速報観戦記
■団体:PRIDE22
■日時:2002年9月29日
■会場:名古屋市総合体育館レインボーホール
■書き手:タカハシ(名前をクリックするとプロフィールの欄に飛びます)

9/29 PRIDE22 名古屋市総合体育館レインボーホール大会速報 16:30start

第1試合
×小原道由
(日本/吉田道場)
vs
ケビン・ランデルマン
(米国/ハンマーハウス)

(3R 判定 03)

前回はPRIDEの東京ドーム大会のオープニングに水を差し、見事に新日本からの刺客の役目を果たした小原。今回は吉田道場所属選手としての登場となったが、新日本では健介と並んで多くの後輩レスラーにトラウマを残した小原が子供相手にどのような教え方をするのだろうか?
試合開始前はランデルマンの瞬殺勝利の予感があったが、とにかく小原が野良犬ならぬ飼い犬魂で持ちこたえ、ヘンゾ戦同様コーナーを背にしての棒立ち、パンチでダウンすると連打を避けて場外エスケープ(イエロー)と途中見せた気合ポーズ以外はまるで見所ナシ。それでも小池栄子は1R終了時に「こんな熱い試合は大好き。小原選手は気持ちで負けていない。」と見る目がないんだかオトナなんだかの戦評。休憩中のブーイングが物語ってますって。結局2、3Rとも顔は闘志マンマンで足が前に出ないという小原を捉えきれずにブーイングの中判定決着。
ランデルマン相手にムチャ言うな、という気もするけど、せっかくのPRIDE初登場でこんな試合をさせられたランデルマンが気の毒になった。

第2試合
×山本憲尚
(日本/高田道場)
vs
ガイ・メッツアー
(米国/ライオンズ・デン)

(3R 判定 0−3)

「プロレス界の喧嘩番長」などと初めて聞くキャッチの付いたヤマノリ。小原と違ってビビッた様子は見せないものの、技術的攻防も全く見せず、ただ打たれ強さだけで立ち続ける。1,2Rともアナウンサーは「山本にとってガマンのラウンド」と評していたが、見てる方にとってもガマンの試合だよ。
不思議なくらい右足での攻撃をしなかったヤマノリだったが、当然のごとく3−0の判定負け。これまた久し振りのPRIDE登場なのにこんな試合をさせられたメッツアーが気の毒になった。
ヤマノリは例え「BEST」からでも、まだまだ修行が足りないという感じであった。

第3試合
×アレクサンダー大塚
(日本/AODC)
vs
アンデウソン・シウバ
(ブラジル/シュート・ボクセ・アカデミー)

(3R 判定 0−3)

考えられる最低の試合をしていながらもDSEにとっては、島田派閥の方がパンクラスというブランドよりも重要という事がハッキリされたアレクのPRIDE登場。
対するアンデウソン・シウバはマイケル・ジャクソン?の曲に合わせて、鮮やかなステップを踏みながらの入場で会場を沸かせる。それでもアナウンサーがシュート・ボクセを「悪魔の巣窟」と言ってしまうのがご愛嬌だ。
ダルな試合が続いた事もあって、1R開始早々のアレクのタックルによるテイクダウンや、シウバの三角の攻防に会場も沸いたが、結局見所らしい見所はそこまで。2,3Rともそれなりに高度ながらも面白味には欠ける攻防で結局これまた判定決着。
上になっている時間ではアレクの方が長かった事から、ホームタウン・デシジョンも含みアレクかとも思ったが、3−0でシウバの勝ちとなったのは正直ちょっと意外であった。
それにしても3試合連続判定決着で、小路の試合も含めて残り5試合。キツイなぁ・・・。

第4試合
×小路晃
(日本/フリー)
vs
パウロ・フィリォ
(ブラジル/ブラジリアン・トップ・チーム)

(1R 2分48秒 腕ひしぎ逆十字固め)

とにかくフィリォの瞬殺勝利に期待したが「BTTの爆撃機」というキャッチからはほど遠い、ガードからの十字でのタップアウト勝利。余りに唐突だったのかレフェリーもタップに気付かないほどだった。
短かったのはいいけど、インパクトには欠ける勝利だったのがフィリォにとっては残念。
関係ないがまたまたAMC繋がりで小路のセコンドにジョシュの姿があった。これだけPRしてるのに未だ試合が正式に決定していないのは何かあるのだろうか?

