2/21 ZERO-ONE 後楽園ホール
■団体:ZERO-ONE
■日時:2003年2月21日
■会場:後楽園ホール
■書き手:高倉仮面
18:30
後楽園ホール到着。
今日は待望のZERO-ONE観戦。
…なのだが、何やらホール前が慌しい。

良く見ると、1人の気の弱そうな若者と、
1人のいかにもその筋のオッサンが、屈強な男に連行されている。
成程、チケットの売買で捕まったんだな。

チケット販売場で正しいチケット売買を行う。
A席完売、S席からの発売に「嘘つけっ!!」と叫びそうになったが、
5000円を払ってチケットを購入。
全く、こういうのがあるからダフ屋が繁盛するんだよなぁ。

とは言え、皆さん、ダフ屋からのチケット購入は違法ですよ。

…って、僕も昔は買っていたけどね。

18:35
パンフを購入しつつ会場入り。
1500円、内容は薄、やや高いな。

んで、客席を見渡して…、やはりムカツク。
予想通り、A席にも空席が目立ったからだ。
今日の客入りは7割〜8割程度、
噂に聞いていたよりは客足の伸びが悪いかな?
でもまあ、今日の興行は外国人選手も少ないし、
その辺も影響しているのかね?
団体が大型スクリーンを準備していた事を意外に思いつつ観戦開始。

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第一試合 シングルマッチ
○日高 郁人(172cm/85kg/FEC)
●山笠 Z'' 信介(180cm/94kg)
[7分09秒 腕ひしぎ逆十字]

「巨人の星」と共にウサギ飛びで入場の山笠、
変なマスク姿で入場の日高。

そんな2人のZERO-ONEの前座は、序盤はみっちりとしたレスリング。
山笠がタックルからバックを取ったり、
日高がバックを取り返したり、ヘッドスプリングを見せたり。
このレスリング中には、フェースロックやらクロックヘッドシザースなんかが挟まり、
今時の新日本の前座では絶対に見れないような地味な展開が続く。
いいねぇ、いかにも前座って感じだねぇ。

試合は進み、お互いの厳しいチョップ合戦の中、
日高のソバットが山笠のみぞおちに入ったあたりから試合が変わる。
苦しむ山笠に対して、日高はレッグロック、ドロップキック、
ひねりの入ったサンセットフリップで追い込む。

山笠はドロップキックで反撃開始、
フルスイングの張り手、逆エビ固め、ブレンバスター。
そして「ジェットォーーーッ!!」と叫んでのフライング ボディアタック。
ダメージの大きい日高に、とどめの逆十字。

しかし関節技では日高が上だ。
この逆十字を難なく脱出した日高は、逆に関節技地獄へ山笠を引きずり込む。
膝十字、袈裟固め、アームロック、逆十字。
逃れても逃れても襲ってくる日高の関節技、山笠は大ピンチ、観客からは声援が。
これに応えて、何とか最後の逆十字をロープに逃れた山笠。
歓声が挙がるが、日高の攻めは止まらない。
直後にミサイルキックを浴びと、最後はリング中央でガッチリの逆十字。
これで山笠タップ、試合終了。

う〜ん、もう少し序盤の地味な攻防を見ていたかった。
中盤からは、どこぞのインディプロレスと同じ展開だったしなぁ…。
もう少しシンプルな大技の応酬が観たかった。
まあ会場は、結構、盛り上がっているようだが。
だとしたら、お客さん自身もインディ慣れしているんだね。

どうでもいいが、後ろのカップルがウルサイ。

彼女はどうでもいい事をイチイチ彼氏に聞き続け、
彼氏はその質問にイチイチうんちく付きで答えている。

恐らく彼氏はこの程度の事でしか彼女を惹きつける事が出来ないんだろう。
それが証拠に、イチイチ彼氏は喋る度に、
これでもかと言わんばかりの「『どうだ!!』顔」。

チンケな自慢なんかしてないで黙って観てろや、
「あ、あれは極まっているな!」とか叫ばなくていいから。


第二試合 タッグマッチ
 ドン 荒川(170cm/100kg/フリー)
○葛西 純(173cm/88kg/フリー)
 vs
 星川 尚浩(173cm/90kg)
●富豪2 夢路(175cm/97kg)
[9分12秒 体固め]
※パールハーバー スプラッシュ

近藤 正彦…っていうか、
マッチの「ハイティーン ブギ」と共に入場する星川 & フゴフゴ。
しかしフゴフゴ、これが不満らしく「曲を変えろ!!」と主張する。
これに合わせて曲がベリーニの「サンバ デ ジャネイロ」に変わると、
曲に合わせて踊りだす星川 & フゴフゴ & 一部の観客。インディのノリだな。

対する荒川 & 葛西、ゴダイゴの「モンキーマジック」と共に入場。
葛西の首には首輪が括り付けられ、荒川がこれを引っ張っりながら、
時折、葛西にバナナを与える。飴とムチだ。
葛西の猿キャラの浸透度は非常に高く、周りのファンも喜んでいる。インディのノリだな。

選手紹介と共に「富豪2 夢路」と書かれた掛け軸を見せるフゴフゴ。
しかし、葛西は自らのコール中にこの掛け軸を奪ってしまった。
大喜びしながら馬鹿にする葛西、逆に怒っているのはフゴフゴ。
どうでもいいがあの掛け軸、シワだらけだなぁ。
出すならもっとシャンとした掛け軸を出せよ。
ちなみに人気があったのは荒川 & 葛西の方。紙テープの量が凄い。

先発は星川と荒川。
序盤から星川は荒川を容赦なく蹴飛ばしていくが、
荒川もチョップからのボディプレス等で返していく。
おお、ベテラン荒川、元気だねぇ。

星川タッチでフゴフゴ登場、
しかし荒川はフゴフゴのアゴヒゲを捕まえては、引っ張ったりひっこ抜いたり。
痛がるフゴフゴに、会場爆笑。これが荒川の「ひょうきんプロレス」って奴か?

