Jd’ビッグマッチ内容的には成功
■団体:Jd’
■日時:2003年3月23日
■会場:横浜文化体育館
■書き手:凸ユーレイ(名前をクリックするとプロフィールの欄に飛びます)

 おばっち vs 広田に惹かれて、約1年ぶりのJd’観戦です。ただ、プロレスでもお笑いでも、プラス×プラスがマイナスになる危険もあるのですが… この1戦に加えアストレス卒業2試合、金網2試合しか事前に知っておらず当日全9試合もあると聞いてビックリ。長いなこれは…
 横浜文体、アリーナは椅子の並べ方の間隔が広いがまあ満員、2階はガラガラ(公式発表2470人)。今回、文体の最前列を初経験(本部席の真後ろだったけど…)。
 冒頭に、冬木追悼の黙祷。

1.○広田さくら(GAEA)(13:23丸め込み)×おばっち飯塚

 事前収録された(たぶんBS Japan で使われた)煽りのVが流れる、広田は「観客動員には貢献しない」「ビッグマッチはハズすぜ〜」などと言っている。入場、白のフードつきのガウン、顔を隠し、手にはボクシング用のグローブ。まあ高田延彦風といえばそんな感じのいでたち。無言。
 対して、「サザエさん」が大音響で流れる。文体でサザエさんか… と少し感慨深い。おばっちは、割烹着を着せた子ども10名ほど(こばっち)、藪下、トミーさんを引き連れて登場。リング上でも子どもらと記念撮影するなど、大舞台を満喫。その間広田は全く無言で、カメラの前を横切って邪魔し、小さな笑いをとるぐらい。
 コールがあってガウンを脱ぐ、そのとき初めて広田の狙いが明らかに。肉襦袢の上にTバック+割烹着。レフェリーのトミーに「選手が裸にエプロンで試合するんだから、お前もジャージを脱げ!」と要求。トミー「急に言われたんで準備してないんだ」と言いつつジャージを取ると下には「BOKE vs BOKE referee BOKE」とプリントされた仕込みのTシャツ。
 試合というかネタはまあ… 広田が股間に仕込んだクラッカーを鳴らす、さらに大きいクラッカー(紙爆弾)を鳴らして「このアイデアは元プロレスラーのバット吉永さんからご応募頂きました」とアナウンスされたのとか… 面白かったのは、両者がストッキングを被せ合い、さらに何故かそれを結び合って、同時に反対側のロープに走ろうとしてコケたところかな。あと、広田がそのストッキングを何故か「マスクだ!」と主張して剥がされるのに抵抗していた。
 肉襦袢の上にTバックで、やたら股を広げさせられてはトミーが隠す、というネタを何度か繰り返していたが(おばっちは恥ずかし固めも出した)、あんまりそれを強調されても笑えない。
 期待したほどハジケもせず、可もなく不可もない内容でした。
 広田マイク「(語気荒く)ここに集まったJd’のファン!ならびに選手!関係者!!」「(一転低姿勢で)ありがとうございました」
「(おばっちに向かって語気荒く)同じ女子プロ界に色物が2人!!」「(一転低姿勢で)お互い頑張ろう(握手)」さらに「4月6日ココで!GAEAの試合がある!言っちゃあ悪いが今日より演出は豪華だ!etc.」
 この試合が終わって、開始の遅れを含んでもう1時間経っている。この時点では先が思いやられたが、その心配は良い方に裏切られていきました。

2.○斎藤啓子(5:54ジャパニーズレッグロール崩れ)×小粂あかね(アストレス)

 小粂、写真で見た印象よりぜんぜん可愛い。胸も大きいし。
 斎藤、誰かに似てるな〜と思って、試合後もセコンドについてる様子をずっと見てたらわかった。阿部ちゃんと亜利弥’を足して2で割ったような顔ですな。してみると根っからのJd’顔か?
 Jd’の若手の試合と言うと、個人的には西、松尾、アクトレス1期生の印象が強く、とにかく当たりが弱いという印象があったが、この試合では、前腕部パンチやドロップキックも、バスッと鈍い音がするほど強く打っている、気迫も感じられて良い。
 技の綺麗さ、特に巻き投げは小粂のほうが上で、本来のプロレスラーである斎藤が押されているように見える。しかし小粂ひととおりの動きを披露するとたった5分の試合でもスタミナが切れたように見えた。最後も形は崩れたが斎藤が勝ち、第3試合へ進んだ。

