破壊王万歳
■団体:ZERO-ONE
■日時:2002年10月22日
■会場:四日市オーストラリア記念館
■書き手:SMAP

10月22日16:00。無理やり四日市に仕事を作りその合間を見計らい当日券を買い求めオーストラリア記念館へ向かった。
四日市と言えば一般的に思い浮かぶのが悪名高き『四日市ぜんそく』(今じゃあそんなこと全然ありませんよ)その元凶であったのが四日市のコンビナート。そのコンビナートと同じ埋立地に『オーストラリア記念館』がある。
このオーストラリア記念館昭和48年に作られたもので見た目かなりボロイ。大きさは小学校の体育館を円形にした程度のもの。しかも天井が低い。
俺が当日券を買い求めに行った時10名程度の行列が出来ていた。
『当日券の発売はこちらです!!』とやたら元気で愛想のいい係員が怒鳴っている。
聞けば4時からの発売との事だが多少送れているとの事。また戻って買いに行くのも面倒なのでしばらくここで並ぶ事に。
前記した通りこのオーストラリア記念館は埋立地にあり海のすぐ際。しかも夕方とあって冷たい風が吹いていた。寒さに耐える事30分。よーやくリングアナのオッキー(だったよね)が半袖短パンで登場。誰かが『寒くないんですか?』と聞いたところ『大丈夫です、デブですから』…う〜んデブ恐るべし。よーやく4000円の自由席をGET。慌てて仕事にもとる。

同日18:15仕事を終え会場へ。会場入口で金村キンタローが友達らしき人と喋っていた。そう言えば金村って四日市出身なんだ。
時間がないのでさっと場内へ。入場するといきなり場内。ロビーも廊下もない。
その為グッズ販売が会場内の広報で行われる。販売員のネーチャンが大きな声で呼び込みをしている。この声は試合が始まるまでずーっと続いていた。
客席はやや空席が目立つ。しかし最終的には9割以上の入り自由席(立ち見)も多数となる。。しかし、新聞発表は『1400人超満員札止め』とあったが1400人も入らないと思うな。いいところ1000人程度だろう。
GETしたチケットが自由席とは聞こえがいいが立ち見の事。しかし一番後ろからでもリングまで10m強なので全く問題なし。
家族連れが多く地方大会らしいのんびりした雰囲気。
客の年齢層は30代〜40台といった所。新日の客より5〜10歳は上だろう。
それより何より新日でもノアでも闘龍門でも見かけなかったプヲタ(っぽい人)がここにいた。彼らのオアシスはここなのか?流石ZERO-ONEである。(なんのこっちゃ)

約10分遅れで試合開始。これぐらいなら許せる。

第一試合 ○高橋冬樹(原爆固め8:24)山笠Z信介×

『頑張れ高橋!!』の曲にのり高橋が先に入場。続いて『巨人の星』の曲で山笠がリングイン。曲にあわせ兎跳びをする山笠に会場が軽く沸く。高橋の曲といい山笠のそれといい破壊王のセンスなのだろうか?だとしたら成功、『つかみはOK』
両者ともクロのショートタイツにクロのシューズ。一昔前の新日の若手のよう。試合内容はと言うと、タックルに始まり張り手ストンピング、リストロックにヘッドロックそして投げ技といえばボディースラム。これまた若手らしい試合。そう言えば今の新日の前座ではトンと見ない風景だ。
その後もグラウンドを中心に地味に技で展開される。地味とは言え彼らの動きはキビキビしていて見ていて飽きない。
ようやく高橋のドロップキックが出て派手な技(?)が出る。
最後は高橋のジャーマンで山笠をピン。
前記した通り一昔前に新日がやっていた前座の試合のようだった。やはりこう言う試合から始まると見ている方も入り込みやすい。破壊王やるなぁ。