しかし、ここで更にそれ以上のショックがフゴフゴを襲う。

荒川はアゴヒゲを掴んでのキャメルクラッチでフゴフゴを固める。
すると、突然、控えにいた葛西がコーナーポスト最上段に登り始めた。
「何が始まるのか!?」と観客もいぶかしげにこれを観ていたが、
葛西は、奪った掛け軸をフゴフゴの目の前で開くと、
そのまま赤いスプレーで落書きを始めてしまったのだ!

観客は大歓声でこれを支持、ただ1人、怒り心頭はフゴフゴ。
「やっ、やめろっ!」と叫ぶものの、自身は荒川のキャメルクラッチを脱出する事が出来ない。
哀れ掛け軸は見る見るうちに真っ赤になってしまったのだった。
う〜ん、何ともインディな展開だなぁ。

荒川がタッチで、試合は葛西 vs フゴフゴ、掛け軸の恨みを返すチャンスが到来だ。
が、葛西は早々に場外からイスを持ち出すと、フゴフゴにイスを持たせてのドロップキックや、
イスによる叩き付け、イスを喉に押し当ててのギロチン攻撃で、フゴフゴに攻め入らせない。
更には、コーナーポストにフゴフゴを逆さ吊りにして、イスを立て掛けての低空ドロップキック。
葛西はイスを使い慣れている上に、客をのせるのが上手い。「インディの勇」って感じだ。

ここまでやられっぱなしにして怒りっぱなしのフゴフゴ、ようやく反撃開始。
イスを持って向かってくる葛西に自らのヘッドバットをイスに当てて、
葛西の顔面にイスを直撃させると、バックドロップで追い討ち。
更には、「ゴツン!」という生音が物凄いヘッドバットで葛西からダウンを奪う。
この音が本当に凄く、観客は素で驚いていた。

と、ここでフゴフゴはグロッキーの葛西のお尻に手を伸ばすと、
猿キャラである葛西のシッポを奪ってしまった!
会場は物凄いブーイング、逆に戦利品本を片手に得意満面のフゴフゴ。
う〜ん、ノリがどこまでもインディだなぁ。

フゴフゴはこれで大満足、星川にタッチ。
まずは連携、星川のドロップキック & フゴフゴのヘッドバットが葛西を襲う。
そして星川は得意の流星レッグラリアットからフォールするが、2カウント。
しかし、これにめげずに星川は容赦なく葛西にキックを叩き込み、
とどめにスペシャル流星キック、フォールの体制、しかしここは荒川がカット。

ここで何故か両者はうやむやのうちにタッチして、荒川 vs フゴフゴ。
荒川は向かってくるフゴフゴを担ぎ上げ、クラシカルなエアプレーンスピンで回し始めた。
この回転に合わせて、会場は「1…、2…、3…」と数えていくが、
荒川は回っていないうちから「3、4、5…」とカウントを早く進めていく。
これには会場が笑いに包まれる。

ここで乱入した星川が荒川を場外に落として、そのままトペを慣行、
試合は分断、リングに残ったのは葛西とフゴフゴ、因縁の対決。
主導権を先に握ったフゴフゴ、ヘッドバットで葛西を攻めていたが、
葛西はDDTで反撃開始、ジャーマンスープレックス、
サドン・インパクト(インプラントDDT or ジョニー スパイク)とたたみ込む。

フゴフゴも意地でジャーマンスープレックスを一発返したが、
葛西は尚も攻め込もうとするフゴフゴの顔面に延髄蹴りを叩き込むと、
最後はコーナーポスト最上段からゴーグルを付けて、敬礼してから「シェー!!」。
得意のパールハーバー スプラッシュ。フゴフゴ、これを返せず3カウント。
試合後、荒川は葛西にご褒美のバナナを与えていた。
一方、掛け軸を取り返せなかったフゴフゴは大変ご不満の様子だ。
両者の因縁、今日がスタートとなるか?

う〜ん、インディ色の強いプロレスが続くなぁ。
他のキャラクターに荒川が食われ気味だったのが残念だ。


第三試合 シングルマッチ
●高橋 冬樹(187cm/100kg)
○藤井 克久(184cm/99kg/UFO)
[5分34秒 変形腕固め]

それにしても、PANCRASEにちょこちょこ参戦していた藤井がプロレスを始めるとは…。
まあ、結構、年齢も食っているし、思うところがあったんだろうな。
去年のPREMIUM CHALLENGEでは、元RINGSのイリューヒン ミーシャ相手に、
かなり健闘したりしているから、決して格闘技の方で芽が出ないとは思わないんだけどなぁ。

対する高橋、入場曲は爆風スランプの「がんばれタカハシ」。
さっきから選手の入場曲がイチイチ懐かしい。
この辺も、ZERO-ONEが年配層に支持されている理由なのか?

