5/28修斗下北大会観戦記
■団体:修斗
■日時:2002年5月28日
■会場:北沢タウンホール
■書き手:うしをたおせ(名前をクリックするとプロフィールの欄に飛びます)
下北の街をブラブラ。うーん。若者が多いね。おしゃれな子が多いね。って思いつつ、
日の当たる喫茶店で、アイスカプチーノを飲んで、まったりしてから会場へ。
客入りは、うーん7割以下?平日の6時開始じゃーねー。終了時には8割はいったかな。
カードの充実ぶりにしては客入り悪いかな。マニアには魅力的だけど世間には届いていないってことか。

全選手入場のあと、アベカズが挨拶。ひとこと「勝ちます」

で、観戦記へ。

第1試合 ライトヘビー級 5分2R
×鹿糠智樹(パレストラ岩手)
○中西裕一(シューティングジム横浜)
判定 0-3 (18-20,18-20,18-20)

中西選手初めて見たけど、ガタイがいい。きれいな筋肉質。若いけど髭の似合う精悍な顔。

1R
鹿糠突っ込んでフック。そして組み付く。テイクダウン狙い。逆に中西が足かけテイクダウン。サイドへ。
鹿糠ハーフに戻し、腕巻いて反転。上に。中西はガードに。中西腕十字狙いも鹿糠抜く。
中西蹴って突き放して立つ。鹿糠は投げ狙うも中西が潰して上に。マウントとってパンチ。
鹿糠また反転して上に。鹿糠パンチ落としつつヒール狙いへ。中西足抜いて上に。
中西上からパンチ。離れてロー。鹿糠起きてタックル。中西はヒザで対抗。鹿糠はパンチ返す。

2R
鹿糠首投げでテイクダウン。袈裟固めで抑えるもやや不十分。そのまま中西にバック取られる。
鹿糠ガードに戻すも、中西上からパンチ連打。鹿糠も下からパンチ返す。中西離れて鹿糠立つ。
鹿糠タックル。中西こらえてヒザ。鹿糠はパンチ連打で応戦。中西、タックルでテイクダウン。
上からパンチ連打でゴング。

上からのパンチが評価されて中西選手が判定勝利。
中西選手は、打撃はそんなでもないし、テイクダウン力もいまいちな気がするけど、上を取り続ける堅実な
ポジショニングがGOOD。下からの仕掛けも上手そうだし。

鹿糠選手はなんだかもったいない。勢いがあってテイクダウンも奪うし、上も取る。だけど、そこから
ポイントに繋げられるような攻めが出来ずに終わってる。なんかもったいない。


第2試合 クルーザー級 5分2R
○井上正也(パレストラ加古川)
×安達明彦(パレストラ松戸)
判定 3-0 (20-19,20-19,20-18)

井上選手、さすがクルーザー。締まってました。
安達選手、もちろん締まってるんだけど、以前ほど筋肉の張りを感じなかったような気が。

1R
井上、ロー、ハイ出す。井上タックルでテイクダウン。安達ガード。井上パス狙い。安達は腕十字狙い。
安達は距離を取るのが上手く、パスもさせず、パンチも顔には当てさせない。逆に下からパンチを
当てていく。そして見事腕を抱えての跳ね上げスイープ成功!安達インサイドからパンチ連打。
井上も足をかけ、安達の体勢崩して立ち上がり、両者スタンドで見合ってゴング。

2R
安達の前蹴り取って、井上がテイクダウン。安達はガード。井上は上からパス&パンチ狙い。
たまにハーフになってパンチ落とす。安達は上手く距離を取ってパンチを凌ぎ、逆に下から
積極的にパンチを当てていく。アリ・猪木状態からの蹴り合い、インサイドでのパンチ打ち合いが
続いて終了。

うーん、ちょっと煮え切らない試合だった。勝った井上選手も首を傾げてたけど。
やはり2R。井上選手は上から攻めきれなかった。安達選手は下から上手く防いで、あまりパンチを
喰らわなかったが、パンチを返すに終始し、それ以上の展開を作れなかった。
2人とも、明確にポイントを取ってやるっていう勢いが欲しかったような。

判定についてだけど、1R、安達選手が上手くパンチを防ぎ、的確に下からパンチを当て、
スイープからのパンチまで出したことを考えると、ドローもありだとおもう。
2Rもダメージはお互い互角だし。


第3試合 02年度新人王トーナメント ウェルター級準決勝 5分2R
×飛田拓人(インプレス)
○尾松 賢(総合格闘技道場コブラ会)
判定 0-3 (19-20,17-20,19-20)