3.和田優デビュー戦 ○斎藤(5:23スイング式DDTから)×和田

 開場前。「しばらく会ってないけど優は…」「はじめプロレスじゃなくて、スタントマンかなんかやりたかったみたいだよ」「優の試合終わったら帰ろう」などと話している集団がいた。その時はっきりと把握してなかったんですが、和田選手の知人の方たちだったんですね。
 コスチューム、ブラウン系フレアのついたワンピースちょっとピーターパンっぽい。リング脇で知人の方たちから花束などを渡され、一瞬驚いて表情が喜びに変わる。感情表現がわかりやすくてよい。飛んだ紙テープの色は赤・青・黄。アキュートと一緒だ…
 同期だが先にデビューされてしまった斎藤に、紙テープが乱れ飛ぶなか先制を受けるが、奇声を発してのモンゴリアンチョップで反撃。他に出した技は倒れこみ式のヘッドバットなど。技のイメージ、表情がよく伝わるところなど、坂井澄江、さらに言って顔つきまで含めると元川に似てるかも。
 斎藤、相手のキャメルクラッチに行こうとする動きを背中を固くして拒否(これ、良かった)、逆にキャメル、そしてボディシザースやフロントネックロックなど、締め技で痛ぶる。さっきとうって変わってイキイキとした動き。
 この試合でも、張り手の打ちあいなど、当たりは強く、気迫もよく出ていた。

 若手の試合を見て、可愛い子がプロレスしているのを見たければやっぱりJd’だな、と。まだデビューしていないアストレスの秋山もいるし。

4.○救世忍者乱丸、JYAGIE(フリー)、TSUNAMI、アップルみゆき(K-DOJO) with DJニラ(11:47トリプルダイビングヘッドバットから)極悪エックス1号、同2号、同3号、×同28号 with ダンプ松本総裁

 最初、Jd’フロントの永友香奈子さんが拉致られて、下手人は「極悪倶楽部」を名乗り、その総裁がダンプ松本。乱丸率いる「K-ヒーロー」と抗争が始まる、というストーリー。
 K-ヒーローの入場、麻倉未稀の『ヒーロー』が流れ、ビジョンには「泣き虫忍者の更正戦争」の文字が。なるほど。混成軍、JYAGIEは矢樹広弓だが、矢樹ちゃんもブルキャッツに入ったりいろいろ大変ですなあ。
 ニラはダンプにむかって「過去の遺物」とアジる。ダンプ、チラとも表情を崩さず、威圧感十分、竹刀でしばくときは一歳の手加減なし。ブランクがあっても流石に一世を風靡した人だけのことはある。手下のエックス達、1〜3号は男だが、背が低くズングリムックリの28号が女なので、正体はどうも K-DOJO の X's のよう(正体っていっても意味はないかもしれないが)。
 男相手が主な展開になるので、K-ヒーローはどうしても劣勢、誰か1人がローンバトルとなる展開が続く。
最後にようやく敵を分断して、合体攻撃から逆転勝ち。正義の味方が汚い攻撃によって不利な時間を長く強いられ、遂には反撃して溜飲を下げさせられるという、古典的すぎる展開ながら、それなりに感情移入できて観客も盛りあがる。個人的にも、力が劣る者が優る者に立ち向かい、奮闘の末に機知を効かせて勝つ、っていうのは好きなので(プロレスで言うと女子対男子、米山&黒田vs金村&チョコとか。闘龍門でストーカー市川が初勝利した試合とか。もちろん内容が伴わなければいけませんが)、なかなか面白かった。
 なお、この試合の場外乱闘中、セコンドの石川美津穂(アストレス)が足を打ったかなんかして「痛〜い」とヘラヘラ笑ってた。こういうのは×。

5.○TAKAみちのく(K-DOJO)(9:24ジャストフェースロック)×武藤裕代

 男対女マッチ。武藤ってけっこう大型です。TAKAの決め技ジャストフェースを一度はロープブレイクで逃げたが、スーパーキックをはさんで、再度くらって返せず。
 TAKAはたしかに巧い、女子の技でも大きな受身をとって見せるし、正確できれい。でもなあ、巧すぎて破綻が無さ過ぎるのが… 打撃のときに自ら鳴らす音も、間近で見ると興醒めだし…

