1/26 PANCRASE 後楽園ホール
■団体:PANCRASE
■日時:2003年1月26日
■会場:後楽園ホール
■書き手:高倉仮面
12:00
後楽園ホールに到着。本日はPANCRASEを観戦。
迫り来るグレイシー軍団や修斗勢の脅威にどこまで立ち向かえるか?

後楽園ホールのチケットは立見が余っていて3000円。
そしてパンフレットは買わなくても興行内で読み物を提供してくれるのがこの団体のいい所。
当日券で観戦するのに計7000円もかかった修斗とはエラい違いだ。

会場内へ入ると、客席は満員で立ち見もそこそこ多かった。やはり休日開催は強い。
リングガールのコスチュームが「ヘソ出し」になったのを喜びながら観戦開始。

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第一試合 フェザー級 5分2R
○梅木 繁之(175cm/63.9kg/SKアブソリュート)
●田上 洋平(166m/63.9kg/HYBRID WRESTLING 武∞限)
[判定 2−0]

1R、梅木はグラウンドにおけるトリッキーな動きでガンガン田上に仕掛けて行く。
田上もこれに答えてのグラウンド、白熱した好勝負。
しかし、あまりにも動きすぎたのか梅木は1R終盤にはバテバテ。

2R、やはり梅木は寝技に固執。
途中、田上の膝やストレートに怯む場面もあったが、
グラウンドではねちっこい動きから、
足関節取ったり、三角絞めを仕掛けたり、スリーパーを仕掛けたり。
終盤には裏拳やストレートをヒットさせる場面も。

決定的な場面こそなかったが、
しつこい攻めが判定に好印象をもたらし、梅木が2−0で勝利。


第二試合 ミドル級 5分2R
○岡見 勇信(187cm/79.8kg/和術慧舟會東京本部)
●佐藤 光留(174cm/81.4kg/PANCRASE ism)
[判定 3−0]

佐藤は入場曲を「パチスロ・猛獣王のテーマ」に変更して入場。
この曲がいつもの「メガネ & マント姿」に妙にマッチしていた。
そういえば、PANCRASEのスポンサーってSammyだったなぁ。

1R、10cm以上のリーチ差を生かして、
岡見は足を生かして長距離からの打撃戦を仕掛ける。
細身の岡見だが、重いミドルキックが「バシーン!」と決まると、
観客がその衝撃音に沸き返る。

対する佐藤、ミドルキックやハイキックで牽制しながらタックル、
懐に潜り込んでリーチ差を殺す作戦だ。
ロープ際まで岡見を押し込んでテイクダウン、
インサイドガードを奪うが、下になった岡見に腕を取られてしまった。
しかも岡見は、この腕を起点に体制をリバースする事に成功。
さらにはグラウンドでバックを奪っってしまった。
佐藤はピンチだったが、ここは岡見が立ち上がり自ら距離を置く。
佐藤も立ち上がって、再び両者はスタンド。

岡見はやはりリーチの長いミドルキックを叩き込みながら佐藤に組み付き、
あっさりとスタンドでバックを奪ってしまう。
これに対して佐藤は美濃輪ばりの前転足取りを狙うも、
これが中途半端に終わったため、逆さになって岡見の足を下から取っている状態に。
バランスを崩しそうになった岡見だがロープに捕まってこれを堪えると、
自分の足元にある佐藤の顔面を踏みつけたり、パンチを入れたりする。
これには佐藤のセコンド陣、レフリーに「ロープ掴んでるぞ!」と怒りの猛講義。
しかし何故か岡見にはお咎めなし。あんなに露骨にロープを利用しているのに…。

残り30秒、ややダメージの残る佐藤が亀の状態になると、
岡見は上から押さえつけつつ顔面パンチを猛連打。
1Rはこれで終了、今日の佐藤は勝てんだろうなぁ…。

2R、やはり岡見が距離を置いて打撃を放つとストレートがクリーンヒット。
佐藤はローキックからタックルへ移行するも、これをアッサリガブった岡見は、
やはり亀になって防御する佐藤のバックを奪って顔面パンチの連打。