オマケン、グレーのアッシュヘアー。キャラチェンジか。

1R
オマケン、踏み込んでの強烈なロングフック。飛田の顔をかすめる。飛田は得意の横蹴りで対抗。
オマケン、ハイも出す。そして組んでコーナーに飛田を押しつける。ここから4分ぐらい膠着・・・。
飛田はたまに肩パンチ連打。あとは激しい動きもなく、お互いテイクダウン取れそうな気配なし。
うーん。どうだろ、あのまま2分ぐらい続いた時点で、ブレイクありじゃない?みなさんどう思う?
最後数秒、離れたところをオマケンがパンチラッシュへ攻め立て、飛田が後退して凌いでゴング。

2R
オマケン、右ハイ。飛田は組み付いて、コーナーで足かけテイクダウン。オマケンはガード。
飛田は上から小さなパンチ落とす。オマケン立ってパンチラッシュ!飛田は凌いで片足タックル。
オマケンはギロチンに切り返してキャッチ奪う!飛田頭抜いて、効いていないぜ!のポ−ズ。
またスタンドでオマケンがパンチで押して、ゴング。

パンチでイニシアチブを取っていたのとキャッチが効いたのかオマケンが判定勝利。
でも正直納得行かない。ドローでいい内容では。1Rは動きナシ。2Rはオマケンがキャッチ奪ったけど、
飛田選手のテイクダウンからの攻めも評価されていいはず。きっとオマケンのパンチラッシュをどう評価
するかだろうけど、ほとんど当たっていないように見えた。うーん、少なくとも17:20は無いでしょ。

飛田選手、組み技では勝っていたけど相変わらず、はじけきれない。なんかポイント取れない。

オマケンはパンチラッシュはかなりの迫力だが、うーん粗いかな。どうなんだろう。
正直、かなりテイクダウン力がないのが気になった。このスタイルだと、組むのが上手くて、
じっくり来られる選手と戦うと厳しいかも。
さて、トーナメント決勝の相手は化けつつある椎木選手か。それとも大化けして今や怪物の川尻選手か。


第4試合 02年度新人王トーナメント フェザー級準決勝 5分2R
×横山宜行(総合格闘技STF)
○木部 亮(ALIVE)
判定 0-2(18-20,19-20,19-19)

1R
木部タックル。激しくテイクダウン狙う。横山粘って倒れず、ボディにパンチ入れる。
横山が投げ打ち、木部が勢い利用して上に。コーナーへ詰めてパスするも、横山蹴って突き放して
またガードに。木部はインサイドからパンチ。

2R
今度は木部の投げの勢い利用して横山が上に。木部は三角からオモプラッタへ変形し、崩して上に。
お見事!横山はガードからかなり鋭い踵蹴り(腎臓蹴り)出す。妙に痛そう。木部はパス。横山戻す。
また木部パス狙い。終盤、横山は下からパンチどんどん繰り出す。最後は木部が足関狙いで、横山が
上からパンチだっけな。

これも判定ちょっと・・・。1Rは木部選手で文句なし。2R寝技でのポジショニングでイニシアチブを
取っていたのは木部選手だが、パス狙いだけで攻めない。対する横山選手は下からかなりいいパンチ
当ててた。僕的にはドロー。

横山選手、ポジショニングでは負けていたが、アグレッシブで好感持てる。試合後の顔つきもかなり
興奮状態。気が強いのかな。

木部選手、寝技は上手くて、安定したパスを見せるんだけど、パンチ打たなさすぎでは。
トーナメント決勝の相手は小松兄と喜多さんの勝者。


第5試合 ライト級 5分2R
○風田 陣(ピロクテテス新潟)
×小松寛司(総合格闘技道場コブラ会)
判定 3-0 (19-18,20-18,19-18)

1R
小松低空タックル。風田粘るも小松テイクダウン。ハーフで抑えてパンチ。風田体起こしてタックル。
小松はギロチンで対抗。風田頭抜く。風田インサイドから小さいパンチ。離れてアリ・猪木状態になると
蹴り連打。またインサイドに入ると小さなパンチ。そして離れて蹴り。

2R
小松タックル。風田潰す。小松ガードから足抱えて、腕十字&スイープ狙いも、風田はがっちり踏ん張り、
がら空きの小松の顔面へパンチ落とす。小松立ち上がろうとするも、いなされ下に。1Rから攻められ
ているのが効いてきたのか、ギロチンでスタミナを使ったのか、小松はこの時点でかなりフラフラ。
風田はすかさず、インサイドに入り、小さいながらも的確にパンチ当てる。小松はなんとかタックル
するも、余裕を持って潰され、座り際、ボディにヒザを入れられる。完全に動きの止まった小松を
風田はパスし、サイドからパンチを連打連打連打。そして頭と足を抱えて、強烈なヒザをボディへ叩き込む。
そしてまた抑え込みながら、パンチを連打連打連打。風田の出すパンチ一発一発はさほど強烈でないが、
小松はほとんど無抵抗状態。スタミナも気力も完全に切れていたようにみえる。そしてゴング。

