってタックルを当てるが、サンプラスも動じない。
だが大黒坊、今度はサンプラスを自軍コーナーに振ってボディ スプラッシュ。
160kgの巨体をモロに食らったサンプラスはダウン。
松崎が加勢、キック、ラリアットといった打撃技でサンプラスを痛めつける。

だがサンプラスは大黒坊に反撃した後にポンドとタッチ。
ポンドはラリアットの連打、股間への強打、
STOP標識による一撃で、一気に大黒坊からペースを奪う。
これはたまらん、大黒坊は松崎にタッチ。ポンドもサンプラスとタッチ。

手四つを組み合わせての攻防、制したのは体の大きいサンプラス。
劣勢に立たされた松崎の背中にハンパーパンチを連打で振り落とす。
ペースを握ったサンプラスはポンドにタッチ。
ポンドは松崎をヘッドロックに捕らえ、目をロープに擦り付ける反則技。
素早いタッチワークでサンプラス登場、
倒れた松崎を踏みつけ、地獄突き、チンロック、グラウンドでストレッチ技。
またまたタッチでポンドの出番、
松崎の肛門にスティックを立てて痛めつける。あれは痛そうだなぁ…。

すっかり捕まった松崎、まだまだ続く外国人組の攻め。
サンプラスのストンピング、グラウンドでのストレッチ、ニードロップ、チンロック、
ポンドのサミング、サンプラスのボディ スラム、
ポンドのSTOP標識付きサンセットフリップ、と、
外国人組のテンポの悪いダラダラした攻めに捕まっていたが、
サンプラスとポンドが二人がかりで松崎をロープに飛ばしたとこで、
松崎は逆に二人をランニング ネックブリーカー ドロップで反撃、
やっとの思いで大黒坊にタッチだ。

大黒坊の反撃、まずはポンドをバックドロップで投げ捨て、
サンプラスには松崎を呼び込んでのダブル ショルダータックル。
更には立ちあがったポンドに、ダブルののど輪落としを慣行、
松崎のボディ プレスのオマケ付き。
まだまだ続く、大黒坊は外国人二人を相手にヘッドバットで大暴れ、
ポンドが倒れれば、逆エビ固めに捕らえる。
だが、これはサンプラスのカットに遭ってしまった。

大黒坊、暴れるだけ暴れて松崎にタッチ。
さあ松崎も反撃開始…と思ったら、あっさりと外国人組に捕まった。
サンプラスのラリアット、エルボーでダウンする松崎。
だがジャンピング ラリアットによる反撃がサンプラスを襲った。
ここで松崎タッチで大黒坊登場、
サンプラスをハンマーパンチ、ヘッドバットといった打撃技で痛めつける。
素早いタッチワークで松崎が再登場、
スモールパッケージ ホールドでサンプラスを丸め込むがカウント2。

だがここで、ポンドのSTOP標識による一撃が松崎を直撃。
一発でダウンする松崎。ここにサンプラスのラリアットが強襲。
ポンドも大黒坊にラリアットを決める中、松崎は3カウントを奪われてしまった。

…サラサラと書いてはみたが、実際には大男達の動きはやや緩慢で、
外国人組のキレのない試合展開が続いてしまっていた。
こりゃアカン、眠くなってきた。


第五試合 タッグマッチ 60分一本勝負
○MEN'S テイオー(170cm/80kg/メンズクラブ)
 関本 大介(175cm/105kg/メンズクラブ)
 vs
 石川 雄規(178cm/95kg/格闘探偵団バトラーツ)
●原 学(175cm/78kg/格闘探偵団バトラーツ)
[18分21秒 ヨーロピアンレッグロールクラッチ]

なんか久しぶりに見た石川だが、相変わらずのガウン姿。
入場曲はコージー パウエルの「コズミック ハイウェイ」だ。
嗚呼、パウエル。不運の交通事故から早5年。
僕はレインボー在籍時代の「スターゲイザー」の力強いドラムを忘れる事はないだろう。
対するメンズクラブ。テイオーは何やらベルトを腰に巻いている。
BJWヘビー級のベルトらしい。そして関本、相変わらずの良い体だ。

