2/18 全日本女子 後楽園ホール
■団体:全日本女子
■日時:2003年2月18日
■会場:後楽園ホール
■書き手:しま
 一昨日の横浜大会は、どう考えてもいまひとつだったなあ、、、全女の35周年記念大会は
横浜アリーナだってのに、大丈夫かよ〜?と不安に思いつつ雨のなか後楽園ホールへ。
入り口の階段を上って客席が目に入ったとたん「やば〜い、、、」2割くらいしか席が埋まっ
てないよ〜。開始時間、リング上に現れた今井リングアナの「あたたかい拍手をありがとうご
ざいます」という挨拶がなんとも自虐的であります。
 公募していた納見くんの新技名は「のんのんハンター」に決定しました!という発表あり。
納見くんは「クルクルのんのん」を希望(マジで)していたらしいが、さすがにそれは今井氏
が却下したとか。
「全女ってウソみたいな技名ヘーキでつけるからこんどの納見の技も「のんのんくるくる」と
か言いそー(笑)」と、おととい相棒に語っていた私も改めて絶句!

 客入りが悪かったのは最初だけで、仕事帰りの貴子ファンでも大挙襲来したのか?はたまた
ラスカチョ電撃解散後の成り行きを見届けに野次馬殺到か? いつのまにか8〜9割の客入り
となっていた。

 しか〜し、今日の一番の収穫は、ベテラン勢のあれやこれやでなく、若手どもの妙〜に熱気
を帯びたシュートな発言(!)と、ぶつかり合いだったのだ。

第1試合 全日本タッグ選手権 30分1本勝負
   春山香代子<JWP>、米山香織<JWP>○(王者チーム)
(16分53秒 ジャーマンスープレックスホールド)藤井巳幸、前村早紀×(挑戦者チーム)
   春山香代子<JWP>、米山香織<JWP>組が初防衛に成功後、王座返上

 前村は膝が痛いせいか横浜ではまったく良い所なしだったのが、今日は元気が戻っていつもの
“早紀タン”であったばかりでなく、なんと場外乱闘解禁(?)そのうえ、試合後は初マイク!
まであったので、客は大喜び。
たったいま防衛した全日本タッグのベルトを、春山が「白いべルトに再挑戦したいからタッグは
解消して、このベルトは返上する!」と宣言すると、怒った藤井が春山に殴りかかっていく。
すると赤コーナーの通路にHikaruと西尾が現れ、Hikaruが「オイ!この全女のリングで勝ち逃げ
が許されると思ってんのかよ!こんどは私らに挑戦させろ!」とたたみかける。春山に勝手にタ
ッグを解消されてしまったチビのよねっち(笑)が、独特の一切緊迫感のない口調で「ノッポの
ふたり!全女の大きな大会に出してくれるならやってやってもいいよ」とこちらも勝手に挑戦を
受ける。すると、ここで前村が、よねっちからマイクをぶん取り、「ちょっと待て!」「藤井さ
ん、いっしょに組んでタッグのベルトとりかえしましょう!」のアピールには客、大喜び。
 ところが、その藤井に対して、挑戦権を得たい西尾が放った「5年も6年もやってて、、、今
日も勝てない!」という言葉は、あああ、誰もが思っていて誰も口にはできなかったあまりにシ
ュートな言葉ゆえ、場内騒然!こんな面白い展開になるとは!第一試合でこんなに盛り上がっち
ゃっていいのか?というくらい客も選手も興奮状態!?
 真実ゆえに何も言い返すことができない藤井は西尾に憎しみに満ちたエルボーをかますことし
かできず。これから前半戦に激しく渦巻くであろう感情のぶつかり合いは目がはなせなくなりそ
う。さあ、楽しくなってきたぞー♪