試合開始、藤井は格闘家時代から得意としているローキックで高橋を蹴り、
組み付いてヒザを叩き込むと、投げで高橋をテイクダウン。
試合はグラウンドの展開になるが、高橋もリバースして上になったりしている。
しかしグラウンドは藤井が一枚上手、
再三に渡って逆十字を仕掛けたり、逆片エビ固めを極めたり。
対して、中々技を返す事が出来ない高橋。会場が高橋を応援する。

これに応えて、高橋はインサイドガードからのパンチや、
立っている藤井に向かってのエルボーで反撃するが、
藤井にストレート一発で返されてしまう。更にはタックルからアキレス腱固め。
高橋が意地で喰らい付く。逆に藤井の足を取ってアキレス腱固め、アキレス腱固め合戦だ。
この合戦、お互い一歩も譲らない。ゴロゴロと転がりまわる両者のアキレス腱固め、
あまりにも回転しまくった為に、両者共に場外に転落してしまった。

場外で先に立ち上がったのは藤井の方、高橋にヒザとミドルキックの洗礼だ。
リングに戻っても藤井の攻めは続く、フロントスープレックスからアームロック。
ガッチリ極まって高橋は大ピンチだったが、何とかロープに逃れた。判官びいきの歓声が起こる。

高橋、ようやくエルボーで反撃、藤井もエルボーを返してのエルボー合戦。
これを制したのは高橋だ、藤井に組み付くとボディスラム一閃。
すかさずコーナーポストに登り、立ち上がってくる藤井にミサイルキック。
「この世界でのキャリアは、俺が上だ!!」と言わんばかりにプロレス技を連発する高橋、
更にはバックに回ってジャーマンスープレックスを狙う。

しかし、これをバックへのエルボーで返した藤井、
高橋の体にミドルキックを連打してダウンを奪うと、変形のチキンウィング アームロック。
今度こそガッチリ極まって、高橋はタップ、試合終了。

…随分と格闘技色の強い試合だった。スパーリング風というか、UWF風というか。
しかし、正直、試合の焦点の見え難い試合だった。藤井のプロレスは「まだまだ」だ。

後ろのカップルが何か言っている。
「どうしてこんなに盛り上がるの、サクラでしょ?」
質問に丁寧に答える彼氏、やはり顔は「『どうだ!!』顔」。

…何と言うか、今日は席が悪い。


第四試合 異種格闘技戦 シングルマッチ
○ヴァンサック アシッド(180cm/90kg)
●小林 昭男(188cm/100kg)
[3分55秒 片エビ固め]
※スワントーン ボム

小林は空手、アシッドはムエタイ…と言うわけで、
プロレスラーがいないので「異種格闘技戦」という訳だ。
「何でプロレスのリングでこんな試合をやるの?」っていう質問は又の機会にして欲しい。

アシッド入場、タイ人にしてはデカい体、
そして闘い馴れしてなさそうな顔つき。最初から怪しさ爆発だ。
タイ人のお約束のワイクーを披露すると、会場から早くも笑いが起きている。
対して小林は空手着のまま試合に挑む。ビジュアル的には非常にわかりやすいね。

試合開始、早くもアシッドが必要以上に「飛ばす」。
スピンキックからバックスピンキックの派手なコンビネーションで小林に接近すると、
ムエタイらしく首相撲からヒザをで小林を攻め立てる。

これに対して小林が鉄槌で反撃、
そして下段蹴りを浴びせると、これがメチャクチャ効いた。
足を崩しながら、もの凄い「ガマン顔」をして耐えるアシッド。
小林が今度は中段蹴りを連打、しかしアシッドは、
その一発一発に体をよじれさせながらも「ガマン顔」をして耐え抜く。
会場からはその怪しさを支持する歓声が。

その後の両者の闘いは、正拳突き合戦、チョップ合戦、と、
おおよそ「異種格闘技戦」というイメージからかけ離れた、
コテコテのプロレス的展開で進んでいった。
そんな中、小林の中段蹴りを食らったアシッドが必要以上に吹っ飛ぶと、
会場からはアシッドに対するコールが沸き起こった。

これに応えたアシッドは、飛び膝蹴りで小林をダウンさせると、
おもむろにコーナーポスト最上段へ。会場が騒然とする中…。

ムエタイ戦士がムーンサルトプレスで華麗に宙を舞う!



しかも、目測を誤って自爆!!



ありえなさ過ぎるムエタイ戦士の荒業に、会場は大マジの大爆笑!
我慢出来なくなった観客から、大きな「アシッド」コールが発生する。

この自爆でダメージの大きそうなアシッドに対して、
小林もコーナーポスト最上段からの脳天チョップで攻撃。
もはや「異種格闘技戦」でもなんでもないな、こりゃ。
プロレス以上に、「プロレス」している試合になってきたが…。

アシッドはヒザ攻撃で小林をダウンさせると、
再びコーナーポスト最上段へ。そして…。

何と、スワントーン ボム!!

華麗なるアシッドの技にまたしても会場が歓声に包まれる中、
アシッドは、小林から3カウントを奪ってしまった。
会場は大きな「アシッド」コールでこれに応える。

またしても、ZERO-ONEに名物外国人が登場。
試合の終了後も、暫くの間、会場は騒然としていた。
いやいや、橋本はどこからこんな「掘り出し物」を見つけてくるんだろうか…。


第五試合 タッグマッチ
 佐藤 耕平(191cm/105kg)
○横井 宏考(178cm/100kg/チームアライランス)
 vs
 平井 伸和(185m/100kg/全日本プロレス)
●土方 隆司(177cm/98kg/全日本プロレス)
[9分15秒 TKO]
※マウントパンチによるレフリーストップ

この試合、発表は「佐藤 横井組 vs 全日本プロレス選抜チーム」。
つまり、全日本側の選手は全く発表がなかったのだ。

先に入場したのは佐藤 横井組、ホームの選手の登場に当然ながら会場は大歓声。
やがて「日本テレビ スポーツテーマ」と共に入場してきたのは平井、土方組、
アウェーの選手登場に、当然ながら観客は物凄いブーイング。
でも、選手コール時には何故か全日本プロレス選抜チームにも、
凄い量の紙テープが。なんでやねん。

