7/19修斗後楽園大会観戦記
■団体:修斗
■日時:2002年7月19日
■会場:後楽園ホール
■書き手:うしをたおせ(名前をクリックするとプロフィールの欄に飛びます)
平日夕方だけどなかなか入ってた。最初から9割ぐらいは入っていたのでは?
もちろん、理由は明白。今日は阿部祭りだから。阿部兄弟の応援団が200人ほど来てた。

全選手入場からなかなか盛り上がる。阿部兄弟と勝田選手に応援団が多く、声援も凄い。

ペケーニョ入場時に僕は、手を伸ばして、拳を触る。しかしペケーニョはずっと下を向いたまま
いつもにはない緊張した面もちだった。これマジで。あんな理由だったとは・・・。

挨拶は阿部兄。「全員、これぞ修斗って試合を見せます」って感じ。

で、試合に。

第1試合 ウェルター級 5分2R
△富樫健一郎(日本/パレストラ広島)
△ドウドゥ・ギマラエス(ブラジル/ワールド・ファイト・センター)
判定 1-1(20-20,19-20,20-18)

相も変わらず、急なオファーを受ける富樫選手。素晴らしい。

ドゥドゥはま普通のルックス。

1R
ドゥドゥ、タックル。富樫切りかけるもテイクダウンされる。富樫ガードを取り下からコツコツパンチ。
富樫が下から跳ね上げつつ、タックルで立つ。
富樫タックルもドゥドゥは得意のギロチンで迎え撃つ。富樫は腕を入れさせず、立ったまま凌ぐ。
ドゥドゥあきらめタックルも、富樫がぶって、亀になったドゥドゥをサイドから抑える。
ドゥドゥ、ガードになるも、富樫はパンチ落とす。

2R
富樫タックルもいなされガードに。お互い小さなパンチ。ドゥドゥアキレス狙いを利用して、
すぐ富樫が上に。富樫はパンチ落とす。ドゥドゥは下から蹴り上げ。グラウンドでも蹴り上げて、
注意を受ける。富樫ハーフからパスも決める。しかしドゥドゥがタックルで上に。
富樫がタックルに行ったところ、ドゥドゥがギロチンを仕掛け、極めきれず終了。

判定は思いっきり分かれドローに。
確かに展開を追ってみると一進一退。お互い上になったり、下になったり。
だけど、僕の印象的には、富樫選手がずっとペースを握り、下になっても冷静にコントロールし、
パンチをもらっていなかった。上になると、ある程度積極的に攻めていた。
ギロチンも冷静に落ち着いて凌いで危ない場面はなかった。
このドローにはかなり違和感感じた。本人も判定聞いた瞬間はずっこけてたし。

富樫選手、急なオファーことを考えれば、まあまあの試合。
最近光っているスタンド打撃や、確実な上からの攻めがもっと見たかった。
なにげに無敗です。3引き分けだけど。

ドゥドゥ、アグレッシブなギロチンは良かったけど、それ以外は特に・・・。もういいかな。


第2試合 フェザー級 5分2R
×高橋大児(日本/SHOOTO GYM K'z FACTORY)
○塩沢正人(日本/和術慧舟會)
判定 0-3(18-20,19-20,19-20)

1R
高橋タックルも塩澤引き込んでから、足で跳ね上げる!高橋何とか踏ん張るも、今度は塩澤、下から
腕拉ぎ腕固め!極まりそうになるも、高橋なんとか体を捻って逃げる。
塩澤またも足で跳ね上げ、崩したところをがぶって、腹固めの体勢に。そしてスリーパー狙いの
門脇スペシャル!かなり執拗に狙い続けるも、高橋も凌ぐ。最後は小さなパンチも混ぜる。
高橋、タックルで立ち上がる。差し合いから高橋タックルでテイクダウンしたとこでゴング。

2R
高橋タックル。またも塩澤跳ね上げ。高橋下になるも、塩澤自ら引き込んで、脇を差していく。
塩澤スイープしかけるも、高橋何とか凌ぐ。塩澤は三角狙いも。押され気味だった高橋も
果敢にパスを狙っていく。しかしパス際、見事塩澤がスイープで上に。高橋は下から腕狙い。

予想以上に寝技で塩澤選手が完勝。やっと本領発揮といったところか。
間違いなく、クラスAの実力有り。早くランカーとの試合が見たい。
2R勢いが落ちたのは1Rスリーパー極めようとしてスタミナ使ったとのこと。

高橋選手、2Rはアグレッシブに攻めて意地は見せたが、そこまで。パワーも差があったか。


第3試合 02年度新人王トーナメント バンタム級準決勝 5分2R
×生駒純司(日本/直心会格闘技道場)
○阿部マサトシ(日本/AACC)
判定 0-2(18-20,18-20,20-20)