第2試合 ○金村キンタロー(体固め9:09)黒毛和牛太×

前記した通りここ四日市は金村の地元。当然登場時に大きな声援が飛ぶ。
当の本人はといえば、何時の通り気負いもなくブリブラダンスで入場。
続いて黒毛入場。入場曲の中にある『モーー』で客の笑いを取る。
試合は握手でクリーンにスタート。オーソドックスな試合になるかと思いきや、金村のフランケンシュタイナーからのスタート。その後場外に出た金村に向かって黒毛のトぺが炸裂。その後場外での戦いとなる。よく考えてみると金村にとってはこれがオーソドックスなのだ。
その後金村の独壇場。イスや机を使い黒毛を攻める。続いていすをリング内に入れコーナーに挟みこれに黒毛を叩きつける。その後机もリング内に入れコーナーに逆さ吊りした黒毛を机とイスで攻め立てる。
戦場はまたまた場外に移り黒毛を机に乗せコーナーポストからのボディープレスを敢行。当然の事ながら机は真っ二つ。これまた当然の事ながら会場の盛り上がる。
金村が机の破片で殴るも必死に耐える黒毛。何とか耐え切りよーやくラリアットで人たち浴びせるも、金村の急所蹴りでまたまた形勢逆転。
その後もライトハードコアな試合が続き金村のペース。黒毛も雪崩式ブレーンバスターで応戦するも。金村ペースは変わらず。
最後は金村がレフリーの黒毛に投げつけ悶絶している間に急所攻撃などの後、トップロープからのダイビングセントーンで3カウント。
試合後金村のマイクアピール『本日はこの金村キンタローだけの為に735300人の方が集まっていただきましてありがとうございます。』(場内爆笑)『今後も故郷に錦が飾れるよう頑張りますのでご声援宜しくお願いします!!』(場内大きな声援)

試合自体は金村の為のような試合だった。でも黒毛の受けも中々良い。第一試合のようなオーソドックスなスタイルありハードコアありあの後も色々な種類のプロレスありとバラエティーに富んでいる。
それと金村だが、三重県出身の唯一のプロレスラー。頑張ってまた故郷に錦を飾って欲しい。

第3試合 スパンキー、○キー(ドラゴンクラッチ14:53)×佐々木、「神風」

先に神風・佐々木が両者揃って入場。次にスパンキー、ロー・キーが別々に入場。
スパンキーはやや線が細い。ロー・キーは遠目で見た感じ全盛期のダイナマイトキッドを彷彿させる風貌。
試合はスパンキー佐々木でスタート。グラウンドの展開。その後ローキーに交代。キッド張りの素早いエルボードロップを繰り出す。
試合は体格に勝る神風が中心になって進む。スパンキーを軽々とボディースラムで投げつけ客の驚きを誘う。
スパンキーのスピィーディーな攻撃で攻めるも軽量の為かダメージを与えきれない。
相方のローキーはと言うとキレのある動きは見せるもののイマイチインパクトに欠ける。しかし途中で見せたトぺはフォームが綺麗で良かった。
その後スパンキーが佐々木の膝へのドロップキックで攻勢に出る。圧巻だったのはローキーの回転してのセントーン。スピーディーな動きに会場から驚きの声が。
そして試合は終盤へ神風の二―ルキックから始まりね佐々木のジャーマン、神風のパワーボム、垂直落下式のブレーンバスター、ムーンサルトとハイスポットが展開される。更に佐々木がアルゼンチンを2連続決めるも決定打にならず。最後はローキーのドラゴンクラッチで佐々木がギブアップ。

試合は展開の早いメリハリの利いたいい試合だった。特に神風の動きがよかった。一方の外人組みだが、ローキーについては良いとは思うけど『コイツは凄い!!』っと思うまでにはならなかった。確かに雰囲気はキッドを思い出させる感じで良いのだが度肝を抜くって程でもなかった。スパンキーに至っても動きのよく見ていて面白いのだが『コレッ!』ってインパクトにややかけた。しかし、2人ともこれからの選手である。期待するとしよう。

