S-cup二強に日本勢がチャレンジ!王者サワーにはオガケンが、そして後藤の相手は「散打マン」ジョン・イーゴ!
■団体:SHOOT BOXING
■日時:2002年11月4日
■会場:後楽園ホール
■書き手:Dick

連休の最終日、行ってきました後楽園ホール。
土井と宍戸が出ないこともあって、やや客足が鈍かったものの、最終的には8割程度まで
埋まったか。今日のお目当てはもちろんメインとセミだけど、植松やU-FILE勢のSB初挑戦
も気になったんで。

1. 松本vs菊池

揃ってデビュー戦の両者だが、序盤動きの固い菊池に対し、松本のインローが良く決まる。
バックドロップで2ポイント奪ってペースを掴んだかに見えた松本だったが、さすがに
フレッシュマンクラス、何が起こるかわかったもんじゃない。徐々に固さの取れて来た
菊池の左ストレートが顔面を捉えはじめ、試合の流れもいつしか逆転。最後は完全に足の
止まった松本を菊池がKO。

2. 歌川vsファントム

前回デビュー戦で見事な逆転勝ちをおさめたスネークビットの歌川、大江譲りのムエタイ
スタイルで積極的に前に出るが、1Rでいきなりファントムの首投げがきれいに決まる。
しかしなまじっか投げに自信のあるファントム、首相撲につきあって墓穴を掘ることに。
歌川のヒザに捕まりペースを握られ、目に見えてスピードの落ちたところにラッシュを
食らう。KOこそ免れたもののグロッキー。得意の投げで逆転を狙うが逆にヒザの餌食と
なって判定負け。歌川は連勝。この選手、荒削りだけどアグレッシブで面白い試合をする。

3. 今井vs菊田

シーザージムらしくきれいなコンビネーションにこだわる今井と、パンチに自信のありそうな
菊田。序盤は互角だが今井のローが徐々に効きはじめる。動きの止まった菊田から二度の
首投げでポイントを取った今井が判定勝ち。

4. 大久保vs鈴木

滑川の代打の大久保とGGGの鈴木。試合の方は動きの重い大久保と動きの固い鈴木っつーか、
どっちもどっちなんだが、積極的に攻める鈴木のフックとハイが何度も大久保に当たる。
けれど、大久保の太い首が衝撃を受け止めてるのか、鈴木の打撃に威力がないのか、結局
決定的なポイント無しで試合が終わってしまった。うーん。

5. 植松vs西内

軽量級だけに前の試合とは違って、総合の選手同士ながら鋭い打撃の応酬に会場が湧く。
前半は互角に見えた闘いも、中盤から植松のミドルと大振りのフックに、西内が下がり
始める。タリエル&アミラン兄弟を彷佛とさせる、西内の苦し紛れのあびせ蹴りを冷静に
見切る植松、役者が二枚も三枚も上だ。判定で植松の勝ちという妥当な結果だが、大げさ
に悔しがる西内。いやー、終わって悔しがるくらいなら試合中に前に出ろって感じだな。
U-FILE勢にはほろ苦い一日となりました。

6. スロウィンスキーvs伊賀

ネイサン・コーベットが試合直前に欠場決定、代打は同じプンチュージムのスロウィンスキー。
だけど悪いがはっきり言ってデクノボー。たぶん二度とお目にかかることはないんじゃないかと。
試合の方は伊賀のパンチがなんども顔面を捉えたけれど、さすがに体格差がありすぎて、なかなか
ダウンを取れない。逆に力任せの攻撃に苦しむ伊賀、何度目かのダウンで力つきる。

休憩はさんで、シーザーの挨拶。で、12月1日に遠征して散打との対抗戦をやると発表。中国政府
の関係者からも挨拶が。しかし通訳のねーちゃんの日本語がお粗末すぎて、6割方は意味不明の
まま終わる。

7. 後藤vsイーゴ

前回サワーと互角に渡り合いながら僅差の判定で敗れた後藤、再度の挑戦権をかけて、S-cupで
SBファンの心を掴んだイーゴとのマッチメーク。
体格に勝るイーゴはサイドキックや足払いで様子を見ようとするが、変則的なリズムを読み
切ってるのか、序盤から後藤のパンチがポコポコ顔面に入る。すくい投げを狙って組み付いて
くればアームロックで切り返し、試合の流れを変えさせない。

大振りのパンチでなんとか反撃しようとするイーゴだが、今日の後藤は隙がない。
がっちりガードから細かに出入り、パンチとローのコンビが冴えて、最後までイーゴになにも
させなかった。足を殺され動きのとまったイーゴの顔面に何度となくクリーンヒットさせるが、
さすがに倒れてくれないとみるや、最終ラウンド残りわずかでスタンディングのアームロック!
最後はレフェリーストップで勝利。

いやー、勝っちゃったよ。久しぶりに笑顔のマイクアピールで「これがSBだ!」
うんうん、かっこえーやん。こりゃーこないだのサワー戦、フロックじゃなかったんだな。。。
とそのときは思ったんだけど・・・

8. 緒形vsサワー

ひさびさのSBルール復帰戦でサワーってのもひどい話だが、まぁ、オガケンが無謀なのは今日に
始まったこっちゃない。そして流れるファイナルカウントダウン、何度聞いても色あせない。
テーマ曲としては時代を越えて常にベスト5に入るな。
一方後藤戦では調整不良でいまひとつの出来だったサワー、今度はさすがに気合いが入ってる。
S-cupのときに持ってたテディベアを抱えて入場。
試合開始のゴングがなっても手を出さない両選手、フェイントをかけながらじりじりと間合いを
はかる。緊張感に静まり返る場内。と、緒形がロー一閃。しっかり受けたサワーも返す。
相変わらずなかなかお互い踏み込めないが、徐々に両者が動きだす。緒形の軽やかな左がサワー
の鼻先を捉える。サワーの返しはしっかりガード。前半はやや緒形ペースで試合がすすむが・・・
中盤、何かが目にはいったのか、一時中断してコーナーに戻るサワー。不穏なムード。再開するや
いなや、赤鬼となるサワー!蘇った地獄の風車、左右のパンチが嵐のように緒形を襲う。ガード
を固め、左を返してしばらくしのぐが、3R、強烈なハイとストレートについに捕まり、ロープ際
で最初のダウン。

そこから先はまさに公開処刑・・・。
ワンツーから伝家の宝刀、必殺の左ボディ。首相撲からのヒザ。大鎌のようなものすごーいハイ。
アッパー。全部で4-5回ダウンを取られたか。
しかし、ファンの悲鳴にも似た声援がこだまするなか、倒されても倒されても立ち上がってくる
オガケン。ぼこぼこの顔だが、目の光は消えていない。
「何なんだこいつは。何で立てるんだ?」サワー陣営の表情が変わる。畏敬の念。

そして5Rが終わる。
ゴングがなるやマットに倒れ込む緒形を助けおこしたのは、サワー本人とそのセコンド。両側
から二人で緒形の肩を抱えて、判定を待つ。

結果はもちろんサワーが大差の判定勝ち。ドーソンからの挑戦状が読み上げられると、サワーは
一言、「come on 」。さらに緒形も再戦を要求し、イーゴに勝った後藤にも挑戦権が。誰がサワー
を止めるかというのが当面のテーマとなりそうです。


いやー、しっかしメインはほんとに凄い試合でした。んで、サワーの強さもやっぱり本物でした。
K1ミドルが小粒に見えた。というより、こいつなら勝てるって選手が一人も思い浮かばない。
やっぱりタイ人になっちゃうのかな。




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