第5試合
ヒース・ヒーリング
(米国/ゴールデン・グローリー)
vs
コーチキン・ユーリー×
(ロシア/ロシアン・トップ・チーム)

(1R7分31秒 グラウンドヒザ連打中にレフェリー・ストップ)

ニコライ・ズーエフなどリングスファンには懐かしい顔ぶれをセコンドに付けての登場となったユーリー。対するヒーリングは人気の割には久々の登場。
いつもの事だが明らかに1本での勝ちを狙いにいっているヒーリングに声援が集まるのは仕方ないが、グラウンドヒザの際、待ってましたとばかりに「エ〜イ!エ〜イ!」と声が上がるのはちょっとアレだな。
試合はそのグラウンドヒザの連打を見かねてのレフェリーストップで終了。ユーリーも一応ガードはしていたとは言え、ヒザが脳天の辺りに集中されればストップもやむなしか。結局ユーリーは無策さとあきらめの悪さだけしか見せられなかった。

ここで20分の休憩。その後には猪木が出てきて白と城とシラけたをひっかけたダジャレを披露して、例の如く「1,2,3、ダーッ!」で引っ込む。猪木には何も任せず、一番イイ使い方をしてると言えるな。

第6試合
マリオ・スペーヒー
(ブラジル/ブラジリアン・トップ・チーム)
vs
アンドレイ・コピィロフ×
(ロシア/ロシアン・トップ・チーム)

(1R6分2秒 口内出血によるドクターストップ)

期待は2人の寝技の攻防だが、多分マリオがオトナ気なく打撃で行くんだろうなと思ったら案の定であった。実際には多少の寝技の攻防もあるにはあったが、それについてもマリオが圧倒していたといってもいい内容だった。せいぜい1R終盤に2秒ほど足関節を取りかけ?ちょっとヒヤッとさせたくらいかな。
結局ヒザだかが顔に当たって、歯が唇あたりを切り裂いてしまってのドクターストップ負け。
まぁコピィロフの場合は負けてもそのキャラクターで許される事は間違いないが、それでももう少しハードルの低い相手を見つけてきて欲しいものである。

セミファイナル
×イゴール・ボブチャンチン
(ロシア/フリー)
vs
クイントン・“ランペイジ”・ジャクソン
(米国/チーム・イハ)

(1R7分13秒 ボブチャンチンがアバラのダメージをアピールするのを受けてのレフェリー・ストップ)

最初は桜庭の復帰戦用に呼ばれただけの選手だったはずなのに、今やK−1にも出場し、今回はセミに抜擢とチャンスをモノにしてのし上がったジャクソン。この日も飛び付きフロント・チョークをデスバレー風に投げつけ、終盤にもかなり危ない投げ方でダメージを与えて、最後はトップからのパンチの連打中にボブチャンチンが自らストップを申し入れてのTKO勝利。
未だに「暴走ホームレス」のキャッチが付いてるのはアレだけれど、キャラ立ちとトリッキーさを兼ね備えた選手が勝ち残るのは嬉しいもんだ。

メインの試合前に「トレーニング・モンタージュ」に乗って、放送席から高田がリングに上がって正式にドームで引退する事を発表。対戦相手の発表もなく、「格闘技引退」という言い回しでもないシンプルなものでした。

メインイベント
×大山峻護
(日本/フリー)
vs
ハイアン・グレイシー
(ブラジル/ハイアン・グレイシー柔術アカデミー)

(1R1分37秒 腕ひしぎ逆十字固め)

自分が柔術やっている事を差し引いても文句なくハイアンの応援で試合に臨む。植野師匠もブラジルでの柔術修行中に色々お世話になったそうなので、応援するのにも益々力が入る。
試合前のアオリではちゃんとヘンゾ対大山について、挑発的パフォーマンスに怒ったヘンゾが大山にツバを吐いた事が減点となって判定負けした事も触れていたのが意外だったが、とにかくハイアンはカリスマ性が高く、キャラクターやVT向きの性格、柔術の技術の高さ(植野師匠によると意外にも?かなり論理的らしい)などスターになる要素が挙げるとキリがないほどだ。
試合は開始早々のパンチを見せ技にしてのタックルで早々にサイドポジションを取り、一度マウントをひっくり返されはしたものの、上から殴ってくる大山の腕を取ると完璧に十字に捉え、意地からかタップしようとしない大山のヒジを脱臼させる。
その後も拍手しながら寝転がる大山に対して毒付き、その後はセコンドと勝利を分かち合う。ヘンゾを肩車してアピールするところが妙に可愛らしいが、とにかく今までのタルい試合の全てがハイアンというニュースターの誕生のための布石かと思えてくるくらい、鮮烈な勝利だった(今回異常に肩入れしてますけど)。
「これで試合後百瀬さんとにこやかに記念撮影してたらヤだなぁ」と思っていたらそれはなく、ファンの中に自ら何度も飛び込み、本当に子供のような笑顔を見せていたのが印象的だった。

谷間の興行と言われていたけど、本当にハイアンの鮮烈な勝利がなかったら何の記憶も残らない興行だったと思う。とにかく今日はハイアンに尽きる!これでドームで吉田と対戦してもおかしくないほどのステータスを得た、と考えるのは身贔屓が過ぎるか。まぁやるのならジャケットマッチではなく、VTで見たいけれどね。


今大会の画像及び選手コメントは こちら! 
report by タカハシ



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