第4試合 ○C・Wアンダーソン(体固め12:28)×星川尚浩

懐かしの『ハイティーンブギ』で入場する星川。さっきから30台以上の琴線に触れまくりだ。続いて指文字で『C・W』を作り入場するC・Wアンダーソン。
ロックアップで試合がスタート。いきなり髪の毛を引っ張ったとC・Wが抗議。しかしこのCW余りないので引っ張れないのではレフリー。それにムッとするCW。
ってとこんな感じでCWが良い味を出しまくりで試合が進む。
その後もトリッキーに動きで試合を引っ張るCW。
そんなCWに対し観客も徐々に声援を送る。
試合は徐々に星川が攻勢に進める。トぺ、座らせてのドロップキック、串刺しドロップキック等。CWが技を受けまくる。中々CWのセルは上手い。
今度はCWの攻撃。トーキック、ブレーンバスター、スリーパー等。
その後、チョップ合戦を経て星川の攻撃。ボディーアタックやハイキック等で追い込み、スクールボーイ、逆さ押さえ込みでフォールを奪うも3カウントには至らす。
最後はCWが形勢逆転しストマックへのキックから豪快なスパインバスターで3カウント。
最後は観客もCWへの声援で一色となる。
CWの良さが目立った試合。こう言う選手がいると団体側としては大助かりだろう。

ここで休憩。
このオーストラリア記念館は前記した通りロビーがなく、喫煙の為観客がどっと外へ出る。客の雰囲気を見ているとその殆どが三重県人だろう。(根拠は雰囲気でっことで)
やたら目に付くのが安スナックのママやそこで働くネーチャンぽい奴とそれを連れて来た町工場の社長風の人。
ここまで茶化したような野次もなく騒ぎたいだけの客もいない。凄くいい雰囲気で着ている。
休憩中またまたグッズ販売のネーチャンが声を張り上げる。このネーチャンを始めZERO-ONEのスタッフは良く働く。
場内では80sが流れる。またまた30台の琴線触れまくりだ。

セミファイナル コリノ、ヘンデンリッチ、○ジョーンズ(片エビ固め15:31)×サコダ、田中、大谷

先に外人組が入場。観客がジョーンズとヘンデンリッチの大きさに驚きの声を上げる。
続いて大谷組が入場。大谷が火祭り刀を振り回してリングイン。これに声援を送る観客。やはり元新日の知名度は抜群だ。
それより気になったのが火祭り刀。散々振り回した後リング下に締まっていた。なんだか扱いが邪険じゃないか。
サコダ・コリノでスタート。いきなり『コリノイチバン!!』とやるも観客はブーイング。
このコリノがでかい2人の間でチョコマカと動く。この動きが観客のヒートを誘う。良い感じである。
その後大谷が登場。観客のボルテージがる。そんな大谷にビビッたコリノがジョーンズにタッチ。面食らう大谷。しかし『大谷コール』を観客に催促し雰囲気を盛り上げる。
一方のジョーンズはと言うと大きな体を利して観客の度肝を抜く。受けるにしても攻めるにしても豪快である。後発のヘンデンリッチもそう言った動きをするがジョーンズの方が迫力がある。
大谷も負けずジョーンズにむかって行く。しかし体格に勝るジョーンズにつかまってしまう。敵コーナーに押し込まれコリノがバンテージを使ったチョークやこまごました反則技を繰り出す。これまた客のブーイングを誘う。
その後もジョーンズが怪物振りを発揮。これを主に受けるのが田中。ジョーンズの怪物ぶりもさることながら田中の受けっぷりもみごとである。
そしてコーナーにいても常に動いている大谷。中々良いタッグだ。
サコダも彼らに触発されてではないだろうがキビキビと良い動きをする。
その後大谷の顔面ウオッシュとコーナーへのハイキックで観客が沸く。田中のラリアットやボディープレスが出るもピンは奪えず。。
ここらあたりから展開が早くなる。ジョーンズがサコダを捕まえスパインバスターを出しチョークスラムへ行くも失敗。
大谷がミサイルキックを出しサコダがスイング式DDTを出すも追い込めず。そうこうするうちにサコダが外人組みにつかまりヘンデンリッチとジョーンズの合体チョークスラムを食らい3カウントを奪われ終了。
試合後黒毛和牛太が大谷に仲間に入れてくれと迫るも完全に無視しリングを後にする。

試合は展開が早く見ていて飽きない試合。大谷がこれほど良くなっているとはビックリ。同年代の新日選手よりも成長しているのではと思う。外人組もそれぞれの特徴を生かし良かった。