しばらくしてなんとか起きあがった小松選手はセコンドに肩を借りて退場。大会終了後、頭痛と吐き気が
収まらないため、救急車で病院へ行ったとのこと。
結果論かもしれないが、もっと早く止めて良かった。スタミナ的にも気力的にも小松選手は完全に
切れていて抵抗できていなかった。レフリーも止めて良かったし、セコンドもタオルを投げるべきでは。

小松選手はギロチンが取れずに、下になったのが全てか。なんの問題もないといいんだけど。

風田選手、強い。前回の菅谷戦で開眼したか、自信を感じる。スタンド打撃っていう武器があると強い。
寝技もちゃんと対応できてるし。これからが楽しみ。
今考えると、風田選手と互角以上にスタンドで打ち合ってた、田村選手は凄いな。


第6試合 フェザー級 5分2R
×弘中邦佳(SSSアカデミー)
○原 弘文(TEAM JUNFUN)
1R 4'34" TKO(スタンドでのパンチ)

原選手、初めて見たが、ごつくて筋肉質の締まった体に、男臭い精悍な顔立ち。
そしてスパッツがいい!TEAM JUNFUNとはジークンドウ系の道場らしく、黄色に黒のサイドライン。
おもいっきりブルースリー師範を意識してる(笑)。ジークンドウの陰陽マークも入っている。
弘中選手は大きめのボクサーパンツ。

パンチ交換。互角の攻防。お互いのパンチが交錯する。
原はグッとアゴを引き、鋭い眼光で相手をにらみつけ、恵まれた体格から鋭いパンチを出す。
対する弘中。気になったのは、アゴが決して引かれていなかったこと。
弘中打ち合いから組んで、サイドに回り、そのままテイクダウン。原はガードを取り、すぐ立ち上がる。
原の蹴りがローブローとなり、中断。再開後もお互いパンチ勝負。弘中はだんだん押し込まれ、
原はパンチを当て始める。弘中の中途半端なタックルは原に切られる。弘中はややパンチをもらいながら
ロープ際に押し込まれる。弘中やばいって思ったら、弘中のカウンターが見事ヒットして原がダウン!
原はゆっくり立ち上がる。しかし、倒した方の弘中の顔には覇気がない。既にパンチが効いていたのか。
ダウンを取った弘中は当然パンチで攻め込むも、今度は原がパンチを痛打し、弘中がダウン!
弘中立ち上がるも明らかに足にきている。再開も、またも原のパンチラッシュで弘中ダウン。
立ち上がるも、ふらついて横に体が流れる。再開するも、またも原のパンチでダウン。もう止めるかと
思ったが、ファイティングポーズをとったためか、試合続行。そして最後は前のめりに倒れるように
ダウンし、TKO。
スーパールーキーはこうやって完敗した。

原のパンチがコンパクトだから、まだ良かったのかもしれないが、体重の乗った大きなパンチが
あの状態の弘中選手に当たったかもしれないと思うとちょっとぞっとする。
結果的に弘中選手にダメージがどれだけ残ったか知らないが、もう少し早く止めるべきでは。
ボクシングなんかは新人戦だとものすごく止めるの早い。ダウン後立ち上がっても、ふらついているだけで
試合を止められる。世界戦だって決して遅くない。それでもあれだけ死人が出てるんだから。
修斗も、もうちょっと慎重になってもいいのでは。
タイトルマッチならともかく、クラスBではある程度ふらついていたら止めてもいいと思う。

デビュー戦から戦いぶりが鮮烈だったから注目していた弘中選手だが、正直スタンド打撃は完全に
原選手が上だった。ちょっと自分のスタンド打撃を過信していたのか。冷静に考えれば、
早めに組みつくべきだっただろう。
個人的にはちょっと僕も弘中選手を過大評価をしていたのかもしれない。

見事戦前の期待通り大番狂わせを起こしてくれた原選手。素晴らしい!
とにかく素晴らしいパンチだった。ジークンドー最強!ブルースリー師範最高!ってことで。
層が薄いと言われていたミドル級クラスBだけど、やはりレベルが上がっているのかも。


第7試合 ウェルター級 5分3R
○川尻達也(総合格闘技TOPS/8位)
×杉江"アマゾン"大輔(ALIVE)
2R 4'19" TKO(マウントパンチ)

1R
川尻鋭い左ハイ。アマゾンはガード。アマゾン、タックルでテイクダウン。ハーフでガッチリ抑え、
小さいパンチ落としていく。アマゾンがマウント狙い際に川尻反転して上に。
アマゾンは潜ってタックル狙い。川尻凌いで上からパンチ。アマゾン片足タックル成功し、テイクダウン。