何とか脱出した佐藤だが、一向に岡見攻略法が見えてこない。
リーチでは俄然不利ながらストレートやミドルキックを叩き込みつつ、
組み付いた岡見を払い腰で投げたのは良かったが、
その後でアッサリとバックを許してしまう。これでは投げた意味がない。

岡見は後ろから無理矢理佐藤を立たせると、コーナー際へ押し込んで膝を打つ。
佐藤は何とか向きを変ようとするが、尚もバックを奪っていた岡見は、
佐藤のバランスを崩してテイクダウン、インサイドガードの体制だ。
この状態から上半身を起こして長い腕からパンチを出せば、佐藤の顔面に当たる当たる。
佐藤はまたしても亀になってこのラッシュを防御するが、
岡見は佐藤を立たせて後ろから膝を連打しながら、
何度も何度もバックから佐藤のバランスを崩しに掛かる。

試合時間も残りわずか、佐藤は逆転の前転膝十字狙い!
…岡見に崩されて顔面パンチをしこたまもらったところで試合終了。

判定は3−0で岡見。
佐藤は前転膝十字以外の何かを覚えない事には、
岡見にずっと負け続けるだろう。


第三試合 ウェルター級 5分2R
○北岡 悟(168cm/74.9kg/PANCRASE ism)
●長岡 弘樹(170cm/74.7kg/ロデオ スタイル/同級3位)
[判定 3−0]

1R、タックルが得意技の北岡は、
今日も打撃からの弾丸タックルで長岡に突進していく。
…のだが、これを何度も長岡に見切られてしまう。
コーナー際で首を取られて粘られたり、ガブられたり。

計3度のタックルはどれも長岡を倒すには至らず。
距離が離れた時のパンチ戦や、
組み合ってからのコーナー際での細かい打撃戦が、
少しずつお互いのスタミナを削っていく。

2R、ようやく北岡得意のグラウンドが爆発。
開始早々の打撃戦の中、長岡から弾丸タックルでテイクダウンを奪った。

長岡も何度かグラウンドを脱出してスタンドになるものの、
北岡はその度に長岡のバランスを崩してテイクダウンしていき、
上からパンチや鉄槌を落としていく。
相変わらず北岡のテイクダウン技術は良い。

ラウンド終盤に北岡のフロントチョーク狙いを外して、
何とか上になった長岡だったが、全ては後の祭り。試合終了。

判定、2Rで圧倒的な差がつき、3−0で北岡の勝利。
北岡はこれで極め技があればもっと注目されると思うのだが。


第四試合 ウェルター級 5分2R
△大石 幸史(171cm/73.8kg/PANCRASE ism/同級2位)
△和田 拓也(171cm/74.4kg/SKアブソリュート)
[判定 1−0]

ワダタクのセコンドには竹内が。
おお、お互い修斗のランキングを捨てた者同士だな。
…って言うか、お互いSKアブソリュートだからセコンドについているだけか。
対する大石、ツーショルダーのタイツに坊主頭、
…をやめてスパッツと金髪姿に。パッと見、誰だかわからんかった。

1R、距離を取る両者、まずはワダタクが挨拶代わりの裏拳。
大石はこれをガードして、パンチからワダタクに組み付いていくが、
ワダタクはこれを素早く切ってカウンターのタックル。
大石からバックを奪ってコーナーへ押し込んでいくが、
ここは何故か早いブレイク。

ワダタクはまたしても裏拳だが、
これをかわして大石はカウンターのタックルを慣行、
ワダタクからテイクダウンを奪う。
ここからジリジリとパスガードを狙っていく大石だが、
ワダタクは下からバランスを崩すと、隙を見て立ち上がってしまった。

大石はまたまたストレートからワダタクに組み付き、
今度はコーナー際へ押し込む。
ここで両者共に腿への細かい膝を打ち込んでいくが、
郷を煮やした大石が投げを打ってワダタクのバランスを崩しに掛かる。