6.全日本ジュニア選手権 桜花由美アストレス卒業マッチ
○高瀬玲奈(アルシオン)(王者)(13:09ジャーマン)×桜花(挑戦者)

 この試合をもって2年間のアストレス修行を終える桜花。袴を履き、SPEEDの『MY GRADUATION』のカラオケで歌いながら入場。ちょっとフシギちゃんが入ったキャラは好きなのだが、レスラーとしてどうか、と言うと………。
 対するは、キャラクター的にある意味で対極に位置する、このクラスでの実力はたぶん飛び抜けていると思われるストロング高瀬。
 しかし試合は、桜花がキャラのアピール、ネタをできるだけ封印、マジメな熱戦に。ただそうなると高瀬には余裕があり、ひとしきり桜花の技を受けてお終いはスピードと落差がもんのすごいジャーマンで幕。
 桜花のセコンドに、アストレス卒業生(1期生)の柏田と古田がついていたのだが、古田はヘラヘラ笑ってた。×。

7.Jd’ジュニア選手権 石川美津穂アストレス卒業マッチ
○賀川照子(王者)(9:22首固め)×石川(挑戦者)

 粗っぽいファイトがどうしても好きになれなかった石川。私的には東城もあまり好きでなく、アストレスのなかでレスラーとして評価しているのはチャンピオンの賀川1人なのです。よく取り上げられることですがドロップキックが美しい。ただこの日はコンディションが良くなかったのか、それほど技に切れ味を感じられなかったが… 退場時、セコンドにいたジュニア王座を巡るライバルMARUを賀川が挑発、ちょっとした乱闘に。

 リングに残る石川。曲が鳴って、“闘うランパブ嬢”大向と“闘うニューハーフ”東城が登場。本来なら東城もこの日卒業を迎えるはずだったのだが、頚椎骨折が完治しておらず出場はならなかった。一時期“プレイガール”というユニットで活動をともにしたこの3人、大向が石川に「5分間でいいから私と闘え」と、記念のエキジビションマッチ。東城もほんのすこし試合に乱入。しかしこの3人のユニット、自己意識、自己アピールの方向ががちょっと違うというか、やや安易というか、私は感じていたのだが… 本人達は、やっててすごく楽しかったらしいけど。

 続いて、3人の卒業式。私、このアストレス2期生、東城が怪我して受けられず石川・桜花2人で行なったプロ・テストを見てるんですよね、で、ほんの少〜し桜花に思い入れあり。その桜花、さっきのジャーマンがよっぽど効いたのか、後頭部を冷やしながら再入場。
 選手やスタッフから花束、なぜか紅夜叉も来場していて花束を渡す。リング下では先輩の賀川テルリン泣きっ放し。
 卒業生の挨拶。東城「このまま(怪我で欠場したまま)では終われません!復帰して、もう1試合だけ!!」桜花「タイトルが欲しいです。獲るまで辞められません!」知らなかったのだが、今日の前にも一度、桜花は全日本ジュニアに挑戦して敗れているらしい。それで勝つまで辞めないとなると、ストロング高瀬にいずれは勝っちゃうのか… 石川は「え〜私1人だけ? バイバイ!」

 金網設置のため30分ほど休憩。ここまで、お笑いのゴールデン?第1試合、新人の新鮮な試合、企画もの、アストレス、とバラエティに富み見応えがあって、長くてもちょうどよい息抜きになった。 
 トイレで、元巨人・横浜の駒田を発見。テレ東つながりか? 客席には志生野温夫全女コミッショナーを発見。坂井澄江も見かけた。週プロによると、アジャも来てたらしい。
 売店にいる和田選手にサインを貰う。
 腹が減ったが、文体の小さな喫茶室、カレーが売りきれてて仕方なくハンバーガーを食う。横で斎藤清六がアルシオンの社長に「コーヒー、いかがですか?」などと言っていた。

