Bite me! お兄ちゃん・・・亜美
■団体:WRESTLE-1
■日時:2002年11月17日
■会場:横浜アリーナ
■書き手:生首

私はこの一ヶ月、ある資格試験受験のため、プロレス断ちしていたが、しっかり週刊WWE発行のため、WWEだけは見ていた。W1のことはすっかり忘れ、PPVも取り忘れていたことが、あとでとんだ幸運に恵まれることになるとわ。

サップの露出過多によるイメージの低下を嘆いていたが、サップのおかげで一般の知名度が上がったのもまた事実。プロ・格無知の伊集院光氏までサップのことを話すなんてすごい伝播力だと、マーケティング的には感心するも、プロレスはそーじゃねーんだよ!という心の中の魂の叫びが抑えきれない。露出増により、サップの神秘性、ドス黒い、「ザ・プロレスラー」のイメージは消えてしまった。私としてはそのことがとてつもなく惜しく、残念でならない。やはりドン・フライ師に頼るしかないか。しかしそのフライ師も、入場テーマはいつもの新日のアレでなく、マジメなやつであり、総格はヨソイキという風情が、私は不満である。

W1はコアなファンのためでなく、「ゴールデンで視聴率が取れるためのもの」というコンセプトだそうだから、その目で批評させていただく。

第1試合 SATA...yarn(さたやん)対ブッチャー
これでいいんですか?プヲタ以外の人?私自身が全く知らない「さたやん」というキャラ、何の説明もなくいきなり出られても、まだバラエティで見慣れてる佐竹の方がわかりやすくないか。金タライの是非が愚傾氏始め議論されているが、金タライは私は可もなく不可もなし。それより、全く動けないブッチャーと、テレビで見たことある佐竹がモタモタうごめく時点で、「初めて見た」人たちは、「ああ、またプロレスってこんなことやってんだ、クダラネェ」と思うだろう。

第2試合 ケンドー・カシンTHE APEMAN NIGO 対 ラ・パルカ、スペル・パルカ
私はプロレスラーとして宇野薫が嫌いである。総格での評価ではない、プロレスに出る以上、プロレスが出来ないと、登場する資格がないと思うからだ。技のつなぎと受けの面で、少なくとも私は評価できないし、宇野のプロレス感動を受けることはないだろう。
一方ラ・パルカである。私はWCWファンだが、千葉テレビでしか見てないので、パルカは数回しか見たことがない。「一般のヒト=プロレス詳しくない=プロレス以外の要素=ダンス&音楽」というアイディエーションなのか、えんえんやった踊りは、会場のブーイングで明らかなように、大失敗だろう。基本的にダンス&音楽をナメているとしか思えない。

第3試合 60分1本勝負
太陽ケア×カズ・ハヤシ 対 サム・グレカラス ドス・カラスJr.○
拳獣グレコ、さすがにメジャーでもまれた(成功したとは言ってません)苦労はダテじゃない、総格系のヒトがプロレスをやるならあそこまで出来てからにしろ、という見本だったと思う。解説のターザンがグレコをほめちぎっていて、少し引いたが、でも確かにグレコの試合運びは絶賛に値すると思う。逆にカズが、グレコへのリスペクトなのかどうかわからないが、グレコをオーバーさせるために受けに回っていたのは非常に良い。プロの技であると思った。

第4試合 小島 聡、馳 浩 対 マーク・コールマン、ケビン・ランデルマン
ハンマー軍団はよくやったと思う。ランデルマンが初プロレスとは思えないと、これまたターザン氏大絶賛だが同意(ターザン好きなのか?私)。技と技のタイミング、受けともに美しかったから、評価が高かったのだと思う。馳のジャイアントスイングはアリ。
さてコジコジだ。うーん、どうしたもんだろうう。「いっちゃうぞー」はそんなに押さなければならないモンなのか?「一般のヒト」は、何で掛け声かけるタイミングが主催者わかってるんだ!という純情な疑問をわざと抱かせるのではなく、単純にコンサートか何かのノリで、「みんな盛り上がってるか〜い」という記号が「いっちゃうぞ」なのか。やはり中途半端。

チョーノ登場
これは立派な「第5試合」である。
チョーノも今回誉めたい一人だ。この場に現れることにいろいろあったらしいが、「一般のヒト」へのメッセージとしては、素人っぽいプロレスごっこやダンスごっこを見せるより、はるかに実はわかりやすいのはCMや朝生でも露出がある、蝶野の登場だろう。フジの実況でこのことを上手に伝えないとこの価値は半減してしまう。私は純情に蝶野登場に感激した。

第5試合 橋本真也 対 ジョシー・デンプシー
ゼロワン見てないので、ここに至る背景がほとんどわからないが、橋本が出ることに意義があるのかもしれない。ということで試合内容は特にノーコメント。チョーノ、橋本と続き、ボルテージは一気に高まったと思う。武藤はなぜ絡まないのだろう。「イメージの固着は繰り返し」。漫才の基本概念だ。「てんどん」とも言う。私は試合後に社長ズラして(シャレではない)、背広姿で現れ橋本のそばにより、握手を求めるが、それを裏切って武藤に殴りかかる橋本を見たかったね。ビンスならきっとそうするんじゃないか?