第2試合 チャレンジマッチ 20分1本勝負
   小関香奈×(59秒 ダイビングエルボードロップ→体固め)渡辺智子○

 小関は体は大きいけど、まだいかにも新人。ナベにドロップキックなど何発放っても受けきら
れ、セカンドロープからのダイビングエルボー・ドロップにつぶされて秒殺されてしまった。ポ
ーカーフェイスでこういうことやる時のナベはなかなかカッコいいのであります。

第3試合 チャレンジマッチ 20分1本勝負
   堀田祐美子○(4分9秒 腕ひしぎ逆十字固め)Hikaru×

 第二試合に続きこれまたチャレンジマッチ。はやくも藤井に勝ってみせたり、最近扱いも大き
いHikaruだが、堀田の前には赤子も同然。早々と腕ひしぎで極める堀田がカッコいい。

第4試合 Visual Mania Fighting 30分1本勝負
   西尾美香×(9分43秒 ムーンサルトプレス→体固め)藤田愛<アルシオン>○

 藤田はいつまでガングロを続けるのだろうか?
デビューした頃は「天使ちゃん」なんて呼ばれていたはずの彼女がいつのまにやらガングロ娘に
なってしまい、一時はそのアフロヘアが地方のプロモーターにえらい顰蹙をかっていたなんて話
もあったなあ(笑)。社長のロッシーにまで「あれじゃあね、、、」なんて言われてて、さすが
に髪型はおとなしくなったけど、今日も試合中に西尾が「黒いんだよ〜おまえは〜!」と突然突
っ込むと、すかさず「白すぎるのはオマエだ〜!」って叫び返してた。白くなる気はないようだ。
体操で鍛えた体の動きも技もキレイなのに、アルシオンでは人気もないみたいだし、先輩たちは
くちをそろえて「藤田はダメだ」って言うし、、、なんでなんだろう?運動神経がいいのが仇に
なってるとか?必死な感じがしないのかな。
 今日は西尾に勝ったけど、う〜ん、たしかにあんまり心に残らない試合だったかも。

第5試合 タッグマッチ 30分1本勝負
   高橋奈苗○、三田英津子<フリー>
(20分29秒 ナナラッカ→片エビ固め)前川久美子、下田美馬<フリー>×

 さて、ラスカチョ電撃解散につき、急遽カードも変更されて、三田はナナと組み下田は前川と。
今日も三田の脚には痛々しいほどのテーピング。さらに陰惨な表情。対する下田はサポーターす
らつけない脚でピョンピョン飛んでみせる。あんた、いったい幾つなの(笑)?
 やはりこの試合はナナと前川すら、三田と下田がやり合うのを息をつめてうかがっているよう
な雰囲気。下田は容赦なく三田をいためつけ、三田は痛さと屈辱に顔をゆがませる、、、。膝の
悪化と不調が続いた三田を「もう組んでられない」と突き放した下田は、まだまだやりたいこと、
やらなくてはならないことがたくさんあるのに、三田といっしょでは失速してしまう、というこ
となんだろうか? 三田も、限界が見えてきた今、最後は一人で暴れまわる覚悟ができたのかも
しれない。
 ラスカチョファンは、二人のどちらを応援したらいいのか混乱していたと思うが、今日のとこ
ろは圧倒的に三田“えっちゃん”への声援が大きかったのは当然か。
 でも、下田もこんな役、ホントはつらいだろうね。
 北斗晶の下で、出来の悪かった二人が後輩達の前で恥をかきながらトレーニングした日々の事
や、その北斗と離れてからの活躍ぶりなど「物語」を持っている、ってことはレスラーにとって
大きな財産。そのラスカチョの最後の物語を創りあげる時を迎えた三田と下田にはやっぱり伝説
に残るような何かを見せてほしい。