…が、ワダタクはこれを粘って再び大石の腿へ膝を入れると、これが大石の股間を直撃。
これでワダタクは注意1。でも大石にダメージがあるようには見えない。
ワダタクは前回の伊藤戦でも、
言い掛かりのようなローブローで減点されているんだよなぁ。
全く、修斗勢は損しているね。

試合再開、ワダタク、何故か今日はこだわりの裏拳を放つが、
またしても大石がかわしてカウンターのタックルでテイクダウン。
ロープ際でインサイドガードを奪ったが、結局は何も出来ずに1Rは終了。
ローブローがなくても、ここまでは大石が僅かにイニシアチブを握っているか。

2R、お互いの打撃が交差する。
そんな中、ワダタクのストレートとミドルキックがヒット。
大石はタックルでワダタクに組み付いて押し込み、
またまたコーナー際での細かい膝合戦に。
ワダタクは大石の片足を掴んで崩しに掛かるが、
大石はこれを堪えてコーナーを背にしているワダタクにパンチを入れていく。
対するワダタクは大石から強引にバックを奪うと、
逆にコーナー際へ押し込んで細かく膝を連打する。コーナー際の細かい攻防。
この後、試合に展開はなく、レフリーがブレイク。

大石はまたパンチからワダタクに組み付くが、
ワダタクはバックを奪ってコーナー際へ、しかし大石も前から腕を取っている。
そしてまたしても試合に展開なし、ブレイク。

大石はまたまたパンチからワダタクに組み付き、
これを突き放されると逆にストレートをヒットさせる。
ワダタクがタックルに来ると、今度はこれに合わせてミドルキック。
そして逆にタックルをかましてテイクダウンを奪う。
残り1分、大石はインサイドガードから立ち上がりローキックを当てていくが、
ワダタクは隙を見て立ち上がり、組み直して膝を叩き込む、ここで試合終了。

判定は1−0、全体的に優位に試合を進めた大石が1ポイントを取ったものの、
残りのジャッジは2名はドロー裁定だ。
マストシステムならわずかに大石の勝ちだと思うのだが。


第五試合 ミドル級 5分2R
○石川 英司(178cm/81.6kg/PANCRASE GRABAKA)
●金井 一朗(174cm/81.3kg/PANCRASE ism)
[判定 3−0]

「GRABAKAの貴公子」の異名を持ちながらも、
最近の「格闘PANCRASE X」で頭が悪い事がバレてしまった石川。
とは言え若干23歳、頭はダメでも実力の方はまだまだ期待が出来る。
最近はちょっと勝ち星に恵まれていなかった石川、
デビューして1年に満たない金井には是が非でも負けられない。

1Rから石川は積極的に金井に組み付いていく。
離されてももすぐに組み付いていき、
バックを奪えば積極的に崩しにかかる。
金井も倒されまいと粘ったがラウンドも中盤に差し掛かるあたりで、
石川はタックルで金井からテイクダウンを奪い、
ハーフマウントからパンチを落としつつパスガードを狙っていく。

金井は一度はサイドを奪われたのをガードポジションまで戻したが、
石川は上半身を起こしながらパンチを落としながら、再びパスガード。
サイド、バックマウントとポジションを奪うと、パンチを当てつつスリーパーへ移行。
金井がこれを辛抱強く堪えると、「極めるのはムリ」と見た石川が立ち上がり、
寝ている金井の顔面にキックを叩き込む。1Rはこれで終了、石川のワンサイドゲームだ。

2R、石川は組み付いて金井のバランスを崩すと、金井は亀の状態で防御。
石川はこれをさらに崩してグラウンドでバックを奪うと、
腕を取ったり、スリーパーを狙ったり、パンチを打ったりとやりたい放題。
金井は何とか逃げようとするが、当然、石川は逃がさない。
それでも金井は何とかハーフガードまで体制を持ち直したが、
尚も石川の細かい打撃が金井の顔面を襲う。

金井が再び亀の状態になって防御。
対して石川はバックを取ったが、ここで金井がリバースに成功、
石川を押さえ込んでインサイドガードの体制。

上になった金井に会場から声援が飛ぶが、
石川は下から金井の顔面に鉄槌を打っていく。
金井は石川の足を取って一発逆転の関節を狙っていくが失敗。
逆に石川に立ち上がられて、腿にローキックを食らってしまった。

