1/24 修斗 後楽園ホール
■団体:修斗
■日時:2003年1月24日
■会場:後楽園ホール
■書き手:高倉仮面
18:30
後楽園ホールに到着。本日は修斗を観戦。
メインのジョン ホーキの初参戦と、
久々の村浜兄や、SMACK GIRLで活躍する虎島の晴舞台を観戦するのが目的。

後楽園ホールのチケットはS席以上しか残っておらず、
しかもそのS席は6000円。高い…とは思ったものの購入、
ついでにパンフレットも1000円で購入、計7000円。
一番安い席でPRIDEが観れる額だな、こりゃ。

会場内に入る、何と客席はガラガラ。やはり首都圏でも平日開催は厳しいか。
最終的には約7割の入りにはなったものの、A席あたりにも空席がチラホラしている。
「何でA席を売らないんだっ!」とムカつきながら観戦開始。

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●入場式
修斗のテーマにのって全選手の入場。
人気選手には声援が沸いていたが、
個人的に目に止まったのはエリカ モントーヤ。
普通に可愛い顔をしていた。

選手代表挨拶は、この日が復帰戦となるトイカツ。

「ファンの皆さん、ただいま。
 修斗の皆さん、ただいま。
 戸井田 カツヤが、修斗のリングに帰ってきました。

 この一年間、だらだらと過ごしていましたが、
 今日は、メインを食うようないい試合をします。
 よろしくお願いします。」

どうでもいいが、後ろに現在はPANCRASEに参戦している竹内出がいる。
地味なキャラではあるが、あのヒゲは隠しようもない。
修斗関係者がその前を通る度に、お互いに挨拶をしていた。
主戦場は変わっても、人間関係が変わる訳ではない…って事か。

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第一試合 2003年度新人王トーナメント バンタム級1回戦 5分2R
○塙 真一(165cm/55.6kg/和術慧舟會千葉支部/クラスB)
●秋久 哲也(164cm/56kg/シューティングジム大阪/クラスB)
[2R 3分25秒 三角絞め]

1R、出だしこそ塙がボディへの膝やパンチで攻勢を取ったが、
それ以外はずっと秋久ペースで試合が進んでいった。

秋久はジャブで塙を牽制しつつ、ストレートを次々にヒットさせていく。
塙の顔はみるみるうちに真っ赤になって腫れていったが、
秋久はお構いなしにストレートを叩き込むと、タックルからテイクダウン。
極める事は出来ずに1Rは終了したものの、
このラウンドは完全に秋久が取っていた。

しかし2R、尚も快調にストレートを当てつづけた秋久に、
塙がカウンターのストレートをヒットさせると、
秋久の動きが急に落ち始めた。
更に塙がストレートをヒットさせると、
たまらず秋久はグラウンドを選んで低空タックル。
塙に多少粘られたものの何とかテイクダウンを奪った。

グラウンドでインサイドガードの体制の秋久、
一度立ち上がって猪木アリ状態からのパスガードを狙うが、
塙は秋久が潜り込んだところへ、下からの三角絞めを繰り出す。
これがガッチリ極まり、レフリーが「キャッチ」のサイン。
ほどなくして秋久はタップ。塙は逆転勝利で二回戦進出。


第ニ試合 2003年度新人王トーナメント ライト級1回戦 5分2R
○藤岡 正義(174cm/64.9kg/シューティングジム大阪/クラスB)
●溝口 なおすけ(170cm/64.3kg/誠流会/クラスB)
[判定 2−1]

1R、藤岡は勢い良くコーナーから飛び出すと、
ミドルキックを溝口に叩き込み、組み付いてテイクダウン。
藤岡はインサイドガードからパスガードを奪おうとするが、
溝口は二度に渡って、狙いすましたかのような下からの三角絞め。
これが2回共、ガッチリ極まったように見えたのだが、
藤岡は強引にこれを凌いで、下になっている溝口にパンチを落とす。

その後は大きな展開もなく試合は進んでいったが、
残り10秒で下になっている溝口が逆十字を仕掛けた。
もう少しで極まるか…と思わせたところで1Rは終了。
溝口の関節は良い感じだ、2Rには極まるか?

