ZERO-ONE 後楽園ホール
■団体:ZERO-ONE
■日時:2003年2月21日
■会場:後楽園ホール
■書き手:無明@

 後楽園ホール興行は1月のZERO-ONE U$Aの2日目以来である。その時よりは客入りはよいが、やはり南側の中間部がボコッと空席になっている。危機が叫ばれる全日の後楽園ホールは立ち見であふれかえっているのに。
 例によって試合経過などはスポナビ参照。左側が勝者。

日高 郁人 vs 山笠Z”信介
 第一試合らしい第一試合。場外乱闘とか飛び技合戦などもなく、山笠のボディプレスぐらいが大技といったところ。こういう制限下でも試合をつくれる日高みたいな選手がいると団体側にとってはうれしいだろうが、次の国技館ではまた第一試合(vsペンタゴン)をやらされるようだ。ロウキとのタイトルマッチ組んであげてよ。

ドン 荒川 葛西 純 vs 星川 尚浩 富豪2夢路
 いつもの第二試合であるが、星川が入っているのでハードヒットになっている。葛西が富豪2の掛け軸(?)を奪ってスプレーをかけまくるなどして台無しにしてしまっていた。この二人の抗争は当面続くようである。
 葛西についてはいろいろ言われているようであるが、ハードヒットでなくてもいいから星川とそれなりの試合をつくれるようにならないと厳しいのではないか。おそらくZERO-ONEで蛍光灯デスマッチが行われることはないだろうし、このままではただの第二試合要員ということになってしまう。

藤井 克久 vs 高橋 冬樹
 いつもは第一試合の高橋だが、今日はUFOの新人藤井の相手。第二試合のコミカルさの次にこういうごつごつした試合を置くのはいつものZERO-ONEのやりかたであるし、客を飽きさせないようにしていることが分かって好感がもてる。
 問題は藤井であって、残念ながら村上のような危険な雰囲気をまきちらしまくっているわけでもなく、ちょっと使い方に困るところだ。どいつもこいつもキャラの立っているZERO-ONEマットで、どういう存在意義を見いだすかが問われるところ。

ヴァンサック・アシッド vs 小林 昭男
 異種格闘技戦なんだそうである。異種格闘技戦なんていうと、田中ケロ某のやる気のないルール説明を思い浮かべる私は平成プロレス世代であるが、別に沖田リングアナによる説明もなにもなし。会場中に「?」マークが漂う中、ムエタイ戦士ということになっているアシッドと、小笠原ひきいる空手軍団のひとり小林とが入場する。
 アシッドのいんちきくさい踊りとあからさまにムエタイには見えない蹴りに「え〜?」と客がにやつきだしたら、後はZERO-ONEイリュージョン全開である。お互いの突き蹴りを受けまくって両者1度ずつダウンしたと思ったら、自爆ムーンサルトだのトップロープからのチョップだのとおもいきりプロレスの世界。最後も3カウント勝利と「どこが異種格闘技戦だ!」という突っ込みをかみしめながら客は大「アシッド」コールで勝者を称えたのであった。小林というのは実はいい選手なのではないか?
 アシッドはUPWのサイトに名前があるそうで、2ch情報によれば練習生扱いで留学中らしい。さっそく両国にカードが組まれたが、さてどうなるかな。

佐藤 耕平 横井 宏考 vs 土方 隆司 平井 伸和
 全日勢がNTVスポーツのテーマ(黛敏郎作曲)で登場したのには大受けした。平井や土方では対全日本と言われてもピンとこないわけで、こういうところでこの曲を使うセンスはいい。もっとも日テレで放送してるのは今やノアなんだけど。
 試合については、どうこういうことはあんまりない。試合後の乱闘に関しても、小島のマイクアピールのセンスの悪さばかりが気になった。
 大谷「全日本No.2の嵐はどうした」(これぞゼロ中の叫びだ)
 小島「聞こえねーなあ」
 12月の秋山はかっこよかったぞ。小島、それでいいのか?

坂田 亘 vs 小笠原 和彦
 ひっぱるだけひっぱって、こういう扱いなのはちょっともったいない。試合自体もちょっとあっさりと終わりすぎであった。小笠原先生にただの突き蹴り以外の何かがあればいいんだろうけど。
 試合後は、闘った者同士が互いを認め合うといういつもの少年ジャンプ的展開。「宿敵と書いて友と読む」っていうやつである。またかよという突っ込みはなし。日本のガキはジャンプを読んで育つのだから。

高岩 竜一 佐々木 義人 vs大谷 晋二郎 崔 リョウジ
 佐々木と崔の教育リーグであって、高岩と大谷は脇役である。途中で壊れた崔のきちがいぶりがなかなかいい。こういう崔の姿を大谷は好きに違いない、と思ったらやはり評価するようなコメントを述べていたようである。崔はゼロワン三銃士方面に行くのかな、それとも炎武連夢かな。

橋本 真也 テングカイザー vs 田中 将斗 黒毛 和牛太
 黒毛の炎武連夢入りがめでたくかなってメインに抜擢である。これもいわば教育リーグなんだが、『テング』様のほうが気になる。個別の動きは悪くはないが、見せ方や組み立てがよれよれ。あれだけの体格をもっているからこそ、成長してほしいと辛抱強く使い続けているんだろうが。
 橋本は相変わらず若手を叩きつぶす試合になると怖い。試合後の乱闘で田中と対峙したときなんか、ほんとに田中がびびっているんじゃないかと思えたほどである。

 客入りはよくなかったが、期待していなかったとはいえ満足度の高い興行であった。それぞれの試合にメリハリがあり、興行全体の時間も短く(およそ2時間半)、客をだれさせない。アシッド人気を見てすぐさまサイン会を組む機転もある。プロレスらしいプロレスを楽しめる空間がZERO-ONEにはある。去年の盛り上がりはバブルではないかという危惧があったが、今後もしばらくは続きそうなので、是非とも皆さん見に行ってください。これが本物ならば、たぶん日本のプロレスの未来は明るい。




本稿の著作権はすべてKANSENKI.NET及び「書き手」に帰属します。

戻る
TOPへ