生駒選手は厳つい顔に、金髪角刈り。
阿部弟は相変わらずかわいいキャラ。髪の毛はグレーアッシュ系。
会場は阿部弟の入場時から盛り上がりまくりで、選手コール時には、スパッツに合わせた
赤い紙テープが乱れ飛ぶ。うーん盛り上がってきた。

1R
相手の応援に飲まれるかと言わんばかりに、生駒は、前蹴り、パンチでどんどん攻め込む。
後退する阿部。追う生駒。阿部いきなり組んで豪快に投げ、テイクダウン!サイドを取る。
生駒は下から足を入れ、戻すと同時に、なんと腕十字へ!阿部は腕が伸びるも、もう片方の手で、
ブロックし、生駒の足を完全にかけさせない。1分ほどその体勢が続くも、阿部外す。
生駒すぐ立ち、ヒザで攻めるも、阿部はヒザ取ってテイクダウン。アリ・猪木状態に。阿部はロー。
阿部は立たせる。阿部はパンチで押しつつ、組んで豪快な腰投げ!生駒一回転!ニー・オン・ザ・ベリーへ。

2R
阿部、生駒の足取ってテイクダウンするも、すぐ立たせる。お互いパンチ打ち合い。生駒は首相撲から
ヒザ蹴り連打するも、阿部は組み付き、またまた豪快に投げて、テイクダウン。
ニー・オン・ザ・ベリーから腕狙うも、生駒はすぐ立ってパンチで押す。
また阿部がテイクダウン。生駒は三角狙い。阿部は慌てて腕を抜く。
最後は組んでヒザ打ち合い。

阿部弟の応援団はずっと大盛り上がり。投げた時は大声援。しかし生駒へも声援が少なからずあり、
会場は大盛り上がりだった。

そして判定は豪快な投げを決め続けた阿部弟に。
個人的にはかなり難しい判定にも思えた。
打撃では生駒選手が押し、パンチやヒザで攻め込むシーンも目立っていた。テイクダウンされても
すぐ立ち上がり、下から腕十字や三角を極めかけたシーンもあった。そう言う意味では全然生駒選手は
負けていない。しかしあれだけ見事な投げからのテイクダウンを連発されたら、阿部勝利はやむなしかも。

阿部弟は豪快な投げ、アグレッシブな攻め。かわいい試合後のパフォーマンス。見事3連勝。
新人王まっしぐらです。決勝は端選手と漆谷選手との勝者。
この阿部弟の勢いを止めるのは難しいか。

生駒選手、年齢も32歳。これで1勝3敗。だけど最近輝いてる。かなり戦い方のキャラが立ってた。
最近お気に入りです。今後の試合も期待。


第4試合 02年度新人王トーナメント ウェルター級準決勝 5分2R
○川尻達也(日本/総合格闘技TOPS/8位)
×椎木 努(日本/直心会格闘技道場)
1R 4'42" スリーパーホールド

お互いカウンターパンチャーのため、見合い。川尻タックル。椎木は切るも、川尻強引に差して、
テイクダウン狙い。椎木はなんとかロープに体を預けて、凌ぎ続けるも、とうとう川尻強引にテイクダウン。
ハーフで抑え込み、じっくりマウントへ。椎木は殴られないよう、すかさずブリッジで逃げようと
試みる。そのまま川尻はがっちりとバックマウント奪取。椎木は殴られないように仰向けに。
川尻スリーパー狙い。椎木が凌ぐかと思ったが、川尻が、がっちり極めて、椎木タップ!

この落ち着き。この安定感。このパワー。この極め。うーん川尻選手強し!来るとこまで来た。
もうこの男には上位ランカーをぶつけるしかない!そうしないとこの男のポテンシャルは計れない。
もう誰に勝っても驚かないよ、ホント。
新人王戦決勝は、尾松選手。もうコメントなし。
近いうち組まれると思われた、うしシューターとの対戦も当分なさそう。
川尻選手の突っ走るのが、駆け上がり方が、早すぎるから。

椎木選手悪い選手ではないが、今回は完敗。うまく殴られないようにしていたが、
それだけで終わってしまった。相手が悪かったか。


第5試合 ウェルター級 5分2R
○朴 光哲(日本/SHOOTO GYM K'z FACTORY)
×トニコ・ジュニオール(ブラジル/ワールド・ファイト・センター)
1R 4'50" TKO(グラウンドパンチによるレフリーストップ)