第6試合 ゴールドバーグ 対 リック・スタイナー
この試合が私には総て。これでPPV買った甲斐があるというものだ。しかし実際はこの日のPPVは無料だったことがあとで判明。(嬉!)
GBのありがたみをわからない全日ファン(ゴメンネ、そーじゃないヒトも一部いたけど)は相手にせず、テレビを見るヒトだけ相手にすればヨシ。解説の浅草キッド氏が言ってたが、プロの、メジャーのニオイを体験させてくれた、というのが、もう真髄だろう。8月の全日登場は、GBファンにとってはお祭りだが、試合内容は決して誉められたものでなく、ただ「GBを見る」ことだけに意味があった。しかしこの日の相手はリックお兄ちゃん。幻の新日試合?リックお兄ちゃん見れただけでもうれしいのに、さすがプロだね。GBを引き立てるには、ケアやコジみたく、一方的にやられるより、プロレスの原則、「受けて、攻める」をうまくやった方が絶対に盛り上がる。これは脚本のセオリーだから。
これ、お兄ちゃんがヘタレなレスラーだったら、一方的にGBにやられてフルコースも堪能できず終わったことだろうが、見てる誰もがあそこまで場外でGBを追い詰めるとは思わないとこまでやった上でのスピアだから価値が全然違う!どうしたらドラマは盛り上がるのか、ということを知り尽くしたお兄ちゃんとGBならではのヨコヅナ相撲である。2年ぶりのスピア、ただただ感動!なんか嫌いなエッジがかわいそうになるくらい、キマッた。
そして「ああ、じゃっくはまぁ・・・」声にならない。見ててえもいわれぬ感動を与えてくれたプロレスに心から感謝したい。
ちなみに登場時の遅刻&会場直行は無視。どーでもいい。

第7試合 グレート・ムタ 対 サップ
いろいろなシガラミの中、武藤社長はがんばってたので、あまりけなしたくないが、プロレスファン的には全然興味なかった。しかし一般人には「バラエティでおなじみの」サップが踊りながら出てきて、巨体で跳び!というのはわかりやすいかも知れぬ。ただサップがかなり正当派のレスリングをするので、ムタとは合わない。むしろ武藤でやった方がましかもしれないが、テレビ的にはムタじゃないととオーケー出なかったのだろう。このことは、武藤じゃ視聴率取れないと認めたようなもの。いいのか?全日、それで?

サップはプロレスセンスも非常に良いだけに、バラエティ化は芯から反対である。踊りも無し、CDも出さない(出しそうだから今の内言っとく)、

おちまさと先生が「負けたら即引退SP」を書いたそうだが(ソース・掲示板)、どうもプロレス番組の製作者のセンスはすごく悪いと思う。エリック・ビショフがハリウッドの方式をプロレスに持ち込んだというが、ビショフ様の演出は、そのストーリーの緻密さや、説得力からも十分「一般のヒト」の観賞眼に耐え得る。W1に限らず、ゴールデンでK−1以外の格闘技が流れると、皆あがってしまい、とたんにブザマなこどもだまし演出をやってるように見える。

われわれはドラマやインタビュー見るためにアダルトビデオ見るわけでなく、エロを楽しみたいがゆえ、見る。ドラマやインタビュー好きな人は、アダルトでなく、ちゃんとプロの仕事をしているそれらを見る。
ダンスも音楽も安易に、やればいいんだろ的なやっつけでは、一部のアイドルファンが、好きなアイドルのやることならなんでもオッケー!的に許容するのとは訳が違う。視聴者をなめるなと言いたい。そんなもんで引っかかってくる浅薄なファンは一瞬の視聴率に貢献があっても、明日はない。テレビは一瞬で終わるのではなく明日も明後日もある。(一瞬を軽視しろと言うのではなく、安定して視聴率をとれる番組作りをしてほしいという要望である)

大事なのは常にプロの仕事であり、それが出来たGB、リックお兄ちゃん、グレコ、カズ、(あ、WCばっか、なんでだろう?公正無私な私なのに)あとチョーノ、ハンマーハウス軍を誉めたい。
番組テコ入れで、話題の人出して、視聴率回復したことないでしょ?アンナやうのちゃん出したって、誰も見ないって。小手先の話題作りより、鑑賞に堪える脚本作りにもっと金かけてと言いたい。

でも最後に、石井館長、ありがとう。あなた様のおかげで今回も楽しいひと時を過ごすことが出来ました。あなたがいなくなったら私・・私、困ります。




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