その2R、藤岡は低空タックルで溝口からテイクダウンを奪って上になる。
1Rで散々に関節を取られた藤岡は、
今度は安易にパンチに頼らず慎重なパスガードを狙う作戦に移行。
潜ったり立ち上がったりして様子を見ながら、時折、思い切りの良いパンチを落とす。
しかし溝口も簡単にはパスをさせない、
藤岡が上になるとクロスガード + 組み付きでガチガチの防御だ
これでお互いに技の展開がなく試合は膠着。レフリーがブレイクを要請。

試合再開だが、やはり藤岡のタックルが決まりテイクダウン。
下になった溝口に対して、
インサイドガードから声を出しながら気合で鉄槌を落とす藤岡。
溝口も下からのパンチで対抗するが、藤岡は立ち上がって、
寝ている溝口にストレートを落していき、ここで試合終了。

1Rの溝口の関節を取るか、全ラウンドでの藤岡のテイクダウンを取るか。
判定は…2−1で藤岡の勝利だ。微妙な判定ではあるが、まあ文句はないかな。


第三試合 2003年度新人王トーナメント ウェルター級1回戦 5分2R
○鹿又 智成(175cm/69.5kg/総合格闘技武蔵村山道場/クラスB)
●甘利 芳紀(169cm/69.8kg/シューティングジム大阪/クラスB)
[1R 4分14秒 腕ひしぎ十字固め]

試合開始、甘利は鹿又のミドルキックをキャッチして組み付きバックを奪い、
再三の投げで崩しにかかるが、鹿又は中々崩れない。
そして正面に組み直した鹿又はそのまま体重を預けて甘利をテイクダウン、
インサイドガードから上半身を起こしてパンチを落としていく。

甘利は下からの逆十字を狙うが、
これが逆に鹿又に良いポジションを与えてしまう結果になる。
腕を取られながらも空いている腕の真下に相手の顔が来た鹿又は、
このチャンスを見逃さずに、尚も上からパンチを連打する。
たまったものではない甘利は、
体を逃がして鹿又に組み付いたまま立ち上がり、
ロープ際まで押し込んだ。

しかし鹿又、組み付く甘利を投げきってテイクダウン。
そしてサイド、マウントとポジションを移行するとやはり顔面パンチの連打だ。
甘利は背中を向けるが、鹿又はお構いなしの顔面パンチ連打。
それでも一度はガードポジションまで体制を戻した甘利だが、
もはや鹿又の勢いは止まらなかった。
再びマウントを奪った鹿又はやはり顔面パンチの連打、
最後は逆十字でタップを奪った。

鹿又の圧勝と言って良い試合内容だろう。


第四試合 2003年度新人王トーナメント ミドル級1回戦 5分2R
△杉浦 "海坊主" 博純(169cm/75.5kg/シューティングジム大阪/クラスB)
△寿丸。(171cm/74.8kg/SHOOTO GYM K'z FACTORY/クラスB)
[判定 0−0]
※抽選により杉浦が二回戦に進出。

1R、寿丸は杉浦からテイクダウンを奪うべく組み付いていくのだが、
杉浦は簡単に倒れずに、逆に距離が離れるとパンチを当ててダメージを与える。

寿丸はそれでも中盤になんとかテイクダウンに成功。
下からかんぬきで腕の自由を奪う杉浦、それ振り切ってボディへパンチを落とす寿丸。
寿丸は立ち上がってのパスガードを狙うが、これを杉浦は再三に渡って阻止。
結局、このまま1Rは終了。やや展開に乏しい試合になっている印象。