終盤、石川が寝ている金井に潜り込んでグラウンド、
インサイドガードの体制から上半身を起こしてパンチを落とし、
ポジションもサイド、マウントと次々に移行。
さらにバックを奪えば腕を取って逆十字の体制だ。

金井はピンチだったが、立ち上がってこの腕を抜くとグラウンドの石川を蹴っていった。
しかし全ては後の祭り、ここで試合終了。

判定は3−0で文句無く石川。
欲を言うなら、一本勝ちが観たかった。


第六試合 ライトヘビー級 5分2R
○渡辺 大介(180cm/87.9kg/PANCRASE ism)
●入江 秀忠(182cm/89.6kg/キングダム エルガイツ)
[1R 4分18秒 KO]

「ヒ…、ヒ…、ヒクソンとやらせて下さ〜いっ!(号泣)」でお馴染み、
キングダム エルガイツのエースである入江が、
待望の…かどうかは良く分からんがPANCRASE初参戦。

これまでの格闘技人生の公式記録上では無敗。
勝った選手のリストの中にはPANCRASE ismの稲垣 克臣の名前も。
キングダムのテーマを少し混ぜた大袈裟な曲で入場してきた入江、
今日の相手はismの門番、やたらとマッチョな体の渡辺だ。

試合開始、まずはインへのローキックでコツコツと渡辺を蹴っていく入江。
しかしマッチョな渡辺は前に前にと出て入江にプレッシャーを掛けていく。
そして両者が組み合うと、その体制のままコーナーへ。
お互いをコーナーへ押し込み合いながら、膝をコツコツを突き立て合う。

…ここから試合に展開もないまま2分が過ぎ、ブレイク。

入江はまたしても渡辺に組み付いて膝をコツコツ。
そして渡辺を崩しにかかるが、渡辺は崩れず。

…ここから試合に展開もないまま1分が過ぎ、ブレイク。

入江がミドルキックを渡辺に当てると、
渡辺はパンチで応戦して試合は打撃戦に。
この時、渡辺のいいパンチが入って入江がグラつくシーンもあったが、
そのチャンスに一歩前に出る事が出来ない超慎重派の渡辺がラッシュを躊躇している。
この間に入江は距離を置いて回復してしまった。
前から思っていたが、これは渡辺の悪い癖だな。
自分を信じてラッシュを仕掛けて行かないと、勝てる試合も負けるぞ。

試合はこの後、すぐに決着がついた。
軽い打撃戦の中で放った渡辺のストレートが、入江にクリーンヒットしたのだ。
思わず腰から砕けてダウンする入江、レフリーが試合をストップした。
このTKO勝ちに気を良くした渡辺はコーナーポストに登ってガッツポーズを取る。

しかしダメージは小さかったのか、すぐに立ち上がる入江。
これを見た入江のセコンド陣が、レフリーに「試合を止めるな!」と猛抗議。
確かにPRIDE等ではこの手のダウンをKOを見ない場合も多いけど、
でもまあここはPANCRASEのリング。「郷に行っては郷に従え」である。


第七試合 ミドル級 5分2R
○三崎 和雄(178cm/81.3kg/PANCRASE GRABAKA/同級4位)
●ジョー ダース(180cm/81.8kg/ヘンゾ グレイシー柔術アカデミー)
[2R 4分51秒 TKO]

セミとメインは「PANCRASE vs グレイシー軍団」が2試合。

実は三崎、PANCRASEでは日本人には負けなしだったりする。
勝利を収めた相手の中には、RJWの芹沢 健一や現DEEPミドル級王者の上山 龍紀の名前も。

そんな三崎に試練が訪れた。
今日の相手のジョー ダースは、柔術では茶帯だが色々な大会で優勝経験がある為だ。
そして、実は三崎、PANCRASEでは外国人には勝ちなし、2戦して2敗なのだ。
今日は、柔術の強豪を相手に、外国人戦初勝利を挙げる事が出来るか?