試合開始、先発は佐藤と土方。
佐藤は体格差にまかせてタックルを土方にかましてテイクダウンを取ると、
その上半身を起こして、背中にキックを叩き込む。サッカーボールキックだ。
両者はグラウンドの展開、お互いに足関節を極めあうが、
今度はお返しとばかりに土方がガッチリとヒールホールドを極めて、
佐藤からエスケープを奪う。顔合わせの対決は相打ち、と言ったところか。

両者タッチで横井 vs 平井。
張り手をかます平井、横井はストレートパンチで応戦。
平井も意地のパンチを返しつつ、横井を自軍コーナーに運んで土方にタッチ。
土方は横井にミドルキックを叩き込んでダウンさせ、アームロックを極める。

しかし横井はリバースして逆に上になると、インサイドガードからパンチを連打。
この攻撃でグロッキーになった土方を自軍コーナーへと運んで佐藤にタッチ。
佐藤はミドルキックの連打、ヒザの連打で更に土方を追い詰める。
しかし、土方は佐藤を逆襲のバックドロップで投げ捨てると、
立ち上がった佐藤をタックルで再びダウンさせサイドポジション。

だが、佐藤はこれをリバースして上になると、マウントパンチを連打。
ホーム選手の活躍に会場が沸き返る中、佐藤は逆十字の体制。
しかし、これは平井がキックでカット。
アウェー選手の反則行為に、会場からは当然のようにブーイングが。

土方タッチで平井登場、ここで平井が佐藤を攻め込む。
プロレス流の打撃をタップリと浴びせた後、ブレンバスター、コブラツイスト。
クラシカルな攻めを見せる平井。しかし、コブラツイスト中に横井が乱入、
平井にスリーパーを仕掛けて、そのまま引きずって佐藤から引き離す。
歓声が起こる中、息を吹き返した佐藤が平井に裏投げをかまして横井にタッチ。

平井は出てきた横井に対してコーナー際でチョップとグーパンチの連打、
天龍ばりの打撃で横井を追い詰める。横井の逆襲、フロントからの投げから逆十字へ。
しかし、これは土方がカット。観客からはブーイング。
しかし土方はお構いなし、裏投げで横井を投げ捨てた。
ここまでは一進一退。やや、全日本チームの方がタッグ慣れしているか。

試合は分断、佐藤を場外に投げ捨てた全日本チームは、
横井に対して土方ハイキック & 平井ラリアットの連携。
更に合体攻撃、土方がアシストして、平井は雪崩式パワーボムで横井を投げる。
フォールの体制、佐藤のカットが間に合った。会場から歓声が。
だが、全日本チームの猛攻は止まらない。
佐藤を土方が押さえ込む中、平井は横井をリング中央へ運んでWARスペシャルを繰り出した。
これがガッチリと極まってZERO-ONE軍は大ピンチだったが
何とか邪魔する土方を蹴散らした佐藤がこれをカット。
相次ぐピンチを凌いだZERO-ONE軍、会場は大歓声だ。

平井がタッチで土方登場、
やられっぱなしでグッタリしている横井を、
垂直落下式フィッシャーマンズ バスターで投げ捨てる。
フォールの体制、しかし横井は自力で返してカウント2、会場の歓声は続く。
今度はジャンピング ハイキック、横井はこれで虫の息…かと思われたが、
尚も向かってくる土方に飛びつき式の三角絞めが極まった。
会場は大歓声で横井の反撃を支持するが、これは平井がカット。大ブーイング。

しかしその平井を佐藤が蹴散らすと、先に立ち上がった横井は土方にフック一閃。
ダウンした土方からマウントを奪うと、パンチをボコボコと連打する。
土方はグッタリ、あわててレフリーが試合をストップした。

ZERO-ONE軍、全日本選抜チームに辛勝!!
期待の若手の勝利に、会場も大歓声でこれに応えている

それにしても、ZERO-ONEファンには白熱した試合に観えたようだが、
試合を作っていたのは全日本選抜チーム、特に平井。
個人的には、コテコテWAR系 vs VT系の動きの要素を取り入れているZERO-ONE若手系は、
イマイチ、チグハグしている印象を受けたんだが、何故、こうも客との熱が違うかねぇ。

そんな中、ここで何者かが猛烈な勢いで突如乱入。
リングで勝利のポーズを取る佐藤をダイヤモンド カッターでKOすると、
返す刀で横井にはラリアットの洗礼。止めに入った若手も次々に蹴散らしていく。

乱入者の正体は、全日本プロレスの小島 聡。
会場の歓声が怒号と黄色い歓声が半々に分かれる。

「オイッ、大谷!! 田中!!
 折角、顔を出しているんだから、挨拶に来いや!!(会場、歓声と怒号)」

ここで大谷と田中が登場、リング外から小島を牽制。小島のマイクは続く。

「オイッ、大谷!! 田中!! 俺のこと誰だか知ってるか?
 全日本プロレスの小島 聡だ(会場、歓声と怒号)。

 明後日の武道館楽しみにしとけよ!!
 まとめて『やっちゃうぞ、バカヤローッ!!』(会場、歓声と怒号)」

これに対して、元は同じ新日本プロレスの選手だった大谷がマイク。

「小島!! 全日本プロレスNo.2の嵐はどうした!?(会場、爆笑と歓声)
 この下っ端レスラーがっ!! とっとと下がれっ!!(会場歓声)」

大谷、中々頓知の効いたマイクを返すねぇ。
んで、これに小島が答える。

「何、言っているのか聞こえねえよっ!!(会場、歓声と怒号)