2R、やはりスタンドでは杉浦が若干上なのか、
ストレートをこつこつと当てている。
そして組み付いて来た寿丸にフロントチョークを極めるが、
これは寿丸が逃れた。

この後も、寿丸は何度も組み付いたりタックルを仕掛けたが、
その全てを杉浦に見切られてしまった。
逆に組んだままコーナー際に追い詰めてボディにパンチを打ち込んだり、
距離が空くとストレートを叩き込む杉浦だったが、
終盤に寿丸にテイクダウンを許してしまう。
寿丸はチャンスとばかりにパンチを落とすも、試合終了。

若干、杉浦が有利だった気もするが、
両者に決定的な差はなく、判定は0−0のドロー。
しかし、この試合はトーナメントの一回戦なので、
なんとか両者の中からトーナメント進出者を決定しなくてはならない。

僕は「こりゃ、延長戦かな?」と思っていたのだが、
ここで修斗が行ったのは、何と「くじ引き」だった!
しかもこれ、ルールで決まっているらしい。
競技としての確立を目指す修斗らしからぬルールだなぁ…。

会場が騒然とする中でくじ引きは行われた。
先にくじを引いた寿丸だが、おめでたそうな名前とは裏腹にスカだった。
残り物には福がある、これで杉浦が二回戦進出となった。


第五試合 女子バンタム級 5分2R
○エリカ モントーヤ
 (165cm/55.6kg/米国/
  ネクストジェネレーション ファイティング アカデミー/クラスB)
●虎島 尚子(163cm/55.3kg/RJWセントラル/クラスB)
[2R 4分50秒 腕ひしぎ十字固め]

若干18歳にして既に軽量級女子修斗最強の呼び声も高いエリカ。
その対戦相手は、SMACK GIRLで活躍中の「おっとりさん」虎島だ。
普段は幼稚園の先生をやっている虎島ではあるが、
打撃・寝技共に良い物を持っており、
首投げ〜アームバーという必勝パターンも持っている。
ひょっとしたら、ひょっとするかもしれん。

…と思っていたが、
エリカはこちらが思っている以上に強かった。

1R、虎島のミドルをキャッチして早々にテイクダウンを奪うエリカ、
そしてポジションは早くもサイドだ、虎島の横腹に膝を連打していく。
虎島は必死に体を逃がそうとするが、一度上になったエリカは簡単に逃がさない。
そしてマウントの体制、虎島大ピンチ。

これを下から組み付いて防御する虎島、
これに対してエリカは腕を取って三角絞めを狙っていく。
意外に多かった虎島ファンの「三角、狙っているよ!」のアドバイスを聞いた虎島、
これをよく凌いだが、今度はエリカの逆十字が襲う。
「あぶない!」というコールも飛び交ったが、虎島はこれも何とか凌ぎきった。
客席からは虎島の健闘を称える拍手が。

しかし、この後もマウントを取りつづけたエリカは、
何度も虎島に三角絞めや逆十字を仕掛け続ける。
その度に虎島ファンのひやひやした声援が飛び交ったものの、
虎島はその全てを凌ぎきり、長い長い1Rは終了した。
しかし客席からは、エリカの強さに対して溜息が漏れる。

2R、虎島は「打撃は練習していない」と公言するエリカに、
ローキックとストレートを叩き込んで活路を見出そうとする。
エリカが組み付いてきても、コーナーを背にして簡単に倒れない。
そして至近距離からのローキックを打っていく。
苛立つエリカもボディへ膝を叩き込むが、試合は膠着してブレイク。

やはり打撃で攻勢を取ろうとする虎島、ローキックとストレートで牽制するも、
エリカは組み付いていき、今度はテイクダウンに成功。
虎島ファンの悲鳴が飛ぶ中、またしてもサイドをあっさり奪っている。
しかし、虎島は下からエリカの首を取ると、
これを巧く利用して体制をリバースして上になった。虎島ファンからは歓声。