いきなりお互い凄いパンチ、キックの打ち合い。朴は差してテイクダウンし、上からパンチ連打。
トニコ立って、またも凄い打ち合い。トニコ投げて袈裟に固めるが、朴は頭を抜いてバックに。
スリーパーも狙い、キャッチも取る。前に向き直り、朴はマウントパンチ連打。トニコは防戦一方。
朴は極めようとして上に上がるも、落ちる。
両者立ってまた打ち合い。完全に朴が打ち勝ち、トニコはフラフラ。朴はパンチ、ボディ、ヒザと繰り出す。
いつトニコは決定的な打撃を受けてもおかしくない状態。ここで止めても良かったぐらい。
業を煮やした朴はテイクダウンし、パンチ連打。思わずレフリーがストップ。

鮮やかすぎる試合で朴選手が勝利。朴選手はスタンドも、グラウンドも本当にバランスがよい。
なんでもきれいにこなす。パワーは感じないが、技がきれい。次は日本人対決が見たい。

トニコは・・・。お疲れさま・・・。


第6試合 バンタム級 5分3R
×廣野剛康(日本/和術慧舟會)
○久保山 誉(日本/SHOOTO GYM K'z FACTORY)
判定 0-3(29-30,29-30,28-30)

1R
フェイントからお互いパンチ。廣野がタックルも久保山切る。久保山パンチ当てる。
廣野タックルも久保山潰す。廣野は腕十字狙いも、久保山腕抜いて、ロー。廣野立って、コーナーへ。
ヒザの打ち合い。廣野は肩パンチ。

2R
久保山右ストレート、左フック当てる。廣野は引き込む。久保山は上からパンチ。
お互いアリ・猪木状態で蹴り合う。久保山タックルでテイクダウン。
廣野はグラウンドで蹴り上げ、注意受ける。立ち上がった廣野の右フック当たる。

3R
基本的に同じ展開。観客もやや退屈に。久保山右ストレート当てる。久保山タックルも廣野切る。
あとは牽制しあったまま、打撃とタックルが出るも大きな動きなく終了。

差がなかったといえば差がなかったが、あったと言えばあった試合。
スタンド打撃でも、テイクダウンでも、確実に上回り続けた久保山が判定勝利。

久保山選手、安定していたけど決していい試合ではなかった。もう少し打撃でアグレッシブさがほしい。

廣野選手、じっくり攻められ持ち味殺された。ああやられると、体格が不利な分きつそう。


第7試合 ライト級 5分3R
△勝田哲夫(日本/SHOOTO GYM K'z FACTORY/1位)
△井上和浩(日本/インプレス/7位)
判定 0-1(29-29,28-29,29-29)

相変わらず、すんごい体の2人。勝田選手のキレキレぶりも凄いが、井上選手の腕は・・・。
足が生えているかと思うほどの太さ(笑)。

1R
井上選手、スタンドでプレッシャーかける。しかし勝田、上手く両差しになり、足かけテイクダウン。
井上は下から腕狙い。勝田はパンチ落とす。井上はギロチンの体勢に持っていきつつ立ち上がる。
今度は井上が片足タックルからテイクダウン。勝田は相手の手首掴んで攻めさせない。
しかし井上も腕抜いてたまにパンチ。

2R
勝田タックルでテイクダウン。そしてパス狙い&パンチ。勝田はパスをガンガン狙う。
井上は太い腕で、腰を押して、足を入れてガードに戻す。勝田がパス際、井上はタックル。
すかさず、勝田は井上のバックに!正に2年前と同じ展開!しかしバック取られた、井上選手は
強引に向き直り、インサイドガードに。そして一気に足越えハーフ。そしてパス!
じっくり抑え込み、終了間際、かなり強引に腕十字狙い。当然極まらず。

3R
井上テイクダウンしかけるも、勝田立つ。また井上タックルも勝田切る。勝田もタックルするが、
井上切る。そしてとうとう井上がタックルでテイクダウン!勝田の崩しを潰してハーフ取るシーンも。
終盤、勝田は何とか立つ。井上はスタンドでギロチンに捕らえ、下に。極まりそうにはないが、
勝田もなかなか頭が抜けない。終了間際なんとか頭抜いてパンチ落とす。

似たもの同士の戦いだし、攻防は地味で、お互いにダメージはなかったかもしれない。
しかし、このスピード、パワー。タックル。ガード技術。常にイニシアチブを奪い合う集中力。
いやー、いい試合だった。この日のベストバウト。
0−1でドローは妥当。どちらかといえば井上選手だが、やはりドローが妥当。