第6試合 Beauty vs Beast 30分1本勝負
   納見佳容×(13分51秒 ブロックバスター→片エビ固め)A・コング○

「ワールドプロレスリング」見てたら、ロス道場で語っている猪木の後ろで A・コングがトレー
ニングしてる姿が小さく映ってて可愛かった(笑)。猪木、コングのこと認識してるかなあ?
 とにかくコングが出てくるだけで楽しい!全女にず〜っといてほしい〜!技はまだあんまり持
ってないけど、サービス精神旺盛な場外乱闘には毎回惚れ惚れ。今日も、白いベルトかかってた
ら一発でオールパシフィックチャンピオンだったのになあ〜!(笑)

第7試合 WWWA世界シングル選手権 60分1本勝負
   中西百重(王者)○(18分4秒 モモラッチ)井上貴子<フリー>(挑戦者)×
   中西百重が2度目の防衛に成功

 コングの白いベルト姿を思い浮かべてニヤニヤしているうちに、メインの赤いベルトの試合です。
赤いベルトに貴子が挑戦するなんて、たぶんもうこれが最後でしょう。もともと赤いベルトなんて
ドシッとしたモノが似合う選手でもないうえに、ベテランのフリーという立場の貴子が万が一にで
もここで勝ってしまったら、全女の磁場が狂いまくってしまうことになる。見方によってはそれも、
あとは野となれ山となれ!って感じでメチャクチャ面白いんだけど(笑)。
 プライベートではたいそう仲の良いモモと貴子が、一応大会前には乱闘まがいのことまでやって
こぎつけた試合。モモが元気で素晴らしいことはもうわかってる。今日は貴子がどこまでやってく
れるか?それだけにかかっているのだ!
 
 貴子のコールに、貴子のイメージカラーである白い紙テープが大量に飛んだ。これには貴子も気
持ちが入ったのでは?それくらいたくさんのテープと声援だった。貴子ファンは本気で応援に駆け
つけたのだ。やはり赤いベルトには魔力がある。
 それは試合が始まって、たぶん今までで最高、最強の貴子の姿を目にした客がみんな感じたこと
ではないか。強くてキレのあるキック、文字通りムチのようにしなるバックハンドブロー、ほんと
に痛そうなデスティニーハンマー、あまりにも的確な角度できまるローリング・ソバット。貴子が
繰り出す鋭角的な技がいつにもまして説得力をもってモモを苦しめる。めったに出さないオーロラ
スペシャルを披露する余裕まで見せた貴子に対して、モモのほうは全く気が抜けなかっただろう、
、、っていうより、こっちの目が貴子に釘付けになっててモモのことあんまり見てなかったよ、
ゴメンね(笑)。
 あの激しい攻めを受けて勝ったモモはやはり強い。けれど、今日は貴子の日だった。
「スタイルのいい、ちょっとこわくて綺麗なお姉さん」の位置にいた貴子が、選手にも客にも揺さ
ぶりをかけてくるようなものを見せてくれたことに感動する。


 とうわけで、見事なメインで心が清々とし、前半戦の盛り上がりも思い出すだけで楽しい、とい
う幸せな気持ちで後楽園を後にすることができました。やれやれ、一昨日の文体と同じ団体とは思
えないこの完成度の高さ。この素晴らしさが、どうぞ35周年記念大会でも爆発しますように!


 帰り、ロビーの渡辺智子の売店で、彼女お手製の「文集」を購入。「やりゃあできるよ!」とい
うタイトルの、幼少時代から現在にいたるまでのナベちゃんの自伝。ある程度売れそうなレスラー
の自伝などは出版されることはあるけれど、すべてのレスラーが自伝を出せるわけではない、、、
でも、この手があったんだ!自分でパソコンで打ってコピーして綴じればいいんだもん(笑)。こ
ういうことを実行しちゃうナベってやっぱ素晴らしい♪
 中身は、、、いじめにあっていた幼少時代のはなしもすごいけど、全女に入ってからのシゴキが
輪をかけてすごい、、、これじゃナベって、人生のほとんどシゴかれてんじゃん?(笑)
 ケロッと書いてることがいちいち凄くて、帰りの電車で一気読みしてしまいました。ああ、やっ
ぱり全女って、異世界かも。




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