しかし、下になってもエリカは強かった。
インサイドガードになった虎島はエリカのお尻に膝を叩き込むが、
試合の残り時間も少なくなってから、一瞬のスキをついてエリカは下からの逆十字。
虎島ファンの悲鳴の中、これがガッチリ極まって虎島は無念のタップ。
試合時間、残り10秒の出来事だった。

虎島、健闘はしたが完敗だ。再起を望む。


第六試合 ライトヘビー級 5分2R
○桜井 隆多(178cm/82.8kg/総合格闘技TOPS/クラスB)
●中西 裕一(180cm/82.7kg/シューティングジム横浜/クラスB)
[判定 3−0]

桜井の上半身が露になると客席は騒然。
そのあまりにマッチョな体は、修斗の選手らしくない気がするが。

1R、中西から組み付いていったが、
桜井は逆に相手のバランスを崩してテイクダウン。

下になった中西、2度に渡る下からの三角絞め。しかしこれを強引に外す桜井、
特に2度目の三角絞めはその怪力に任せて、
中西をボブ バックランドばりに持ち上げてしまった。
やめろとばかりに三角絞めを極めながら桜井にパンチを浴びせる中西、
しかし桜井は中西をコーナー際へ降ろすと、
極められた腕を抜いて逃げ場のない中西にパンチを連打していった。

この後も中西は、下からの逆十字やら三角絞めを狙っていったが、
その全てを桜井に外されて、逆に上からのパンチを何発も食らってしまう。
1Rはこれで終了。中西のテクニックを桜井がパワーで捻じ伏せている印象。

2R、軽い打撃戦の後、またしても中西から組み付いていったが、
このラウンドも桜井が中西をテイクダウンする事に成功。

それでも寝技に活路を求めた中西は、
このラウンドでも諦めずに計3度に渡って下からの逆十字を狙っていく。
が、その全てを桜井に逃げられて、逆に上からパンチを食らったり、
猪木アリ状態からのローキックを食らったり。
結局、この展開のみで2Rも終了。

判定、常に技を仕掛けていたのは中西だったが、
再三の上からのパンチやテイクダウンが評価されて桜井が3−0で勝利。


第七試合 ライト級 5分2R
○戸井田 カツヤ(165cm/64.6kg/和術慧舟會/クラスA)
●ラミ ボウカイ
 (173cm/64.8kg/米国/
  ネクストジェネレーション ファイティング アカデミー/クラスB)
[判定 2−0]

そのスピーディーな寝技には定評のあるトイカツ、
復帰戦の相手は、アメリカ西海岸の寝技大会で好成績を残しているボウカイ。
その二人の試合は、期待に違わぬ好勝負となった。

1R、タックルで組み付いたボウカイに対して、
その足をすくってテイクダウンするトイカツ。
そして試合はグラウンドでの目まぐるしい攻防戦に。
グラウンドで主導権を握るべく常に動き回る両者。

そんな中、結局は上をキープしたトイカツ。
だが、ボウカイが下から三角絞めを狙ってきた。
これに対してトイカツ、その極めている足を取って、何と逆片エビ固めを狙う。
しかしこれは体制が崩れて失敗。両者はスタンドで組み合う体制、
ここでトイカツはモンキーフリップのような投げ技で上になる。

そしてトイカツがサイドを奪った…と思った瞬間、もう足関節狙いに移行している。
しかしこれを巧く防御したボウカイ、逆にグラウンドで上になる…と思ったら、
トイカツは既に次の展開を先読みしたかのようにスイスイと動き始める。
ボウカイもこれに合わせてスイスイと動き、両者がボールのように転がっている。
凄いな、グラウンドで本当に休みがないよ。レベルが高いなぁ。