セミ 天井付き金網デスマッチ
○ライオネス飛鳥(フリー)、○KAZUKI(23:52エスケープ)×ファング鈴木、×阿部幸江
 
 この文体のカードが決定していく過程で、さんざん高所恐怖症を理由にやるのやらないのネタを提供し続けてきたKAZUKI。試合開始直後から、1人で2人を相手に蹴散らしたり逆に合体攻撃を食らったり奮戦する飛鳥を尻目に、持参したヘルメットを被り、登山用ロープを装着、安全具を金網に引っ掛けて、単独逃亡に挑戦する。そんなKAZUKIを無視した3人の絡みで、誰かがロープに振られた振動でたまたまコーナー上にいたKAZUKIが転落したり、勝手に登って勝手に落ちたり、はたまた関係無いところで入ってきて横からフライングネックブリーカー決めて小さくガッツポーズ取ったり、場内笑いの渦。
 しかし試合が進むにつれ、戦場が天井の上に移り、KAZUKIも参加せざるを得なくなる。といっても座りこみしがみついているだけなのだが(笑)。
 上での3人の攻防はスリル万点。飛鳥は机を持って上がり、それを足場になんとジャイアントスイングを見せた。ふつうの投げ技でも怖い怖い。タワーハッカーにも何度もトライしたがさすがに安定が悪くて成功せず。相手の2人も、合体ブレーンバスターで飛鳥を投げたのは天井からハミ出るぐらいの迫力だった。
 さてKAZUKI、座ってるだけというわけにいかず無理やり攻撃され、すぐにギブアップするも「この試合、ギブアップ、フォールでの決着は認められません!エスケープのみが有効です!」と何度もアナウンスされ場内笑。3人は何度かエスケープしたり再参加したりを繰り返し、いよいよ終盤、天井の上はファングとKAZUKIの一騎打ち。攻められ続け、とうとうダメかとなったとき、おもむろに毅然と立ちあがったKAZUKIが金網を走りシャイニングウィザード!!そしてエスケープ成功。
 まあベタな展開ではあったけど、すごく面白かった。
 飛鳥がファングを抱きかかえて退場、なぜか元パートナーの阿部と2人並んだKAZUKI、「Wanted!再結成を祝して、誰の挑戦でも受けます!」それを聞きつけて花道からやってきたのはTAKAみちのく「ホントだな?男子の挑戦でも受けるんだな?」困ってKAZUKI、阿部に耳打ち、阿部「これは女の子だけのベルトなの!」TAKA「ウソつくのか」いっつもお前が余計なことを、とKAZUKIの頭を小突く阿部。TAKAはパートナーとして、今日闘って力を認めたと武藤を呼び込む「俺が挑戦するんだからでっかい舞台を用意しろよ。北沢とかじゃやらないよ」阿部「4・13の後楽園だ!超満員だぞ!(←おいおい)」ということで決定。

メイン TWF世界王座決定戦 天井付金網デスマッチ
○ザ・ブラディー(20:10天井上のラダーからセントーンで)×藪下めぐみ(SOD女子格闘技道場)

 飛鳥がJd’を主戦場としていた頃からずっと、離れた今も保持し続けていたTWFのベルトを返上、その争奪戦。本部席ではその飛鳥が陣取り立ち会う。
 この試合も天井の上でのやり取りが主でハラハラドキドキ。
 セミの方がタッグだったので、金網の上に4人もいて狭くて誰かハミ出そうとか、技が決まったときの金網の揺れとかの迫力は優っていたけれど、このメインはとにかく両者の動きが速くて派手、飛び技もあるのでそっちの意味で怖かった。実際、藪下も、裁いたトミーさんまで落ちそうになったり。しかし怖れることなく、ラリアットをかわしてのワキ固めとか飛びつき逆十字など、リング内にいるのと変わらず動き回る2人。フィニッシュは、天井に持ち込んだラダーからのダイブを藪下が失敗、替わったブラディーは成功してピンフォール(こちらの試合ではフォール有効)。
 両者健闘を称え合う、プロレスでの藪下にそんなに良い印象を持っていなかったが、この日で変わった。 
 ブラディー「トモさん!トモさんのおかげです!」飛鳥「何言ってるんだ、お前の力だよ」こういう時の飛鳥の喋りは爽やかなんだよなあ(笑)。

 Jd’名物のメタルガレージを初めて観戦したのですが、とにかく迫力がありハラハラしました。下で必死に金網を押さえるTSUNAMIの顔がビビッていたり。ヤオとかガチとか言うのもアレですが、金網の天井から落ちるのはとにかくガチですから。
 終わってみれば5時間興行、面白かったです。




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