 オイッ、ZERO-ONEのバカなファンの人達。
 お前らみんなまとめて武道館に来いよ!!(会場、歓声と怒号)

 (吐き捨てるように)チケット、一杯余ってるからよっ!!(会場、大歓声)」

う〜ん、やっぱり余っているのかぁ。全日本プロレスは本当にピンチだね。
それにしても、小島のマイクはイキイキしていたなぁ。
元々、マイク慣れしている選手ではあるけど、
今日のマイクはいつも以上にノリノリだった。

この辺は、団体の長である橋本が「プロレスに白けていない」のが、
団体の雰囲気に反映されているからだろう。
「プロレスラーが、より、プロレスラーらしくあれる場所を選手に提供」する橋本、
これって、プロレス不遇の今の時代においては、中々出来るような事じゃないな。

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●休憩15分
ここで場内アナウンス。

「会場内の皆様にお知らせいたします。
 只今、受付にてヴァンサック アシッド選手のサイン会を行なっております。」

会場は大爆笑、観客は次々に外へ出て行った。
ここまでコテコテな選手の売り出しって、久しぶりに観た気がするよ。

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第六試合 シングルマッチ
○坂田 亘(175cm/87kg/EVOLUTION)
●小笠原 和彦(177cm/88kg)
[5分32秒 逆片エビ固め]

この両者の対決、半年越しの因縁の対決なんだそうな。
新日本風に言うなら「遺恨凄惨!!」と言う訳ですな。

先に入場したのは小笠原。空手着姿が中々似合っている。
んで、坂田の入場、長い入場曲と共にゆっくりと入場してきたが…。

遺恨マッチは穏やかに始まる訳もない。
試合前にVTRで「手段は選ばない!!」とアピールしていた小笠原は、
早くも坂田に突っかかっていった。そして始まる場外乱闘。
聞こえてくるのは大歓声と「リング内でやれっ!!」と本気で怒るカップルの彼氏の声。

先にリングに戻ったのは小笠原の方、
ダメージのある坂田は場外で様子を見ていたが、これを小笠原のセコンドが襲う。
坂田はこのセコンドを迎え撃つ体制に入るも、ここで小笠原が不意打ち、ヒジを叩き込む。
更に自ら胴着を脱ぎ、これを坂田にかぶせて視界を奪うと、中段蹴りで襲っていく。

あまりの小笠原の無法ぶりに坂田がキレた。
視界を邪魔する胴着を外すと、怒りに任せて小笠原を場外へ叩き落し、
胴着の帯を奪って小笠原の首に巻きつけて絞めあげる。
さらにはエプロンを使っての絞首刑、小笠原は一気に劣勢に立たされた。

リングに戻っても続く坂田の狼藉、帯で首を絞めながらのパンチ、
首を絞めたまま帯をコーナーへくくりつけて、動けなくしておいてのチョップ。
あまりの反則ファイトにレフリーが止めようとするが、
坂田はこれを相手にせず、逆に場外へと突き飛ばす。

しかし、そのスキに小笠原が息を吹き返した。
正拳突きの連打で坂田を追い込むと、後ろ胴廻し蹴り一閃。
坂田はこれでダウン。「1、2、3…」とダウンカウントが進む中、
何とか立ち上がった坂田に対しては、小笠原は今度はハイキックの連打。
再びダウンする坂田、会場から歓声と悲鳴が挙がる。

それでも何とか立ち上がった坂田に、
小笠原は正拳突きの連打で追い討ちを掛けると、
これに坂田が応戦して正拳突きのお返し、ド突きあいになったが、
坂田はバックドロップ2連発で小笠原を投げ捨てた。
更にはバックを奪ってのスリーパーの体制。
小笠原は大ピンチだ。会場から声援が自然発生する。

この声援に答えて、小笠原はキックでこれを脱出。
更には正拳突きの連打で坂田を追い込みに掛かる。
これでもかと言わんばかり、突きが叩き込まれていったが、
坂田はストレートでこの流れを断ち切ると、
タックルからテイクダウンを奪い、そのまま足を持って逆片エビ固めの体制。
しかし、これがハンパではない。坂田が観せた「反り」は、
往年の「UWFの中野 vs 内藤戦の決まり手」を思わせるようなもの凄い反り方。
これで小笠原は無念のタップ、これで半年越しの因縁の対決に決着がついた。

勝利を収めた坂田がマイクを持つ。

「オイッ、ジジィ!!

 オレ達は部外者だけど、言わせてもらいます。
 こんな、イキの良いジジィがいるんだから、
 全日本みたいにしょぼいところとやってないで、
 このジジイに任せておけば大丈夫だよ!!(会場歓声)」

そして両者はガッチリと握手。
会場は歓声に包まれ、遺恨はここに清算された。

…と、ここまで書いておいてナンだが、

実はこの試合、ちょっと間が悪かった。
何せプロレス馴れしていない二人のシングルマッチ、
技と技の間がどうしても空いてしまう。
小笠原の正拳突きも、ちょっと力が入ってないしなぁ。

「それが良い」って人もいるかもしれないし、
観客の殆どがそういう人なのだろうが、
個人的には、一発で良いから会場を締める一撃が欲しかった。
フゴフゴの頭突きのような一発がね。

それにしても、今日は全体的に試合時間が短いねぇ。


第七試合 タッグマッチ
○高岩 竜一(178cm/95kg)
 佐々木 義人(176cm/95kg)
 vs
 大谷 晋二郎(180cm/107kg/炎武連夢)
●崔 リョウジ(190cm/105kg)
[12分19秒 片エビ固め]
※ラリアート