両軍のガッチリ握手から試合は開始。
先発は原と関本。まずはバックの奪い合い、
距離が離れれば、原は得意の打撃で関本を攻め、
関本は払い腰、フライングメイヤー、袈裟固めで原を攻め込む。
原は関本の固め技をヘッドシザースで切り返し、足を捕ってヒールホールド。
関本は慌てずにロープエスケープ。
前の試合と違ってテンポのよい攻防に客席が沸く。

両者タッチ、石川 vs テイオー。
手四つを合わせての力比べ。
石川は引き込んでグラウンドへとテイオーを誘うが、
まずはテイオーはこれを嫌った。

両者がロックアップ、ここからは関節技の応酬だ。
まずはテイオーがアームロックに捕らえる。
これを返した石川、アキレス腱固めで逆にテイオーを攻める。
テイオーはこれをヒール ホールドで切り返えせば、
石川もインディアン デスロックの連発で反撃だ。
だがテイオーは、石川が倒れたタイミングでグラウンド フェースロックを極める。
石川はフェースロックを極められたまま立ちあがり、ロープエスケープ。
テイオーはクリーンブレイク…と見せかけて、肘打ち二回。これに石川が怒りを示す。
客席が両者の攻防に声を挙げた。

ロックアップからコブラ ツイストの仕掛け合い。
勝ったのはテイオー、石川を絞めて行く。
だが石川、ダブルアーム スープレックスでこれを返すと原にタッチ。
これに対して、テイオーも関本とタッチだ。

原は得意のミドルキックで関本を蹴っていくと、組み付いてバックを奪う。
これに対して関本もバックを奪い返す、バックの捕り合いだ。
制したのは関本、原をグラウンドの胴絞めフルネルソンに捕らえた。
ここは原がロープ エスケープ。

関本はチョップの連打で尚も原を追い込むが、原はミドルキックで反撃。
だが関本は更なるチョップで原をダウンさせると、逆エビ固めで原の腰を攻める。
関本タッチでテイオー登場、
得意のテキサス クローバー ホールドでやはり原の腰を攻める。
更には石川のお株を奪うようなボー アンド アロー バックブリーカーを見せる。
テイオータッチで関本登場、原をカナディアン バックブリーカー、
アルゼンチン バックブリーカーで攻めていく。徹底した腰攻めだ。
客席も見栄えのよい技の連発に沸きかえっている。

散々に攻められた原、何とか腰攻め地獄を脱出して石川にタッチ。
石川は関本をコブラ ツイストで絞めあげる。
さらにヘッドロック、延髄蹴りと繋いで行くが、この蹴りをキャッチした関本は、
スタンディング アンクル ホールドで石川の足を極めた。
しかし石川は、何とか関本の足を捕まえると、逆に足固めを仕掛けた。
更には脇固め、チキンウィング フェースロック、逆十字。
藤原組長直伝の関節技を次々に繰り出すが、関本も足固めで反撃。

関本タッチでテイオー登場。まずは石川が張り手、鉄拳制裁、ヘッドバットと繋ぐ。
テイオーは右ジャブ、ヘッドロックと反撃するが、
このヘッドロックを石川はバックドロップで返す。
テイオーはこの攻撃がちょっと効いている様子、その間に石川はタッチ、原登場。

原はグラウンドを仕掛けていき、テイオーがこれに付き合う。
テイオーの上になっての肘グリグリ、
原は亀になって難を逃れようとするが、テイオーはバックを奪う。
これを原がリバース、ガブッた状態からグラウンドのフェースロック。
しかしテイオーはレッグロックでこれを逃れると、膝十字へ移行。
これがガッチリ極まって原はロープエスケープ。濃いグラウンドの展開に客席が沸く。

テイオーのタッチ、関本の登場。
だが原は関本を倒すと、サッカーボールキックで関本を蹴り上げる。
これに対して、関本はチョップ合戦を原に仕掛けていくが、
原は何発か付き合った後にその場飛びのジャンピング ニーパット、
倒れた関本には逆片エビ固めを仕掛けた。
ところが関本は逆に四の字固めを返していく。ここは原がロープエスケープ。
しかし原は、すぐさま関本の足をアキレス腱固め。今度は関本がロープエスケープだ。

原が関本を攻める。
掌打からミドルキック、ハイキックの打撃の連携、関本ダウン。
更にはフロントフェースロックで関本を自軍コーナーへと運ぶ。
原タッチで石川登場、ここから石川は関本を攻めたかったが、
関本は石川の足をすくってダウンさせると、
すぐさま自軍コーナーへ戻ってテイオーとタッチした。