1R、やはりジョーは強かった。
ジョーはタックルであっという間に三崎をテイクダウン、
インサイドガードから執拗にパスガードを狙っていく。
三崎は下からパンチを当てて抵抗するが、
ジョーはハーフマウントを奪って三崎のボディや顔面にパンチを打ち込みつつ、
じっくりとパスガードの機会を待つ。

下の体制が長く続いている三崎は
相変わらず下からパンチを当てつつ、上になっているジョーの腕を取る。
が、ジョーはこれを振りほどいた後に一気にパスガードしてマウント。
残り時間30秒、逃げようとする三崎から更にバックマウントを奪うと、
ここからパンチを打つ込みながらスリーパーを狙って来る。ここで1Rは終了。
三崎、ここまでは大苦戦と言えるだろう。

2R、ジョーが三崎に組み付くと、ボディに膝を入れつつ、
三崎のバランスを崩してインサイドガードの体制。
1Rの流れを考えると、三崎は絶体絶命のピンチ!だったが…。

流れが変わる。三崎はジョーをリバースして上になったのだ。
観客から歓声が挙がる中、三崎は立ち上がって、
寝ているジョーの腿にローキックを叩き込む。
しかし寝転がったままアクションを起こさないジョー、
これに対して三崎は尻を突き出してジョーを挑発。
観客からはまたまた歓声が。

三崎は寝ているジョーの懐に潜るとパスガードに成功してサイドを奪うが、
ジョーはこれを足で邪魔してハーフガードまで体制を戻す。
それでも上のポジションを奪っていた三崎は、
ジョーの顔面にコツコツとパンチを打ち込みながら肩固めを狙っていく。
ジョーは柔術王者の意地でこれを防ぐと、
下からの組み付き + クロスガードでガチガチの防御。
残り時間も少ない。この試合は判定決着になるのだろうか…。

しかし、三崎はそれを良しとしなかった。
ガチガチに防御されていても、
三崎はコツコツと鉄槌やパンチをジョーの顔面に叩き込んでいく。

そして終了の30秒前、三崎が勝負に出た。
インサイドガードから上半身を起こした三崎は、
大振りで強引なパンチの連打をジョーに叩き込んでいく。
寝技でのパンチに慣れていないのか、
ジョーはこのパンチの嵐をドカドカを食らってしまった。
ダメージの大きそうなジョーの姿を観た観客が沸き上がる。

残り10秒、グッタリしているジョーに尚もパンチを打ち込む三崎、
ここでついにレフリーが試合をストップ!

三崎、PANCRASEで外国人相手に初勝利、
と同時に、グレイシー軍団相手に大きな白星を挙げた。
観客もこの勝利に大歓声で答えている。

そんな中、三崎がマイクを握る。

「こんにちは、疲れました(会場笑)。

 怪我で半年間、
 試合が出来なかったんですが…、
 
 今日は柔術の王者を倒したので、
 あとは日本人を倒してベルトを取って、
 GRABAKAに二本目のベルトを持ち帰ります!(会場歓声)」

う〜ん、中々劇的な勝利だなぁ。
GRABAKAは、去年は佐々木がブレイクし、年末には郷野がブレイク。
そして今年ブレイクするのは、この三崎か?


第八試合 ライトヘビー級 5分2R
△近藤 有己(180cm/88.1kg/PANCRASE ism/同級1位)
△ガブリエル ベラ(178cm/89.4kg/ハイアン グレイシー柔術)
[判定 1−0]

本日のメインイベントは、
PANCRASE ismのエース vs 柔術世界王者。
中々の好カードだ。

前回のディファ大会で、復帰戦を一本勝ちで飾った近藤は、
その昔、コロシアム2000でヒクソン グレイシーの一番弟子を秒殺している。
「不動心」は今日もエンヤの「Book of Days」と共に入場。

対するベラ、肩書きは文句なく柔術の世界王者。
ブラジリアン柔術世界選手権2回優勝、ブラジリアン柔術国内選手権4回優勝、
パン アメリカン柔術選手権3回連続優勝。随分と本格的な強豪だ。