勝田選手は相変わらずのスピードでタックル。下になっても上手い。ブランクを感じさせなかった。
ただ、トップを取るのに今ひとつ、何かが足りない気がするのも確か。

井上選手、今日も素晴らしかった。案外タックルを取られたが、いつもどおりの安定ぶり。
それにしても井上選手は強豪とことごとく対戦している。トイカツに勝ち、アベカズ、植松選手、
勝田選手に引き分け。阿部兄とは不運の流血TKO負け。
強豪で、やってないのは、KID、パーリング、そしてペケーニョぐらいかな。


第8試合 ライト級 5分3R
×アレッシャンドリ・フランカ・ノゲイラ(ブラジル/ワールド・ファイト・センター/王者)
○阿部裕幸(日本/AACC/4位)
1R 4'37" KO(左フック)

阿部兄はきれいはアッシュ系茶髪。そして選手コール時にはきれいな白スパッツに合わせ、
白い紙テープが乱れ飛ぶ。

ペケーニョはやはり入場時ずっと下を向いたまま・・・。緊張した面もち。

お互いのローが決まる。ペケーニョは相変わらず鋭い強烈なフックを繰り出すが、阿部はかわす。
阿部は距離を取って的確に内股ローを決める、決める、決める。
ペケーニョも時たま、強烈なパンチを返すが、単発。
「ペケーニョは余裕持っていて、どうせ後で一気に距離を詰めるのかな」って思っていたら・・・。
阿部はロープ際に追い込み、ペケーニョがパンチを返した来たところ、見事に左フックが
カウンターでヒット!!アゴを打ち抜かれ、バッタリ倒れるペケーニョ!
カウント進み、なんとか立つも、ファイティングポーズが取れず、フラフラしている。
阿部兄KO勝利!!阿部応援団爆発!ペケーニョファン呆然。

多くの修斗ファンに絶対負けると思われていた阿部兄。しかしこれ以上ない完璧な勝ち方。
お見事としか言いようがない。
インタビューでは「練習仲間や応援してくれる、みんなのおかげ」を連発。さすが大人。

阿部兄は不思議な選手だ。修斗デビュー前から実績があり、組み技はこの階級日本屈指。最近は打撃も
非常にバランスがよく、どんどん上手くなっている。これで弱いわけがない。
しかし修斗では僅差判定勝ち、なんとかドロー、流血TKO等、すっきりした勝ち方をしたことがなく、
どうしても高い評価ができない選手だった。
しかし、しかしこの勝ち方をされては評価しないわけにいかない。
次はタイトルをかけての再戦と思われるが、阿部兄まさかのタイトル奪取も見えてきた。

ペケーニョ、まさかまさかのKO負け。神様がマットに這いつくばるとは・・・。
負けた理由は明白だった。前日の怪我で右ヒザを負傷。痛くて前日も全く眠れなかったほどで、
今回はグラウンドにいきたくてもいけなかったとのこと。

打撃が得意な選手には、強引に接近してフック、タックル、相手が頭を下げたらギロチンっていうのが、
ペケーニョが本気を出したときの戦いぶり。だからこそ、今回は見ていて、歯がゆかった。
しかし怪我ではしょうがない。見た人によると、負傷箇所は大きく腫れ上がっていたとのこと。

しかし、もうひとつの理由も。結局以前から心配されていた、引いていないアゴを今回は見事に
打ち抜かれた。あのままの戦いぶりでは、絶好調時に戦ったとしても同じ結果が待っている可能性は高い。
トニコに教えてもらっている場合でなく、トップチームにでも行って、徹底的にスタンド打撃を鍛え直して
くる必要があるかもしれない。

KO負けのため、また負傷箇所があるため、次回出場がいつになるかはまだ未定だろう。
でも個人的には本気になったペケーニョを今年あと2回は見たい!

NKになるか分からないけど、次回は阿部兄とのタイトルマッチだろう。
まあ、勝田戦と同じく、ペケーニョが本気になったら、阿部兄は逃げられないと今でも思ってるけど。


まあセミファイナルの結果を含め、ライト級は大変なことになってますね。
拮抗しまくり。ジャンケン状態。ランカーが一人ずつ順番にタイトルマッチやってもいいし、
8人トーナメントやってもいいぐらいみんな横一線で強い。


そうそう、文体のカードは凄いかも。マッハが出るのはいまさら驚かないけど、マモル、バスケス、
そしてKID!そしてそしてシャオリンが出場決定!!みなさん行くしかないでしょう。

5月のMVPはパーリング。ベストバウトは原vs弘中。
6月のMVPは五味。ベストバウトは三島vsイラン。
五味はリング上に上がり、「NK前に1試合やりたい。UFC出るか、文体でシャオリンとかと」
うーん、五味vsシャオリン・・・。見たい!!




本稿の著作権はすべてKANSENKI.NET及び「書き手」に帰属します。

戻る
TOPへ