再び始まるミッチリとした攻防。
まずは石川、強烈なアリキックでテイオーをダウンさせると、
グラウンドでテイオーの腕をチキンウィング アームロックに捕らえる。
テイオーはこれを返し、逆に石川の顔面をクロック ヘッドシザースで絞めていく。
さらにお互いのグラウンドでの絞め技は続く。
テイオーのフェースロック、石川の胴絞めスリーパーと続いていたが、
ここで関本が石川の絞めをカット。客席から軽めのブーイングが。

石川タッチで原が登場。ここから試合は一気に佳境へ。
原はエルボーでテイオーを攻めるが、テイオーはバックドロップで反撃。
石川が乱入、これを見た関本がリングインするが、石川は関本に脇固め。
そんな中、テイオーが原をフォールするも、原はこれを返した。
尚も組み付いてくるテイオーに、原は膝十字に捕らえた。だがこれを関本がカット。
更に攻める原、バックドロップ ホールドでテイオーを固めたが、これはカウント2。
だが原が攻勢、とどめとばかりにテイオーに膝十字を極めようとしたが、
これを返したテイオーは、ヨーロピアン レッグロール クラッチなる裏技を披露。
思わぬフォール技に動けなくなった原、
そのまま3カウントを聞くことになってしまった。

それにしても、随分とまあ「みっちり」した攻防だったなぁ。
グラウンドでの関節技の応酬が印象的な攻防。
いつ勝敗が決まるともわからない展開だったのはちょっと疲れたが、
インディー団体でもこういう攻防が出来る!!というのを見せ付けられた気分だ。

ま、悪くないね。


第六試合 ノーロープ有刺鉄線デスマッチ 時間無制限一本勝負
 シャドウ WX(182cm/115kg)
 山川 竜司(176.5cm/90kg)
○アブドーラ 小林(175cm/123kg/スキンヘッダーズ)
 vs
 金村 キンタロー(178cm/129kg/WEW(TNR))
●gosaku(185cm/105kg/WEW)
 BADBOY 非道(188cm/105kg/WEW(TNR))
[9分34秒 体固め]
※ラダー(梯子)上段からのバカチンエルボードロップ

メインイベントは有刺鉄線マッチ…という事で、
ロープの張り替え作業が行われた。
ところが、リングに巻かれた有刺鉄線は2本だけ。
しかも、北側だけ更に×の字に巻かれている。
これじゃ、あっという間に有刺鉄線が外れちまうぞ。

とか言っている間にWEW組の入場。非道は竹刀を手に抱えている。
そして始まるお約束のブリブラダンス、インディーマニア達が一緒になって踊る。
そして大日本組の入場、WEW勢に比べると皆さん小粒だねぇ。

で、試合開始…なのだが、
スクランブル形式で行われるこの試合、秩序も何もありゃしない。試合は大乱闘状態。
WXはWEW組を椅子の滅多打ちで蹴散らせば、非道は竹刀の連打で大日本組を殴っていく。
そして両軍入り乱れて有刺鉄線に絡んでいけば、早くも鉄線が切れてしまった。
両軍場外に転がり落ちる、試合の主戦場は場外に移行した。

そんな中、リング上に戻ってきたのはWXと非道。
WXが非道の顔面を有刺鉄線に押し付ければ、非道は早くも流血。
そしてチョップ、これまたWXの勝ちだ。だが非道はWXを場外へと誘う。
他の場所に目を移せば、金村の竹刀の連打で小林が流血、
gosakuは山川を、机の上にボディ スラムで叩き付けている。ややWEW組が優勢か?

リングに戻ったのは金村と小林。小林のチョップで金村がダウンする。
これを見た非道が小林に襲い掛かるが、小林はヘッドバットで返り討ち。
流血した小林の活躍に客席が沸き返るも、
山川を客席に投げ捨てたgosakuがリングインすると、
さすがに多勢に無勢、小林が捕まってしまった。
竹刀によるフルスイング攻撃、椅子によるフルスイング攻撃、
机の破片によるフルスイング攻撃。まともに食らった小林がダウンする。
客席は判官贔屓の小林への声援を飛ばしている。

gosakuがどこからともなくラダー(梯子)を持ち込んだ。
そしてグッタリしている小林を起こすと、
ボディ スラムで小林をラダーの上に叩き付ける
更にはこれに金村のサンセット フリップの追撃。
非道は椅子攻撃。小林、大ピンチ。
ここで場外で伸びていた山川やWXもリングに戻るが、
あっさりWEW組に捕まってしまう。
そして小林には、非道の椅子の上へのDDT、
WEW組全員総出でののど輪落とし + パワーボムの合体攻撃、
更には金村のラダーへの振り。小林、グッタリとダウン。大日本組、大ピンチ。