結局グラウンドでは勝負つかず、両者は組み合ってのスタンド状態、
ここはトイカツがテイクダウンに成功しハーフマウントの体制。

長い時間をかけてゆっくりとパスガードを狙っていたトイカツだが、
この体制を下からボウカイが崩してトイカツをガブリ状態まで持っていくと、
トイカツは体を寝かせてオープンガードの体制。
上からパンチを落としつつ潜り込んでハーフマウントの体制になったボウカイ、
ボディにパンチを落としていったが、1Rはここで終了。

レベルの高い攻防、トイカツもボウカイも良い感じだな。

2Rは激しい関節技合戦になった。
軽い打撃の後で両者は組み合い、ボウカイがテイクダウンで上になる。
…と、ここでボウカイはあっさりとバックマウントを奪ってしまった。
トイカツ絶体絶命の大ピンチ、バックからのスリーパーが襲ってくる。

…が、これを下からバランスを崩してリバースして上になるトイカツ!
この動きには、客席から歓声が沸き起こった。

…が、下からトイカツの首を取ったボウカイはフロントチョークの体制。
何とか首を抜いたトイカツ、上の体制からパンチの連打。
このパンチの腕を取ったボウカイは、今度は下から逆十字を仕掛ける。

なれどこれも腕を抜いたトイカツ、反撃開始。
ラウンド終了まで上のポジションをキープし続け、
計3度に渡ってボウカイの足を極めに掛かった!
1度仕掛けた足関節がダメでも何度も執拗に関節を極めようとするトイカツ、
極めの動きに入る度に客席からは声援が飛んだものの、
結局、ボウカイは結局3度とも防御してしまった。そして試合終了。

判定、僕は正直「ドロー」だと思っていたが何故か2−0でトイカツの勝利。
客席からは「延長してくれ〜っ」って声も上がっていた。
この2人に2R制は短すぎた。3R制での再戦を希望。


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●修斗 インフォメーション
休憩前に色々な大会の宣伝が発表された。

・2月6日 北沢タウンホール大会
メインイベントは「弘中 邦佳 vs ジョン レンケン」に決定。

・2月23日 後楽園ホール大会
星野 育蒔(マァ☆ティン)、五味 隆典選手出場。

・3月18日 後楽園ホール大会
佐藤 ルミナ選手出場。

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●休憩10分

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●年間表彰

2002年の年間賞が発表された。賞は以下の通り。

MVP:五味 隆典(木口道場レスリング教室/ウェルター級王者)
敢闘賞:阿部 裕幸(AACC/ライト級2位)
技能賞:大石 真丈(SHOOTO GYM K'z FACTORY/フェザー級王者)
最成長選手:川尻 達也(総合格闘技TOPS/ウェルター級7位/同級新人王)
外国人選手賞:ヴィトー ヒベイル(ブラジル/ノヴァ ウニオン/ウェルター級5位)
新人賞:弘中 邦佳(SSSアカデミー/ミドル級10位/同級新人王)

国内ベストバウト:五味 隆典 vs 三島 ☆ ド根性ノ助
海外ベストバウト:ステファン パーリング vs 井上和浩
スタンドKO賞:阿部 裕幸(AACC/ライト級2位)
グランドKO賞:山本 "KID" 徳郁(PUREBRED東京/ライト級3位)
一本賞:アレッシャンドリ フランカ ノゲイラ
    (ブラジル/ワールド ファイト センター/ライト級王者)

功労賞:草柳和宏(SHOOTO GYM K'z FACTORY/引退)
    鶴屋 浩(パレストラ松戸/引退)
    リチャード サントロ(USA修斗事務局長)
    マルタイン デ ヨング(タツジンジム/オランダ修斗代表)

ここでゲストとして、
MVPと国内ベストバウトの二冠王になった五味が登場。
司会者のインタビューに応じた。

Q:「去年は『いい年』でしたか?
A:「何ていうか…、別に毎年が『いい年』で楽しいっスよ。」

Q:「『今年やりたい事』が『海外進出』という話ですが、海外で何をしたいんですか?」
A:「昔から言ってますが、UFCに出場してベルトが獲りたいですね。」
Q:「実際にUFCからオファーがきたりとかしてますか?」
A:「K−1からはオファーがきたんですが…(会場爆笑)。」