メインエベント 佐藤、○橋本(片エビ固め21:53)×ジミー、プレデター

あっという間にメインである。ここまで良い雰囲気できている。最後も…
最初にジミースヌーカーJrが入場。親父に雰囲気そっくり。
続いてプレデターがあの『移民の歌』にのり入場。会場を所狭しと暴れまわる。逃げ惑う観客。オッキーの『お逃げください!!』の声が響く。観客はキャーキャー言いながらなんだかうれしそう。しかし俺の迎えに座っていた子供(3歳ぐらい)が怯えてお母さんに飛びついていた。ブロディーほど迫力はないのも客を煽るには十分。
次に橋本組が入場。橋本コールが起こる。やはり皆破壊王が好きなんだ。
橋本・プレデターでスタート。プレデターが橋本を攻める。大型の橋本をボディースラム、ギロチンドロップとこれまたブロディーのよう。って言うかコピーだな。
その後Jrと佐藤に交代。こちらはオーソドックスな展開。エルボーやローキック等で佐藤が優勢に進める。その後も佐々木がグラウンドでも優位に試合を進める。
またまた橋本に交代。これまた大きな声援が起こる。
おなじみの袈裟切りチョップに反応する観客。その後ヘッドロックジャンピングエルボーを繰り出す。たまらず場外に逃げるJr。そんな外人組みを四つん這いになり挑発する。それを受けてプレデターが登場。しかし橋本の勢いは止まらず袈裟切りチョップを繰り出しす。またまたそれに反応し『オイ!』を連呼する観客。交代した佐藤も勢いそのままでローキックを連射。しかしプレデターのクローズライン一発で形勢逆転、場外へ放り出される。このクローズラインを見ていたらブラッドショーみたいだった。(誉めすぎか?)
場外に出た佐藤をいたぶるJr。
その後プレデターがアルゼンチンバックブリーカーで佐藤を攻める。橋本がカットに入るも動じない超獣。3度目のキックでよーやく佐藤を離す。
その後も佐藤がつかまり攻撃を受けつづける。その度に橋本の『コーへイ返せ!』の檄が飛ぶ。観客からも『コーへイ』コールが起こる。
外人組は合体技を繰り出し更にJrのスーパーフライを佐藤を追い込むが、虫の息の佐藤は何とか返す。
ここでよーやく橋本の登場。満を持した橋本はお得意のミドルキックを繰り出す。客のボルテージもいい具合に上がる。
しかし、Jrにつかまり羽交い絞めにさせられる。プレデターのハイキックが…しかし橋本が上手くかわし誤爆を誘う。
息を吹き返した橋本はJrに対し二―ルキックから垂直落下式のDDT(かなり形が崩れた。Jrの受けが下手な為)が炸裂、3カウントを奪う。その時客のボルテージは最高潮。
試合後またまた暴れまわる新超獣。これまたオッキーの『お逃げください!!』の声が響き逃げ惑う観客。暴れまわるプレデターは外へ飛び出しそれを追いかける観客。しかし彼らの足を止める人物がリング上へ。サコダだ。
橋本に英語で対戦を迫る。しかし相手にしない橋本。業を煮やしたサコダが橋本に殴りかかる。っとその時大谷・田中がリングインし3人がかりで佐藤をKO。
マイクを握った大谷が『橋本!名古屋で絶対ぶっ潰すからな!!何時までも殿様ぶってんじゃねーぞ!!』
それを受けた破壊王『ゴチャゴチャいってんじゃねー!結果は25日出るんだ。皆絶対見に来てくれよ!!!』これに答える観客。『オーー!!!』『大谷やったれ!!』『橋本!!負けんなよ!!』様々声援が飛び交う。
っとまあ25日の前振りまで入れるご丁寧さ。流石である。

ってなわけで全て終了したのだが、単刀直入に面白かった。
前座からセミ、メインまで様々なプロレスを展開し徐々に盛り上げる。昔よく見たプロレスだ。かと言って古臭いわけでもない。それなりに現代にも十分通用する内容である。
プロレスってなに?と問われた時『ZERO-ONEを見ればよくわかるよ』と言いたくなる内容だった。
しかしまだまだ完成されたものではない。改善せねばならないところはあると思う。っと同時に凄く可能性の秘めた団体だ。
また、破壊王のセンスにも脱帽。一歩間違えば滑りかねない所だが今の所良い風に転がっている。
つくづく10月25日に行けないのが残念でならない。(号泣)




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