だが、客席が小林コールを起こす中、ついに小林が反撃を開始。
ヘッドバットの連打でWEW組を蹴散らすと、WXは机の破片で非道を滅多打ち。
そしてターゲットをgosakuに絞った。
小林はラリアット、山川はリバース タイガードライバーで攻撃。
その間に、WXは金村を有刺鉄線に振り、山川との合体ドロップキックで場外に落とす。

だがリングに残ったgosakuと非道が山川を捕まえた。
gosakuののど輪落とし、非道のラダー上段からのフットスタンプ。
これらの攻撃を食らって山川はピンチになるが、
非道のフォールはカウント2で返した。

だが試合のペースはWEW組。
全員が大日本組を捕まえ、ロープに振っての鉢合せを狙うが、
これを返したのは大日本組、逆にWEW組が鉢合せだ。
再びターゲットをgosakuに絞った大日本組、
まずはWXがgosakuをパワーボムで投げ捨てると、
「このバカチンがぁ〜っ!!」と叫びながらの小林のエルボードロップが炸裂。
小林はこの後、倒れている非道、金村にも、
「このバカチンがぁ〜っ!!」とエルボードロップを決める。
散々にやられていた小林の反撃、客席は大喜びだ。

最後は山川がgosakuを垂直落下式ブレンバスターに捕らえると、
小林はラダー上段からの「このバカチンがぁ〜っ!!」。
エルボードロップからフォールの体制。
ここまでターゲットにされていたgosakuには返す体力は残っていなかった。
3カウント、試合終了。

しかし試合終了後も収まらない両軍、
今度はセコンド陣がリングインして大乱闘だ。
客席がボーナストラックに沸き返る中、まずマイクを握ったのはWX。

「いいかっ!! 大日本は俺達が守っていくぞっ!!」

お約束のフレーズだな。次にマイクを握ったのは金村。

「俺が守らなきゃイカンのは、お前らが弱いのが悪いんだっ!!
 お前ら、腰が重いんじゃっ!! もっと早く行動に移せっ!!」

どうやら、何かと大日本に縁の深い金村の発言に端を発した抗争らしいな。
WEW勢ながらに、大日本を守ろうとしているわけね。

で、今度のマイクは小林。

「いいかっ、今日は俺達が勝ったんだっ!!(客席沸く)
 俺達には、大日魂があるんだぁ〜っ!!」

この発言を切欠に、再びリング上は大乱闘。
インディ団体は抗争が好きだねぇ。

で、ようやく収拾がつき、引き上げていくWEW勢。
再びマイクを持った小林は、

「今日は勝ったから、デカい事を言うぞ〜っ!!
 俺は金村のベルトに挑戦するぞ〜っ!!(客席沸く)
 それも、もの凄いデスマッチで、だっ!!(客席沸く)」

と叫ぶ、客席が良く沸いている。
で、締めはやや間が悪くマイクを握った山川。

「お前ら、WEW vs 大日本。
 もっと凄いデスマッチが見たいかぁ〜っ!!(客席沸く)

 (客席と一緒に)
 1、2、3、見たいっ!!」

ありゃ、こんなところにも「ダーッ」のパロディが。

それにしても、有刺鉄線は使っていたけど、
試合は普通のプロレスだったなぁ。
デスマッチを売りにしている団体なら、
正直、もう少し過激なモノが見たかった。

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雑感:
ま、3000円の価値はあったかなぁ…と思ってはいます。
一つ一つの試合の色も全然違っていて、
一応は飽きさせない展開になってますね。

意外だったのは、
メイン以外は試合の立ち上がりがかなりオーソゾックスだった事。
誰が指導しているのかは知らんのですが、
地味目の展開から始まる試合は嫌いじゃないですね、僕は。
ちゃんとプロレスをやろうとしている姿勢には好感が持てました。
ま、それが人気に直結するわけではありませんが、ね。

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以上、長文失礼。




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