Q:「次回、2月23日の後楽園ホール大会に向けての意気込みを。」
A:「『海外進出』する前に、自分をデビューさせてくれたこのリングに恩返しをします。
   一生懸命頑張りますから、是非、遊びに来て下さい。」

五味の心は既にアメリカに飛んでいるようだった。

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第八試合 ウェルター級 5分3R
○村浜 天晴(169cm/70kg/WILD PHOENIX/クラスA)
●クリス ブレナン
 (173cm/70kg/米国/ネクストジェネレーション ファイティング アカデミー/クラスA)
[1R 2分49秒 アキレス腱固め]

弟である武洋(大阪プロレス)同様、
DEEPに積極的に出場する等「渡り鳥」化している村浜兄。
テクニックには定評があるものの、客の目を意識する余りに、
動きすぎてスタミナ切れして負けてしまう事も少なくないのは勿体無い。
最近、筋トレによってパワーUPしたという噂もある村浜兄、
今日の相手は、現ウェルター級王者の五味を、
あと一歩のところまで追い詰めた事もある強豪、ブレナンだ。

試合開始と同時に組み合う両者…。

ここでブレナンは村浜兄を引き込んで、あっと言う間の三角絞めの体制!
客席がどよめく中、これがダメと見るや今度は逆十字に移行!
早い、早すぎ!成程、五味をあと一歩まで追い詰めたって話もわかるよ。

しかし、しかし、しかしなのだ!

尚も三角絞めを狙ってきたブレナンを、
非常に冷静に対処した村浜兄はインサイドガードの体制。
途中、下になったブレナンに首を取られたりして試合は膠着したが、
クロスガードにきたブレナンに対して…。

両足を取りそのまま立ち上がるとブレナンを2回転!
ブレナンが慌てて村浜兄の首を掴んで振り落とされないようにしているので、
見た目は悪いんだけど、これはジャイアント スウィングだっ!!!
そして、すっかり動揺してしまったブレナンの足を取ってアキレス腱固めを極めた!

会場中が大興奮の中、ようやく自身のピンチを自覚したブレナンは、
慌てて体を回転させて逃げようとしたが、
もはやガッチリ極まったアキレス腱をどうする事も出来なかった。
ブレナンはこれで無念のタップ。
村浜兄が強豪相手に超人技で大きな白星を得たっ!

試合直後は会場もセコンドも村浜兄も大興奮状態!
訳がわからなくなっている村浜兄は大暴れしながら、自爆式のバク転を披露。
カメラに向かって決めポーズを決めまくりだ。余程、この勝利に満足しているのだろう。
試合直後の会場の沸き方もハンパじゃなかった。

村浜兄、この日の打ち上げのビールはさぞかしウマかったであろう。

第九試合 ライト級 5分3R
○ジョン ホーキ(165cm/64.7kg/ブラジル/ノヴァ ウニオン/クラスA)
●植松 直哉(162cm/65kg/日本/SHOOTO GYM K'z FACTORY/6位)
[判定 3−0]

最近はDEEPにてムエタイ軍団のセコンドについたり、
自身もSBに出場して試合したり等、打撃関連での活躍が目立つ植松。
今日の相手は超強豪、DEEPでは村浜弟を2度に渡って葬っているホーキ。
植松はどこまでホーキに食い下がれるか?