この試合は高岩 & 佐々木という、
「ディファ杯Jr.タッグトーナメント準優勝組」の凱旋試合。
その相手は、メインに登場する田中とのタッグ「炎武連夢」で、
2002年プロレス大賞の最優秀タッグチーム賞を受賞した大谷と、
肺血栓の為の長期欠場から復帰して間もない崔のタッグだ。

それにしても大谷は人気がある。入場時にはノボリが立ち並び、
選手コール時には大量の紙テープが。
試合前から完全に凱旋組を喰ってしまっているぞ。

試合開始、何と先発は大谷と高岩だ。
新日本プロレス時代にはJr.戦線でタッグを組んでいた二人の対決、
会場は早くも沸いている。と、ここで自分へのコールを気にしているのは大谷。
手を耳に当てて会場へコールを促すと、観客からは大谷コールが発生する。

まずはロックアップ、高岩がコーナー際へ押し込み、ここはクリーンブレイク。
そして始まるレスリング、大谷さりげなくカニ挟みで高岩を転倒させる。
立ち上がって張り手合戦、両者一歩も引かず。
いかにも新日本プロレスな序盤の展開だ、個人的にはちょっとウンザリ。
会場はそこそこ盛り上がっているが。

両者タッチ、崔 vs 佐々木…なのだが、
何か因縁でもあるのか、最初から滅茶苦茶にやりあう両者。
まずは佐々木が主導権を握り、崔の頭をヘッドロックで絞めつける。
崔にロープに振られるも、タックルで当たり勝ち。
倒れた崔にはストンピング、サッカーボールキックを浴びせる。

佐々木がタッチで高岩登場、崔をチョップの連打、逆片エビ固めで攻め込む。
早くも捕まってしまった崔、エルボーで反撃するも、高岩もエルボーを返してきた。
お互い連打してのエルボー合戦、ここは高岩の勝ち。倒れた崔を踏みつける。
高岩タッチで佐々木登場、尚もフロントヘッドロックで崔を絞め上げるが、
ここで崔はノーザンライトスープレックスで切り返す。

崔はこの後、ボディスラム一発かまして大谷にタッチ。
しかし、このボディスラムを見ていた大谷は崔にダメ出しし、
「良く見とけ!!」と言うと、佐々木に対してハイアングルのボディスラムを慣行。
タメもパワーも充分なその一発に、会場から歓声が挙がる。
更に「いいか、ここの足をフックしてなぁ…。」と崔に教えながら、
もう一発、ハイアングルのボディスラム。
んで、「やって見ろ!!」と言いながら崔にタッチ。
言われるがままに佐々木にボディスラムを繰り出す崔だが、
大谷の一発に比べると、まだ高さが不十分か。
まあ、会場はかなり盛り上がっているようだが。

崔はこのボディスラム一発で大谷とタッチ。
大谷は佐々木をコーナー際へ追い込むと、フルスイングの張り手一閃。
ヘタリ込む佐々木に対しては、得意の顔面ウォッシュで蹴りまくり。
とどめの一発は、会場を見まわし「ニヤリ」と笑い、
ロープに飛んで助走をつけての一発。

大谷は佐々木をリングから落とすと、崔が場外で待ち構えて襲撃する。
これを見たレフリーは場外カウントをはじめようとするが、
大谷はリング内に入って助太刀しようとする高岩の方に指を差す。
レフリーは、言われるがままに高岩を止めに入る。
高岩は「俺より場外カウントを数えろよっ!!」と主張するが、
レフリーは高岩の方を優先し、その間にも崔が佐々木を攻め込みまくり。
その間抜けな光景に、会場から笑いが起こる。
大谷は、随分とインディレスラーとして開眼しているなぁ。

リングに戻された佐々木だが、大谷の攻めはまだ続く。
佐々木をコーナーに逆さ吊りにすると、カットに入ろうとする高岩の方を指を差し、
やはりレフリーに高岩を止めさせておいて、佐々木の顔面に低空ドロップキック。
かなりやりたい放題の大谷、倒れた佐々木を踏みつけつつ崔にタッチ。
崔はグロッキーになった佐々木にサッカーボールキックを連発、大谷にタッチ。
ここで連携、崔は佐々木を押さえ込み、大谷は「メインはオレだ!!」と叫びながら顔面キック。
佐々木はすっかり捕まってしまった。

されど佐々木、続く大谷のロープに振ってからのローリングソバットをかわすと、
返す刀でスピアーを決めてこの地獄から脱出、高岩にタッチ。

高岩、フルパワーで反撃開始、まずは大谷にラリアット。更に崔にも一撃。
大谷をコーナー際へ追い込めば、コーナーポスト最上段からの雪崩式ブレンバスター。
そして「持ち上げポーズ」からパワーボムの体制へ。

しかし「Jr.の怪力男」は、「Jr.を卒業した男」を持ち上げる事が出来ない。
結局、このパワーボムは大谷にリバーススープレックスで返される。
しかも直後には顔面キックが待っていた。大谷、反撃開始か?