リング上でベラの上半身が露になると観客は騒然。
見事なまでのしなやかで筋肉質の体、特に背筋は目を見張るものがあった。
こんな選手を相手に近藤は勝てるんだろうか…。

1R、様子を見ての打撃戦。
近藤はミドルキックで牽制、ベラは前蹴りで距離を空ける。
ここでベラが片足タックルで近藤に組み付くが、近藤は倒れない。
「おっ、近藤も簡単には倒れなくなったなぁ…」と思っていたら、
ベラは近藤をロープ際まで押し込んでテイクダウン。
あらら、相変わらず近藤は試合の序盤は簡単に倒れるねぇ。

そして、ここから1R終了までは、
ベラのワンサイドゲームに。

近藤は一度は立ち上がるものの、ベラはバックから組み付いて近藤のバランスを崩す。
試合が再びグラウンドになると既にベラは上四方の体制だ。
下になった近藤にはボディにパンチを落としていく。

近藤は何とかこのグラウンドから逃げようともがいて、
ハーフガードまで体制を戻す。
ベラは再びパスガードを狙って色々と仕掛けるが、
近藤は上になったベラの片足をガッチリと両足で鋏んでパスを許さない。

…のだが、この足を何とか抜いたベラはサイドの体制。
上四方、再びサイドと思うようにポジションを移行したベラは、
近藤のボディに膝を打ち込んだり、パンチを落としたり。
そしてついにマウントを取った。バランスを取りつつパンチを打ち込むベラ、
しかし近藤は巧みにこれをガードして、やがて1R終了のゴングに救われる。

グラウンドでのパンチによるダメージは最小限に留めた近藤だが、
今日はいつものような「下からの打撃」がない。
それだけグラウンドでは余裕がなかったのだろう。
このラウンドは確実にベラのラウンド、
スロースターターの近藤は巻き返しなるか?

2R、近藤は距離を置いてミドルキック、ローキックをベラに叩き込む。
ベラはグラウンドに持ち込むべく近藤に組み付いていくが、
近藤はコーナー際でこれを粘り、ベラを突き放してパンチを打ち込む。

ここからベラは何度も近藤に組み付いてきたが、
近藤はタックルをガブッたり、コーナー際で粘ったりしながら、
距離が離れればパンチを打ち込み、コーナー際で組めば膝を叩き込む。
ラウンド中盤にはベラの顔面に近藤の膝が入るシーンもあり、
ベラは徐々に動きに精彩がなくなっていった。
さらにはスタンドでのパンチラッシュで柔術王者を追い詰める近藤、
1Rとは打って変わっての展開に会場が大いに沸く。

対してベラは亀の体制で防御、
上になった近藤が尚も顔面にパンチを入れていき、
ベラの体制を崩すと、ついに柔術世界王者からサイドを奪う。
観客の歓声の中、尚も顔面にパンチを打ち込む近藤。
ベラが何とかガードポジションまで戻すと、
近藤は立ち上がって猪木アリからのローキック。

観客から一本勝ちを期待する歓声が挙がる中、
近藤は再び潜り込んで足関節を狙いつつサイドを奪うがこの関節は失敗。
それでもハーフマウントの体制からもパンチを打ち込んでいく、しかし試合終了。
一本勝ちを期待した観客からは残念まじりの溜息が漏れていた。

判定、1人が近藤を勝者としたが、残り2人がドローの裁定。
しかし、通常のPANCRASEの試合のように3Rあれば、
確実に近藤が勝利を修めていただろう。
「有効打を取る」という意味では、近藤の勝利にした判定員の気持ちもわかるな。

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雑感:
セミ・メインについては、、
僕自身はPANCRASE勢があっさりと負けると思っていた試合だったのですが、
PANCRASE勢が大健闘したのが印象的でした。
僕が思ったよりPANCRASEは強いみたいです。

一本勝ちが少ないとか、今日は休憩が一切なかったとか、
全体的に興行の演出がショボいとか、
相変わらずな所は相変わらずなのですがね。

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以上、長文失礼。




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