1R、ホーキは鋭いタックルで植松に組み付くと、
あっさりとバックを奪ってテイクダウン。
しかし植松はただではテイクダウンを許さなかった。下からアームバーの体制だ。
客席からは秒殺による大金星を期待する大歓声が挙がったが、
これを腕力で強引に外したホーキは、
インサイドからハーフマウントへポジションを移行する。

ここからパスガードを狙うホーキ、
植松はホーキの足を両足で挟んでガッチリと防御。
長い間、パスガードを巡る攻防が続いた。

…が、ホーキは植松のボディにパンチを落とすと、
一気にマウントを奪ってしまった!
客席から悲鳴が挙がる中、ホーキは植松の顔面にパンチを連打していく。
しかし植松、マウントになったホーキを下からバランスを崩して、
何とかクロスガードの体制まで戻した。客席からは安堵の拍手が。

ホーキは再びパスガードを狙うべく立ち上がったが、
植松は下からホーキの足を取って関節技を狙う…失敗。
ホーキが上からパンチを落としたところで1Rは終了。

ここまでは、植松が良く食い下がっていたのだが…。

2R、ホーキから植松へ組み付き、ロープ際へ一気に押し込むと、
そのロープの反動を利用して植松のバランスを崩してテイクダウン。
インサイドガードの体制から、するするとパスガードしてサイドを奪ってしまった。
いよいよ、ホーキの本領発揮だ。

植松は何とかハーフガードまで体制を戻したが、
ホーキはマウントを奪うべく、植松に挟まれている足を何とか抜こうと試みる。
植松は「このままではマウントを取られるのは時間の問題」と見たか、
下からの脱出を図るべく下からバランスを崩しに掛かる。
が、ホーキはこれを良く押さえ込み、ハーフマウントの体制を維持。

植松は下からパンチを出して抵抗するが、
ホーキはマウントを奪ってしまった。
下から組み付いてガードする植松を振りほどき、
ホーキは右腕だけで植松の腕を取ると、
取った植松の腕を植松自身の首に巻きつけて、
余った自身の左腕は植松の顔面にパンチを連打していく。
これでは、植松はホーキのパンチのガードが不可能だ。
そしてホーキは、満を持して肩固めへ移行。
植松、万事休すか?

しかし、植松はこの仕掛けを何とか逃れて下からパンチを突き上げる。
ホーキも上からパンチを落としていったが、
植松がハーフガードにポジションを戻したところで2Rは終了。

いやぁ…、ホーキは強い!

3R、ここに来て、植松がホーキのタックルで崩れなくなった。
コーナー際で堪えたり、タックルを切ってしまったり、
ロープ際で耐えながら膝を入れたり。
中々崩れなくなった植松にホーキが苛立ち、植松のボディに膝を入れると、
これが運悪く植松の股間を急襲。植松は悶絶、ホーキには注意1が与えられた。

試合再開、尚もタックルで接点を持とうとするが、
植松はこれ切って猪木アリ状態から、倒れたホーキにローキックを入れる。
しかし、何発目かのローキックをキャッチしたホーキは、
植松を崩してテイクダウンし上になる。客席から落胆の溜息が。

ラスト1分、パスガードを狙うホーキだが植松は必至にガード。
そして下からパンチを突き上げつつ上になったホーキのバランスを崩すと、
残り10秒で足を取ってヒールホールドの体制!
植松の大逆転勝ちが期待されたが、極める事は出来ずに試合終了。

試合は3−0でホーキ。
修斗公式戦としては初参戦にて初勝利。
それにしてもホーキは強かった。
彼に勝てる日本人なんているのだろうか?


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雑感:
修斗はやはり試合のレベルが高いですね。
これだけ面白い試合がありながら、今日の客が7割程度なのは勿体無い。
村浜兄の勝利は素晴らしかったですが、
それを生で観た客が少ないという事実は残念ですね。
もっと宣伝等に力を入れた方が良いように感じるのですがねぇ。

あと、個人的に印象的だったのは第7試合。
あれだけレベルが高くて攻守が入れ替わる面白い試合だったのに、
客が殆ど沸かなかったからです。勿体無いなぁ。

ま、何にせよ意外と修斗は元気なようです。
佐藤 ルミナ選手出場の3月18日の後楽園ホール大会は、
またまた超満員になるでしょう。

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以上、長文失礼。




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