だが、高岩は大谷のスワンダイブ式ミサイルキックをかわすと、
逆にラリアット四連打。大谷はニールキックで高岩に反撃、更にはパワーボム。
一進一退の攻防、両者ダメージ大きくダウン。

先に高岩が立ち上がり、佐々木とタッチした。
これを控えで見ていた崔は、大谷に「オレにやらせろ!!」と主張。
大谷は「行くか!?」と一声かけてタッチだ。

崔 vs 佐々木、まず佐々木が主導権を握る。
スピアー、ジャーマンスープレックス、ミサイルキックと得意技を連発。

しかし、ここから崔の猛反撃が始まる。

膝蹴りとミドルキックの猛連打で佐々木を蹴りあげていく。
佐々木は見る見るうちに体力を削られていった。
一気にペースを乱された佐々木は、高岩とタッチするが、
崔はお構いなしにパンチやエルボー、ミドルキックといった打撃技で高岩を追い込む。

あまりの猛攻撃に手を焼いた高岩、ここで必殺技のデスバレーボムで勝負に出る、
しかしフォールは大谷にカットされてしまった。

崔の勢いは止まらない。

高岩をロープに飛ばすとキチンシンクでマットに這わせると、
立ち上がるのを待ち構えて、ミドルキックを連打。
さらにカットに入った佐々木もミドルキックでダウンさせると、
鬼のような勢いでストンピングを連打していく。

そのあまりの勢いの良さ、そして非情さにレフリーが崔を止めようとするが、
崔はこのレフリーを場外へ叩き落してしまう。
これを見かねた大谷が崔を止めに入るが、
崔はやはり大谷を場外へ放り投げてしまった。

崔は暴走していたのだ。

尚も執拗に佐々木にストンピングを叩き込む崔。勢いは止まらない。
だが、ここで息を吹き返した高岩が崔に不意打ちのラリアット一閃。
高岩フォール、崔はこの一撃を返す事が出来ず3カウント。
試合は唐突に終わりを告げた。

しかし、これで収まりがつかないのは崔、
大谷は負けたとは言え大暴れした崔の健闘を称えようとするが、
崔はその大谷を突き飛ばし、一人、控え室へと消えていった。
この先、崔は何をやろうと言うのだろうか?

それにしても、
この試合は「ディファ杯Jr.タッグトーナメント準優勝組」の凱旋試合だったのに、
終わってみれば大谷と崔ばかりが目立ってしまった。
客の心を掴めるかどうかは、プロレスの重要なファクター。
それはいかに凱旋試合でも同じ事。

例え主役でも、例え勝利しても、
高岩と佐々木はこの試合に華を添える事は出来なかった、
と、言えるだろう。


第八試合 タッグマッチ
○橋本 真也(183cm/135kg)
 テングカイザー(不明/不明)
 vs
田中 将斗(181cm/108kg/炎武連夢)
●黒毛 和牛太(180cm/115kg/炎武連夢)
[15分46秒 腕ひしぎ十字固め]

本日のメインイベントは、
念願の炎武連夢入りを果たした和牛太の初試合なんだそうな。

まずは炎武連夢の入場、和牛太はさすがに猛っている様子。
でも人気があるのは田中の方、まあ、これはしゃ〜ないね。

変わって入場はテング、尺八の音と共にポージングしながら入場、
リングインはコーナーポスト最上段から一回転。
なかなかキマってはいるが、キマっている故に「天狗」の妖しさがない。
これならもっとヒーローっぽいキャラで押した方が良いのに。

んで、橋本の入場、さすがに入場曲「爆勝宣言」が流れると、
会場が条件反射的に橋本コールで答える。橋本登場、会場大歓声。
この人のいい所は、この時代にあってプロレスに全く白けていない所だな。
歩き方、ロープの潜り方、選手コールの受け方、
全てがプロレスラーとしての「けれんみ」たっぷりだ。

…と、ここで猛る和牛太が橋本に突っかかり、このまま試合は開始。
エルボー連打から、135kgの橋本をボディスラムでキッチリ投げると、
会場からは歓声が上がる。更にエルボー連打で橋本を追い込む和牛太だが…。

ここで橋本はフルスイングの袈裟切りチョップを一閃!!
和牛太は、それまでの攻撃がピタリと止まって苦悶の表情。
橋本の攻撃は終わらない、今度は爆殺ミドルキック一発。和牛太はふっとんでダウン。
更にはサッカーボールキック一撃、ドスンという鈍い音が会場に響き渡る。
その技の一つ一つに、会場からはどよめきや悲鳴が沸き起こる。

橋本、余裕の表情でテングにタッチ。
テングも橋本の流れを受け継いで身軽にキックを連打しポーズを取るが、
やはり橋本の一撃を見た後ではいかにも軽い。まあ、この身軽さがウリっぽくはあるが。

和牛太はここで息を吹き返し、テングにエルボー合戦を挑むが、
テングは延髄蹴りで和牛太を止めに掛かる。
ならばと今度はチョップ合戦を挑み、今度は和牛太の勝ち、田中にタッチ。

田中は挨拶代わりのタックルでテングを倒す。
が、テングはエルボー、ソバット、スピンキックという軽やかな連携。
更には田中の腕を攻め込みつつ、橋本にタッチ。

めげずに田中は張り手で橋本を張っていくが、橋本はコーナーへ田中を追い詰めると、
袈裟切りチョップ、ツバメ返し、地獄突きのチョップ三段活用で田中を攻める。
しかし田中も、頭突き、弾丸エルボー、顔面蹴りと返して行き、
橋本から主導権を握りながら和牛太とタッチ。

「炎武連夢」の和牛太、初の連携は2人がかりのストンピングだった。
更にはロープに飛んでのエルボー、背中に回ってのスリーパーで橋本を攻め込む。
が、橋本はこれをアッサリと返すと、テングにタッチ。

テングはパンチ、エルボー2連発、スピンキックのスピーディーな連携で和牛太を攻め込み、
そのまま場外へ落としてしまう。待っていたのは橋本、和牛太にイス攻撃の洗礼。
グッタリした和牛太をリングへ戻す橋本、テングはダウンする和牛太を踏みつける。