このラウンドはアマゾンが上から攻め、下になっても積極的に仕掛け、最終的に上を取り返した。
アマゾン十分いけると思ったが・・・。

2R
アマゾン、タックルも川尻切る。そして組むも川尻両差し。分が悪いと思ったか、アマゾン引き込む。
川尻ハーフに。そしてパンチ落としながら、潜ってくるアマゾンの足を捌いてパス!そしてマウント!
パンチが効いたのか、川尻の抑えが強いのか、パスされたあとはアマゾンほとんど動かなくなる。
がっちりとマウントを取り、じっくり小さくパンチを落としていく川尻。アマゾンもガードをして
いたが、だんだん防げずにパンチをもらい始める。そしてだんだんパンチを強める川尻。全く動けずに
ガードの隙間から殴られ続け、頭を揺らすアマゾン。最後に川尻がその凄まじい上半身から強烈なパンチ
を3発ぐらい入れ、レフリーがストップ!

最後はしゃれにならない殴られ方で恐ろしいほどに右目も左目も腫れ上がったアマゾン。
結果論だけど、この試合もストップが遅いと思った。確かに最初は川尻選手は小さなパンチだったが、
最後は完全に強いパンチが打ち下ろされ、アマゾンの頭が激しく揺れていた。
眼窩底骨折は免れたという話だけど、視覚障害が起こりかねない怪我は滅多に起こるべきでない。
レフリーには早めのストップを、そして勇気あるタオル投入をセコンドには期待します。

川尻選手、強い。強い。強すぎる。どうしちゃったんだろう。最近は貫禄が。
ちなみに川尻選手のマウントは元々凄い安定感で、脱出は困難で有名だとか。
この勢いで、怪物揃いのウェルター級上位陣に食い込めるか。そんな期待すら感じさせる。
大会後、目標であったうしシューターに挨拶。丁寧に頭を下げ、
「暇なときでいいんで、リベンジ戦受けて下さい」と言ったとか。
この腰の低さが最近の化けっぷりの理由なのか。うしシューターもあまりの急成長ぶりに唖然。

川尻選手はこれから椎木選手との新人王(笑)トーナメントが待っている。
うしシューターは相変わらずの怪我を治してから、一から出直さなくてはならない。
川尻選手が願っているこの2人の再戦はあるのかな。あっても、もう少し先かな。

でも、川尻選手はこれでランキングが上がるのは確実。逆にうしシューターはシャオリンに完敗し、
ランキングが下がるのは確実。きっとランキング的にはうしシューターが追いかける立場になるだけど。

アマゾンはこれで3連敗。しかも3戦とも完敗。ここはじっくりと体も心も休んでから一回り大きくなった
アマゾンになって帰ってきて欲しい。


メインイベント フェザー級 5分3R
○ABKZ(日本/パレストラ東京/8位)
×マット・ハミルトン(アメリカ)
1R 3'56" 腕ひしぎ十字固め

ハミルトンは、うーんナチュラルな体格・・・。全然胸や腕に筋肉ついてないんですけど・・・。
でもノヴァ柔術茶帯だとか。ギ着たら巨強なのか。
アベカズは相変わらず大きめのボクサースパッツ。

ハミルトン、いきなり組みに行く。アベカズはジャブで応戦。腰は明らかにアベカズが強そうで、
コーナーに押し込む。アベカズは明らかにテイクダウン狙いでなく、離れてスタンド打撃で戦い
たがっているが、ハミルトンはアベカズの腕を脇に抱え腕を抜かせない。
いったん離れて、アベカズはパンチを出すも、すぐ組み付かれてしまう。作戦変更か、アベカズ
なんなくテイクダウン。そしてパス。マウント。そしてパンチ連打。ハミルトンはしがみついて凌ぐ。
アベカズは素早く上がって、じっくりと腕を抱えつつ万全の腕十字!ハミルトンは反転するもすぐタップ!

リング上インタビューでは「減量がきつかった。とにかくフェザーのリングに上がりたかった」って感じ。

まあアベカズ完勝です。アベカズの動きが良かったかはいまいち分からない。さすがにライト級と時と
比べると、パンチや動きが軽いように見えたが、当たり前か。
あまりに万全だったし、相手が外人だったので、フェザー級上位陣との比較は出来なかった。
とにかくまた早く試合してほしい。問題は相手がいるか。フェザー級ランキングは膠着しているから。


まあ、今大会は激しい修斗だった。後半はおもしろかったけど、2人救急車で運ばれるっていうのは
ちょっと・・・。選手が心配になる。こういうのって重なるのかな。




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