和牛太が捕まり始めた。
テングの張り手に対してチョップを連打して返すものの、
逆にテングはローキックを連打して和牛太をダウンさせる。
そして四の字固め、足攻めで和牛太の勢いを殺しに掛かる。
更に、乱入した橋本の重爆エルボードロップが落ちてきたから堪らない。

ピンチに陥った和牛太に声援が集まり始める中、
尚もテングの四の字固めが続いたが、田中は決してカットに入らない。
コーナーから「返せコラッ!!」と激を飛ばしている。
これに答えて、何とかロープに逃れる和牛太。
だが、ダメージは大きそうだ。

テングがタッチで橋本登場。
和牛太はエルボー連打で橋本に食い下がるが、
橋本は足殺しの爆殺ローキックを連打、更にはじっくりと足攻め。
張り手一発で和牛太をダウンさせると、またしても重殺サッカーボールキック。
更には爆殺ハイキックで和牛太に何もさせないまま、テングにタッチ。

テングは、足攻めのローキック、更にはミドルキック連打、
チョップの連打で和牛太を追い込むが…。
何とかテングをロープに振った和牛太、得意のパワースラムが爆発。
やっとの思いで田中にタッチした。

炎武連夢、反撃開始。
田中、まずはテングと橋本の両者をまとめてダイアモンド カッター+DDTで蹴散らすと、
テングに弾丸エルボー、ラリアットを叩き込んでいく。
テングも負けていない、うるさい田中に延髄蹴りで主導権を握ると、
ペディグリーからムーンサルト プレスだ。
これには会場から「マ〜ルちゃ〜んっ!!」という黄色い声援が飛ぶ。
…って、丸ちゃんって、誰っ!? 想像はつくけどさ。

しかし田中もやられてばかりではない。
テングをコーナーポスト最上段からの雪崩式ブレンバスターで投げ捨てると、
炎武連夢の2人はコーナーポストに登り、
まずは田中が「スーパーフライッ!!」からのボディプレス、
続いて和牛太がエルボードロップでたたみかける。
このテングのピンチに、会場から「マ〜ルちゃ〜んっ!!」という黄色い声援が飛ぶ。
だから、それは誰なんだっ!?

しかし、この謎の声援を受けて、
テングは唐突なシャイニング ウィザードで田中に反撃する。
田中とテングは一進一退、実力は完全に互角、ダメージが共に大きそうだ。

ここで両者タッチ、橋本 vs 和牛太。ここで試合は分断。
和牛太には滅法強い橋本、まずは爆殺ミドルキックを連打。
ダウンした和牛太を橋本がフォール、和牛太は意地で返して会場から歓声が。
「ならば」と橋本、今度はニールキック一閃。
フォールの体制、しかし2カウント、会場大歓声。

手を緩めない橋本、逆エビ固めから逆片エビ固めへ移行。
これがガッチリ極まって、和牛太は大ピンチを迎える。
しかしここは田中がラリアットでカットに成功。
更には弾丸エルボーで追い討ちを掛ける。

これを受けて、和牛太もタックルで橋本に反撃。
しかも和牛太は、135kgの橋本を抱え上げてブレンバスターで投げ捨てる。
会場はこの一発に歓声を挙げるが、和牛太の攻撃はまだ終わらない。
ラリアットの連発で橋本を倒しに掛かる…が。

このラリアットの連打を全て避けずに受けきってしまった橋本、
尚も向かってくる和牛太を捕まえ、腕折り式のDDTを一発。
そしてダウンした和牛太の腕を取ると、腕ひしぎ逆十字固め。
これがガッチリと極まって和牛太タップ、試合終了。

しかし収まりのつかない和牛太は、尚も橋本に突っかかって行くが、
橋本は張り手でこれを退けてしまった。そしてマイクで、

「ケンカ売るなら10年早いぞっ、バカヤローッ!!」

と一喝。更にマイクは全日本へと向けられた。

「三冠を(ZERO-ONEの)両国(大会)へ持って行くぞっ!!(会場歓声)

 全日本がウダウダ言うから、早めにケリをつけてやるっ!!
 皆さん、応援して下さいっ!!(会場歓声)」

最後は「3、2、1、ゼロ、ワァーンッ!!」で締め。

橋本の強さとテングの軽さの目立った試合だったなぁ。
今日の田中はアシスト役に回った印象、和牛太は橋本の強さに何を学ぶのか?

…今更、どうでも良いが、後ろの例のカップルがうるさかった。
何やら席から試合が「見易いっ!!」だの「見難いっ!!」だので、試合中ずっと口論。
更には席を「動くっ!!」だの「動かないっ!!」だので揉めまくりだ。

何と言うか、今日はトコトンまで席が悪かった気がする。

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雑感:
初めてのZERO-ONEは「今ひとつ」でした。

さすがに橋本はメジャーを経験しているだけあって、
「レスラーは強い!!」という雰囲気を出すのが上手いのですが、
他のレスラーが…。何とも「今時のインディ」っぽくてダメでした。
って言うか、殆どのレスラーが「今時のインディ」出身な事を考えれば、
当たり前の話ではあるのですがねぇ。

僕はZERO-ONEには、もっと「カッコよさ」も「いかがわしさ」も含めて、
「熱っぽい」ものを求めていたんですが…。
その「熱」が「試合」からではなく、
「選手と観客とのお約束」から出ていたのが残念です。

まあ、今日の興行はZERO-ONEご自慢の外国人が誰もいなかったので、
真の評価は、彼らがいる時のZERO-ONEを観るまでお預けでしょうか。

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以上、長文失礼。




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